閣僚辞任テロは有り得るか


「辞める辞めないで政治的なエネルギーを使うのは無駄だ。菅さんを相手にしないほうが実りある議論が進む」
公明党・山口代表

画像


海江田経産相の事務所に、激励の電話やメールが殺到しているという。もちろん、菅首相のおもいつきストレステスト発言などの梯子外しがその原因。

菅首相が「ストレステスト」を言い出した6日以降、これまで1日数十通の1日電話やメール、ファクスが100件以上に激増。その内容も「はしごを外した菅首相はひどい」「日本のためにも、菅内閣の閣僚など辞任すべき」「共倒れすることはない。海江田さん頑張れ」などと、菅首相を見限れというものばかりだそうだ。

海江田経産相は、既に、辞任を表明し、その時期も今国会会期末くらいだと見られているけれど、この件について、野田財務相が8日午前の閣議後会見で「いろいろ重要な法案を抱えていらっしゃる。それらが通った後の中でのご判断を示唆されたと思うが、すべての閣僚が同じころだろうと思う。会期末になるでしょうね」と、実に興味深い発言をしている。

つまり、今国会会期末の8月末に、菅内閣の全ての閣僚が一斉に辞任する可能性があるということ。本当にそんなことが起これば、菅首相の居座りに対する、辞任テロとでもいうべきもの。先日の参院予算委員会であった、菅首相ひとりぼっちを起こすことで、退陣させようということ。

いくら菅首相とて、全閣僚を兼任などできないだろうから、後任選びをするしかないけれど、復興相の後任選びのゴタゴタをみると、そう簡単に決まるとも思えないし、何より、辞任する各大臣や執行部などが手を回して、菅首相からの後任指名を一切受けないようにしていれば、もうどうにもならなくなる。

これまでも、そして今回のストレステストでもそうだけれど、菅首相が口を出すたびに混乱が起こり、国益が損なわれている。あの"生きる厄災"を止めないと、日本が沈没してしまう。

これまでで明らかなように、民主党執行部が退陣を迫ったくらいでは、あの"生きる厄災"は止まらないし、止まらなかった。だから、本人の意思に関わりなく、その厄災を止める方法を考える必要がある。

かの"生きる厄災"は、"厄災"ではあるけれど、ひとりで災害は起こす力は実は持っていない。災害が起こるのは"生きる厄災"が口にすることを、まわりの部下たちが忠実に実行しようとするところに発生する。

だから、かの"生きる厄災"からの災害を止めるためには、彼に"仕事をさせなければいい"。

首相の首相たる所以は、その権限にあるのであって、本人に帰属するわけじゃない。だから、首相に仕事をさせないためには、その権限を剥奪するか、権限を無効にすればいい。



そのために、普通は、内閣不信任案などを可決して、内閣総辞職か解散総選挙する方法が取られるのだけれど、これは、ちょうど、首相に仕事をさせないための前者の方法、すなわち、首相権限を剥奪する方法にあたる。

だけど、今のように、内閣不信任案が否決され、首相本人に退陣の意思がない場合には、首相権限を強制的に剥奪する方法はないから、取り得る手としては、後者の首相の権限を無効にするしかない。

そのためには、首相権限である閣僚人事権(任命権)に基づいた支持を無効にすること、すなわち、菅首相のいうことは一切無視して、何もしないか、官僚とよく相談して、省庁レベルで有効な対策を進める、または、辞表を叩きつけて、辞めることがその手段になる。

冒頭のコメントにもあるように、公明党の山口代表はテレビ番組で、菅首相を抜きにしたほうが、震災復興対策の協議は進むという認識を示しているけれど、最後の最後まで、菅首相を一切無視するやり方、すなわち、閣僚レベル、省庁レベル以下で全部決めるのは、法治国家を否定するものでもあるから、そんなことはできない。法治国家である以上、最後は、菅首相の了解・了承を取らなくちゃならない。

だけど、そうやって、海江田大臣は何度も苦渋を飲まされてきた。

だから、あとは、後者の辞表を出すというのが、菅首相の暴走を止めるための最後の手立てとなる。

野田財務省が口にした、閣僚の一斉辞任というのは、この最後の手段にあたる。残念だけど、あの"生きる厄災"を止めるには、もうこれくらいしか手段が残されていない。

前原前外相が今月初めに、党代表経験者がそろい踏みで首相官邸に乗り込んで、首相が「辞める」というまで官邸に「籠城」する作戦を鳩山由紀夫前首相に電話で持ちかけていたらしいけれど、そんなことぐらいで辞めてくれるのなら苦労はしない。絶対無理。

前原氏もそんなことは分かっている筈。だから、どちらかといえば、菅首相に退陣を迫ったよ、という形づくりをすることで、ポスト菅への含みと、仮に脱原発解散になったとしても、自分に芽を残すという戦略にさえ思えてくる。

こうしてみると、会期末までには、一波乱ある可能性が極めて高いと思われる。

民主党の岡田幹事長や安住国対委員長ら民主党執行部の5人が7日に都内で会談し、退陣3条件を8月12日まで成立させ、以降の続投を認めない方針を固めたとされている一方、自民党の河野太郎氏は、菅首相側近4人組の一人と食事を共にした際に、選挙モードらしいねと話を振り、投票日は何時になるのかと聞いたところ、間髪入れず9月11日だ、とウソかホントか分からないような話を漏らしている。

会期末に向けて、風雲急を告げてきた。


画像 ←人気ブログランキングへ

画像海江田に激励メール&電話殺到!「菅と共倒れするな」 2011.07.09

 海江田万里経産相の事務所に、激励の電話やメールなどが殺到している。玄海原発の再稼働に向けて奔走していたのに、菅直人首相の強引な「ストレステスト」導入ではしごを外されたためだ。激励の多くが「菅首相など見限って、早く辞めた方がいい」というものだという。

 契約寸前の商談を、ワンマン社長の思い付きでひっくり返される-。サラリーマン的悲哀を味わっている海江田氏の事務所関係者によると、普段届けられる電話やメール、ファクスは1日に数十通だが、菅首相が「ストレステスト」を言い出した6日以降、1日100件以上に激増した。

 大半が「はしごを外した菅首相はひどい」「日本のためにも、菅内閣の閣僚など辞任すべき」「共倒れすることはない。海江田さん頑張れ」などと菅首相の姿勢を批判し、海江田氏に早期辞任を勧めているという。

 海江田氏は7日の参院予算委員会で「いずれ時期がきたら責任を取る」と辞任を示唆したが、今後も野党の追及が続くのは確実。「死に体」の菅内閣を守るよりも、「即時辞任がベスト」と見る向きは永田町でも多い。

URL:http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110709/plt1107091531000-n1.htm



画像公明・山口代表「菅さん相手にしない」 復興は「菅抜き」で 2011.7.9 13:13

 公明党の山口那津男代表は9日、テレビ東京の番組で、続投に意欲を見せている菅直人首相について「辞める辞めないで政治的なエネルギーを使うのは無駄だ。菅さんを相手にしないほうが実りある議論が進む」と指摘した。東日本大震災の復興対策をはじめとする政治課題については「菅抜き」で、与野党間の協議で進めていくべきだとの認識を示したものだ。

 自民党の石破茂政調会長が指摘した内閣不信任案の再提出については「(首相)本人に辞める気がないのだから。国会で議論になるばかりで国民はそれ自体は期待していない」と否定的な見方を示した。

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110709/stt11070913140004-n1.htm



画像財務相:経産相は法案成立後の辞任示唆、全閣僚同じ-会期末見込み

  7月8日(ブルームバーグ):野田佳彦財務相は8日午前の閣議後会見で、海江田万里経済産業相が前日、「時期が来れば責任を取る」と述べたことについて、「いろいろ重要な法案を抱えていらっしゃる。それらが通った後の中でのご判断を示唆されたと思うが、すべての閣僚が同じころだろうと思う。会期末になるでしょうね」と述べた。延長された今通常国会の会期末は8月31日。

  海江田氏は7日の参院予算委員会で、全国の原子力発電所を対象とする「ストレステスト(耐性検査)」と、九州電力玄海原発の再稼働問題をめぐる混乱を踏まえ、「いずれ時期が来れば私も責任を取る」と答弁した。

  また海江田氏は同日夕、自らが担当する原発事故関連の法案の成立に見通しが立った段階で辞任する意向を表明したと朝日新聞(電子版)が報道。記者団が経産省で辞任時期に関して「賠償支援法案の成立が節目か」と質問したのに対し、海江田氏は「私の中でそういう時期が到来したらということだ」と語ったという。

URL:http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920019&sid=aHRMagNBZXCw



画像代表経験者が官邸籠城? 「首相退陣まで」前原氏提案  2011.7.9 14:51

 民主党の前原誠司前外相が今月初旬、党代表経験者がそろい踏みで首相官邸に乗り込み、菅直人首相に退陣を迫る構想を鳩山由紀夫前首相に電話で持ちかけたことが8日、分かった。この構想は稲盛和夫日本航空会長が発案。首相が「辞める」というまで官邸に「籠城」する作戦。

 鳩山氏は回答を留保したが、小沢一郎氏と岡田克也幹事長もこの構想に応じれば、首相は窮地に追い込まれる。前原氏にとっては一気に「ポスト菅」の最有力候補に躍り出るチャンスとなる。

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110709/stt11070914520005-n1.htm



画像岡田、安住氏ら「8月12日までに退陣」 2011.7.9 01:16

 民主党の岡田克也幹事長、安住淳国対委員長ら党執行部5人が7日に都内で密談。菅直人首相が退陣条件とする平成23年度第2次補正予算案▽特例公債法案▽再生エネルギー特措法案-の3つを8月12日までに成立させ、以降の続投を認めないとの方針を固めた。

URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110709/stt11070901170000-n1.htm



画像投票日は911 2011年07月08日 21:22|自民党役職停止中

菅首相側近の四人組の一人、いや失敬、四天王のお一人と夕食を共にする。

彼が来る前に、もう一人の民主党の代議士が、「太郎ちゃん、あいつ最近、しょっちゅう選挙区に戻ってるんだよ。投票日いつだが聞いてやってよ。」

なんか最近、選挙モードらしいねと話を振ると、ハイ、がんばってます。

で、投票日はいつと突っ込むと、間髪入れずに9月11日です。思わずみんな、箸が止まる。

そういえば、今日の本会議も親分、戦闘モードだったね。

もう、官房長官も副長官も負けたら下野でいいと割り切っているみたいです。

もう一人の民主党の代議士、夕食の途中で、俺、選挙区に帰るよといなくなってしまいました。

経産省・保安院に汚染水が地下からしみ出さないような遮蔽壁の進捗状況を尋ねる。7月中に検討して、来年1月から建設ですかね、という答え。

そこまで汚染水が地下でどうなろうと、ということなのか。

伊方3号機の安全対策についても質問するが、返答が来ない。

経産省が北陸電力も電力不足といっているという新聞記事を北陸電力に確認すると、即座にそんなことありませんと否定される。では経産省に問い合わせると、答えが返ってこない。

なんか機能してないぞ。

URL:http://www.taro.org/2011/07/post-1046.php

この記事へのコメント

  • opera

    個人的には、"生きる厄災"のアレに暴走させて、解散総選挙になるのが一番いいと思っています。
     海江田も、今は“可哀想な子”扱いされていますが、今年2月に安全対策も行なわないまま、福島原発の10年間の使用延長を認めた共犯者。安全対策が行なわれなかったのは、枝野の仕分けパフォーマンスのせい。しかも、最近出てきた情報では、もともと福島第一原発の1号炉と3号炉は老朽化が激しいため、廃炉を含む検査のために運転を停止中(2号炉もその予定、4号炉は補強工事及び検査のために停止中)だったものを、ルーピーのCO2の25%削減という無茶振りのために、急遽再起動されたものだったとか(要ソース)。
     となると、アレは「原発を造った自公政権にも責任ガー」などとほざいていましたが、福島原発事故に関する限り、事故後の処理の問題も含め、ほぼ100%ミンス党の責任であることが明らか。
     「臭い匂いは元から断たなきゃダメ」。うまくそういう方向に誘導できないものでしょうか。
    2015年08月10日 15:27
  • ちび・むぎ・みみ・はな

    嘘付党の連中には結局は何もできないでしょうね.
    ルーピー時代から, 嘘付党内部での決起情報を
    アンカーの青山氏が紹介してきたが, 形になった
    ことは一度もない. 嘘付党の連中の自我は恐ろしく
    未熟だ. 最初は血の粛清でもあるのかと思ったが,
    結局は一人一人は弱いと言うことに尽きる.
    2015年08月10日 15:27

この記事へのトラックバック