不完全な閣僚と安全運転の首相
臨時国会の答弁で、野田内閣の閣僚が野党からの追求に不完全ぶりを露呈している。
26日の衆院予算委員会では、国家公務員宿舎朝霞住宅の建設問題について、復興予算や復興住宅にお金が要るときに、宿舎建設を続けるのか、と追及した自民党の塩崎恭久氏に対して、答弁に立った安住財務大臣が「(塩崎)先生のようにご資産のある方はいい」などと答弁した。
その後、自民党は「品位にかかわる」と謝罪を要求し、安住大臣は27日の予算委で、「推測に基づいて不適切な発言があったので取り消す」と謝罪した。
まぁ、このときの安住大臣の答弁を見ていると、少し浮かれているというか、質問に答えることができる自分が嬉しいというか、どこかそんな風に見えた。
というのは、9月5日、財務省職員に対する訓示で、「前任も、その前の方も首相になったが、私は火だるまになるだろう」と発言していたから。
安住氏は野田内閣で、財務大臣という重要ポストに大抜擢されて就任したのだけれど、これまで、経済とはいわば無縁といってもいい存在だった。それがいきなりの財務大臣。だから、自分自身で財務は素人で答弁にも碌に答えられないだろうという自覚と不安があったのだと思う。
ゆえに、答弁においては、準備できるものは準備しておこうという心理が働いてもおかしくはなく、事実、この答弁の冒頭で、安住大臣は「これは私の所管でございますから、私も先生から質問があると言うんで調べましたけれども」とわざわざ前置きしている。おそらく、官僚レクチャーを受けるなりなんなりして、それなりに下調べをしてきたのだろうと思われる。
ゆえに、安住大臣は、答弁でも、詰まることなく答えていた。
だけど、その準備をしたということ自身が、安住氏の心に"答弁できる"という安心と浮かれに似た気持ちを生んで、ついつい「先生のようにご資産のある方はいい」と口が滑ったのではないか。
まぁ、これは単なる推測だから、本当のところは分からないけれど、口が滑ったにせよ滑らなかったにせよ、こうした脇の甘さは、閣僚ともなればきっちり追及される。重要閣僚なら尚更。
ただ、それでも、答弁のための下調べをする、または下調べ出来るだけまだマシな方で、27日の衆院予算委員会では、山岡国家公安委員長が、自民党の石破氏から領海侵犯をめぐって、警察権と自衛権の相違などについて問われ、答弁に詰まり、立ち往生するし、平岡法相は、米軍岩国基地への米軍機移駐について、法相就任後に「個人的には反対」などと発言した経緯などを追及されて、「暴挙に出たのはどちらか」と激高した挙句に撤回する始末。
特に平岡大臣の答弁を見ていると、自分をコントロールできていないというか、責められる側に立ったことがない、要するに、責任ある立場についた経験が少ないのだな、と思わせてしまうだろうことは否めない。
一言でいえば、経験不足ということになるのだろうけれど、初入閣だから、ということを割り引いたとしても、ちょっとお粗末に過ぎる。
彼らの答弁を見ると、逆に、たとえ官僚答弁であったとしても、野田首相の低姿勢かつ、ボロを出さない答弁は非常に安定したものに見えてしまう。
だから、このまま、野田政権の閣僚に対する追及が続き、答弁での不適切発言と謝罪が繰り返されるようであれば、おそらく、彼らは、野田首相を見習う形で、段々と官僚答弁にシフトしていって、あたりさわりのない無難な発言しかしなくなるように思う。
事実、就任早々「安全保障は素人」と発言して物議を醸した、一川防衛大臣は、26日の答弁では、「誠意」を強調しながら、慎重に答弁していた。このような安全運転モードへの移行が他の閣僚にも波及するのではないか。
まぁ、それはそれで、民主党の与党化のひとつの表れではあるかもしれないけれど、政権交代後2年経って、ようやくここに戻ってきただけのことで、野田政権はま、だ何もやっていないし、鳩山・菅政権がぐちゃぐちゃにした色んな問題は依然として残ったまま。
だから、国会でいくら無難な答弁をして追及を躱すことができたとしても、実績が上がらなければやっぱりその責任は追及される。
野田内閣がいつまで続くか分からないけれど、結果を出せない与党は、与党である必要はない。
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タジタジ新任閣僚、山岡氏は答弁詰まり立ち往生
自民党など野党は27日の衆院予算委員会で、野田内閣で初入閣し、初答弁に立つ閣僚に標的を絞って追及する作戦を展開した。
山岡国家公安委員長は、自民党の石破政調会長から領海侵犯をめぐって、警察権と自衛権の相違などについて問われ、答弁に詰まったまま立ち往生した。中井委員長から「質問通告もないので」と助け舟を出され、山岡氏は「事例に応じて対応するということ」などと、かみ合わない答弁を3回も繰り返した。
安住財務相の26日の予算委での「不適切答弁」もやり玉に挙がった。
安住氏は、国家公務員宿舎朝霞住宅(埼玉県)の建設問題をめぐり、見直しを迫った自民党の塩崎恭久氏に対し、「(塩崎)先生のようにご資産のある方はいい」などと答弁。自民党は「品位にかかわる」と謝罪を要求し、安住氏は27日の予算委で、「推測に基づいて不適切な発言があったので取り消す」と謝罪した。
(2011年9月28日09時27分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110928-OYT1T00221.htm
平岡法相たまらず激高、注意受けて発言撤回
自民党など野党は27日の衆院予算委員会で、野田内閣で初入閣し、初答弁に立つ閣僚に標的を絞って追及する作戦を展開した。
慎重な答弁に終始する野田首相とは対照的に、新閣僚は“集中攻撃”に激高したり、答弁に詰まったりして審議が紛糾する場面もあり、早くも危うさを露呈した。
平岡法相(衆院山口2区)は、地元の米軍岩国基地への米軍機移駐について、法相就任後に「個人的には反対」などと発言した経緯を追及された。
2006年に日米合意した在日米軍再編計画では、米軍厚木基地(神奈川県)の空母艦載機59機と、米軍普天間飛行場(沖縄県)の空中給油機12機を、岩国基地へ移駐することが決まっている。普天間移設にも密接に関係するため、「在日米軍再編全体の中でも重要な要素」(外務省幹部)となっている。
平岡氏は自民党の河井克行氏の度重なる追及に激高し、移駐に反対した岩国市の庁舎建設補助金を自民党政権がカットした経緯を持ち出し、「暴挙に出たのはどちらか」とどなった。中井洽予算委員長から注意を受けて発言を撤回し、「(移駐に)賛成していないが、閣議で決まったことには従う」と釈明した。
(2011年9月28日09時21分 読売新聞)
URL:http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110927-OYT1T01499.htm
不完全閣僚デビュー 綱渡り答弁も追及不足に助けられ… 2011.9.27 16:40
26日の衆院予算委員会では、「不完全な内閣」(民主党の平野博文国対委員長)の代表格として、野党が格好の攻撃対象と位置づける一川保夫防衛相らも初めて答弁に立った。失言や閣内不一致発言が懸念されたが、自民党の追及不足にも助けられ、初日は優等生答弁でしのいだ。
1箱「700円」のたばこ増税に言及し、閣内からも反発を招いた小宮山洋子厚生労働相。自民党の田村憲久氏から民主党マニフェスト(政権公約)のうち、子ども手当など「厚労銘柄」の破綻ぶりを徹底追及され、陳謝を繰り返した。
「月額2・6万円の子ども手当は実現できていない。おわび申し上げる」「財政的な試算、積み上げ方が甘かった」
しかし、すべて認めるとマニフェストそのものの否定につながるだけに、年金の一元化は「決してあきらめたわけではない」などと強弁し、田村氏から「あまり軽いことを言うと大変なことになりますよ」とたしなめられる一幕もあった。
たばこ増税騒動では、厚労省の関係機関で議論した内容を説明しただけとの認識を示し、「将来は健康を預かる厚労省に移管するのが国際的な流れ。党の政策集でも約束している」と持論を展開。これに対し、安住淳財務相は、田村氏から「何かありますか」と水を向けられたが、「たばこは貴重な財源だ」と述べるにとどめ、何とか閣内不一致を回避した。
野田政権の発足直後に「安全保障は素人」と発言した一川防衛相は「誠意」を繰り返した。沖縄県の在日米軍基地への垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ配備計画ついて「沖縄の皆さんに心配のない形になるよう努力したい。誠意をもって説明したい」と、しっかり官僚答弁。素人発言をただされる場面はなかった。
「諸般の事情を勘案して最終的な決定を下していく」。マルチ商法(連鎖販売取引)との関係が取り沙汰される山岡賢次拉致問題担当相は朝鮮学校の授業料無償化手続きの再開の是非を問われ、「まるで他人事」(自民党の稲田朋美氏)の答弁を重ねた。
自民党の石原伸晃幹事長は「ボロを出すのが嫌で国会を閉じようとしたのは本末転倒」と政府・民主党の批判したが、首相はこう反論した。
「ボロを隠すためにという意識はない。仕事を通じて不完全内閣ではないことを示すよう全力を尽くす」(岡田浩明)
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110926/plc11092623220021-n1.htm
この記事へのコメント
愛信
マルチ商法業界から献金を受けていた問題などを追及した。
同党の森雅子氏は、山岡氏が献金受領に加え、マルチ商法業界を支援する議員連盟の
会長を務めていたことや、同商法を展開する食品販売会社の会合で講演したことを指摘。
「業界と関係の深い人が業界を監督する担当相なんてあり得ない。これでも適材適所か」
と厳しく批判した。
山岡氏は献金の返還手続きを進めていると説明し、企業での講演に関しては
「販売に関わったわけではない」と釈明した。
ただ、消費者庁によると、同企業に関する苦情相談が2009年度以降、全国の相談機関に
計490件あったという。こうした状況を踏まえ、野田佳彦首相は「山岡氏は指摘に答えながら、
職責を果たしてほしい」と語った。
ソース
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011092801004
ねずきちは詐欺師である。
真実
東京高裁(青柳馨裁判長)は29日、文書の開示を国に命じた昨年4月の一審・東京地裁判決を
取り消し、改めて原告側の訴えを退ける逆転判決を言い渡した。
国側は控訴審で「文書は見つからなかった」とする外務省や財務省の調査結果を新たに証拠
として提出し、これらをどう評価するかが控訴審の焦点だった。
青柳裁判長は、返還交渉の結果として国側がかつては文書を持っていたと認めたが、いずれかの
時点で破棄した可能性があると指摘。「両省による調査の信用性は高く、国が文書を保有し続けて
いるとは認められない」と述べた。
問題とされたのは、沖縄返還にあたり、日本が
(1)協定で決めた3億2千万ドルよりも多い財政負担をする
(2)米軍用地の原状回復費400万ドルを肩代わりする
(3)米政府の宣伝放送施設の移転費1600万ドルを肩代わりする
――とした一連の密約文書。
一審判決は密約成立の背景として「日本政府は『米国から沖縄を金で買い戻す』という印象を
持たれたくないと考えていた」と指摘してい
地方空港同様港湾設備も特亜便しか生き残れ
境港国際コンテナターミナルで記念の式典が開かれた。
境港と韓国釜山を繋いでいる定期コンテナ船、「シノコー・ウルザン号」はコンテナ
255個のほか、乗用車60台を積み込むことができる。
シノコー成本琴昌源社長は「スピーディーで安定的なサービスを提供し、お客様
の物量コストの削減が実現できるサービスとなる」と話した。
境港では平成7年から韓国や中国と定期コンテナ船の運航を行っているが、車を
乗り入れることができるコンテナ船は初めてで更なる輸送の拡大が期待される。
ソース:日テレNEWS24(日本海テレビ)
http://news24.jp/nnn/news8751266.html
箕蛙