「私は理解しております。その意味では、まぁ、それができるなら・・・もうしばらくこらえてくださいよ、お願いします、頼みます、これは。 ほんとにお願いします、もちろんだからやることはやるためにこらえてください、頼みます。」海江田経産相 於:7/29 衆議院経済産業委員会
7月29日夜、菅首相は突如記者会見を開き、震災復興と原発事故の収束に全力を挙げる方針を表明した。
とはいえ、内容はこれまで言ってきたことの繰り返しで特に目新しいものはない。次に、産経新聞の首相会見詳報の見出しを引用するけれど、これで大体のことは分かる。
・復興債の償還財源、責任をもって確保する
・原発事故収束に責任を果たしていく
・脱原発か原発推進かの二項対立は望ましくない
・私自身の言葉には責任を持ちたい
・100点とはいわないが、しっかり取り組んでいる
要するに、しっかりやっていると自画自賛して、これからもやりますと、アピールしているだけで、特段、国民にメッセージを送っているわけじゃない。何より、新潟・福島豪雨について一言もない。これでは、「自分のアピールに資するもの以外などどうでもいい」と思っていると受け取られても仕方がない。
震災復興も原発事故収束も当たり前の話。新潟・福島豪雨について触れないのであれば、これまでの原発方針を大きく変更するものでない限り、わざわざ記者会見を開く意味は殆どない。
その意味では、今回の「脱原発か原発推進かの二項対立は望ましくない。議論していく」という部分は、若干の方針変更だと言えなくもないのだけれど、そもそも二項対立を起こして、煽ったのは菅首相自身。
もともと、民主党は、エネルギー戦略として原発を推進していた。ところが今回の震災後の原発事故を受けて、6月22日に、エネルギー戦略を検討する、くだんの「エネルギー・環境会議」を立ち上げた。ここまでは良しとしよう。
だけど、7月13日に、菅首相はいきなり「脱原発依存」宣言して大見得を切ったものの、周囲からの猛反発を受けて「個人的意見だ」と修正するハメになった。
それまで進んでいた、「エネルギー・環境会議」の議論を踏まえた上で、ある程度見通しを立てた上での「脱原発依存」宣言であれば兎も角、官房長官から「遠い将来の夢」などと言われ、肝心のエネルギー・環境会議の中間報告すら、「中長期的に原発依存度を下げていく」という内容とあっては、やはり、7月13日の「脱原発依存」宣言は、勇み足というか、菅首相個人の勝手な願望だったと言わざるを得ない。
頼みの綱としていたかもしれない埋蔵電力にしても、経済産業省の埋蔵電力は180万kWしかないという調査を信用できず、調べ直せと怒鳴ってみたものの、詳細調査して出てきた数字は128万kWと逆に減ってしまう始末。まるで出来の悪いコントでも見ているかのよう。
自分で対立を煽っておいて、旗色が悪くなると、自分は関係ないとばかり、二項対立は望ましくないと嘯く。
原発再稼働をめぐって、再三再四、振り回されている、海江田経産相は、菅首相というストレステストを受けて泣き出す。もう無茶苦茶。
菅首相は自分のやりたいこともやれず、不完全燃焼かもしれないけれど、菅政権は、もう皆から愛想つかされている。
操縦不可能で野放しの宰相。
民主党は、無難にやってく術も知らなくて、まるで抜け殻のよう。民主党の議員は、ドォルズの集まりなのか。
自分の思いだとか、「可能性」と呼ぶのだけはやめてくれ。
菅政権は、崩壊寸前のまま何時まで続くのか。
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首相の夢はや後退 「脱原発」宣言、思いつき一層鮮明に 目玉政策も政権末期の帳尻合わせ 2011.7.30 00:50
政府のエネルギー・環境会議が「原発への依存度を下げていく」として「原発低減」を掲げたことで、菅直人首相が13日の記者会見で行った「脱原発」宣言が、実現への道筋もエネルギー政策上の根拠もない思いつきだったことが一層鮮明となった。首相は29日夜の会見で、政府として短期・中長期のビジョンをそれぞれ示せたことを「喜ばしい」と自賛したが、退陣表明で求心力を失っているだけに実現性は見通せない。
首相は記者会見で、エネルギー政策の中間整理案とこれまでの発言との整合性を問われ、こう語った。
「私が申し上げてきたことの集大成を関係閣僚の下で議論し、決定された。矛盾は全くない」
だが、中間整理案はこれまでの首相発言と比べると明らかに「後退」している。首相は13日の段階では「原発に依存しない社会を目指すべきだ」と「脱原発」を明言していた。
このときは、政府内からも「個人の夢としてはあるかもしれないが、政府として前提にするのは簡単ではない」(野田佳彦財務相)、「単なる願望」(仙谷由人官房副長官)などと首相批判が相次いだ。
結局、首相は「私個人の考えだ」と釈明したが、閣内調整も経ずにわざわざ記者会見を開いて私的見解を開陳する首相の姿勢に、海江田万里経済産業相には「鴻毛(こうもう)より軽い」と皮肉られる始末だった。
また、首相は6月28日の民主党両院議員総会では「脱原発解散」をほのめかしてこう述べていた。
「エネルギー政策をどのような方向に持っていくかが次期国政選挙で最大の争点になる」
エネルギー政策を自身の延命の道具として使い、衆院解散・総選挙をちらつかせて党内の反菅勢力を黙らせようとしたのだ。
とはいえ、今回の「原発低減」方針に、自民党をはじめ野党側に異論があろうはずもなく、選挙の争点にはなりえない。特に福島第1原発事故後、再生エネルギーの比重を増やしていくことは国民的コンセンサスともいえ、当たり前のことを言っているにすぎない。
中間整理案には「『反原発』と『原発推進』の二項対立を乗り越えた国民的議論を展開する」ともある。だが、無理のある二項対立の論理をあおってきたのはむしろ首相自身だ。
環境会議後、記者会見した玄葉光一郎国家戦略担当相は「新しい体制になったときに具体化していく」と述べ、首相退陣後に議論を本格化させる考えを表明した。玄葉氏は、首相が発掘に執念を燃やす民間の自家発電による「埋蔵電力」についても突き放した。
「自家発電はかなりあるが、売却しているとか契約しているとか自分で使っているのが現実だ。現実は直視しないといけない」
首相はこの日決定した「東日本大震災からの復興の基本方針」でも、党側の要求に従い、当初の政府案にあった増税措置の「10兆円程度」という金額の削除を認めざるをえなかった。目玉政策も政権末期の帳尻合わせの様相となってきた。(阿比留瑠比)
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110730/plc11073000540002-n1.htm
首相、会見で新潟・福島豪雨について一言もなし 危機管理また後手 2011.7.30 07:48
新潟、福島両県での記録的豪雨を受け政府は29日、首相官邸内の危機管理センターに情報連絡室を設置した。ただ、設置されたのは午後9時15分になってからで、官邸の危機管理のもろさがあらわになった形だ。
午後9時過ぎから会見を行った菅直人首相も、復興基本方針決定や原発低減に向けたエネルギー政策をまとめたことに「国民の皆さんに2つのことが報告できることを大変うれしく思っている」などと強調したが、豪雨災害への言及は一言もないまま。政府関係者は「首相は復興や原発で頭がいっぱいだったのだろう」と推測するが、対応の遅さには批判が出そうだ。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110730/plc11073007540015-n1.htm
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opera
http://ruru2.net/jlab-ruru/s/ruru1312069913338.jpg
almanos
almanos
縁台政治学者
海江田と経済産業省の原発行政不手際を際立たせながら、脱原発依存はどうしても必要と訴えて、8/6のヒロシマ解散を狙っているのよ。
だから、一週間前に首相記者会見を開いて、シナリオの仕上げと国民への刷り込みを図ろうとしていたんじゃないかと思います。
奸チョクとはギラギラしていますなー。
団塊の世代の典型的な奴だと思います。
白なまず
最近のアニメ情報は日比野さんブログから辿って動画を見る事が多いのです。
神様ドォルズ 面白そうですね。しかし、OP不完全燃焼、、、もはや神示に思えてきました。
ちび・むぎ・みみ・はな
それより,
自民党が何故支持率を上げられないのか,
自民党に日本の未来を託せるのか,
或は, 日本の未来を託せる新しい党は可能か,
何が原因で嘘付党の天下になったのか,
メディアが大陸と半島の手先になってしまっている今,
どうしたら国民の意見を集約できるのか,
考えられませんか.