
「現実問題として、与野党協議の最大の障害になっているのが総理の存在であり、後手後手にまわった震災対応でも、総理の存在自体が国民にとっての不安材料になっている。一体何のために、その地位にしがみついているのか、考えを聞かせてほしい」産経新聞・阿比留瑠比記者 於:4/12 記者会見
先日の福島原発事故のレベル7宣言が波紋を呼んでいる。やはり国際評価基準で最悪のレベル7ともなれば、世界もそれなりの説明を要求するし、対応もする。
松本外相は、評価見直しに先立ち、関係国や国際原子力機関(IAEA)に通報しているし、周辺各国・地域に現状や事故対策の説明の準備を進めているそうだ。もちろん、それは、今後、国内産の農産物や加工食品などの輸入規制が国際的に広がるのを懸念したからと言われているけれど、国際的信用を一度失ったら、それを取り返すのは難しい。
既にいくつかの国では、日本からの輸入品に対して放射能検査を実施しているし、特に半導体のように、放射線に弱い製品なんか神経を使うはず。
事実とはいえ、政府がレベル7と認めてしまったことは外交的に後々響いてくる。なんとなれば、レベル7を口実に関税をうんと上げるとか、いくらでも嫌がらせができてしまう。
強制鎖国とはいわないけれど、下手をすれば、それに近い事態だって起こらないとは限らない。
まぁ、ロシアあたりはレベル7は言い過ぎで、保険の免責に関係しているのではないか、と政治的思惑があるのではないかと言っているけれど、確かに、、世界各国がレベル5か6ではないかとしていた時には、日本はレベル4だと言い張っていて、ここにきて、レベル5から、いきなりレベル7に2段階も引き上げたのでは、いろいろ疑念を持たれても仕方ないだろう。
だけど、レベルが6だろうが7だろうが、状況が深刻であることには変わりない。1号機は再臨界しているのではないかとも一部で囁かれだしている。
兎に角、冷却を進めなければいけないけれど、注水を進めるだけで、大きな進展もない。
今は注水するしか方法がないようにも受け止められているかもしれないけれど、佐賀大学元学長で、福島第一原発3号機の設計者でもある、上原春男氏によると、今の冷却系を修理してもまともに動かないから、外部から冷却装置を設置したほうがいいと述べている。
これは、新たに熱交換器を外部に設置して、原子炉内に新たな冷却用配管を延ばしポンプで循環させ、熱交換器内には別ルートで冷却用の海水を循環させて冷やすことで、高濃度に放射能汚染された原子炉からの水と海水を混ぜることなく、冷却することが可能になる。
そのための装置もすでにあって、現地輸送に向けて伊万里市のメーカーで待機状態。上原氏は3月16日に上京して政府にかけあったものの、碌に相手にもしてもらえなかったという。それでも、4月には熱交換器の図面を送り、対応できるように、もともと外国に売る予定だったものをストップさせてまで待っている。なのに、政府から発注がなくて、動けないのだという。
一体政府は何をしているのか。
上原氏の案のように、建物に入らずとも外部冷却が出来るのであれば、そのほうがずっと簡単なはず。
菅首相は、会見では、全力を上げているというけれど、今のようにひたすら注水しては、タービン建屋から汚染水を回収する作業が、上原氏の案より優れているとは思えない。
おぜん立てが整っている、上原氏の外部冷却方法すら、実行する力がないのなら、実行できる政権に変わるべき。
それに、菅首相は自分の言動がどれくらい国の内外に被害を与えているのか、もう少し自覚すべきだと思う。
先日、菅首相は、民主党の黄川田議員の願いをうけて、陸前高田へ視察に出たのだけれど、現地では、潮やガソリンの匂いが混じった市街地を歩いたときも『臭うな』と文句をいったり、おろしたての靴を気にして、泥水のたまっている場所は『靴が汚れる』と、避けていたりしたそうだ。
いくらなんでも、そこまではないんじゃないかと思える言動なのだけれど、これが本当だとすれば、首相とか政治家とかいう以前に、人間としておかしい。
この御仁が動く度に、日本に災いが降りかかる。
まぁ、ネットなんかでは、左翼政権が出来ると天災が起こるとかよく言われたりするのだけれど、その是非はともかくとして、今回の震災は、戦後最大レベルのものであることには間違いないし、ある意味では、戦後60年の日本を繁栄の終止符を打つ出来事なのではないかと思っている。
日本という国は本当に必要なのか。必要とされているのか。
誰にとって必要なのか。
日本を守るのは誰なのか。
戦後60年、なんとなく平和が続いてゆくと思っていた幻想をぶち壊したのが今回の震災。
これで、日本人が目覚めなければ、更なる国難がやってくるかもしれない。
日本人が目覚めるまでの、エンドレス国難。
一国は一人(いちにん)をもって興り、 一人をもって亡ぶ。
口を開けば、風評被害。
視察をしたら、水素爆発。
日本を破壊して、終焉に導く"歩く厄災"。
放射能漏れ問題はもはや、日本一国の問題ではなくなっている。世界各国の日本政府の対応に対して厳しい目を向けている。
戦後、日本が積み上げてきた信頼が、音を立てて崩れ始めている。
4月12日の記者会見で、貴方の存在が復興の障害だ、とまで言われて恥と思わないのか。質問した記者とて、一国の宰相にそんな口利いて只で済むとは思っていないはず。
それに、先日、たけしのTVタックルで、福岡政行氏が、菅首相に辞めてくれと言っていたけれど、テレビという公共電波であそこまではっきりというのは大変なこと。しかも、決して茶化していうのではなくて、真顔で訴えていたのが非常に印象に残っている。相当な覚悟を持っての発言だったと思う。
今回の福島原発事故はかなりの部分は人災だと言われているけれど、この人に限っては、"自然災害"扱いにしたくなる。産経の阿比留記者ではないけれど、一体何のために、その地位にしがみついているのか。
福島原発の放射能を封じ込めるためには、その前にこの"歩く厄災"を封じ込めなければいけないのではないかとさえ。
「歩く厄災」を封じ込めるのが先か、日本が沈没するのが先か。
いずれにせよ、日本は、ゼロからの国づくりを行うことになるだろう。


【モスクワ時事】ロシア国営原子力企業ロスアトムのノビコフ広報局長は12日、福島第1原発事故について経済産業省原子力安全・保安院が国際原子力事故評価尺度(INES)の評価で最悪のレベル7としたことについて、「行き過ぎ」との見方を示した。タス通信が伝えた。
同局長は「原子炉の損傷程度はレベル5を超えていない」と指摘。今回の評価変更には「政府がこれ以上批判されるのを避けようとする政治的思惑が働いている」と述べた。(2011/04/13-01:25)
URL:http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011041300031&m=rss&m=rss&m=rss&m=rss&m=rss&m=rss
この記事へのコメント
白なまず
almanos
ちび・むぎ・みみ・はな
最後まで始末をつけるかどうかが問われている
のだと思思う. 先日の産経にあった秦氏のような
米国丸投げ論では誰も日本を信用しなくなる.
恒久的な処置ができれば, 「やはり日本」と言う声
が出てくる.
秦氏のノモハン事件の例は, 秦氏の意図とは反対の
意味で, 本当に良い例だ. 満身総傷で最後まで踏み
留まることが明日の希望に繋がる.
逃げればその時点で終り.
日本の文化は観念平和主義の風潮の中で行き止まりへ
向かっていたように思う. ロボット日本のロボットが
現実には何の役にも立たなかったことでも分かる.
癒しロボットも良いが, 生命を守るロボットが本物だ.
現実から目を背けず, 本物を目指しさねばならない.
その意味で, 日本のアニメ等は今後違った評価を受ける
ようになっていくのではないかと思う.
これが国を滅ぼしかけたものかという意味で.
日本鬼子も良いが, 政府の正式対応が本物.
偽物に逃げてはいけないと思う.
現実が福島にある.
JP
貴ブログにて幸福実現党を知ってから、彼らの言動を見続けていますが、
2009年の選挙戦で彼らが言っていたことが、いま、ほぼ現実化していることに、
何とも言えない気持ちになっております。
ここまで言っていたのは、幸福実現党だけですし、
今後も、そうなるだろうと予測しています。
しかし、彼らは正しい事を主張しているにもかかわらず、
戦後日本の最大の負の遺産である、宗教アレルギーと、
そしてマスゴミの偏向報道によって、
それが、国民に伝わらないし、認められない。
今の戦後日本を最も象徴している事例であると思われます。
なんとか、保守に、もっと宗教的な柱を打ち立てたいと願います。