1月12日、民主党は、役員会で、離党届を提出して「新党きづな」を結成した内山元総務政務官ら衆院議員9人と、「新党大地・真民主」に参加した横峯参院議員の計10人を除籍処分とする方針を確認した。 最終的には、24日の常任幹事会で決定される。
一方、政府の八ツ場ダム建設再開に反対して離党届を提出した中島政希衆院議員に関しては、無所属のため処分対象とせず、届を受理するようだ。
その新党「きづな」の代表である内山氏は、夕刊フジのインタビューに応じ、現民主党政権を厳しく批判している。
内山氏は、昨年6月、菅内閣の不信任案が出たときに、離党を決意したのだという。当時、内山氏は不信任案に反対できないと、辞表を出して欠席したのだけれど、民主党本部は、内山氏を党員資格停止3カ月の処分とした。この懲罰で、内山氏は離党の腹を固めたのだという。
最早、民主党に日本は任せられない。「きづな」は野党として行動してゆくのだ、と。
と同時に、石原慎太郎都知事と一緒にやれるなら大歓迎だと、噂される石原新党との連携又は合流を示唆する発言をしている。
この「きづな」野党のスタンス明言は、先日、与党の立場で行動したいとしている、新党大地・真民主と好対照をなしている。
同じく1月12日に、新党大地・真民主の鈴木代表は、民主党に対して統一会派を組みたいとの申入れをしていて、民主党側は対応を検討するとしている。
民主党としても、内山議員らが離党した穴が塞がるのならば、新党大地・真民主と統一会派を結ぶのも悪くないかもしれないけれど、鈴木代表は1月6日、札幌市で開かれた設立記者会見で、民主党の小沢氏について「将来的にリーダーとしての采配をふるってほしい。相談しながらやっていきたい」と小沢氏とも連携していく考えを示しているから、民主党執行部としても少々悩ましい。
新党大地・真民主は、消費増税や環太平洋経済連携協定(TPP)への交渉参加には反対を表明しているから、はいそうですかと、ホイホイと統一会派を組める話でもない。
政治評論家の小林吉弥氏は、現時点で衆院解散総選挙をした場合、政党別に獲得議席がそれぞれどのくらいになるかの予測をしているのだけれど、それによると、民主党は現有293議席から「小選挙区127、比例区59の186議席」となって、107議席減という大惨敗を喫する一方、自民党は「小選挙区149、比例区65の214議席」と、96議席増と予測している。
本当にこんな結果になるかどうかは分からないけれど、たった2年半程前は、国民生活第一だ、政治主導だと日の出の勢いだった民主党にこんな選挙予測が出される現実。如何にこの2年半、民主党政権が酷かったか、如何に、国民の期待を裏切ってきたかが如実に現れている。
小林氏の予測によると、個別選挙区でも、歴代首相や現職閣僚とて決して安泰ではないらしい。
たとえば、鳩山元首相の北海道9区では、自民が対立候補として、スピードスケート五輪銅メダリストで、北海道議として活躍している堀井学氏の出馬を模索していて、もしも堀井氏が出馬すれば大激戦になるという。また、菅直人前首相の東京18区でも、菅氏は期待感で当選してきた面があり、元々の地盤が固いわけでもなく、首相時代にやらかしたお蔭で支持者もかなり離れたという。そこへ、元武蔵野市長で知名度のある土屋氏が追い上げていて、菅氏も瀬戸際まで追い詰められているという観測もある。
そのほか、山形1区の鹿野農水相、栃木4区の山岡賢次氏、愛知2区の古川氏、山口2区の平岡氏など、野田内閣の現職閣僚及び閣僚経験者も危ないのだという。まさにズタボロ。
そこへ更に追い打ちをかけるように、1月11日、大阪維新の会幹事長の松井大阪府知事が記者会見で、「(みんなの党が提出を予定する地方自治法改正案に)賛成した議員が(小選挙区に)いないなら、刺客を立てる」と述べて、大阪都構想実現のための同改正案に反対した衆院議員の小選挙区に、次期衆院選で維新の候補者を擁立する方針を表明している。
通常国会では、みんなの党が同改正案の提出方針を明らかにしているほか、自民党も同様の法案提出を模索している一方、民主党はこれといった動きはないから、維新の会から、民主党狙い撃ちで対立候補を出されたら堪ったものじゃない。
民主党は、既に、解散しても、どこまで負けを減らせるかというところまで追い込まれている。

この記事へのコメント
opera
この判断は正しいと思います。次の総選挙で自民が政権与党に返り咲けば、次期参議院選挙さえ乗り切れば少なくとも10年以上は与党から転落することはないでしょう(民主党があまりにも酷かったので、それが国民の記憶から消えない限り、その亜流も否定されるだろうから)。
また、小選挙区制が続く限り、大規模な政界再編も起きないと思います。
したがって、焦点は自民党内の世代交代と人材育成にあるということになるのではないでしょうか。
おそらくこうした動き↓は、これから総選挙に向けて全国的に広がってくると思います。
◇野田&鳩山ナメられた~側近選挙区に出たら勝てると希望者殺到中!
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120105/plt1201051133002-n1.htm
ちび・むぎ・みみ・はな
反対の立場をとれば良い.
復興
◎大規模な復興国債発行により,
被災地生活の復興を早急に行なう.
全国のインフラ整備を計画的に行なう.
消費税
◎復興完了までやらない.
やる時は所得税減税とのバランスも考える.
TPP
◎復興完了まで参加は考えない.
諸問題についてオープンに議論する.
皇室
◎旧宮家の再興
健全財政・自由貿易原理主義でリベラルの
谷垣総裁にはできないことばかり.
結局は汚い泥試合になるのだろうなぁ.