経験したことのない異常気象

 
異常気象が続いています。

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厳しい暑さが続く日本列島。8月10日には、東北から九州の広い範囲で、35度以上の猛暑日となった。

猛暑日を観測したのは、観測地点927のうち295箇所に及び、2000年以降で最多の212地点を上回った。30度以上の真夏日地点となると、600を超えた。

中でも、山梨県甲府市と高知県四万十市では、国内観測史上4位となる最高気温40.7度を記録。東京都心も37.4度まで上昇。"殺人酷暑"とまで囁かれそうな暑さ。

何故にこれほどまでに暑くなるのか。

日本を覆う夏の高気圧には、大きく2種類ある。ひとつは、ハワイからやってくる太平洋高気圧で、もう一つが中国大陸から伸びてくるチベット高気圧。チベット高気圧とは、チベット高原上の対流圏上部に出現する温暖な高気圧で、上空5000m以上にしかない特殊な高気圧だから、通常の地上天気図には出てこないのだけれど、時として日本列島が、東の海上から太平洋高気圧に覆われ、更に、西の上空からチベット高気圧に覆われることがある。

これは、太平洋高気圧の上にチベット高気圧が乗っかった、いわば高気圧の2階建てともいうべき状態になる。この状態では、上空から熱を持った空気が降りてくるのが続くことになり、地表は、日を追うごとに熱が蓄積していく。今回の猛暑もこの2階建て高気圧による影響と見られているようだ。

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これだけの猛暑となると気になるのが、電力供給。

8月9日、東京電力管内でのピーク時電力需要が速報ベースで5109万キロワットと今夏の最高を更新。中部、北陸、関西、四国、九州の5電力でも今夏最高を記録している。ただ、東電管内での電力使用率はピーク時93%となんとか供給してはいるけれど、厳しいことには変わりない。原発が止まっている影響はこうした時に響いてくる。

それに異常なのは暑さだけじゃない。各地で集中豪雨が発生し、深刻な被害が出ている。

7月末には、山口、島根両県で、「これまでに経験のないような大雨」に見舞われ、床上、床下浸水などの被害があり、各所で避難勧告が為された。8月になると、今度は、秋田県でこれまた、「これまでに経験したことのないような大雨」が振り、秋田県内で被害が相次いでいる。これまでに経験したことないような大雨が立て続けに別の場所でそれぞれ振るなんて尋常じゃない。

先月末の大雨では、隅田川の花火大会が開始30分後、雷雨で中止になった。何でも、今年で36回目を迎える隅田川花火大会で、中止となったのは今回が始めてだったのだそうだ。

もしも、大雨に天意があるとするのなら、「花火などで浮かれている場合ではないでしょう」と警告しているのではないかとさえ。

安倍総理は今月10日から、およそ10日間の夏休みに入って、ようやくにして纏まった休みを取る機会を持てたのだけれど、もしかしたら、天意はそれさえをも許してくれないかもしれない。




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この記事へのコメント

  • とおる

    > これは、太平洋高気圧の上にチベット高気圧が乗っかった、いわば高気圧の2階建てともいうべき状態になる。

    今年3月の天気図
    http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/data/hibiten/2013/1303.pdf

    本日の天気図(昨日の天気図も見れます)
    http://www.jma.go.jp/jp/g3/

    テレビの天気に関する説明でも「高気圧の2階建て」として説明していますが、3月頃と比べて、「高気圧の2階建て」ほど気圧が上がっているのでしょうか?
    2015年08月10日 15:22

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