ファミリーマートが個数限定で販売している「スライム肉まん」がバカ売れしている。
このスライム肉まんは、ゲーム「ドラゴンクエスト」の誕生25周年を記念して、ゲームを製作したスクウェア・エニックスの監修で、商品化された。生地を水色に色づけし、スライム型に成形。目と口の形をした別の生地を貼り付け、ドラクエでおなじみのキャラクターのまんま。
当初は50万個の販売を予定していたそうなのだけれど、前評判が高い事から2倍の100万個に増やしたのだそうだ。
販売は11月29日から行なったのだけれど、販売直後から爆発的に売れ、売り切れ店続出。スライム肉まんは一個170円と、普通の肉まん110円と比べると、かなり高いと思うけれど、その見た目の可愛らしさ?もあってか、お構いなしで、中にはファミリーマートを何軒か梯子してようやく手に入れた人も沢山いたようだ。
因みに、ファミリーマートの店舗数は10月末現在で8649店だから、店舗数で割ると、1店あたり115個しか割り当てがない。つまり、蒸し器に8個づつ入れても14回転分くらいしかないから、これくらい大人気だと、数日で完売するものと思われる。
筆者も、なんとか「スライム肉まん」をゲットしてみたけれど、まず見た目がほんとにドラクエのスライムそっくり。よく作ったもの。だけど、よく見ると、目玉の位置や口の形が一個一個微妙に違っていて、手作り感抜群。お味の方は至って普通で違和感はない。製造は井村屋が請け負っているそうで、まぁ普通に食べられる。
ただ、青色の肉まんというのは、どうも食欲をそそらないし、目玉のついたものを真っ二つに割るというのも、なんとなくバツが悪い。
ネットでも、沢山のスライム肉まんを買ってみた動画が上がっていて、食欲が涌かないというコメントが沢山見られた。
スライム肉まんの青色はクチナシ色素、口の赤はベニコウジ色素、目玉の黒は炭末色素でつけているとのことで、一応、合成着色料は使っておらず、天然色素だという触れ込み。
普通、クチナシというと、黄色の着色料として使うイメージがあったのだけれど、発酵させることで、青色の着色料が取れるそうだ。
それにしても、蒸し器に詰め込まれ、押し合いへし合いしているスライム肉まんを見ると、こちらのほうが見つめられている気になってしまう。やはり、スライムを肉まんで作ってしまうセンスが秀逸というべきなのだろうし、何より、スライムのキャラクターデザインが親しみのあるデザインであったのが大きいと思う。
ネットの動画でも、女性や子供から「かわいい」という声が上がっていた。
ドラゴンクエストのキャラクターデザインは、「アラレちゃん」や「ドラゴンボール」で有名な漫画家の鳥山明氏が手掛けたのだけれど、原案というか、ラフスケッチはドラクエを生み出した、ゲームデザイナーの堀井雄二氏だった。
堀井雄二氏は、とにかくモンスターは動かないという設定だったから、動かなくて「おっ!」というような絵を出さなくちゃならない。ある程度プロに頼まなきゃと思っていたのだそうだ。そして、キャラの絵を誰に頼もうかという話を、当時、鳥山明氏の担当だった鳥嶋和彦氏(アラレちゃんに出てくるDr.マシリトのモデル)に相談したところ、鳥山明氏は、テレビゲームの「ポートピア連続殺人事件」をプレイして興味を持ち、ゲームの仕事をやりたがっていると言って話を進めたのだそうだ。
尤も、鳥山明氏本人は、それは騙しで、ある日突然、鳥嶋氏が、堀井氏のラフスケッチを持ってきて「描け」と言われたと告白している。
ドラクエのモンスターは、堀井氏のラフスケッチをもとに、鳥山明氏が具体的なデザインを起こしていったのだけれど、鳥山明氏は当時、ゲームというものを知らなくて、どんな風に書けばいいのか分からず、兎に角、堀井さんのラフスケッチを絵にすればいいんだという感じで描いていたのだそうだ。
堀井氏のラフスケッチでのスライムは、まるで目玉も何もないはぐれメタル""のようなドロドロしたものだったのだけれど、それが、あのような可愛らしいスライムになったのは、やはり鳥山明氏の力と唸らざるを得ない。"
なぜ、ラフでのドロドロしたスライムが、今のプリプリしたデザインになったかというと、鳥山明氏によれば、単に、ドロドロしたデザインがしにくかったので、液体で雨粒みたいなのを描いて、それだけだとモンスターぽくないから、目と口をつけただけで、最も時間が掛からなかったそうだ。
とはいえ、鳥山明氏はドラクエのモンスターを描くときには、堀井氏のラフをぱっと見て、インスピレーションでいきなり描いていたという。それであれだけの素晴らしいキャラクターデザインを仕上げていったのだから、恐れ入る。
また、堀井氏は堀井氏で、ラフは「この絵を描いてくれ」という清書ではなくて、素材出しであって、形を考える上で鳥山明氏の刺激になればと思っていたとのこと。鳥山明氏曰く、元の絵が良くできていると描きにくくて、堀井氏のアバウトなスケッチが一番いいのだそうだ。
ともあれ、大好評のスライム肉まん。とても楽しい試み。第二弾、第三弾と出てくることを期待したい。


昨日販売されたファミリーマートの『スライム肉まん6 件』の売れ行きが好調のようで、売り切れ6 件店舗が続出した。当サイトでも手に入れようとコンビニをはしごしたが、恥ずかしいことに入手不可能だった。これはITニュースサイトを運営する上ではあってはならない失態だが、そんな中購入しに来たお客さんを少しでも喜ばそうと、各店舗で売り切れ6 件に関する面白いコメントを表示していると話題になっている。
レベル上げ中・・・
そうですね、まだまだレベルが低いスライムは仲間として連れて行くには貧弱すぎますからね。もう少し強くなってから仲間にしてあげましょう。そうだなマダンテ覚えるぐらいに。
こちらは売り切れ6 件表示。どうやら全員仲間になってしまったようだ。一足遅かった!スライム達もいつまでもレベル上げして待っていてくれていると思ったら大間違い!適切な魔物使いのご主人様のところに仲間になりたそうな顔で、訴えかけたに違いない。
なにはともあれ、1日たてばまたスライム達が復活するのでその時を待ちたい。色々な意味で気まずいので、行列だけはできませんように・・・。
Twitterではこのほかにもメタルスライムマンや、ホイミスライムマンなど愉快なスライムが多数アップされた。ちなみに、店員の話によると入荷後すぐに、3箱無くなって驚いたと話していたが、いったい誰が大量購入、いや大量に仲間にしていくと言うのか。これだけ話題になっているスライムまんはしばらく品切れが続きそうだ。
URL:http://news.mynavi.jp/c_cobs/news/byokan/2011/11/post_541.html
この記事へのコメント
白なまず
ドラクエが発売された頃すでに、ファミコン用の音源関連のLSIとか、ROMとか製造する側にいたので、童心に焼き付いてはないのですが、このデザインはシンプルでいいですよね。