尖閣国有化とトレーシーアイランド
昨日につづいて、尖閣の話を…。
7月6日、政府は尖閣諸島を国有化する方針を固め、石原都知事に尖閣諸島を購入する意向を伝えたことが明らかになった。
政府が購入を検討しているのは、魚釣島と南小島、北小島の3島で、これまで事務レベルで都側と非公式に交渉していた。政権幹部は尖閣諸島の地権者とも交渉していて、購入を前提に折衝を進めているという。政府は年内に国有化の目途をつけたいようだ。
これに対して、石原都知事は、「国有化の方針を固めない方がおかしい。民主党も支離滅裂だから、たぶん人気稼ぎなんだろう。 6日に官房副長官と首相補佐官が来て、首相の意向で買わせてくださいと言うから、元々、国の仕事だが、今までのいきさつもあるし、相手の事情もある。まず東京が買い取っていつでも国に渡す。取得した後、即座に国に渡しても結構だ」と答えたそうだ。
地権者は地権者で、石原都知事に対して、 人を介して、「国が来ましたけど、私は石原さんにしか売りません。ご安心ください」と伝えたそうだ。
ただ、地権者の代理人である元自民党衆院議員の松永光弁護士も「地権者は国を信用しておらず 『国には売らない。石原さんになら売る』と言っている」と述べる一方、「野田佳彦首相が誠意をもって対応するなら、国に売ることもあるだろう」ともコメントしている。
だけど、まぁ、これまでの経緯を考えると、国が今頃になって、ただ買いたいとだけ言ってきても、はいそうですか、となるわけがない。なぜ、地権者が「石原都知事になら売る」と言っているのかを理解しないと、"誠意"の示しようがない。
それにただ、国が買い取るだけであれば、竹島と同じになるという懸念もある。
尖閣周辺での漁業活動に加わり2度にわたって視察した野田数(かずさ)都議は「国漁船衝突事件での民主党政権の対応を思えば、このまま国が持つだけでは、第2の竹島になるおそれがある。反対だ」と述べているし、石垣市の中山義隆市長も、「公的機関が持っている方が安心感はあるが、上陸を認めない今のままの状態なら意味がない。都が買うのが筋だ」と指摘している。
確かに、自民党時代を含めた、事なかれ主義の政府の姿勢を考えると、今の状態で国が買い取っても、上陸を認めない状態のまま放置される危険がある。
将来的に国有化は止むを得ないにしても、 やはり都が購入した後、ある程度の開発なり整備なりして、実行支配を強固した上で国に渡すようにしないと、14億近くの寄付をした国民も納得しないのではないか。
石垣市の中山市長は7月6日、東京都庁を訪れ、石原都知事に地元研究者らがまとめた尖閣諸島に関する調査資料などを寄贈しているけれど、これによると、1950年に後に琉球大学長となる高良鉄夫氏が尖閣の学術調査を始め、カツオ漁をしていた石垣島の漁師の船に同乗し、魚釣島に上陸。約2週間、海鳥などを調査している。
また、5回目となる68年の調査には、石垣島の八重山警察署の巡査2人が同行。既に当時、八重山諸島や尖閣諸島の周辺で、台湾漁船の違法操業が頻発していたことから、巡査2人は調査団の警護のため小型ライフル銃も携帯していたそうだ。
これまで、尖閣諸島は、第2次大戦中の1940年ころからが無人島になったとされていたのだけれど、実際には戦後も、伊良部島と石垣島の漁師らがカツオ加工所をつくって滞在していたとの証言が出てきている。
当時、18歳で漁船「かもめ丸」の船員として尖閣に渡った奥原隆治さん(80)は「島中を歩いて流木を集めて薪を作った。水は苦くて飲めず、木々の多い魚釣島で水をくんでいた…南小島北側の平らな場所に石組みのかまどを設置し、伊良部島から持参した大きな鍋とせいろでカツオを蒸した。女性も近くの小屋で寝泊まりした。…伊良部の漁師は尖閣に夜も昼もいたが、中国は何も言ってこなかった。尖閣は誰が見ても沖縄の島だったからじゃないか」と述べている。
何でも、尖閣では、秋から冬になると、周辺には海流の影響でカツオが多く集まり、漁師が船を出していたのだけれど、当時は、製氷技術がなく、漁を何日も続けられなかったことや、片道十数時間かけて伊良部島に戻らずに済むという理由で、漁師や女性従業員ら計22人が最大3か月間、南小島で暮らしたのだそうだ。
2009年5月17日の「戦略的海洋温度差発電プラント建設」のエントリーで、筆者は尖閣に海洋温度差発電ップラントを作って、発電し、副産物の真水を中国に売ってやればどうかと述べたことがあるけれど、今後、都が尖閣に港を作るなどの開発をするにしても、尖閣の水が苦くて飲めないのであれば、尚のこと、真水を尖閣で作れるようにしたほうがいいのではないかと思う。
たしか、昔、虚構新聞のネタで、鳩山由紀夫氏を尖閣に永住させる案という記事があったように記憶しているけれど、どうせなら、鳩山氏が最近、親から贈与された42億の"子供手当"で、鳩山氏自らいいアイデアだと自画自賛したサンダーバードの基地に、尖閣を改造して貰って欲しいくらい。因みに、本当にサンダーバードの基地を作ろうとすれば4496億円かかるという試算があるようだ。
まぁ、サンダーバード云々は冗談にしても、まずは都による購入を進めたほうがよいと思う。そして、そのあと、更に実効支配を強化するために、尖閣に人が住んで、何某かの経済活動が出来る環境を整えることも検討すべきだと思う。
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この記事へのコメント
ちび・むぎ・みみ・はな
物理法則を無視しているから, 反重力発生器が
できないと無理だろう. ただ, ペネロープに
なり得る女性は最近は沢山いるようだ.
しかし, 今回の嘘付政権の口出しは危険な兆候.
人民解放軍と結託した軍事陽動作戦があり得る.
元々が社会主義革命で国を共産主義に指し出す
のを目指している嘘付達だから当然だろう.