「総理は人事が下手ですね。いや私は本当にそう思う。特に不適任な人を選んで、不適所に置くんですよね。適材適所と逆のことをやっておられるんではないですか。5ヶ月おられて、政権もっておられて、辞職が一名、問責二人、改造で、ね。プラス3人ですよ。問責含めて。6人代わってる。今も問責有力候補が大勢おられる…」片山虎之助参議院議員 於:2/6 参議院予算委員会
民主党の仰天人事が世間を騒がせている。
2月7日、民主党は、党の最高顧問・副代表に特定分野の政策を担当させる方針を固めたと報道されているけれど、なんと、鳩山元首相が外交、菅前首相が新エネルギー政策を担当するのだという。
一体何の冗談なのかとも思うけれど、流石にこれはない、と評判はがた落ち。もう改めて指摘することはないけれど、鳩山元首相は普天間問題を作った張本人だし、菅前首相は原発事故で危機管理能力のなさを国内外に見せつけた御仁。
平時の「最悪」であった鳩山氏と、有事の「最悪」であった菅氏を、そろって、大事な外交と新エネルギー政策担当に据えるとは、もう末期的症状を飛び越えて、息の根が止まる寸前ではないかとさえ。
先日、在沖縄海兵隊のグアム移転を米軍普天間飛行場移設から切り離す方針が、在日米軍再編ロードマップの見直しに関する日米両政府の共同発表に明記され、原発再稼働も不透明な状況。これから大変な時期を迎えるというのに、もう何が何だか分からない。
因みに、特定分野の政策担当させるという、民主党の最高顧問・副代表の面々は次のとおり。(敬称略)
最高顧問:羽田孜 鳩山由紀夫 菅直人 渡部恒三 江田五月 藤井裕久 岡田克也
副代表 :山岡賢次 北澤俊美 直嶋正行 田中慶秋
以上の11人が該当するのだけれど、大半が鳩山・菅・野田政権下で閣僚経験がある人物ばかり。民主党政権になってからの2年半で、今の事態を招いた共同責任を負う立場にあるべき人が、また、政策を担当するという。
誰もが思いつかなかったような、何か凄い政策でも出してくるなんてのは無論のこと、閣僚時代の言動を見る限り、殆ど期待できないだろうと思われる。
仮に、この11人から、何か真っ当な政策が出てくることがあったとしても、それがすんなり党の方針として一本化できるとも思えない。
この中で、誰が「税と社会保障の一体改革」に絡んだ政策担当になるか分からないけれど、今は、増税に不退転の決意を示す首相と、党内最大派閥を持ち、自分こそが本当の民主党だと言って、増税反対を主張する小沢氏が同じ党にいる。
だから、この党内情勢では、税と社会保障の一体改革に関しては、何を出そうが上手くいかない。正直、政策を出すよりも、党内を一本化する方が先だろう。だけど、その可能性は低い。
2月9日の衆院予算委員会も荒れた。特に、自民党の稲田朋美氏が、鹿野農水相のグループに属する民主党衆院議員の公設秘書(当時)が、農水省顧問を兼職した後で、農水省が設立を支援した社団法人「農林水産物等中国輸出促進協議会」の代表理事に就任した件について鋭く追及して、鹿野農水相をタジタジにさせていた。
一部週刊誌では、次に問責決議を出されるのは 鹿野農水相かなんてのもあるくらい。
一体どうして、こんなに次から次への問題閣僚ばかりなのか。一頃は、小沢氏が首相になれば変えてくれるなんて声も、一部にはあったように記憶しているけれど、民主党にこんなにも人材がいないのでは、たとえ小沢氏が首相になることがあるとしても、どうにもならないのではないかと思う。
世論調査でも、消費税増税反対が賛成を上回っているのに、増税でひた走り、陳情も受け付けない。まるで、外部との接触を断たれた宇宙船"民主号"に乗っているかのよう。
政府が消費税法案を提出するとされる3月中まで、あと1ヶ月と少し。今国会が開かれた1月24日から数えても53日くらい。支持率の高い、安定政権でさえ、消費税増税なんて、大変な筈なのに、それを50日かそこらで通さなければならない厳しい日程だった。
田中"素人"防衛相といい、今度の鹿野農相といい、民主党政権にはトラップが多すぎる。非常信号の発信ボタンを押すときが近づいている。
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<12年度予算案> 厳しい日程 消費増税法案提出も見通せず 2012年02月08日 23時28分
総額2兆5345億円の11年度第4次補正予算は8日の参院本会議で、与党と自民、公明両党などの賛成多数で成立した。12年度予算案は9日に衆院予算委員会で審議入りするが、野党側は田中直紀防衛相の資質問題や年金問題などを徹底追及する方針で、年度内成立は微妙な情勢。野田佳彦首相が「公約」した、消費増税法案の3月中の提出も見通せていない。【佐藤丈一、青木純、念佛明奈】
◇ゆとりゼロ
予算案について与党は、年度内成立が確実になる3月2日の衆院通過を目指す。だが、「土日を除いて20日間」とされる予算案審議の日数の目安はすでに割り込み、「ゆとりがゼロの日程」(民主党の城島光力国対委員長)。さらに、自民党は8日の衆院予算委理事懇で「集中審議のテーマを10本ほど用意している」と宣言。仮に衆院予算委で昨年と同じ5回の集中審議を開くと、それだけで3月2日の衆院通過は絶望的になる。
自公両党は、予算案審議で攻勢をかけるとともに、税と社会保障の一体改革を巡る与野党協議にも応じない方針だ。予算案成立後についても自民党幹部は8日、記者団に「(執行に必要な赤字国債発行のための)特例公債法案には反対だ」と明言。早期の衆院解散・総選挙に追い込む姿勢を鮮明にしている。
◇民主党内でも
消費増税法案の提出に対し、民主党の小沢一郎元代表らが反対の意向を示していることも難題となっている。小沢グループ幹部は「税と社会保障の一体改革の大綱の閣議決定は、与野党協議が前提だが、自民、公明両党が応じるはずがない」と、増税議論で政権を揺さぶる戦略を明かす。3月中の法案提出のめどが立たない状態が続けば、政権の求心力低下が避けられなくなるためだ。
これに対し、首相は衆院解散・総選挙をちらつかせ、選挙基盤の弱い当選1回組の多い小沢グループをけん制。3月中の法案提出は譲らない構えだ。自民党内からは、野田内閣の支持率下落や消費増税法案が提出される3月以降の与党内の混乱を見越し、4月上旬にも参院での首相問責決議案提出など「仕掛けを急ぐ必要がある」(幹部)との声も出ている。年度末の党内の混乱に予算案の年度内成立が厳しくなる状況が重なれば、政局が流動化する可能性もある。
URL:http://news.livedoor.com/article/detail/6263292/
この記事へのコメント
ちび・むぎ・みみ・はな
増税を叫んで官庁を味方に付け,
暴れそうな連中を政府に入れ,
相手ゴール前のモールでボール(TPP)を
(日米政府合意に)押し込む戦略だろう.
一見めちゃくちゃ, 実は米国との着実な連携.
米国が強硬な抗議をしないのが何よりの証拠.
しかも, 彼らは社会主義革命を目指すから,
日本の混乱は望むところ.
sdi
「敵は閣僚、味方は党務」
というのがあります。
この鉄則を守ったが小泉政権、この鉄則の逆をやったといわれているのが安倍政権です。
果たして、鳩山・菅は野田首相にとって敵か味方か?
あか
http://2nnlove.blog114.fc2.com/blog-entry-6431.html
> 米政府、沖縄海兵隊の岩国移転を打診 1500人規模
>そういえば、2012年に全日空が羽田~岩国を4往復で就航予定でしたね。
それに合わせて、ユナイテッド航空が羽田への路線を就航させれば、関係者の移動も容易になりますからね。
>在韓米軍の家族ら、岩国に避難訓練 朝鮮半島有事想定
>…そういえば原発は有事の際には大変な弱点になりますね…。
で、現在は日本中で原発が停止中…。偶然にも。
偶然…
クマのプータロー
almanos
とおる
民主党の「裏党是」である「日本国の破壊が第一」を、憲法違反・法律違反の野田政権の下に着実に行っています。