放射線を遮蔽する「珪藻土」を使え

 
福島原発は依然として、予断を許さない状況が続いている。

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その中にあって、どうにかして炉の冷却しようとする試みが行われている。だけど、今日は少し進展があった。自衛隊が、原発3号機の使用済み燃料プールへ、ヘリからの放水を試み、いくつかは成功したようだ。

陸上自衛隊の大型輸送ヘリCH47J、2機が、3号機の上空約100メートルから、2機で交互に最大容量7・5トンのバケットにくんだ海水を、計4回投下。東京電力によれば、建屋から水蒸気が立ち上がっていたから、命中はしたようだ。

だけど、建屋上空は高度約300メートルで、4・13mCV/h、約90メートル87・7mCV/hと、放射能汚染が酷く、どの高さから、何回水を投下するのか。防衛省・自衛隊で、何度もシミュレーションが重ねた結果、最終的に、すべて機長の判断に委ねられたという。 よくぞ決断してくれたもの。

投下作業に従事した陸自隊員19人は、広野Jヴィレッジで除染を受けたのだけれど、全員が1ミリシーベルト以下の被ばく量で、問題なかったそうだ。まずは一安心。明日以降も放水を行える準備を整えておくようだ。

ただ、使用済み核燃料プールの大きさは、縦横約10メートル、深さ約12メートルで、燃料棒(長さ約4メートル)を十分に冷やすために、通常1100~1200トンの水が必要になるのだけれど、今回、放水された水は4回合計で30トン。全然足りない。専門家は「焼石に水」程度だという。

だけど、あの難しい放水作業をやってのけられるのであれば、ヘリで無茶苦茶長いホースを持って行って、片方の口をプールに落とすことができそうに思う。もし、それができれば、もう一方の口にまたホースを繋げて、高圧ポンプで給水してやることはできないのか。

また、東北電力の送電線を補修して電気を引き込む工事も進んでいて、18日以降には復旧の見込み。電源があれば、炉のECCSが動く可能性があり、原子炉の下部の巨大プール、圧力抑制室の大量の水を格納容器や圧力容器に送り込める。

一歩一歩、できることを着実に。



更に、素人考えついでに言ってみるのだけれど、「珪藻土」を使ってみる、というのはどうか。

秋田大学の村上教授によれば、珪藻土は放射線の遮蔽材としても使えるそうだ。珪藻土には、その表面に水酸基が出ていて、その水素が中性子を捕まえるのだという。

また、珪藻土は,その体積の半分程度まで水を含むことが可能なために、中性子を主体とする放射線漏洩事故が起きた場合でも、珪藻土を充填した土嚢を放射線源の周囲に積み上げて、それに散水するだけで高性能の中性子遮蔽材になるらしい。

更に、ガンマ線に対しても、たとえば、燃料棒の被服にも使われるジルコニウムといった重金属を溶かし込んだ溶液(酢酸ジルコニウム溶液)を吸水させることで対応できるという。なんでも酢酸ジルコニウム溶液を吸水させた珪藻土の放射線の遮蔽性能は、同じ厚さのコンクリートの1/2の性能が出せるそうだから、それこそ、炉の周りに珪藻土の土嚢をヘリでバカスカ落として、放水車で酢酸ジルコニウム溶液を掛けてやることで、放射線量をぐんと減らすことができるかもしれない。

なんとなれば、この酢酸ジルコニウムを吸水させた珪藻土を放水車やヘリに塗ることだってできるだろうから、放射線対策のひとつにもなるかもしれない。防護服に塗るのは流石に無理だろうけれど。

いずれにしても、今より炉に近づけるだけで、放水が成功するチャンスは増えるわけだから、この際、なんでもかんでもやってみてもよいと思う。

ようやく、17日あたりから、皆でなんとかしよう、という機運が生まれてきているように感じている。希望を失わない限り、未来はある。


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この記事へのコメント

  • 初めまして

    これが福島原発の真実なのでしょうか?

    放水は焼け石に水。

    この動画では、コンクリートで原子炉を固めるという方法を提案されています。

    http://google7.blog88.fc2.com/blog-entry-930.html

    放射線を大量に浴びるということは絶対に避けなければならない。
    被害を最小限に食い止めること。

    これは素人にもわかります。

    政府の今のやり方(放水)はどうなのでしょうか?
    2015年08月10日 16:47
  • ス内パー

    海岸にタンカー直付けしてそこから電力と真水を補給するという手が提案されたとか。

    >空中からロングホース
    ポンプの出力と放出の際の水の反動に問題が大きい模様。安全性とか考慮しても地上からの方が確実かもです。

    現在自民党へ提言するとスムーズに現場に反映されるとのこと。自民党―経済連ライン―現場ラインが構築されたとか@河野太郎
    2015年08月10日 16:47
  • 日比野

    almanosさん、どうもです。
    こんなポンプ車があるようです。チェルノブイリで使用されたもののようです。
    http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/03/17/kiji/K20110317000447040.html

    アームがこんなに伸びるので、使えそうにも思えますが、既に現場で使用できるか東電が検討しているようです。
    http://www.ohfude.co.jp/photograph/images/photo03.jpg
    http://www.ohfude.co.jp/photograph/images/photo04.jpg
    2015年08月10日 16:47
  • とおる

    村田製作所の村田セイコちゃん、ホンダのASIMOは、ホースを持って、プールの所で放水始め!
    2015年08月10日 16:47
  • almanos

    ロボットが使えないかと思いますね。テムザックのT-52 援竜のような大型のマジックハンドを持ったロボットなら炉に接近しても作業できるのではないでしょうか。遠隔操縦可能ですし。精密作業は無理でもホースを持っていって注水する位は出来る筈。放水車を急遽無人操縦可能なタイプに改造するとかいった手段はないものでしょうか? ガンマ線が電子機器に影響するのは確かですがそこら辺はシールドすれば回避できるはず。後はアメリカ軍に全面的に協力して貰う。日本だけで何とかしようという面子の問題が事態改善を妨害していないか? そう思えてきます。空き管。君はもうゴールして良いです。自民のまともな人にバトンタッチしてくれればですが。
    2015年08月10日 16:47
  • はじめまして

    珪藻土を掛けるのは可能だと思いますよ。きめの細かいネットを全体で覆い、その上から珪藻土を吹きかけます。
    hidokogyo.comは溶鉱炉用の保護管を製造しており吹きつけも可能らしく、様々な混ぜ物も可能みたいです。
    詳しくは特許で確認できます。
    以前マイクロ波の遮蔽も成功しているらしい。
    但し中小企業なので気づかれるかどうか・・・・
    がんばって被害を最小限に抑えてほしいですね。
    2015年08月10日 16:47
  • クマのプータロー

    どの程度の珪藻土がよいかによりますが、建材用だけでなく七輪を削り出しで作っている業者に削りカスや削る前のソリッドを分けてもらえたら放水車にベタベタ貼ってもう少し近づけることが出来るかもしれません。
    2015年08月10日 16:47
  • けん

    マクネットコーティングならぬ、珪藻土コーティングされたガンダム。アムロ、行きま~~す!!

    ホウスイビームライフルで敵のプールに放水だーっ!!
    2015年08月10日 16:47
  • 内容は珪藻土が有効かもしれないとあるが、タイトルは断定的な表現。
    目を引きたいが為だけの無責任。
    タイトルを修正せよ
    2015年08月10日 16:47

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