復興庁の幹部職員がツイッターで暴言を吐いたと騒ぎになっている。
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これは、6月13日に、毎日新聞と、特定非営利活動法人「アワープラネット・TV」が明らかにしたもので、何でも、「左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴びせられる集会に出席」だとか、「今日は懸案が一つ解決。正確に言うと、白黒つけずに曖昧なままにしておくことに関係者が同意」などの書き込みがあったようだ。
くだんの書き込みをしたとされるのが、総務省キャリア官僚の水野靖久・復興庁参事官。昭和42年10月生まれの45歳。平成3年に旧総務庁に入庁し、情報公開法、個人情報保護法、行政手続法などの仕事に携わり、平成18年に総務省行政手続・制度調査室長、平成21年には、総務省地域振興室長を歴任。平成22年8月から平成24年8月まで、船橋市に出向して副市長を務め、平成24年9月から原発事故子ども・被災者支援法の窓口として、自治体からの要請や市民との交渉を受け、基本方針取りまとめを担当していた。
ただ、今は、水野氏は福島県の被災者支援の担当から外れているから、まぁ、実質的に更迭されたとみていいだろう。
問題となった、水野氏のツイッターでの発言以外でもツイートについては、まとめページがあるようなので、筆者もざっと見てきたのだけれど、非常に率直な物言いの人だな、というのが第一印象。問題となった例の発言も、この流れであれば、割りと自然に出た言葉のようにも見える。
だけど、壁に向かって一人で呟くのなら兎も角、不特定多数に見られるツイッターでこの物言いだと、それなりに反発する人もいるだろう。それが役人であれば尚更。
6月14日、根本復興相は職員約80人を前に「復興に汗を流している職員同様、私もつらく悲しい思いをしている…被災地との信頼を損ないかねない発言だ。真心をもって被災者に寄り添ってほしい」と訓示。
また、この日の午後には、復興庁の谷公一副大臣と浜田昌良副大臣は同日午後、福島県庁を訪れ、村田文雄副知事に「福島や被災地の方々を傷つけるような内容があったことを、深くおわび申し上げる」と謝罪した。
菅官房長官は、根本氏を首相官邸に呼び、水野氏の正式な処分を早期に決めるよう求め、13日の記者会見で、「根本匠復興相のところで処分するだろう。公務員法に抵触するようなところが何点かある」と述べ、事実関係を調査した上で対処する考えを示した。
ここで、菅官房長官は、公務員法に抵触云々といったけれど、それはおそらく、国家公務員法96条(服務の根本基準)、99条(信用失墜行為の禁止)、100条(秘密を守る義務)あたりではないかと思われる。筆者が該当するかもしれないと思われる部分を抜粋すると次のとおり。
第96条 すべての職員は、国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務し、且つ、職務の遂行に当たっては、全力を挙げてこれに専念しなければならない。国家公務員法を密限り、「左翼のクソ」発言は99条に抵触するようにも思えるし、また、水野氏がその他ツイートで国会に纏わる裏話を呟いていたりしている部分などは、100条に引っかかるかもしれない。
第99条 職員は、その官職の信用を傷つけ、又は官職全体の不名誉となるような行為をしてはならない。
第100条 職員は、職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後といえども同様とする。
まぁ、被災者支援担当という、ともすれば被災者の不満や要望を直にうける仕事という重圧は分からなくはないけれど、そのような重要な職にいるものが、ツイッターで本音をぶっちゃけてしまうこと自体、脇が甘いと言われても仕方がない。
水野氏のツイートを見る限り、やはりとても頭のいい人なのだとは思う。だけど、それだけでは、被災者の窓口という仕事には、まだ足りないものがあるということなのだろう。
重圧に耐えかねて、愚痴が度を超えてきた段階で、配置転換するなりなんなりできれば、まだ良かったのもしれないけれど、もしかしたら、こういう仕事ほど、官僚ではなくて、政治家自身が請け負うべき仕事なのかもしれない。
いずれにしても、国家公務員、しかも被災者支援担当の職務にある者の発言としては不適切だという他ない。更迭或いは処分は止むを得ない。
あと、最後にひとつ。今回の問題ツイートがされたのは3月7日。3ヶ月以上も前。それが今になって、報道される意味が良くわからない。これほど問題になる発言なのであれば、ツイート翌日にさっさと報道すればいい。
まぁ、水野氏はツイッターで本名を明かしていたのは、2012年の10月5日のようだから、本人特定まで調査に時間がかかったというのもあるのかもしれないけれど、まとめページではさくっと本人の本名を晒していたときのプロフィールまで追跡できているところをみると、それほど難しいものではないのかもしれない。
因みに3月7日前後に、世間で何があったかというと、北朝鮮による休戦白紙宣言とか、WBCとか、維新の会の中山成彬議員が国会で慰安婦問題のウソを暴いた質問。更には安倍総理のTPP参加表明など、結構話題には事欠かなかった。
だから、これは穿った見方だとは思うけれど、この時期に暴言ツイートを報道しても、その他の話題に埋没してしまうことを恐れて、今まで取っておいたのではないか。
折しも、昨日、今日と、野球の統一球が飛ぶの飛ばないのだの、どうでもいい報道がされている。そういうものしか報道することがない"ヒマな"時期だと、待ってましたとばかり、このネタを出してきたのではないか、と。
まぁ、ただの思い過ごしだとは思うけれど、報道のタイミングとしては遅いという印象は拭えない。報道する自由には、「いつ報道するかの自由」も含まれていることにも留意したい。
この記事へのコメント
朱鷺池
赤地に真ん中に白い星。
その旗の下にいるものが居る。あれら、とか、これら、とか、
此の国の国旗は、永久に日の丸。
白なまず
「左翼が昔、反韓国、親北朝鮮だったのが、いまは、、、我々が変わったのではない!左翼よあんた達が変わったんだ。」
【さくらじ#89、三輪和雄のネットと青春と脱亜論】
http://www.youtube.com/watch?v=qfS688Oa6HE
ちび・むぎ・みみ・はな
ように思うのだが, 「左翼のクソども」さん
達にはすぐに誰だか分かったのだろう.
脇が甘いということは様々な場面で困った事態を招く.
mohariza
本音を呟き過ぎ、自民党の代議士の怒りをも、買ったのだろう、と推測され、
マスコミもその片棒を担いだと思われます。
官僚は優秀な人間で、かなりの激務なのは、実際知っていますが、
やはり、愚痴をツイッターで呟くのは、危険なのを分かっていないのは、
官僚として、失格の烙印を押されるのは 致し方ない ように思われます。
そして、フェイスブックなり、ツイッターで実名が漏れることの認識を持たなすぎるのは、人間としての甘さ と思われ、哀れも感じます。