星を継ぐもの 《2013.3.15 第3章追加》
今日は、少しオカルトチックなエントリーです。
1.皆既月食と「かぐや」
12月10日深夜、日本全国で「月食」が観測された。月食とは、地球の影に月が入ることで、月が欠けて見える現象のこと。
今回の月食は満月が地球の影にすっぽりと覆われ、完全に月が欠ける「皆既月食」になるのだれど、これが始めから終わりまでを全国で観測できるのは2000年7月16日以来、11年ぶりのこと。
今回は、晴れの地域も多かったから、この天体ショーを楽しまれた方も多いと思う。
月食は1年間で1~2回起こるのだけれど、今回のように、日本で観測できる「皆既月食」となると、次回は、2014年10月8日まで待たなくちゃいけない。
皆既月食になっても、月は真っ暗にはならず赤銅色に見えるのだけれど、これは、太陽の光のうち波長の長い赤系の光が地球の大気によって屈折して、地球の影に入り込んで月を照らすため。
日本では、昔から、月には兎がいて餅をついている、なんて言われていたけれど、それは月の表面に明るい部分と暗い部分があって、暗い部分の模様が、兎が餅つきしているように見えたから。月の黒っぽい部分の正体は、「海」とよばれる低地で、巨大な隕石がぶつかって出来たクレーターに、地下から玄武岩質のマグマが吹き出して内部を埋めてしまったためと考えられている。
今は空に輝く月をただ眺めているだけではなくて、月に直接探査機など送り込んで、その姿を詳しく観測できるようになっている。日本でも2007年に日本初の大型月探査機「かぐや」を打ち上げ、月面から高度100kmという極周回円軌道を回って、詳しい観測を行った。
「かぐや」には、10mの分解能を持つ地形カメラが搭載されていて、それによって得られた画像データをもとに、これまで十分な研究がなされていなかった月の裏側の海の形成年代を調査した。そのために、表面のクレータの個数とその密度を求めることで、その場所の形成年代を推定する方法が用いられた。(クレータ年代学手法)。
太陽系での隕石などによる天体衝突はランダムに発生すると考えられるのだけれど、衝突する天体は大きいものから小石や塵程度のものまである。一般に大きい天体となると数は少なくなるので、必然的に大きい天体の衝突は稀になる。
そこで、ある一定の面積を対象に、その中にあるクレーターを大きい順に並べて順位をつけて、順位と大きさの関係をグラフにして、表面のクレーター密度を求めることで、それぞれの形成年代を見積もることができるのだという。これによれば、クレータの個数密度が高いほど、その場所は古いとされる。
これは"クレータ年代学"というのそうなのだけれど、この方法で正確な形成年代を見積もるためには、大きいクレーターは勿論、小さいクレーターの数もちゃんと観測しなくてはならない。
だけど、これまで、月の裏側の直径数100m程度のクレータについては、正確な直径や個数密度を調べることができなかった。そこを、「かぐや」の高性能分解能地形カメラによって、直径2~300m以上の小さなクレータが正確に把握できるようになった。
その結果、月の裏側でも、モスクワの海の一部領域などで、25億年前に形成された領域がいくつか見いだされ、海を形成するような内部活動が、長く継続していたことが明らかになった。
2.月や火星の不思議画像
ところが、JAXAが発表している月の裏側の写真の中に、奇妙な幾何学模様が写りこんでいるものがある。たとえば、月の裏側、北緯27度、東経147度にある、直径277kmの「モスクワの海」の隣にある直径70~80km程のクレーターの中に、ナイフで傷をつけたかのような模様がある。
この模様は、直径70~80km程のクレーターのほぼ全面にあるから、相当大きなもので、JAXAはこれについて何もコメントしていないけれど、自然に出来たとするのは、ちょっと考えにくいように思ってしまう。
これは一体何なのか。
過去を紐解くと、地球以外の天体で幾何学模様が観測された例はいくつかある。有名なところは、いわゆる"火星の運河"。
これは、1877年の火星大接近の際、イタリア王国の天文学者であるジョヴァンニ・スキアパレッリが、火星を口径22cm屈折望遠鏡で観測しているとき、火星表面に線状模様があることを発見し、それを発表の際、イタリア語で溝を意味するキャナリ(Canali)と記述したのが、英語に翻訳されるとき、運河を意味するキャナル(Canal)と誤訳されて、運河だとする説となったと言われている。
その後、20世紀後半になって、多くの火星探査機が送り込まれたり、大口径の望遠鏡による観測が行われることで、火星には運河なんてないことが明らかになったのだけれど、より詳細に観測できるようになるにつれ、今度は、人面岩があるだの新たな謎の模様が騒がれ、更に詳細な観測で、それは唯の小山を錯覚したのだと修正されるといった具合に、ここ最近は、騒ぎと訂正を繰り返している。最近では、NASAの火星探査機ローバーが撮影した「火星の人魚岩」が話題になったことも覚えている方もいるだろう。
まぁ、それでも、技術の進歩によって、より詳細な観測ができるようになれば、こうした不思議画像の正体も明らかになってゆくだろう。「かぐや」が撮影した、「モスクワの海」の隣の謎の模様にしても、将来、探査機をそこに着陸でもさせて、地上から撮影してやれば、それが何なのかは直ぐ分かる話。
「はやぶさ」を小惑星イトカワにタッチダウンさせた日本の技術をもってすれば、不可能な話でもなんでもないだろう。
※こちらのサイトでは、そんな惑星の不思議画像を集めているようなので、興味があれば、参照されたい。
3.アポロ20号と星を継ぐもの
さて、いよいよオカルトチックな話に移っていくのだけれど、1961年から1972年にかけて実施された「アポロ計画」は、1969年の、アポロ11号によって、人類初の有人月面着陸に成功し、1972年のアポロ17号を持って終了しているのだけれど、当初のアポロ計画では、20号まで予定されていた。ところが18号から20号までは、予算削減の理由でキャンセルされた。
ところが、当時の計画では、アポロの打ち上げは、あと10回、つまり、27号まで予定されていて、アポロ18号、19号はロケットの準備と宇宙飛行士の訓練も終わっていて、打ち上げを待つばかりの状態だった。それが突然のキャンセルとなった。
ただ、18号は後のスカイラブ計画で使用し、旧ソ連のソユーズ宇宙船とドッキングさせているから、解体した訳じゃない。そして、その後も極秘にアポロ計画は進められ、1976年8月16日にアポロ20号が打ち上げられたという話がある。
その目的は、15号が撮影した、月の裏側に横たわる宇宙船らしき物体の調査だったというのだけれど、まぁ、ちょっと信じがたい。
ただ、1996年3月21日に、ワシントンで行われた記者会見で、ジョンソン宇宙センターに勤務するケネディ・ジョンストンが「宇宙飛行士たちは月面に存在する遺跡、つまり透明なピラミッドやクリスタル質のドームなどをその目で見ている。」と発言していることや、最近になって、アポロ20号が持ち帰ったとされる、なんともいいようのない"眉唾な"画像がyoutubeなどに出てきたりしている。
なんでも、アポロ20号は、月の裏側で、船体にインカの文様のようなものを刻んだ、高さ500メートル、長さ3370メートルの巨大な宇宙船の残骸を発見したのだという。
その宇宙船の操縦室に数人の死骸があり、一人は、インカ人のような顔の女性エイリアンで、彼等の文明に基づいた方法で葬られていたそうで、死体は化石化して、推定15億年前としている。勿論本当かどうかは分からない。
その女性エイリアンに"チャーリー"とは名付けなかったようだけれど、月に人間のようなエイリアンの古い遺体があるなんて、まるで、どこかのSF小説のような話。
そのうち、木星の衛星ガニメデ辺りから、6本指の大き目のエイリアンがやってくるかもしれない。
#第3章は、2011年12月に本初稿を書いた当時、ちょっとオカルトに過ぎるかと思って、丸ごとカットしたものです。あれから一年以上経って、なんとなく出してもいいような気がしてきましたので掲載します。これまでの記事で、2章の最後の一文と題名が本文とマッチしていなかったのは、第3章をカットしていたからです。m(__)m
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