
「私はやるべきことはやってきた。残念ながら、十分国民に理解してもらえていない」菅首相 於:8/10 衆院決算行政監視委員会
8月11日、民主・自民・公明の3党は政調会長会談で、再生可能エネルギー特別措置法案について、自公の修正案をほぼ受け入れたことで、速やかに成立させることで合意に達した。
これで、今国会での退陣3条件が整うことがほぼ確定した。一部マスコミでは、法案成立が見込まれる26日に、菅首相が正式に退陣を表明すると報道している。
果たして、あれほど地位に恋々とした菅首相が素直に退陣するのかどうか、まだ信じられないむきも当然あるようで、衆議院決算行政監視委員会で退陣表明をした翌日の11日に参議院予算委員会で、退陣するのかどうかを問われ、特例公債法案と再生可能エネルギー特別措置法案の2つが成立した段階で、速やかに退陣すると、あらためて退陣を表明した。
こうなってくると、俄然激しさを増してくるのが、次期民主党代表選を睨んだ、ポスト菅レース。
ポスト菅候補として取り沙汰されているのは、馬渕前国交相、小沢鋭仁元環境相、野田財務大臣、鹿野農相に海江田経産相で、現時点では野田財務大臣が有力視されている。
ただ、野田財務大臣の党内での支持は、自身の野田グループのおよそ25名と前原グループ約80名の一部とされ、100名には届かないと思われるのだけれど、他に対抗馬となる有力候補も見られないこともあり、他のグループの支持を取り付けることができれば、次期代表の座を射止めることはできるだろう。
だけど、こうなってくると、やはりというか何というか、鍵を握るのは小沢、鳩山の両グループ。
8月10日に、小沢氏は党内で勉強会を開いたのだけれど、当初用意していた120席の椅子が全部埋まって、入れ替わりもあり、最終的に149人の参加者を集めた。
参加者の中には小沢グループ以外の議員も含まれていて、小沢氏側近は120から130人は纏まれるといったそうだから、これだけの票が固まるとなると、小沢・鳩山グループの支持を如何に取り付けるかは、代表選の勝敗に大きく関わってくる。
鳩山前首相は、勉強会で「衆院選マニフェストが将来どうなるか心配だ。政権交代を果たした原点をもう一度思い出さなければならない」とマニフェスト重視の姿勢を示しているし、8月2日に、鳩山邦夫元総務相と会って、「次の首相には小沢さんと『反増税路線』の人物を担ぐつもりだよ」と言ったそうだから、増税路線を唱える野田財務相がそれを取り下げない限り、支持するとは考えにくい。
それに、この勉強会には、前原、野田両グループの出席者はゼロだったそうだから、今のところ、大きくは、前原、野田グループに現民主党執行部を加えたグループと、小沢、鳩山両グループとの党内一騎打ちの様相を呈している。
何のことはない、菅首相が進めてきた「脱・小沢」と「親・小沢」の対立構造がそのまま現れているということであるし、小沢・鳩山グループの支持を受けたければ、先の衆院選マニフェストを継承することが求められる。
だけど、実際にそれで国会運営をしていけるかというと話は別。ねじれ国会である以上、野党の協力を得ない限り法案成立は難しくなる。菅首相の退陣3条件についての与野党間の協議を見ても、法案を通したければ通したいほど、野党に全面降伏するくらいに妥協しなければならなくなる。
それに、すでに退陣3条件の法案成立のために、子供手当て見直しをはじめとする「バラマキ4K」の撤回を約束させられてしまっている。だから、次期首相は、自公との協調路線、すなわち、脱・マニフェストの政権運営を模索するしかない状況からスタートすることになる。
これは、当然、小沢・鳩山グループの意向に真っ向反対することであるから、これを全面に出して代表選を戦うことは、党内の大票田を諦めることになるし、代表選に勝つ見込みも小さくなってしまう。
つまり、次期民主党代表は、代表になるためには、マニフェスト継承路線で戦う方が有利になる一方、首相になった瞬間から脱・マニフェストをしなければならないという立場に立つことになる。これは苦しい。
要するに、次期民主党代表は、小沢・鳩山両氏および、自公両党という相反する政策を主張する勢力と交渉して、双方を説き伏せ、理解を得つつ、政権運営を行うという、ほとんどスーパーマンのような能力が求められる。
しかも、民主党が政権与党であること自体が疑問視されつつある世論もあるから、国民に対しても、きちんと説明できる能力も必要になる。少なくとも菅首相のように、言い訳と嘘で塗り固められた答弁や、混乱だけを生む思いつき発言など許されるものではない。
更に、次期首相は、震災復興は元より、菅首相が思いつきで発言して、ほったらかしている数々の政策の後始末から始めなくちゃいけない。TPP、脱・原発、山ほどある。
だから、次期首相が誰であれ、やっぱり早晩行き詰る可能性は高いと思うし、仮に9月に新首相が誕生したとしても、自身がやりたいことなんて殆ど何もできずに、半年・1年は後始末に忙殺されるだろう。
特にそれらの矛盾と後始末については、3次補正と来年の予算編成に顕著に現れてくるだろうから、それまでに、党内を纏めて、尚且つ、野党との信頼関係、協力関係を作れないと、また短命政権に終わるのではないかと思う。


太陽光などで発電した電力の買い取りを義務付ける再生エネルギー法案について、民主、自民、公明の3党は、企業の軽減負担などを盛り込むことで合意しました。
民主党・玄葉政調会長:「分散型エネルギーのシステムの一つとして、当然、固定価格買い取り制度というのは有力な手段というふうに考えております」
3党の修正協議では、焦点になっていた再生可能エネルギーの買い取り価格については、透明性を確保するため、経済産業大臣だけでなく環境大臣など関係閣僚が協議したうえ、最終的に第三者機関が決定することになりました。また、野党側が強く求めた電力を多く消費する企業の負担を軽減する措置を導入することにしました。軽減した分については、電気料金に上乗せするのではなく、石油石炭税などで対応することになります。
URL:http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/210811068.html

菅直人首相は11日の参院予算委員会で特例公債法案の成立など退陣3条件が満たされた直後に退陣する意向を重ねて表明した。エネルギー政策見直しなど積み残した課題はいずれも次期政権へ「丸投げ」。「脱原発」解散を画策するなど権力の座に固執し続けた首相だが、今やすっかり脂が抜け切ってしまったようだ。
「特例公債法案などが成立したら、次の党代表の選任手続きに入る。新しい代表が選任された段階で首相を辞する」
11日の参院予算委で、月内退陣に疑念を抱く自民党の小坂憲次参院幹事長が「本当に退陣するのか」と念を押すと、首相はあっさりこう答えた。同時に新首相への注文も忘れなかった。
「脱原発依存」の推進や、運転停止中の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の廃炉検討など自らが掲げたエネルギー政策について「私が責任を持っている段階では私がやるが、その後の政権も必ず継続してくれる」と次期政権に継承を求めた。震災復興についても「与野党が国会で協力して物事を進める形を多くの国民は望んでいる」と語り、自らの言動が与野党協調を阻んできたことをすっかり忘れたかのような発言を繰り返した。
小坂氏が「マニフェストを見直すならば衆院を解散するのが筋だ」と迫ると、首相は「何がなんでも解散と主張されるのは国民の意思から離れた主張だ」と色をなして反論。自らが原発の是非を争点に解散をちらつかせたことも首相にとっては遠い昔に映るようだ。
だが、国民に見放された首相が原子力政策などの継承を訴えれば訴えるほど、次期首相はやりにくくなる。首相は今後の政権に影響力をなお残したいようだが、与野党は「過去の人」を見るような冷ややかな視線を送った。(岡田浩明)
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110812/plc11081200450001-n1.htm

小沢一郎元代表を講師に勉強会「政権交代で目指したものは何だったのか」には、予想以上の民主党国会議員が集まった。
「椅子は120席用意した。それが全部埋まって、入れ替わりがあった。この会は出欠をとるような性格ではないから、そういうことで考えて下さい」
呼びかけ人の一人である小宮山幸治参議は、出席した国会議員の人数を問われて、そう答えた。中心となったのは、10年初当選の参議院議員だ。両院の小沢グループに留まらず、他のグループにも波及した。最終的な出席者は149人に増えた。
「代理出席はご遠慮ください」という案内で集まった議員は、小沢グループ以外の国会議員や、除籍処分を受けた松木謙公前農水政務官の姿もあった。
菅内閣退陣後の代表選に注目が集まるこの時期だけに、さまざまな憶測を呼んだが、小沢氏はまるで講義に臨む教授のように、政権交代の意味とマニフェストの重要性について、淡々と語った。
講演の締め括りは「(※マニフェストは)約束したから100パーセントできるとはなかなかならない。しかし、政治家が自らの責任で決断し、実現する努力を国民に示すなら、国民の心は戻る。評価が民主党にくる」と、小沢氏の信念を改めて強調する言葉だった。
小沢氏の講演の内容に、代表選に触れるような部分は、まったくなかった。勉強会は、小沢氏が講師となり、続けられる予定。
《中島みなみ》
URL:http://response.jp/article/2011/08/11/160870.html

菅直人首相が10日、退陣を明言したことで後継を決める民主党代表選の駆け引きも激化した。野田佳彦財務相は「職責を果たすことが使命」と繰り返し、表での動きを控えつつ、野党との協力関係構築に意欲を示した。馬淵澄夫前国土交通相もインターネット番組に出演し「今、増税すべきでない」と、財政健全化を訴える野田氏との違いを強調した。一方、小沢一郎元代表は、国会内でグループ議員ら約150人を集めて講演し、勢力を誇示した。【西田進一郎、葛西大博】
野田氏は衆院財務金融委員会で自民党の野田毅氏に対し「自民党の財政健全化責任法も問題意識は同じ。ともにこの国のために与野党が真摯(しんし)に向き合って、議論したい」と答弁。菅首相退陣後の与野党連携を呼びかけた。
菅首相が代わっても衆参の多数派が異なる「ねじれ国会」は続く。野党の協力がなければ、11年度第3次補正予算案に絡む復興債発行などの関連法案成立のめどが立たなくなり、政権は窮地に陥る。マニフェスト重視を掲げる小沢元代表への自公両党の警戒感が根強い中、野田氏は「マニフェスト見直しで自公と協力してきた現執行部路線を継承することで、安定的な政権運営ができる」とアピールする戦略を描く。
これに対し、野田氏のグループに在籍していたこともある馬淵氏はネット番組で、菅首相を「増税路線」と批判した上で「(菅)路線継承者として、(野田氏が)立たれるのでは」と対抗意識を隠さなかった。
◇小沢元代表の講演に150人
一方、小沢元代表は講演で「マニフェストは非常に重い」と述べ、見直しを進める党執行部をけん制。「必要な時期が来れば頑張らないといけない」とも述べた。講演には代表選をにらみ「数の力」を見せる狙いもある。
出馬に意欲を示している中間派の小沢鋭仁元環境相は鳩山由紀夫前首相の仲介で、11日に元代表との会談を予定。党内最大勢力の元代表グループの支援を得たい思惑が見え隠れする。
元環境相は10日夜、都内であった中間派議員との会合で代表選について、「できるならばチャレンジしたい」と語った。
毎日新聞 2011年8月11日 東京朝刊
URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110811ddm002010116000c.html

菅直人首相(民主党代表)の月内退陣が確定的となったことを受け、党内各グループは11日、後任を選ぶ党代表選をにらんだ動きを活発化させた。大本命がいない中、各グループとも当面は出馬が取り沙汰される候補の出方を探るなど党内情勢を見極める構え。党執行部が調整する28日の代表選に向け、まずは身内の結束を呼び掛ける場面が目立った。
※複数のグループに所属する議員もいる
「赤字国債発行法案は24日の成立になりそうだ」。11日昼、出馬の意向を固めた野田佳彦財務相は、国会内で開いた自らのグループ会合に出席。首相の退陣条件でもある同法案の成立に言及したものの、代表選の話題は出さなかったという。
■党内主流派は一本化の可否カギに
党内主流派は野田氏のほか前原誠司前外相や仙谷由人官房副長官、枝野幸男官房長官ら有力候補がそろうが、一本化できるかどうかがカギだ。
野田氏との連携が焦点となっている前原氏は同日の自らのグループ会合で「皆さんと相談しながら対応を決めたい。相談のうえで一致した行動をお願いしたい」と強調。「今後頻繁に声をかけるのでよろしく」と呼び掛けたが、「白紙」としている自らの出馬の可能性に関しては今回も触れなかった。
多数派工作では党内中間派の動向も勝敗を左右する。出馬を検討する樽床伸二元国会対策委員長は自らの支持グループの集まりで「今後のもろもろの政治日程が明確になった段階で自らの結論を出したい。そのときにどういう判断をするかは私に一任してほしい」と意欲をにじませた。
「来るべき代表選に向けて結束が大事だ。とにかくまとまっていこう」。小沢一郎元代表を支持する衆院当選1期生の「北辰会」の黒田雄代表世話人は11日の会合でこう強調。出席した約40人は一致して行動する方針を確認した。
小沢グループは全体で党内最大の約130人。今回は独自の候補擁立を見送る公算が大きいが、10日の会合には約150人が出席した。元代表の側近は「120~130人はまとまれる」と影響力を誇示する。
元代表と連携する鳩山由紀夫前首相は会合で「衆院選マニフェスト(政権公約)が将来どうなるか心配だ。政権交代を果たした原点をもう一度思い出さなければならない」とマニフェスト重視を訴える元代表と歩調を合わせた。代表選には馬淵澄夫前国土交通相や小沢鋭仁元環境相も出馬への意欲を表明している。
■鹿野氏擁立の動き本格化
鹿野道彦農相を擁立する動きも本格化した。篠原孝農林水産副大臣は11日の記者会見で「鹿野農相ほどこうした混乱期のリーダーとしてふさわしい人はいない」と指摘。立候補に必要な国会議員20人以上の推薦人集めに着手する可能性にも言及した。鹿野氏を支持する議員らは来週、出馬を正式に要請する方針だ。
URL:http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819481E3E3E2E0858DE3E3E2EAE0E2E3E38297EAE2E2E2;bm=96958A9C93819481E3E3E2E0878DE3E3E2EAE0E2E3E3E2E2E2E2E2E2

「ポスト菅」を決める民主党代表選はいやが応でも増税の是非が争点になる。これは小沢一郎元代表を軸にした「親小沢」と「反小沢」の抗争が再燃することを意味する。
11日朝、官邸入りした首相は記者団に「野田財務相の論文は読みましたか?」と問われ、ニヤリと笑った。
「まあ、ゆっくりね…」
論文とは野田氏が10日発売の月刊誌「文芸春秋」に寄稿した「わが政権構想」。「時機が来れば私は先頭に立つ覚悟だ」と代表選への意欲を表明したが、首相が関心を寄せたのは別の部分だった。
「もはや震災を理由に財政健全化への取り組みを先延ばしにすることはできません。覚悟をもって社会保障・税の一体改革を実現していく」
消費税を「2010年代半ばまでに10%に引き上げる」と明記した一体改革の継承を野田氏が明言したことに首相は「我が意を得たり」と感じたに違いない。
10日の衆院財務金融委員会では首相は野田氏と和やかに談笑し、増税について「次の世代の皆さんが腹にしっかりと据えて取り組んでもらいたい」と語った。増税を正面から説く候補は野田氏しかおらず、事実上の後継指名と言えなくもない。
だが、首相の援護射撃は、最有力候補である野田氏の弱点となりかねない。
他候補が国会議員20人の推薦人確保に四苦八苦する中、野田氏にその心配はない。自らが率いるグループ「花斉会」に加え、仙谷由人党代表代行(官房副長官)や岡田克也幹事長ら党執行部、長島昭久衆院議員ら「国益を考える会」など中間派も支持する公算が大きいからだ。
ところが、野田氏が一体改革を含め菅内閣の政策継承を掲げれば様相は一変する。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110812/plc11081200490003-n1.htm

菅首相がきのう10日(2011年8月)、近く辞任する意向をようやく明言した。退陣の3条件にあげた第2次補正予算はすでに成立し、残る特例公債法案と再生エネルギー特別措置法案が今国会で成立するめどがついたためだ。
8月末に新政権
司会のみのもんたが聞く。
「いま、この時期にあえて明言というのは、菅さんの中に何かあったのでしょうか」
コメンテーターの北川正恭(早稲田大学大学院教授)「それはもう、政局を読み、自分の立場を考えてのこと。メドという言葉をいい加減に使っても世間の常識は許してくれません。早く新政権を樹立して、震災復興や円高対策に取り組んでほしい」
東京新聞政治部次長の金井辰樹は、直接のきっかけは低迷する内閣支持率という。直近の各メディアの世論調査によると、「脱原発依存」発言などで政権浮揚を図るものの、支持率は好転するどころか軒並み10%台で発足以来の最低を記録している。
「これでは脱原発解散といっても実現性ゼロだという空気が永田町に蔓延した。菅首相も解散をあきらめ、菅首相のもとでの解散を期待していた自民党も解散はないと判断。仕方ないから法案を通して8月末に新政権をという流れになった」
150人集め「最大勢力」誇示
みの「そうすると、8月末までのこれから2週間、民主党は大変ですね」
さっそく動きは始まっている。「おでかけ前の朝刊チェック」コーナーで取り上げたのが、読売新聞4面の「小沢系会合に150人 代表選へ『最大勢力』誇示」という記事。小沢一郎元代表が10日に、民主党の国会議員ら約150人を集めて講演し、主要政策の見直しを進める岡田克也幹事長らを批判したという。マニフェスト修正に積極的な候補は代表選で応援しないとの意思表示と受け止めた議員もいたとある。
みの「同じ民主党なんでしょう、みんな」
三屋裕子(スポーツプロデュサー)「まるで野党みたい」
金井「小沢さん流の昔ながらの数の力の見せ方。しかし、そんな数合わせで代表選をやったら国民から見放されます」
北川も「困りますね」
新代表が決まるまでも大変そうだが、決まってからも大変そうである。
URL:http://www.j-cast.com/tv/2011/08/11104185.html?p=all
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