たるんだ民主党
今日は簡単に…
11月17日、参院予算委員会で、一川防衛相は、ブータン国王を招いた16日夜の宮中晩餐会に欠席し、民主党参院議員の政治資金パーティーに出席していた件について、「申し訳なかった。反省している」と陳謝した。
一川大臣は、出席した政治資金パーティーの挨拶で、「大事なブータンの国王が日本に来られて、今、宮中で催し物があるが、ほかの大臣は皆そちらに行ったが、私はこちらのほうが大事だと思って来た」と発言していたことから、藤村官房長官は17日午後に首相官邸に一川防衛相を呼び、「宮中行事を軽視しているかのごとき、誤解を招きかねない表現があった。発言は軽率だ」と厳重注意した。
どうしても止むを得ない事情があっての欠席なら兎も角、宮中晩餐会よりも政治資金パーティーを優先し、しかもそちらが大事だと発言するのは、公務よりも選挙を優先したと自分で認めたことになる。しかも現職の閣僚の立場であることを考えれば軽率のそしりは免れない。
最近、民主党内がたるんでいるとの指摘もある。
18日に行われた、民主党の代議士会で、平野国会対策委員長は「しっかりと代議士会に出てもらうよう要請する。本会議場を見ても、政府の答弁や同志が質問に立つ時の拍手が足りない」と苦言を呈している。
「代議士会」とは、各政党所属の衆議院議員のみで行われる議員総会のことで、衆院本会議前に、執行部が議事進行や法案への対応を説明するもの。民主党は会場に約200席を用意しているそうなのだけれど、今国会は空席が目立ち、執行部の説明を聞かず、本会議場に直接向かう議員が少なくないという。
代議士会で、具体的にどのような説明をしているかは分からないけれど、執行部の説明を聞かずに国会に臨むということは、余程本人が知悉している法案でない限り、予備知識も、党の方針も知らずにいるということだから、籍は民主党であるものの、代議士としては、半分"お客さん"のようなもの。
少なくとも、法案の内容や党の方針については、地元の支持者達にいつでも説明できるようにしているべきだと思うけれど、地元からはそうした声が上がってこないのだろうか。
ただでさえ、今国会は、3次補正や財源確保法案、国家公務員給与引き下げの特例法案、郵政改革法案など重要法案が目白押しなのに、こんな調子で乗り切れるのか。
政府は、これら重要法案の審議日程が窮屈になったことを理由に今国会を来月22日を軸に延長する方針を固めたと伝えられている。
それに、来年には、もっと大変な予算編成が待ち構えている。
独立総合研究所代表の青山繁治紙は、先日テレビ番組で、来年6月には、消費税増税法案や予算関連法案通らないことを理由に話し合い解散になると指摘しているけれど、確かに、その可能性はある。
民主党の小沢氏は、「サンデー毎日」の取材に対して、「このまま衆院選をすれば問題にならない。ベタ負けですね」と民主党の敗北を予想しているし、今の野田政権での総選挙では、民主党は150議席と半減するというシミュレーションまである。
少なくとも、来年6月ともなれば、予算編成は勿論のこと、TPPについてもその内容はもう少し明らかになっているだろうし、消費税増税云々についても話題になっているだろうから、政権与党は、よほどきちんとした対応を国民への説明ができないと、今以上に支持を失いかねない。
野田首相は、相変わらず、解散の意思はないようだけれど、少なくとも追い込まれることについては、かなり確度は高いのはないかと思う。
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小沢一郎が週刊誌で惨敗予想 次の衆院選で民主は3分の1になる- ゲンダイネット(2011年11月18日10時00分)
自らの裁判が始まったからか、このところ、沈黙を守ってきた民主党の小沢一郎元代表が久々に週刊誌のインタビューに登場した。「サンデー毎日」で鳥越俊太郎氏の取材に応じ、「TPP交渉に現時点で参加したら米国の意のままにやられてしまいます」「世界的大不況と東日本大震災の影響があるときに消費税増税というのは納得できない」「マスコミ報道は日本の悲劇だ」など、小沢節を炸裂させていたが、中でも気になったのは、このくだりだ。
「このまま衆院選をすれば問題にならない。ベタ負けですね」
小沢といえば、いわずと知れた選挙の神様。その小沢が「問題にならない」とこき下ろしたら、その予言通り、野田内閣の支持率は急降下。発足当初は6割くらいだったのに、ついに40%を割り込んだ(ANN)。それなのに、血迷った野田はTPPに突っ走り、消費税増税法案を来年の通常国会に提出、「信を問う」とか言っているのだから、狂気だ。果たして、民主党はどれだけ負けるのか。定期的に詳しいシミュレーションを行っている政治ジャーナリストの野上忠興氏に聞いてみた。
「野田政権発足後、この内閣がこのまま増税路線を突き進み、選挙に突入した場合のシミュレーションを行いました。その結果は小選挙区102、比例49、合計151議席(現有302議席)。当落線上の候補者もいるので、134から171議席とはじきました。一方、自民党(現有118議席)は234議席。増税路線は自民党も変わらないから、議席は増やすが、過半数には達しない。その分、みんなの党(同5議席)が躍進し、36議席と出した。この時点でも民主党は壊滅的大惨敗ですが、さらに下方修正をしようと思っています。野田政権の支持率の落ち方が半端じゃないからです。一気に20ポイントも落とした調査もある。じわじわと下がっていくと思っていたら、もっと国民は敏感だった。もう正体を見抜いたのです。となると、100議席を維持するのが精いっぱい。そのくらいの結果になると思います」
野上氏の分析を見ると、東京は海江田万里前経産相(1区)、小宮山洋子厚労相(6区)、長島昭久首相補佐官(21区)ですら横一線で、手塚仁雄首相補佐官(5区)ら16人が落選。もうメタメタだ。
野上氏はさらに悪材料として、TPP交渉参加表明のエサとして第4次補正を持ち出してきたことを挙げた。
「農業対策ですが、4次補正を組めば、通常国会冒頭で処理するので、その分、審議日程がきつくなる。消費税増税もあり、大混乱になる。そのうえ、来春にはTPP交渉での米国の意図と要求があからさまになる。ますます、劇的に野田政権の支持率は下がっていきます」
有権者にしてみれば、投票したい政党がない選挙になるかもしれない。
(日刊ゲンダイ2011年11月15日掲載)
URL:http://news.infoseek.co.jp/article/18gendainet000158991
この記事へのコメント
ちび・むぎ・みみ・はな
国家観のない人達が与党が勤まる筈はない.
そんなのは当然の話しだから,
嘘付党が自ら解散をするなどはあり得ない.
青山氏の解析だが, 信じて良いことと信じるに
値しないことがある. 大体にして, ソースが
嘘付党であるなら信じるのは止めた方が良い.
青山氏は復興債を増税だと言っていたから,
同氏の判断が全て正しいわけではないようだ.
かめを愛する者
しかもよりによって防衛相だというのが気になります。これでは高天原の神々も、蒙古襲来があっても神風を吹かせてくれないのではないでしょうか。
とおる