1月27日に行われた、フジテレビの世論調査によると、解散総選挙すべきとの回答が49.6%と解散すべきではないの41.8%を上回った。
内閣支持率は28.8%、不支持率は67.0%にも達し、次の衆院選でどの党の候補に投票したいかの質問には、民主党が19.6%であるのに対して自民党が23.2%となっている。
一見、19.6%対23.2%といった程度の政党支持率の差しかないのであれば、総選挙しても民主と自民の議席は、それほど差がつかないのではないかと見えなくもないのだけれど、そこはそれ、死票が出やすい小選挙区制のこと。議席数は、実際の得票率以上の差となって表れてしまう。
当時もいろんな方が指摘していたけれど、2009年の総選挙における、民主・自民得票率と議席の獲得率は次のとおり。
自民の得票率を1としたときの、民主のそれは1.2と20%しか違わないのに、議席数となると、民主221議席、自民64議席と3倍半の差となってしまう。
もしも、現時点で、解散総選挙を行ったとして、今回の世論調査での、"どの党の候補に投票したいか"の結果どおりに得票を集めたと仮定した場合、民主の得票率を1としたときの、自民の得票率を計算すると、23.2/19.6=1.1837となり、18%の差となってくる。
これは、先の総選挙での民主と自民の得票率の比率をちょうど逆にした場合にかなり近い。
まぁ、実際にどれくらいの議席になるかは無論やってみなければ分からないけれど、一部では、世論調査とは異なり、ネットを利用して、選挙結果を所謂「集合知」を使って予測しようという試みがなされている。
静岡大学情報学部の佐藤哲也准教授が、学術目的の予測市場の実験サービスの一環として、2009年7月に開設した、総選挙予測市場サイト、shuugi.in (URL http://shuugi.in/)がそれ。
このshuugi.inは株式市場を模したゲームを通じて、将来の出来事を予測することのできるアプリケーションで、具体的には、登録ユーザーに仮想通貨を配って総選挙での各政党の獲得議席数を売買してもらう仕組みとなっているのだけれど、その仮装売買結果によって、選挙での獲得議席を予想している。
このshuugi.inによる獲得議席予想の特徴は、世論調査とは違って、自分がどの政党に投票する、というものではなくて、自分は"どの政党が勝つと思うか"といった第三者的な立場での予測を要求する、という違いがあり、それが故に、母集団に、特定の政党支持者が多く含まれているなどといった、「偏り」を考慮しなくてもよいのだという。
実際、2009年の総選挙投票前日である8月29日のshuugi.inでの予想と、実際の獲得議席数は以下のとおり。
shuugi.in:民主党316議席、自民党119.3議席、公明党19.3議席
実際 :民主党308議席、自民党119議席、 公明党21議席
で、おおよそ誤差数%の精度で的中させている。
そこで、2011年1月16日時点での、shuugi.inの予測議席をみると次のとおり。
比例区では民主・自民とも67議席程度で同じだけれど、選挙区では自民が5割増しで議席を獲得する予測となっている。
実際、菅政権になってからの地方選の惨敗具合をみると、この予測のとおりになってもおかしくない。
いずれにせよ、今のままでは、総選挙になっても、民主は大きく議席を減らすことになると思われる。これでは、政府与党は、石に齧り付いてでも、解散したくないと思うのも無理はない。
だけど、そうやって、しがみつけばつけばつくほど、民主党に対して国民はどんどん厳しい目でみることになる。支持率の"下り最速"伝説はまだ終わらない。
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次期衆院選投票先(1月27日調査) 2011.1.30 21:31
【問】次の衆院選でどの党に投票?
民主党19.6%
自民党23.2%
公明党2.8%
共産党3.6%
社民党0.8%
国民新党0.0%
新党日本0.0%
みんなの党7.8%
たちあがれ日本0.6%
新党改革0.0%
無所属・他1.4%
棄権する3.8%
未定36.4%
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110130/stt11013021310004-n1.htm
予測市場「shuugi.in」の自民議席予想が的中 2009年08月31日 16時15分 更新
ネットの「予測市場」は、衆院選の結果をどれくらい正確に予想できただろうか。「shuugi.in」の自民党の議席数予想は、実際の獲得議席と一致していた。
ネットの「予測市場」は、衆院選の結果をどれくらい正確に予想できただろうか。衆院選の各政党の獲得議席数を、予測市場の仕組みを活用して予測する実験サイト「shuugi.in」の投票前日・8月29日の予想と、実際の獲得議席数を比べてみた。
shuugi.inでは29日時点で、民主党316議席、自民党119.3議席、公明党19.3議席と予測。実際の獲得議席数は、民主が308議席、自民が119議席、公明が21議席だった。民主・公明は予想とやや開きがあったものの、自民は的中していた。
shuugi.inは、登録ユーザーが仮想市場に参加し、仮想通過「S$」(衆議ドル)で各政党の仮想株式を売買、売却益を得る仕組み。静岡大学情報学部の佐藤哲也研究室が開発し、3000人以上が参加している。
2005年の衆院選では、同様な仮想市場の仕組みを、はてなが「総選挙はてな」として提供。結果は、開票前のメディアの予測とかなり一致していたが、選挙結果とはずれがある――というものだった(2005年の記事:自民大勝、はてなユーザーも予測できず)。
URL:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0908/31/news075.html
この記事へのコメント
almanos
sdi
今の民主党執行部は「なんで解散なんかしなきゃならないんだ?」と思っているのではないですかね。
「予算が通らない?自民党案丸呑みだ。それがだめでも衆院はギリギリ2/3議席ある。なんのための与謝野入閣だ?」
予算案を参院否決→衆院再議決で通したあと再び内閣改造で大臣の椅子を餌に野党議員をまたもや一人か二人一本釣りすればどうなるでしょう?少数議員政党は議員が一人抜けただけでかなりダメージを受けます。「それくらいなら」と、党単位で転ぶところがてでくる可能性はあります。
ただ、このシナリオは民主党代議士のなかから造反者が複数出てしまえば潰えるので現実的ではないですかね。