腰が砕けた自民党と強気の公明党

 
今日は、超・あっさり簡単に…

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4月23日、野田首相は、民放テレビ番組の収録で、田中防衛相と前田国交相の問責決議について、「参議院の意思ですから、これは真剣に謙虚に受け止めないといけない…辞めなければいけないかということは別問題」と続投させる考えを示し、「今の全ての閣僚が緊張感を持って、きちんと答弁すればいい」と内閣改造も否定。更には、問責を提出した野党に対して、「なぜ、一体改革の議論が入る前に、このタイミングで出してくるのか」と批判した。

だけど、本当に謙虚に受け止めるのであれば、何らかのアクションがあってしかるべきで、更迭はしない。内閣改造もしない。挙句の果ては、何故このタイミングで出してくるのかと野党を批判する姿に謙虚さを感じることはできない。

第一、問責が出されるのは、問責に足る理由があるからで、選挙違反をした国交相と国民の生命を危険に晒し続ける防衛相をそのままにするということは、野田首相も問責の片棒を担ぐことになる。

閣僚が緊張感を持って、きちんと答弁すればいいと口ではいうけれど、少なくとも、田中防衛相にそんなことが望むべくもないことが周知になっているのだから、この発言はただの空論。

だけど、その野田首相の強気の姿勢に、自民が折れた。

問責を受けた両大臣の交代を要求して、政府提出法案に対する全面的な審議拒否に入った自民党は、23日、税と一体改革を審議する衆院特別委員会の26日設置に同意した。まぁ、それでも、増税法案の月内審議入りはおじゃんとなって、6月21日の会期末までに成立させることが難しくなった。だから、ちくりと一刺しくらいはしたかもしれない。

自民の石原幹事長は、23日に行われた、町村派のパーティーで「26日に特別委員会を作りたいというのならば正々堂々と私たちも委員の名簿を出すし、委員会の設置にも協力する。審議拒否でも何でもない」と強がってみせたけれど、実際のところは、公明党との連携にヒビを入れたなかったからだと見られている。

当初から、公明党は、自民党の全面審議拒否方針に反対の姿勢を示していた。4月21日、公明党の山口代表は、沖縄県浦添市での会合で、「文部科学相や厚生労働相の仕事まで止めるのはやり過ぎだ」と批判。同じく公明党の斉藤幹事長代行も21日のTBS番組で、「2人が所属する委員会の審議には応じないというのが基本的ルールだ。全面的に審議を拒否するというなら首相問責決議案か内閣不信任決議案を出すのが筋だ」と指摘している。

とはいえ、自民の中には、こうした公明の方針に不満の声があるのも事実で、自民の脇参院国対委員長などは、「2人を辞めさせないと言っている以上、内閣の連帯責任は明らかで、2委員会だけでいいというのは邪論だ」と公明が、問責を受けた2閣僚の所管する議案には協力しないけれど、それ以外の審議には応じるという対応を厳しく批判していた。

自民の石原幹事長は、23日、公明党の井上幹事長の事務所を訪ね、「脇さんが言い過ぎました」と頭を下げたというから、今回は、このまま自公の間に溝が入っては拙いと考えた、自民執行部が公明に詫びを入れる形で方針転換した形。

ところが、この両氏は、それ以前から連絡を取り合っており、増税法案の閣議決定間もない時期に、石原氏と井上氏との間で、野田政権倒閣についての重要な会話が交わされたのだという。

それは、公明党が増税法案に反対して大幅な会期延長に持ち込み、更には、公明が内閣不信任案提出した時には、自民も同調するというもの。

なんでも、井上氏が「うちはいずれ、強い姿勢に出るかもしれません」と話し、石原氏が「分かってます。そのときは一緒に行くところまで行きます」と応じたのだそうだ。

石原氏の周辺からは、「公明党が動くときは一緒にやるしかない。公明党との選挙協力がなければ、多くの自民党議員が落選する。谷垣さんは野田首相との連携も視野に入れているが、公明党が突っ走るなら諦めるしかない」という声もあるよという。

事実、今年の1月12日、札幌市で開かれた公明党北海道本部の会合に、公明の山口代表と、自民の谷垣総裁が揃って出席し、両党の選挙協力をアピールしているし、4月4日には、自民党県連と公明党県本部が次期衆院選に向けて、県内選挙区での選挙協力に向けた協議に入ることを確認し、衆院小選挙区の自民公認候補を公明が推薦・支持などする一方、比例票で自民が公明に協力する「バーター」を基本に協議する方針を示している。

それに、今回公明は、大阪維新の会との連携を取り付けたという強みがある。

昨年の夏から、公明党側は組織幹部と大阪の議員が維新の会の橋本氏のブレーンと折衝し、維新の会が過半数の議席を持っていない大阪市議会で公明党が協力する代わりに、総選挙では公明党候補が出馬する近畿6選挙区に維新は立てないことと、選挙戦では橋下氏が応援に入るという協力を取り付けていると言われている。

元々組織票の強さに定評がある上に、維新の会とも連携しているとなっては、選挙が近くなるにつれ、公明の存在感は高まる。自民としては、公明を敵に回すよりは、協力して取り込んだほうが得策を考えるのも無理はない。

いずれにせよ増税法案を巡って、延長国会の線が濃くなってきた。


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この記事へのコメント

  • ちび・むぎ・みみ・はな

    自民党は何だろうね? がっかり.
    何で公明党に尻尾を降り続けるのかね?
    一度でも主導権を握ったことはあるのかね?
    政治は国民を味方にするものではなかったかね?
    こんな自民党を見て誰が期待するのかね?

    衆議院自民党はだらしないとは思っていたが,
    これほど戦えないとは思ってもいなかった.
    参議院自民党は独立するしかないのではないか.
    だれが衆議院自民党の責任者か?
    国民に幻滅を与えた責任はとらないのか.
    参議院自民党の暴走だ, 俺は悪くないと言うのか?
    2015年08月10日 15:25
  • 三毛猫

    自民党+公明党(創価学会)+大阪維新の会で政権交代しましょうことですか。
    青山繁治さんは、民主党+公明党の連立の危険性を訴えていましが、今のところ外れていますね。
    2015年08月10日 15:25

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