安倍内閣支持率が脅威の数字を叩き出している。
3月24日、フジテレビ系の「新報道2001」が、3月21日に実施した世論調査の結果を放送したのだけれど、安倍内閣を支持すると答えた人は79.4%と前回3月14日の調査を更に4.2ポイント上回った。
また、「次の選挙でどの政党の候補者に投票したいですか」という問いについても、「自民党」が最も多く45.6%、次いで「民主党」が3.8%、「みんなの党」が3.6%、「維新の会」と「公明党」が共に3%。
それにしても、内閣支持率79.4%というのは、小泉内閣に迫る支持率。しかも、右肩上がり。今のところは順調な滑り出しだといっていい。
それに対して、野党の支持率は一様に伸び悩む。自民党の45.6%に対して、3~4%と10倍以上も差を付けられている。
野党は、参院選に向けて、共闘体制を敷こうと動いている。民主党は「参院選で1つでも多くの議席を獲得するには野党共闘が必須だ」として、維新の会とみんなの党に選挙協力を打診していたのだけれど、維新の会とみんなの党は、3月29日の幹事長会談で、12選挙区で候補者の一本化に合意。2、3人区での一本化に続き、1人区での擁立作業も加速させている。
一方、民主党に対しては、維新の会の松井幹事長が「民主とは政策の背骨の部分での一致がなく、一緒に戦うことはできない。有権者に分からない」とし、みんなの党の江田幹事長も「維新とみんなの選挙協力には、政策一致という基盤があるが、民主とはない」とけんもホロロ。
民主党は、維新の会とみんなの党に、1人区のうち現職12人が出馬する選挙区以外は譲る意向も伝えたにも関わらず、両党は「民主党の延命に手は貸さない」と拒否。完全に蚊帳の外に置かれている。
既に、民主党の党職員の間では「今回は捨て選挙」という認識で一致しているという。民主党ベテラン職員の中には、「いっそ12月の総選挙の落選組に"落ちても衆院選に出戻りできない"というルールで出てもらえば、次の衆院選でその選挙区に新しい候補者が立てられて綺麗に世代交代できるという話まで出ている。たとえば仙谷さんや田中真紀子さんが出て落選すれば、衆院の徳島1区や新潟5区が空くから都合がいい」とまで漏らしているそうだ。
こんな状態では、参院選に民主党の看板を背負うことからして嫌がる候補者が出てきてもおかしくない。30日には、平野・前復興相が近く離党し、次期参院選は無所属で立候補する意向を地元の県議らに伝えたと報道されている。平野氏は参院選で民主党公認が内定していたそうなのだけれど、「民主党のままでは厳しい」などと述べていたそうだから、民主党の看板がマイナスになることを自覚しているのだろう。
前回の衆院選でも小沢鋭仁・元環境相が離党して、維新の会に合流したけれど、閣僚経験者がホイホイと離党するところに、民主党の今が垣間見える。
それ程までに、民主党の罪は深い。
民主党は、やると約束したことはやらず、やらないと約束したことをやった。そして、それを謝罪することなく、言い訳と責任転嫁。野党なってからの質問も、中身が薄い上に態度も悪い。
詐欺師だとバレた詐欺師など、誰も信用しないし、耳も傾けない。筆者は民主党政権時、何度も「信なくば立たず」を取り上げ、民主党の誠意の無さを指摘してきたけれど、今その報いを受けている。
民主党の罪深さはそれだけじゃない。
先日、整理回収機構(RCC)に差し押さえられた朝鮮総連中央本部の「土地・建物」が競売に掛けられ、鹿児島県の宗教法人最福寺が45億1900万円で落札したけれど、総連側が競売の回避を図って、民主党政権に対して「政界工作」を行っていた疑いが浮上している。
これは、総連第三代議長である許宗萬氏が総連幹部に伝えた発言記録から判明したもの。許氏は3月上旬に、都内で総連幹部を集めて競売に関する緊急会議を開催しているのだけれど、その席上で、総連本部の債権を持つ整理回収機構による競売を回避して本部を存続するため、民主党の輿石氏と、民主党事務局幹部に接触。「2人をターゲットにして工作を集中し、酒も飲んだ」と述べたという。
発言記録では、許氏は、昨年7月に輿石氏と野田氏が面会したとき、拉致事件解決に向けた進展が見込めることを条件に協議を行う方針を示し、「秘密交渉」が始まったと、緊急会議の中で説明している。
自民党関係者によると、昨年の秋ごろから、民主党関係者が、競売を進める整理回収機構や霞が関の幹部に対し、『入札前に朝鮮総連に便宜を図って、ひそかに話をまとめろ』と迫り、総連側には見返りとして、拉致問題の前進を要求して、密約を結んでいたという。ところが、実際には、北朝鮮が人工衛星と称するミサイル発射準備を公表したために、話は頓挫したとされる。
許氏によると、競売回避を整理回収機構に働きかけたのは内閣府の中塚一宏氏で、野田氏は昨年10月の内閣改造で中塚氏を金融担当相に起用している。許氏はこの人事について「われわれとの約束を守るための措置だ」と認識していたようだ。
これが本当であれば、民主党は党利党略の為ならば、拉致事件だって利用する政党なのだ、と批判されても仕方がない。民主党は一体、どこの国の政党なのか。
奇しくも、3月18日の衆院予算委員会で、民主党の松本剛明氏は「総理、党益と国益がもし相反した場合はどちらを優先されるべきとお考えでしょうか」と質問し、安倍総理は、「我々はそもそも自由民主党という政党はですね。党益なんてものはないんですよ。自民党の存在。それは国益を守る政党である限り自由民主党である。国益と自由民主党の党益が相反する。その時は自由民主党は解散するんです。当たり前じゃありませんか。」と答えている。
党益と国益がもし相反したら、なんて質問が出る当たり、如何に民主党では、党益と国益が相反することが当たり前になっていることを如実に示しているのではないか。
官邸周辺によれば、安倍政権は発足以来、各省庁から「民主党政権下で何が行われたか」をヒアリングしているという。その結果は、国家への破壊工作としか思えない信じられない案件ばかりなのだそうだ。
安倍総理の「自民党の存在。それは国益を守る政党である限り自由民主党である」という発言も、日本を破壊しようとした民主党に対して、煮えくり返る思いをぐっと堪えての発言ではないのかとさえ。
果たして、民主党は日本に必要な政党であったのか。
この記事へのコメント
sdi
後に「レフトリベラル幻想という『病』に罹っていることを自覚するために必要であった」という分析を歴史家がするかもしれませんね。まあ、まだ醒めてない方も大勢居ますが。民主党を支持した人々の動機の根底にあるのが「反○○」(○○にはいのは、自民、米国、地方etc)という「理性」よりも「感情」主体だったと私は見ていますので、結論をいうと、「一歩間違えばエライことになるが、一度もやらずにすませることはできなかった素人療法だった」というしかありません。
現在の民主党の動向をみていると、日本社会党と現民主党の欠点を寄せ集めたような症状を呈しています。55年体制下の「なんでも反対社会党」は、米ソ冷戦下の世界情勢において自民党のアンチテーゼとしての存在意義は確かにありました。この頃の社会党のことを総評を支持基盤にしていたため、都市型政党だと誤解している方々もいらっしゃるようですがそんなことはありません。彼らは「労働組合」の利害を代表している自覚はありましたが、「都市部の有権者」の利害を代弁している自覚は薄かったでしょう。まあ、都市型政党という言葉の定義に
nanoH
今存在している民主党が必要か不要かで言えば不要であることは疑いようがないでしょう。
数十年の間に日本の中枢まで侵食してきた反日勢力なのですから。
半身を蝕み、体表にその症状が滲み出して膿が破裂しただけだと思います。
全身や脳に毒が回る前に症状が明るみに出て、やっと多くの細胞が危険と察知し対処に動き出せる。「手遅れになる前で良かったね」とは言えるかもしれないです。
mony
公共事業は携わっていないのでわかりませんが。
北海道ですらこんな感じです。
民主党についてですが、北教組とかは強固に支持してるようです。
あと、郵便局員(特に地方)は郵政民営化の一件から何がなんでも
民主党という人も少なくありません。ここまでくると恨みに近いものを
感じました。
洗足池
昨日、20人ほど集まって最後の花見をしたが、アベノミクスの話で盛り上がった。2%のインフレが実現する場合、値上がりする前に買い急ぎをするかとの問いに対して、全員が否定、生活防衛の為に切り詰めるとのことだった。不動産の購入にしても、人口減少下では今後の値上がりは望めないと否定的な回答が大勢。大手デパート関係者の話では、株の値上がりで富裕層の高級ブランド品、時計、宝飾類の売上は急増しているが、その他の売上は伸びていない。高級輸入車の販売も急伸している。これらは何れも輸入品でGDPを減少させる。
80年代後半のバブルでも値上がりしたのは株と不動産の資産バブルでCPIは2%以下だった。 今回もせいぜい株と不動産のミニバブルで期間も短いだろう。安陪バブルの崩壊は1年後位とみる。
とおる
KAI
日比野
こちらこそ、初めまして。コメントありがとうございます。お返事遅くなって申し訳ありません。
やはり、大衆が目覚める為の必要悪だという見方が多いようですね。それは否定しませんけれども、やはりそれによって負った傷は決して軽くない。ここまで深手を負わせる片棒を担いだマスコミにもその責任を負っていただく必要はあるかと思います。
ちび・むぎ・みみ・はな
現在の働く人達の苦境, そして教育の苦境は
この内閣から酷くなったとも言える.
それでも,
無能な嘘付達が国を軽視する危険を分かり易く
示したので, 安倍首相に回帰できたのだろう.
小泉の勢いなら, TPPにまっしぐらだろう.
何が国益だから分からない世代が増えれば,
嘘付党が国益だと若い人が勘違いし,
自民党を壊すのが国益だと言う人も出る.
やはり, 「国益」ではなく, 仁徳天皇のように,
「臣民」を守ると言う立場から政治を行なって
欲しいものだ. 当然, 「臣民」は天皇を日本の
元首だと思う人しか当てはまらないから,
日本国籍でない人は二次的に扱われる.
それが世界共通の考え方だ.