「次の首相は、党内をきちんとまとめ、好き嫌いではなく、政策の議論を行い、他党にも協力を得られるような包容力のある人が必要です。小沢さんのような官僚システムを熟知している人の協力を求めながら、党としても政府としても経験と能力を生かし切れる態勢にすべきです。」鳩山由紀夫 於:産経新聞インタビュー
菅首相は15日午前の閣僚懇談会で、先日の脱原発記者会見について、「今日までの経緯を含め、総合的にこの辺りで国民に方向性と自分自身の決意を述べておく時期ではないかと考えて記者会見した」と「個人の考え」だったと釈明、公式に政府見解ではないとした。
閣僚はもとより、経済界、マスコミと、あまりの批判の高まりに、さすがに不味いと思ったのだろう。
一部では、脱原発の根回しなどやっていたら、政官財の巻き返しにあって、ついてくる議員は誰もいなくなりかねないという危惧から、先手を打って、とにかく先にブチあげるという戦略に菅首相が出た、なんて観測もあるのだけれど、結果としてその目論見は失敗した。もう「脱原発」は争点にはならないだろう。これで「脱原発解散」は一歩遠のいたとみる。
それでも菅首相は14日夜に、民主党若手議員らと会食して、「東京、神奈川から3千万人が移住するような事態も想定して決断しないといけない。だから『脱原発』なんだ」と強調したそうだけれど、3千万人といえば、ペルー、ネパール、アフガニスタンといった国の人口くらいの規模。それが丸々移住だなんて尋常じゃない。一体、どんな事態を想定しているのか。そんなことまで想定しなければならない何らかの情報を持っているのか。それともただの言い訳のための法螺なのか。
15日には、民主党の若手11名による、菅首相の即時退任を求める会議を開催したようだけれど、呼びかけに参加したのは呼びかけ人の11人を含めて30人余り。これでは圧力にはならない。
今や、菅首相の周りを固める筈の閣僚がそっぽを向き、その他の民主党議員が遠まきに見ていて、30人ほどがすぐ辞めろ、とシュプレヒコールを上げているような状況。もう党内には味方は殆どいない。
閣僚からも見放され、殆どひとりぼっちになってしまった菅首相が、自身の延命のために残されている手があるとすれば、あとは国民世論を味方につけるくらいしかない。
こうなったら、やはり、政官財と戦う「カンナオト」を全面に押し出してくるのではないか。
鳩山前首相は、産経新聞のインタビューで、菅政権の内閣や民主党執行部がみんな、菅首相に辞めてくれと言っていることを取り上げ、政権はレームダックだと答えている。その上で、次の首相は、党内を纏めて、他党とも協力を得られるような人であるべきだという。だけど、そんな人物がいれば、とっくにポスト菅として名前が挙がってる。
ただ、鳩山前首相は、同じインタビューで、小沢氏のような官僚システムを熟知している人の協力を求めよ、と発言しているところを見ると、或いは、またぞろ、小沢氏の復権を後押ししようと目論んでいるかもしれない。
というのも、例の政治資金規正法違反の問題で、6月30日付で東京地裁は、検察側が法廷に証拠として提出した元秘書3人の調書のうち、「証拠」として採用できる調書と、採用できないとして却下する調書を決めた「決定書」を出したのだけれど、合計38通の調書のうち、11通が全文、却下された。
却下された中には、小沢氏の強制起訴の主な理由となった「4億円の虚偽記載」についての石川元秘書の調書も含まれていて、元東京地検特捜部検事で名城大教授の郷原信郎氏は、「地裁は今回の決定書で、石川氏と池田氏が大久保氏に報告書の虚偽記載を『報告、了承された』と認めた調書を全て却下しました。検察側は大久保氏を聴取した改ざん検事の前田恒彦受刑者の調書の証拠申請をすでに見送っています。他の秘書と虚偽記載を共謀したとして、有罪に問える材料がもはやひとつもないのです」と述べている。
ということで、小沢氏は無罪になる可能性が非常に高いようだ。
となると、早ければ8月にも行われるという、民主党代表戦にも、小沢氏の影響が出てくる可能性がある。よもや本人が代表戦に出馬するとは思えないけれど、13日の夜、小沢氏は自らに近い参院議員らと都内のホテルで会食して、「政権交代して二大政党制を実現することが自分の最大の使命だと思っていた。引き際かと思ったが、もうひと頑張りしないといけない」と述べたそうだから、或いはなんらかの自分の息のかかった人物を候補に仕立て上げてくる可能性はある。
これは唯の妄想にしか過ぎないけれど、もしも、孤独な戦いをしている(と本人が思い込んでいる)菅首相が解散に踏み切ることがあるとすれば、今度の民主党代表選挙に小沢氏または、小沢氏に非常に近い人物が、代表戦に出馬することがそのトリガーになるのかもしれない。
というのも、仮に、小沢氏または小沢氏に近い人物が代表戦に出馬したとして、菅首相が、なおも小沢氏を排除しようとするのなら、やはり解散権で脅してくるものと思われる。小沢氏側に票を入れるなら、解散するぞと言って、自分に票を集めようとする手が考えられる。それでも小沢氏側に票が集まり、いよいよ自分が負けるとなれば、解散に踏み切ってしまう。表向きの理由なんてどうでもいい。
次の総選挙では、民主党の惨敗が予想されるから、前回大量に当選した、いわゆる、小沢チルドレンは大量に落選するだろうから、そうなれば小沢グループを少数派に追いやって、力を衰えさせてやれることができる、と。
これはもはや、「道連れ・自爆解散」とでもいうべきものだろうけれど、もう無茶苦茶。だけど、今の日本はそんな無茶苦茶すら不思議ではない状況に陥っている。
これから、民主党内の内ゲバはますます激しくなる。代表選がひとつのポイントになるだろう。
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「脱原発」は政府見解ではない…首相釈明
菅首相は15日午前の閣議後の閣僚懇談会で、将来的な「脱原発」方針について、政府見解ではなく、個人としての考えを披瀝(ひれき)したものだと釈明した。
閣僚への説明は、中野国家公安委員長の抗議を受ける形で行われ、独断で方針表明したことを自ら認めた。首相は来週早々に、自らが本部長を務める原子力災害対策本部などを開いて意見調整に入る意向だが、閣僚からは早くも反対論が提起され、閣内の不統一ぶりが深まっている。
閣僚懇談会では、中野氏が「首相は(13日に)原子力に関する見解を発表したが、閣僚は話を聞いていない」と説明を要求。首相は「今日までの経緯を含め、総合的にこの辺りで国民に方向性と自分自身の決意を述べておく時期ではないかと考えて記者会見した」と語り、「個人の考え」の表明だったとした。
(2011年7月15日13時17分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110715-OYT1T00487.htm?from=tw
首相強弁「3000万人移住」 有志が退陣求め集会へ 産経新聞 7月15日(金)7時55分配信
■複数幹部「代表選は9月」
「原発に依存しない社会」を打ち出した菅直人首相は14日夜、民主党若手議員らと会食し「東京、神奈川から3千万人が移住するような事態も想定して決断しないといけない。だから『脱原発』なんだ」と強調した。発言をエスカレートさせる首相の政治姿勢を批判し、民主党の中堅・若手議員は15日に即時退陣を求める決起集会を開く。これに対し、複数の党幹部は後継を選ぶ党代表選について当初想定した8月から9月にずれ込むこともやむをえないとするなど、退陣をめぐる党内の駆け引きは再び激化してきた。
「福島の事故はすごいことだとの印象を受けた。原発について相当基礎知識を持っていたし、研究を重ねた」
出席者によると、「脱原発」をめぐる政府・与党内の調整が不足しているとの批判を意識してか、首相は言い訳のような発言を繰り返した。同時に政権延命に向けた意欲もにじませた。
「(平成23年度予算の裏付けとなる)特例公債法案は何としても自分でやりたい」
「民主党の描く未来のビジョンを示すことも大事だ」
こうした首相の固い決意を踏まえ、複数の民主党幹部は特例公債法案の成立が8月下旬にずれ込みそうなことから、当初目標とした8月中の代表選の先送りを視野に入れ始めた。
首相に近い石井一副代表は14日、国会内での会合で9月の代表選実施の可能性を示唆。執行部の一人も「首相が8月までに辞任時期をはっきりさせればいい。代表選は9月で構わない」と語った。
これに収まらないのが13日に官邸に乗り込み首相の即時退陣を求めた民主党の中堅・若手議員グループ「国益を考える会」の11人だ。15日に国会内で首相退陣を求める決起集会を開く。党所属全議員に参加を呼びかけ、首相の外堀を埋めようとしている。
首相の早期退陣を求める前原誠司前外相も、自らのグループ「凌雲会」の会合で、首相の「原発全廃」発言について「すぐに全国の原発を止めるわけにいかないのだから、現実を見るべきだ」と突き放す。仙谷由人官房副長官も「あれは、首相の願望だ」と冷笑した。
枝野幸男官房長官は会見で、「首相は『脱原発依存』とは言っていない。遠い将来の希望だ」と述べ、首相発言は政府見解ではないと軌道修正した。民主党の岡田克也幹事長も会見で「道のりを示すにはきちんとした議論がなされなければいけない。そういうものがない中で首相としての思いを述べた」と指摘した。
政府と党の首相の補佐役がともに、「ポスト菅政権」は首相の方針に縛られないことを強調した形だ。
高まる退陣圧力を横目に首相は、夜の会合であくまで意気軒高だった。
「俺は市民運動出身って言われるけど、市民運動のときは先のことだけ言っていればよかったけど、最近は今のことも考えないといけないんだよ」(水内茂幸、小田博士)
URL:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110715-00000086-san-pol
「調書」大量却下で小沢元秘書3人の量刑はどうなるのか【政治・経済】 2011年7月12日 掲載
●大久保、池田「無罪」、石川「罰金刑」なら猛烈な検察批判が起きるゾ
東京地裁が供述調書を大量却下した「決定書」は、元秘書3人の量刑にどう影響するのか。小沢元代表本人の無罪が確実視される中、元秘書たちの無罪もあるのか。
「大久保隆規元秘書の無罪は確実」と言うのは、元東京地検特捜部検事で名城大教授の郷原信郎氏だ。大久保氏は陸山会の会計責任者だったが、報告書の作成は当時の秘書だった石川知裕議員と、その後任の池田光智元秘書に任せ切りだった。
「地裁は今回の決定書で、石川氏と池田氏が大久保氏に報告書の虚偽記載を『報告、了承された』と認めた調書を全て却下しました。検察側は大久保氏を聴取した改ざん検事の前田恒彦受刑者の調書の証拠申請をすでに見送っています。他の秘書と虚偽記載を共謀したとして、有罪に問える材料がもはやひとつもないのです」(郷原氏)
検察に詳しいジャーナリストの魚住昭氏も、決定書を熟読した上で「大久保氏の無罪は間違いない」と言い切った。
現職議員である石川氏はどうか。「唯一の不安材料は、04年分の報告書で問題となった『10月29日、金4億円、小澤一郎』という借入金の記載についての認識です」と魚住氏がこう言う。
「決定書で石川議員の逮捕後の調書はほとんど却下されましたが、逮捕前の任意調書は証拠採用されています。検察は問題の記載を『りそな銀行から小澤一郎名義で借りた金。小沢本人からの借入金は記載していない』として起訴。石川議員は公判で『文字通り小沢本人からの借り入れ』とし、『不記載にはあたらない』と主張しました。しかし、採用調書で石川議員は『小沢本人からの借り入れを記載』と主張せず、『当時は忙しかったので書き忘れた』との記載が出てくる。この調書をもって、裁判所が不記載を認定するかは微妙なところです」
とはいえ、検察側に有利な材料はこの一点のみ。「水谷建設からの裏金を隠すため、秘書3人が共謀して収支報告書をごまかした」というストーリーは完全に骨抜きとなり、残ったのは石川議員の記載ミスだけ。池田氏にいたっては、逮捕した理由すら見当たらない。
郷原氏は「仮に記載ミスで石川議員が有罪になっても罰金刑が関の山」と語り、魚住氏は「罰金刑でも、公民権停止の付かない軽い処分の可能性もある」と言う。
今月20日の論告求刑。検察側がどうするのか見ものだ。
URL:http://gendai.net/articles/view/syakai/131477
鳩山由紀夫前首相「民主党、潰れたって構わない」 産経新聞 7月12日(火)7時55分配信
菅直人さんは、私が首相のときに副総理として、何度も「厳しい局面に立たされたら、別の大きなテーマを示せば、そちらに国民の目が向いて局面を打開できるんだ」と進言してきました。(米軍)普天間飛行場移設問題で危機に陥ってるときにも「消費税増税を言え」と働きかけました。私は「言えない」と答えました。
それで、菅さんは自分が首相になったときに消費税増税を持ち出し、結果として参院選に負けました。
今も同じなのか、思い付きのように別の話をすっと作るのは上手です。
消費税やTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)、「脱原発」もそう。しかし、常に大きな本道を見ようとしない。政治はパフォーマンスではないのです。
小泉純一郎元首相の流儀をまねて、党内に抵抗勢力を作って戦っている姿を示して支持率を上げようともしました。憎悪の塊みたいに小沢一郎元代表を敵に祭り上げ、政権運営してきました。「小沢さんが党内にいると、うまくいかない」と言っていましたね。
菅さんには、鳩山政権と違う色を出せば政権浮揚するという気持ちがあるんですね。私が打ち出したものを否定したことで、民主党の理念が見えなくなった。
しかも、支持率を上げるためという発想で大きな落とし穴にはまってしまう。理念型の政治とはほど遠い政局で動かそうとする姿勢が災いして結果としてうまくいかなかった。
私は昨年9月の民主党代表選の時から、いずれ菅政権は厳しい時を迎えるだろうと予測していました。結局、東日本大震災発生で首相に応えるだけの力量がないことがわかりました。菅さんを一番近くで支えてきた内閣や党執行部もみんな「辞めてくれ」と言っています。今、政権はレームダックです。国民、特に被災者に申し訳ない状況です。
次の首相は、党内をきちんとまとめ、好き嫌いではなく、政策の議論を行い、他党にも協力を得られるような包容力のある人が必要です。小沢さんのような官僚システムを熟知している人の協力を求めながら、党としても政府としても経験と能力を生かし切れる態勢にすべきです。
私は、自分が首相をまたやりたいとは思いません。ただ、新首相が国民のために働けるような態勢をつくるために縁の下の力持ちとして努力します。
このままなら民主党がどうなったって私は構わない。潰れたって構わないんです。今のままでは結果として、国民の利益を大きく損なう状況になるのは間違いない。菅さんがそこまで理解していないとは思いませんが。
6月2日の内閣不信任決議案採決の直前、菅さんから復興基本法と平成23年度第2次補正予算案編成のめどがついたときに退陣するという言葉をもらいました。今は2次補正、特例公債法案、再生エネルギー特別措置法案の成立を退陣の3条件に挙げていますから、それを満たせば辞めると理解しています。今でも私は菅さんの言葉を信じています。(小島優)
URL:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110712-00000077-san-pol
「もうひと頑張り」 小沢氏、復権に意欲 2011.7.14 01:05
民主党の小沢一郎元代表は13日夜、自らに近い参院議員らと都内のホテルで会食し、菅直人首相の退陣後をにらみ復権に意欲を示した。「政権交代して二大政党制を実現することが自分の最大の使命だと思っていた。引き際かと思ったが、もうひと頑張りしないといけない」と述べた。
政府の福島第1原発事故対応については「企業ではなく、国が責任を持ってやらなければいけない」と重ねて批判した。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110714/stt11071401060000-n1.htm
この記事へのコメント
日比野
sdi
野党にしても、現政権を追い込む切り札がありません。「周囲の状況というか『空気』を読んで辞任させる」。下にいるのは森内閣だけ、という時事通信の支持率調査結果がどれくらい空き缶殿の心理に影響するかによりますが、今のところ望み薄です。内閣不信任案は出せません。なにより、掟破りの二度出しなんてやってはいけません。
この辺の状況を読みきって居座りを決めているとしたら、剛腕殿に匹敵する政局家かもしれませんがそれもなさそうですね。
白なまず
愛する韓国を守ろう
「自衛隊訓練施設設置の推進を求める会」(中原勇代表)は15日移転反対を表明している長野力市長と市議会に対し、
防衛省が計画するFCLP移転を前提とした馬毛島への自衛隊施設設置を求める陳情書を提出した。
陳情書は「同盟は重要。防衛省の説明では騒音の影響はほとんどなく、自衛隊施設の設置は島の活性化につながる」
として硫黄島(東京都)からのFCLP移転を容認。漁業補償などを条件に、市も国や県に設置を求めるよう訴えている。
求める会は建設業者や商店主ら約20人で9日に結成。具体的な行動を起こすのは今回が初めて。
中原代表は市役所で長野市長に「防衛省の計画に賛同する。協力をお願いする」と陳情書を手渡した。市長は「陳情は残念。
受理するが、市の反対姿勢は変わらない」と述べた。
陳情後、中原代表は「島には移転賛成派も多い。署名活動で推進を訴えていく」と語り、長野市長は「賛成の市民も増える
だろうが、それ以上に反対派がいるので危機感はない」と語った。
http://www.
ちび・むぎ・みみ・はな
> 好き嫌いではなく、
> 政策の議論を行い、
> 他党にも協力を得られるような包容力のある人
そんな人嘘付党にはいない.
> そんなことまで想定しなければならない何らかの
> 情報を持っているのか。
異人阿礼(ヒトデナシのアレ)菅が首相だから可能性には
再臨界だってある.
> もう党内には味方は殆どいない。
始めから互いが敵ばかりなんだから, 何も変わらん.
小沢氏も決定的に国民から嫌われているのだから,
無罪だろうと, どうしようもなかろう.
もう, 平安時代にどれほど藤原氏が横暴を極めたかを
読んでいるようなもの.
自民党の話題はないのかな?
それとも, 自民党は期待されていないのか?