1000年に1度に備えるのが政治
今日は簡単に…
気象庁は、東日本大震災のマグニチュードを8.4から9.0へと変更した。これは、日本の観測史上最大。世界でも最大級の巨大地震だといっていい。
古村孝志・東京大地震研究所教授によると、今回の震災は、869年に発生した三陸沖を震源とするマグニチュード(M)8・3の「貞観(じょうがん)地震」と酷似しており、当時も城郭などが無数に壊れ、津波が多賀城下を襲って約1000人が溺死したとされている。
テレビでは、どのチャンネルでも、地震・津波関連と各地の被害状況の報道一色。
被災地域の惨状は目を覆うばかり。未だに孤立して救助が進んでいない地域もある。ついに政府は13日、被災地に展開する自衛隊の派遣態勢を今後1週間で、約5万人から過去最大規模の10万人に増強する方針を固めた。
自衛隊の総兵力は陸自15万2千、海自4万5千、空自4万7千の、計およそ24万人だから、自衛隊の半数近くを災害救助に当てることになる。
今のところ、政府は、数々の非難はあるものの、やるべきことはやっているように見えるし、不十分ながら、国民への情報提供もしようという姿勢は感じられる。
震災後の、菅首相や、他の閣僚のテレビでのメッセージを見ていて、ひとつ、おやっと思ったことがある。それは、菅首相を始め、登壇する際、檀上脇の日の丸に敬礼していたこと。
ただのポーズなのか、心を入れ替えたのかは分からないけれど、国民に目を向けるようになったのなら、それは喜ぶべきこと。
というよりは、今回の震災は、不謹慎ながら、民主党政権にとって、本当に国民政党なのかどうかを迫る踏み絵になっているような気さえしている。
200年に一度の大災害に備えたスーパー堤防は不要だと、2010年の事業仕分けで廃止したにもとどまらず、 災害対策予備費、地震再保険特別会計、 耐震補強工事費を仕分け・廃止したところに、200年に一度どころか1000年に一度の今回の東日本大震災。
民主党の政策が悉く裏目に出ている。
今後の復興を考えると、数千億円、或いは数兆円規模の予算が必要になるかもしれず、コンクリートから人へどころか、コンクリートからもっとコンクリートへと公共事業が必要になることは明白。
しかも、福島第一原発は、海水やホウ素を投入した時点で、ほぼ廃炉になることは確定的だから、新しい発電所を建設しない限り、恒常的に電力が不足する。ここでも公共投資が必要になる。
要するに、民主党は、与党として当たり前のことをしなければならず、やれ子ども手当だの、外国へのODAだの、単なるバラマキをやる余裕なんか無くなってしまったということ。
その意味では、ようやく、民主党が国民と正面から向き合わざるを得ない局面を迎えたといえる。あまりにも大きすぎる代償ではあるけれど。
事ここに至っても、民主党政権が、国民のための政治をが出来なければ、彼らは要らない。国民もそういう目で見ている。誰のための政府なのか、何をやらなければならないのか。
国民への負担を極力抑えつつ、いかに復興への舵取りをしてゆくのか。
本当の意味での政治力が問われている。
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この記事へのコメント
白なまず
八目山人
これは430兆円を使え使えとやっていたとき企画された、宅地造成の様なものですよ。無駄の象徴のようなものです。
立派な丈夫な堤防は、鉄とコンクリートを使えば、この何分の一の価格で作れます。
お間違えなきよう。
クマのプータロー
電車を温存する停電は計画できなかったのでしょうか。昨日の夜の今朝では何も出来るとは思えませんが、物流がストップするのが怖いのです。鉄道の代替手段が道路になった場合、物流が滞ります。東京から北の確保も大事ですが、都内を交通整理して東京へ行く物流を滞らせないようにすることも大事です。
ちび・むぎ・みみ・はな
> ほぼ廃炉になることは確定的だから、新しい発電所を
> 建設しない限り、恒常的に電力が不足する。
メディアが原子炉について騒いだし, 特に菅首相の
余計な視察で被害を大きくした可能性もあり, 今後の
原子力発電所の建設は苦労が予想される. まず,
システムの基本設計の見直しが必要になると思われる
ので, 新規建設は遅くなるのではないだろうか.
日比野庵殿, 昨日は重複したコメント失礼しました.
他の人のコメントは見ないでコメントを書くものですから.
almanos
日比野
>これは430兆円を使え使えとやっていたとき企画された、宅地造成の様なものですよ。無駄の象徴のようなものです。
あれから調べて、確かに別の方法でできそうな事が分かりました。
ただ、コンクリートから人へをやり過ぎる余り、必要なものまで削るのは不味いと思いますね。
今後は、原発含めて、真剣に考える必要があると思います。
とおる
愚かな政権を選んだ日本国民に、八百万の神が怒っているのか?
何やら、ユダヤ国家が滅亡し、離散を招いた歴史に重ね合わさることが無ければ良いのですが。