「私の一連の発言で国民に、とりわけ福島県民に多大な不信の念を抱かせ、心からおわび申し上げる」鉢呂経済産業相 於:9/10 記者会見
9月10日、鉢呂経済産業相は、東京電力福島第1原発事故の現場周辺を「死の町」と表現し、「放射能をうつしてやる」などと記者に発言した責任を取り、辞任した。
9日午前の記者会見で、視察した感想を問われ、「残念ながら周辺市町村の市街地は人っ子一人いない。まさに死の町という形だった」と述べ、党内外から、許されない発言だ、との批判を浴びていて、野田首相も「不穏当な発言だ。謝罪して訂正してほしい」と不快感を表明したことも受け、9日午後の記者会見では、発言を撤回、陳謝していた。
ところが、視察を終えて、鉢呂氏が議員宿舎に帰宅した際、10人程度の記者に取り囲まれ、視察について「ひどいと感じた」などと感想を述べた後、近くにいた毎日新聞の男性記者に近寄って防災服をすりつける仕草をしたようで、それが報道されるや、批判はさらにエスカレート。進退窮まっての辞任となった。
鉢呂氏は辞任会見で、「放射能つけたぞ」発言について、「大変厳しい状況ということを共有してもらうということで、そういうしぐさに出たと思う。親しみを込めて一歩出た。報道されている言葉はどちらとも言えない」なんて釈明していたけれど、言い訳にしても無茶苦茶に過ぎる。
いったい何処の世界に、親しみの表現として、放射能をなすりつける人がいるというのか。あまりに幼稚すぎて言葉もない。本当に、厳しい状況を共有したいのなら、情報を開示して、正確に伝える努力をすべき。そこには、「死の街」だとか「放射能をつけた」とか、そんな言葉は全く必要なくて、汚染状況や、福島第一の現状、そして、除染と避難地域の復旧の見込みなど、事実に基づいたコメントをすればいいだけのこと。話にならない。
これで野田内閣は、発足後わずか9日目で主要閣僚が辞任となった。政権への打撃は避けられない。
閣議では、経産相の臨時代理として、藤村官房長官を充てることになったけれど、臨時国会召集までに専任の経産相を置くべきだとの声もあり、直嶋元経産相や小沢鋭仁元環境相らの起用が取り沙汰されているけれど、少なくとも、今回の鉢呂氏の辞任によって、後任を含めた今後の人事は、単に党内バランスを図るだけではなくて、更に、不穏当発言をしない、きちんとした人物を選ばなければならなくなった。要するに、人事のハードルが上がったということ。
だけど、肝心の閣僚の任に堪える人がいなければ、野田首相がいくらバランス人事をして党内融和を図りたくても、もうどうしようもない。
2日前の、「バラバラ内閣」のエントリーで、民主党が纏めに政権運営しようとすればするほど、民主党自身が寄り合い所帯であり、要綱も決められないまとまりのない自分の本性と向き合うことになるから、早急に手を打たないと、野田内閣は機能不全に陥る、といったけれど、早くも、その一端が現れつつある。
鳩山元首相・菅前首相と2代続けてやらかして、しかも震災復興や、先日の豪雨といった天災続きなのだから、世間の政治に対する目は厳しくなりこそすれ、甘くなろうはずがない。
6月9日、自民党の小泉進次郎議員は、記者からのAKBに関する下らない質問を受けても、サラリとかわしていたけれど、ああいうちょっとしたところからでも、自分がいつも考えていること、本性がぽろっと漏れるもの。
最早、脇が甘かった、といったレベルでは済まされないことをもっと自覚しないと、これからも同じことが起こるだろう。
民主党政権になった途端、マスコミから目にすることがなくなった「任命責任」という言葉を、再びマスコミが使い始めたところからも、世論の変化が垣間見える。
今回の野田首相の福島第一原発視察については、事故収束を最優先課題に位置付ける新政権の姿勢を示す狙いがあったとされている。だけど、いくら野田首相が現地の作業員らに深々と頭を下げて感謝の意を伝えたとしても、同行した経産相がこれでは、人を見る目がないと映ってしまう。
野田首相は民主党代表の就任演説で、「政権運営は雪の坂道で雪だるまを押し上げるようなものだ」と言っていたけれど、その雪だるまは、早くも転げ落ち始めている。
党内融和を最優先で組閣して、1から10までパーツ全部揃えても、今の野田首相には、何も使えないのかもしれない。
民主党が放置し、その手で増やした瓦礫の中で、 被災者たちが置き去りにした感情は絶えず点滅してる。
民主党政権には、閣僚の失言もそうだけれど、前原政調会長や、野田首相自身の外国人献金問題など、まるで橋の下の掃き溜めのように、キレイゴトですまされない、濃すぎる景色がある。
今回の鉢呂氏の辞任劇のように、てんとう虫ほどの小さな赤い点からでも、思わぬ火が付いてしまう。それだけ政権与党の責任は重いということを、一体いつになったら民主党は学ぶのか。
どんなにマスコミが擁護しようと、いつか世論は爆発する。静かに民主党そのものを見捨てていく。
そのスイッチが入ったら、 民主党という雪だるまは、転がり落ちてくる。
←人気ブログランキングへ
鉢呂経産相:8日夜の報道陣とのやりとりと9日夜の主な説明内容
失言問題について記者の質問に答え、頭を下げる鉢呂吉雄経産相=東京都港区の衆議院赤坂議員宿舎で2011年9月10日午後0時37分、木葉健二撮影 ◇8日夜の報道陣とのやりとり
8日夜の鉢呂経産相と報道陣の主なやりとりは次の通り。
Q (福島第1原発の)視察どうでした?
A やっぱり、ひどいと感じた。(記者に突然、服をなすりつけてきて)放射能をつけたぞ。いろいろ回ったけど、除染をしないと始まらないな。除染をしっかりしないといけないと思った。
Q 予算措置は?
A あす、予備費の2200億の関連で閣議決定する。それでも足りないよね。じゃ、おやすみ。
◇9日夜の主な説明内容
鉢呂経産相の9日夜の報道陣に対する主な説明は次の通り。
親しい記者さんたちがいて福島の厳しい現実があるということは話した。近づいて行って触れることもあったかもしれない。そういうこと(放射能をつけたぞ)は言っていないと思う。厳しい現実があるという話はした。真意は違いますから。
40796
URL:http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110910mog00m010010000c.html
鉢呂経産相が辞任 「死の町」「放射能うつす」発言で引責 2011.9.11 00:47
鉢呂吉雄経済産業相は10日夜、東京電力福島第1原発事故の現場周辺を「死の町」と表現し「放射能をうつしてやる」などと記者に発言した責任を取り、野田佳彦首相に辞表を提出、受理された。野田内閣は発足後わずか9日目で主要閣僚が辞任する事態となり、政権は大きな打撃を受けた。
政府は10日夜の持ち回り閣議で、経産相の臨時代理に11日付で藤村修官房長官を充てることを決めた。ただ、臨時国会召集までには専任の経産相を置くべきだとの声もあり、直嶋正行元経産相や小沢鋭仁元環境相らの起用が取り沙汰されている。
鉢呂氏は、東京電力福島第1原発事故を受けたエネルギー政策の見直しを所管していた。野田政権は原発事故への対応を最優先課題と位置付けており、停止中の原発再稼働をめぐる政府の判断や、地元自治体との今後の調整にも影響を与えそうだ。
鉢呂氏は10日午後7時から、都内の衆院議員宿舎で首相と会談し、辞表を提出した。その後、経産省で記者会見し「一連の発言で国民とりわけ福島県民の皆さんに、多大な不信の念を抱かせ、心からおわび申し上げたい」と謝罪した。
これに先立つ10日昼過ぎ、鉢呂氏は都内で記者団に対し「全力を挙げて事故の早期収束に向けて頑張りたい」と述べ、続投に意欲を示していた。
しかし、民主党の前原誠司政調会長は都内で記者団に「大変ゆゆしき問題だ」と指摘。閣僚経験者も「緊張感が足りない。野田内閣が問われる」と述べるなど、党内からも早期辞任を求める声が上がっていた。
鉢呂氏は8日に第1原発の周辺を首相とともに視察。8日夜に帰京した際、都内の議員宿舎で記者団と懇談中、防災服の袖をすりつけるしぐさをし「放射能をうつしてやる」などと発言。9日の記者会見では、地元の自治体の状況について「まさに死の町という形だった」と述べていた。
鉢呂氏の在任期間はわずか9日間で、民主党政権下での任期途中での閣僚辞任は7人目。
URL:http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110910/plc11091021270018-n1.htm
傷口拡大恐れ即断=経産相辞任
野田佳彦首相は、福島第1原発事故をめぐり不適切な発言を繰り返した鉢呂吉雄経済産業相を、就任からわずか9日目で「更迭」することを決断した。被災者の心情を傷つける鉢呂氏の不用意な言動に弁解の余地はない。鉢呂氏を守れば政権の傷口を広げかねないと判断、13日召集の臨時国会での論戦を前に早期収拾を図った。
鉢呂氏は8日夜、福島第1原発視察を終えて都内の衆院議員宿舎に戻った際、記者の一人に防災服を近づけ「放射能を付けたぞ」と発言。翌日の記者会見では、原発周辺地域を「人っ子一人いない死の町」と表現した。終わりの見えない避難生活を強いられる被災者の神経を逆なでする言動で、政治家としての資質を疑われても仕方がない。
首相は、鉢呂氏の「死の町」発言を「不穏当」と批判。謝罪・訂正も求め、当初から厳しく対処する姿勢を示していた。原発事故収束を最優先課題と位置付ける首相にとって、原発政策の担当閣僚が犯した過ちをこのまま放置するわけにはいかなかった。
鉢呂氏の入閣の背景には、首相が信頼を寄せる岡田克也民主党前幹事長の推薦があったとされる。旧社会党出身では唯一の閣僚で、首相が目指す挙党態勢に向けた「バランス重視」の一環とも言える。
しかし、こうした「内向き」の論理が、人選に際して首相の目を曇らせた面は否めない。首相は任命責任を重く受け止め、態勢立て直しにどう取り組むのか説明を尽くすべきだ。そうでなければ失った信頼を取り戻すことは到底できない。(2011/09/10-22:09)
URL:http://www.jiji.com/jc/zc?k=201109/2011091000379
民主党政権になってマスコミが使わなくなった言葉
6 名前:日出づる処の名無し[sage] 投稿日:2011/04/20(水) 10:24:59.62 ID:7oflbiHb
民主党政権になってマスコミが使わなくなった言葉
・埋蔵金 ・消えた年金 ・後期医療 ・党利党略 ・セーフティーネット
・説明責任 ・任命責任 ・総理のリーダーシップ ・監督官庁
・二大政党制 ・バラマキ ・マニフェスト ・庶民感覚
・格差社会 ・漢字の読めない ・ブレ ・閣内不一致 ・人気取り ・選挙目当て ・強行採決
・総理としての自覚 ・国民が大変なこの時期に ・料亭 ・国民目線
・コップの中の嵐 ・国民そっちのけ ・引き際 ・政治空白
・直近の民意 ・民意を問う ・国民の審判 ・解散総選挙
・お友達人事 ・軍靴の音が聞こえる ・政冷経熱 ・単なる儀礼的会談
・実感なき景気回復 ・派閥 ・派遣村 ・新卒
・大企業優遇、庶民いじめの大増税
・民主党公認候補 ・民主党推薦候補
・閣僚の更迭
民主党政権になってマスコミが使うようになった言葉
・総理は休日返上で ・激務 ・静養
・日本料理屋 ・飲食店 ・都内の料理屋
・野党責任/責任野党 ・責任分担 ・推定無罪 ・冤罪
・勝者はいない
・税の見直しによる増収 ・税の抜本改革による増収
・閣僚の交替
URL:http://2chcopipe.com/archives/51697346.html
この記事へのコメント
原発推進論者の行った結果
追加測定したところ、調整池内の地上1メートルで最高毎時1・65マイクロシーベルトを検出し、文部科学省が除染の
目安とする同1マイクロシーベルトを上回ったと発表した。県の調査で、地上1メートルの測定値が同1マイクロシーベルトを
超えたのは初めて。調整池はフェンスで囲われ、通常生徒は立ち入らない。測定時は水が干上がり、
砂や泥が露出した状態だった。
県教委は当面、調整池を立ち入り禁止とし、今後の対応を検討している。
県教委によると、調整池と周辺計21カ所の測定値は、地上1メートルが同1・65~0・35マイクロシーベルト、地表1センチが
同3・90~0・24マイクロシーベルト。地上1メートルで同1マイクロシーベルトを超えたのは8カ所あり、全て調整池内だった。
県教委が8月末に実施した第2回の県立全校測定では、調整池の測定は行われず、同校が追加測定を要請した。
県教委は「池の水が干上がったことで、放射線量が高まった可能性もある。今後、除染を行うかどうか
検討したい
mayo5
七百円。個人の意見ではない・・と発言している人は大丈夫かな。ちゃんとルールに従っているのかな
ちび・むぎ・みみ・はな
毎日新聞とは仲が良いと思っていたのだろう.
「防災服」は放射能防護服ではないから
擦りつけても全く問題無い筈.
冗談にできなかった記者側が何か作為を持つのか
あるいは放射能の知識を持たなかったのか.
いずれにしても, 鉢呂氏も問題だが,
記者も問題だ.
こんな連中が作り上げた安倍・福田・麻生政権
批判記事を我々は読まされていたわけだ.
とおる
「雪だるま」が燃える雪から成る「火だるま」になっています。
他にも発火しそうな雪が出番を待っています。