「『野田君、きみ総理を辞めたまえ』と、松下幸之助さんなら、あなたを眼光鋭くにらみつけながら言っているのではないでしょうか」みんなの党・江口克彦議員 於:9/16参院本会議
9月16日、与野党の幹事長・書記局長会談にて、今の臨時国会の会期を今月30日まで14日間延長することを決めた。
これは、元々、野田内閣が臨時国会の会期を16日までの4日間で閉じようとしていたことに関して、それでは不十分だと野党が反発していたことに配慮した形。
野党は、会期を10月14日まで28日間の延長を求めていたのだけれど、9月16日まで延長を拒絶していた野田政権は、参院本会議で会期延長を採決・可決の構えを見せていたのを受けて、会期延長止む無しとなったと言われている。
その延長した日数はといえば、14日間。野田政権はもともと延長なしの0回答で、野党は28日の延長を要求していたから、足して2で割ると丁度14日。
8月31日の「野田首相の一字」のエントリーで、野田首相の政治手法について、「ただ、こうした敵を作らないやり方は、言葉は悪いけれど、八方美人になり易く、ぶっちゃけて言えば、『足して2で割る』政治になるのではないかと思われる」といったけれど、まさにそのまんま。足して2で割ることで事を収めた。
ところが、党内に配慮し、野党に配慮し、敵を作らないように注意を払って、なんとか政権を維持・運営しようという野田首相の目論見は、早くも足元から揺らいでいる。
何でも、今回の会期延長については、輿石幹事長からその方針の転換を知らされていたのは、平野氏や樽床伸二幹事長代行らに限られていたらしく、実際に対野党交渉に当たっていた松本剛明、加藤公一両国会対策委員長代理と松野頼久国対副委員長の3人は、輿石氏に激しく反発し、16日、辞表を提出した。
党内でも、こうした根回しのない執行部の国会運営の手腕に対する反発が広がっているという。
野田首相が、菅前首相の"逆張り"の政治手法、すなわち、周囲の意見をよく聞いて取りまとめるやり方で政権運営をしようとするのなら、首相の周囲・閣僚の質が重要な要素になるし、また彼らもしっかりと首相を支えなければならない。
だけど、その閣僚が政権発足直後からもうガタガタ。「バラバラ内閣」のエントリーでも触れたけれど、一川防衛大臣の「素人発言」、小宮山厚労相の「たばこ700円」発言、鉢炉経産相辞任と内閣発足した途端にこれ。
これは、野田首相がいくら自らを"どじょう"になぞらえ、「正心誠意」を繰り返したとしても、それが実行できないであろうことを予感させる。
9月16日の参院本会議の代表質問で、みんなの党の最高顧問の江口克彦議員は、松下政経塾出身の野田首相に対して、「松下幸之助の教えを忘れている、松下政経塾の中退者だ」と厳しく批判した。
江口議員は、松下幸之助の秘書を長年務め、PHP総合研究所の社長を経て、みんなの党から2010年7月の参院選挙に全国区から立候補して当選した人物で、野田首相が松下政経塾一期生として、入塾する際にウシオ電気の牛尾治郎社長とともに面接試験の面接者になった人物。言わば恩師にあたる。
その人物から、松下政経塾の理念と松下幸之助の名前を持ち出されて、人間観、税金観、首相たるものの条件や国家目標を問い質されたのだから堪らない。
野田首相が、これまで自身が拠って立つ所そのものを問われているのだから、小手先の答弁で言い逃れできるものじゃない。
それに対して野田首相は「松下先生は生涯でかけがえのない師匠だが、本会議の演壇で、私が内閣総理大臣としてとうとうと持論を述べることを、必ずしもお喜びにならない。行動をもって応えていきたい」と逃げの答弁をした。
だけど、その"行動をもって応えていきたい"ということすら、先に述べたように、それを支える閣僚・党執行部に足を引っ張られている状況が早くも見えている。
このままでは、野田首相は、結局、"足して2で割る"以上のことができず、来年秋の民主党代表選までの単なる”中継ぎ"首相で終わる可能性がある。
日本にとって、それでいいのかは別として、おそらく半年もすると、どうにもこうにもならなくなって、再び、解散総選挙の声が高まるように思えてならない。
←人気ブログランキングへ
野田首相を松下政経塾恩師批判「中退だ」
野田佳彦首相(54)は16日、参院本会議の代表質問で初対決した松下政経塾時代の恩師、みんなの党の江口克彦参院議員(71)から、「松下幸之助に何も学んでいない。政経塾“中退”だ」と激しく批判された。「行動で師の教えに応える」として批判を正面から受け止めなかったため、「教え子にふさわしくない」と徹底的にダメ出しされた。一方、民主党が臨時国会の会期を突然、4日間から今月30日まで14日間延長した問題をめぐり、国対メンバーが辞表を提出する党内の不協和音が発生した。
「失言する大臣に囲まれ、日々心悩ませながら活動していることを、深くご同情申し上げます。それは自業自得で、党内融和を優先された報いだ」。野田内閣の実態を皮肉る江口氏の先制パンチに、ねじれ参院の議場が沸いた。「総理の資質に関し、松下の言葉をどう考えるか」「松下の人間観が今、総理の政治哲学にどう位置付けられているか」。松下氏の側近で、政経塾創設に尽力した江口氏。「松下イズム」に関するテストを、首相に課した。
第1期生の試験で最終面接に残った野田首相を面接した1人が江口氏。首相の落選中には、相談を受けた関係だ。今回、総理と野党議員に立場を変えての“再会”だったが、「無税国家論」を説いた松下氏と対照的な増税路線を打ち出す姿に、容赦なくかみついた。
「松下は、増税は政治家でなくてもできると言っていた。教え子としてふさわしくない」「総理には松下政経塾出身を名乗ってほしくない。中退だ。松下は『野田くん、君、総理を辞めたまえ』と、眼光鋭くにらみつけているだろう」
延々とダメ出しを聞いた野田首相は、演壇で江口氏におじぎをし、「久しぶりに面接を受けている気分です」と表情を和ませた。しかし「松下先生は生涯でかけがえのない師匠だが、本会議の演壇で、私が内閣総理大臣としてとうとうと持論を述べることを、必ずしもお喜びにならない。行動をもって応えていきたい」と述べただけ。テストの答えは、ほぼ、白紙だった。
江口氏は終了後、「実に逃げの答弁だった。政経塾で何も学ばず、血肉になっていないことがよく分かり、あらためて失望した。首相自身が考えないといけない問題なのに、無残な答弁だったね」とばっさり。予算委員会でも野田首相の政治姿勢をただす方針だ。野田首相が総理の座にある限り、江口氏との師弟対決は続く。
[2011年9月17日8時31分 紙面から]
URL:http://www.nikkansports.com/general/news/p-gn-tp3-20110917-836294.html
この記事へのコメント
ちび・むぎ・みみ・はな
(支那様の)NHKと朝(鮮)日(報)が全力でキャンペーンを
張ってくるだろう. 反原発か, TPPか, 災害か.
反日勢力がどの様な逆キャンペーンを張ってくるかを
予想するのは面白いかも知れない.
ここで意外に効いてくるかも知れないのは, フジテレビ
に対するデモ攻勢か. この結果によっては,
デマと不作為のNHKと言えども, あからさまなことは無理.
増税内閣の後ろには既に政治の軛から解放された,
財務省を筆頭とする, 官庁がある.
暫くは増税政権の恥隠しは続くだろう.
これはまだ現在進行中である
東京電力福島第1原発事故発生を受け、事故がどう進行するか予測するよう
複数の機関に求め、最悪のケースでは東京を含む首都圏の3千万人も避難対象に
なるとの結果を得ていたことを明らかにした。
発生直後には、現場の第1原発の担当者と意思疎通できないなど対応が困難を
極めたことを強調。原因究明を進める第三者機関「事故調査・検証委員会」
(畑村洋太郎委員長)は菅氏から事情を聴く方針で、事故対応をめぐる発言は、
再発防止の鍵になりそうだ。
ソース:http://www.47news.jp/CN/201109/CN2011091801000331.html