昨日のつづきを簡単に…
4月2日、中国の陳健商務部副部長は、中国と北東アジアとの経済貿易連携・第9回中国・北東アジア博覧会に関する状況を紹介した記者会見で、報道陣の質問に答える機会があった。
会見場で、日本人記者から、「中日貿易額が昨年に減少したのは、昨年下期以来の中日関係の悪化と関係がある可能性があるが、国際関係の緊張が今年の博覧会の開催に影響を及ぼすといった懸念はないか」と質問された、陳健副部長は、「中日貿易量の下降には皆が理解できる原因がある。中国側は中日経済貿易関係の発展を維持し、守っているが、昨年下期、日本政府の『島買取』発表が、中国の領土主権をひどく侵害し、中国政府と人民の強い不満と激しい反対を呼んだ。日本政府の間違った言動は、中日経済貿易関係に影を落としている。…中国に駐在している以上、中国人が日本製品を買いたくないと感じていることはあなたもわかるだろう。だがこれは我々が見たくない現象だ。日本はすべての責任を担うべきだ」と答えた。
また、「日本の多くの業界の友人たちは、中日経済貿易関係を積極的に増進させようとする願望を示している。しかもこうした状況下、困難を克服し、経済貿易関係の発展に努力している」とし、「日本の対中投資は昨年と今年１、２月に大幅に増えた。日本国民と企業の対中関係強化の願望に影を落とすことはなく、北東アジア博覧会がそのしわ寄せを受けるという懸念もない」とし、2012年度において、対ロシア、対北朝鮮、対韓国、対モンゴルなどとの貿易額はいずれも増加したと述べた。
あれだけの反日暴動をしておきながら、日本に責任があるなどと、一体どの口がいうのかとも思うけれど、まぁ、これが、かの国のスタンダードかもしれない。
では、貿易額が減ったのは日本だけかといえばそうでもない。
今年の1月、中国税関総署が中国2012年の貿易統計データを発表しているけれど、それによると、中国2012年の輸出入総額は、2011年比6.2％増の3兆8668億ドル（約341兆482億円）で、輸出額が2011年比7.9％増の2兆498億ドルで、輸入額が2011年比4.3%増の1兆8173億ドル。貿易黒字は、2311億ドル（約20兆3830億円）に達した。
貿易相手国別では、EUとの貿易総額は、2011年比で3.7%減の5460億4000万ドル、続いてアメリカとの貿易総額が、2011年比8.5%増の4846億8000万ドルとなっている。日本が2011年同期比3.9%減少の3294億5000万ドルだから、比率でみれば、EUのそれと大差ないし、貿易額でみれば、総額の大きい対EUの減少の方がキツイ筈。まぁ、その減少も、アメリカの貿易額の伸びで、ある程度相殺されているから、実際はそれほど堪えていないのかもしれない。
とはいえ、その欧米諸国とて、どうなるか分からない。深刻な大気汚染への懸念から外国人が続々と北京を離れているという。
イギリスのフィナンシャル・タイムズは、4月１日付の記事で、外交官や企業の高級管理職、外国人向けサービス業の関係者らの証言を伝えている。
中国に住む外国人に医療を提供する私立病院、北京和睦家医院の王恵民医師は、「大気汚染のために北京を離れると教えてくれた患者が多い。企業の人材確保は一段と困難になっている。世界で汚染が最も深刻な都市で働くよう説得しようとしても無理だろう」と話している。
また、在中国米国商工会議所の会長は、「１月の未曾有の汚染がきっかけとなり、多くの人々が北京を離れる準備をしている」と話したというから、これからも外国人の北京脱出がどんどんあるものと思われる。
ここでも中国の環境汚染が影を落としている。
こんな環境で栽培される食品にどこまで安全が確保されているのか疑問だし、食品でない工業製品とて、油断をすれば直ぐに偽物を掴まされる。どうも、世界的に中国という国のイメージがダウンしているように感じる。
先日も、マレーシア在住の人が、中国で買った大容量モバイルバッテリーを分解してみたら、中身の大半が砂袋だったという写真をFacebookに投稿し、海外で話題になっている。
こんな有り様では、遠からず、"中国製"というだけで消費者に敬遠されるようになるのではないかと思っていたら、既にもう対策めいたものが行われていたりする。
ここのところ、「MADE IN PRC」というのが、一部で話題になっている。"PRC"なんて聞いたことのない国だなと思っていたら、これは「People's Republic of China」の略、つまり、中華人民共和国という意味。この"PRC"表記自体は、2～3年程前から、ちらほらあったそうなのだけれど、最近、Twitterで紹介されて以来、急速に拡散しているようだ。
まぁ、こんな小手先をしたのが、輸入業者なのかどこなのか分からないけれど、CHINAだろうが、PRCだろうが、中国製であることには変わりないのだから、いずれは正体がバレて、増々信用を無くすだけだと思うけれど、根本対策をせず、いつまでも他人（日本）のせいにしているだけでは、中国の自爆は防げない。
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