筆者体調不良につき、しばらくは、超簡単エントリーとさせていただきます。
2月12日、衆院予算委員会で、日本維新の会の石原共同代表が登場した。
質問時間は1時間40分程あったのだけれど、途中で他の維新の会の議員と交代することなく、一人で全部質問するという「独演会」状態。詳細はこちらを見て頂ければよいと思うけれど、大凡は次の通り。
・自分で「暴走老人」と紹介するとまぁ、内容そのものは、石原共同代表の持論を述べただけということになるのだろうけれど、自分で"暴走老人"というだけあって、もう言いたい放題。それでいて野次が殆ど飛ばない。これはもう、石原慎太郎というキャラクターを皆知っていて、野次っても無駄だと諦めているのだろう。
・総理大臣が現行憲法を廃棄宣言することに法的に妨げる規定はない
・天皇陛下は国民の象徴というだけでなく、祭祀(神道)を司っている
・総理大臣は靖国神社に参拝する必要なし。むしろ天皇陛下に靖国神社参拝して欲しい
・支那という言葉を使うことに、なんら支障はない。
・尖閣の実効支配強化(灯台、船溜まり)
・今後はわからんが、現時点なら自衛隊の実力から考えて、支那は尖閣周辺の制海権と制空権をとることは出来ない。
・(総理答弁「防衛費を増やしました」発言中) もっともっと!
・GPSは米国依存。日本でも作る必要ある。
・日本上空の米軍専用空域の問題。あと5年で日本の国際線はパンクする
・定期的に火山噴火し疲弊している三宅島を訓練用NLP代替滑走路に活用してほしい。岩国や硫黄党より、三宅島の方がよいだろ
・ノーベル賞を批判「平和賞のオバマ」
・なぜ複式簿記を導入しないのか言及
・尖閣に灯台はよ
だけど、マトモな野党の質問を聞いたのは久方ぶりのように思える。これまで、民主党が政権を取る前の野党時代の質問なんかは、時間ばっかり沢山あっても、カップ麺の値段がどうたら、漢字テストがどうたらと、どうでもいいような質問ばかりしていた。時間を空費するばかりで、実のある討論なんて殆どなかった。
それに対して、今回の石原氏の質問は、多分に自身の持論に偏っている向きがあるものの、民主党では絶対質問できないであろうものばかりだった。動画では、石原氏のバックに民主党の前原氏、原口氏、辻本氏が実に苦々しい顔をして映っていたのが何よりの証拠。
野党第2党とはいえ、維新の会は衆院では、野党第一党の民主党と殆ど変らない議席を持っている。それが、全く方向性の違う質問をするということは、国民に対して野党の有り方について、考えさせるとても良い機会になっているように思われる。
つまり、野党は何でも反対するしか能がないというこれまでの"常識"を打ち破って、保守の土俵で議論を戦わせる野党が出現した意味は決して軽いものじゃない。
維新の会が中身のある質問をすればするほど、民主党のそれは比較され、その善し悪しを国民に判定される。党の綱領に「中道」を入れる入れないで揉めているようでは、話にならない。
このままでは、民主党はその他大勢の野党のひとつとして、埋没していくように思う。
この記事へのコメント
余震堂 主人
エントリーされていた日本維新の会アウトソーシング先説を実感しました。
出色の見解と深く同意いたします。近い将来確実にそうなって欲しいと祈念
しています。
ちび・むぎ・みみ・はな