消費増税を巡る水面下の政局

 
今日は雑談で…

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9月29日放送のフジテレビ「新報道2001」の世論調査によると、安倍内閣支持率は支持する 63.8%と、支持しないの30.8%を大きく上回り、高い支持率をキープしている。

政党支持率も自民党が37.8%であるのに対し、民主、共産、公明、みんなの党は、いずれも4~5%台と、大きく差をつけられている。維新の会に至っては、2.6%とかつての勢いもどこへやら。

29日投開票された堺市長選でも、無所属で自民党支持、民主党推薦の現職、竹山修身氏が、維新の会公認の新人、西林克敏氏を破り再選を決めた。

「大阪都構想」の是非が最大の争点となった堺市長選だったのだけれど、都構想に反対していた武山氏は、当選を決めた29日夜に「堺市民と大阪維新の会の戦いだった。自治都市・堺をしっかり発展させていきたい。市民がノーと言っており、都構想には参加しない」と宣言。堺市は都構想から堺市が脱落することが確定的となった。

堺市の不参加が確定的となった。2015年4月の都制移行を目指す大阪維新の橋下徹代表(大阪市長)の求心力低下は必至だ。

 竹山氏は29日夜、堺市内の事務所で「堺市民と大阪維新の会の戦いだった。自治都市・堺をしっかり発展させていきたい。市民がノーと言っており、都構想には参加しない」と述べた。大阪市に次ぐ、大阪第2の都市である堺市の脱落は、都構想そのものにも大きく影を落としかねない。

維新の会が支援する候補が首長選で落選するのは結党以来初めてに加え、都構想の雲行きも怪しいとなれば、橋下共同代表の求心力の低下も囁かれることになるだろう。先の衆院選、参院選で、候補者に持参金を出させる選挙活動を強いるくらい組織も金も不足している維新の会にとって、唯一の拠り所である人気が低迷するとなれば、維新の会の内情は、党勢の拡大どころか今の規模を維持するだけで手一杯になっているかもしれない。

また、民主は民主で、目の前の現実が信じられず、右往左往している。今や民主党の支持者は激減し、中には鹿児島のように県内の党員・サポーター数が昨年の6814人から3175人と半減したところもある。

民主党の大畠幹事長は、報道各社の世論調査ではすくい取れない民意を党再生に生かそうと「なぜ私たちが嫌いなのですか」という質問を盛り込んだ世論調査の実施を検討しているという。

この期に及んで、まだ自分達が嫌われている理由が分からないと本気で思っているのなら、余りにも鈍いと言う他ない。「報道各社の世論調査ではすくい取れない民意」とカッコいいことをいっているけれど、現実に報道各社が掬い取った民意に対してはどう考えているのか。まぁ、目の前に突き付けられた現実を受け入れらないから、「なぜ私たちが嫌いなのですか」という世論調査をするのだろうけれど、人は、本気で嫌いになると、怒りを通り越して相手にしなくなる。そうなった相手にいくら調査したところでマトモな答えがかえってくるはずもない。

暗黒の民主党政権の3年半で民主党が失った"信"はあまりにも大きい。まずはそれを取り戻さない限り、いくら水面下の世論調査をやったところで、将来の見通しは暗い。

一方、支持率が好調の自民とて、正念場を迎えている。いわずとしれた消費増税判断が目前に迫っている。マスコミは相変わらず、増税は決まりだとトバシ記事を出しまくっているけれど、安倍総理自身はまだ何もいっていない。公式には未定。



ここへきて、閣僚の発言の一部に微妙な変化が出てきている。

9月29日、甘利経済再生相は「新報道2001」で、消費増税について「最終的に首相が決めることだ。…恐らく法律通りに引き上げて、そのリスクをカバーできるだけの対策を取るのがベストと恐らくお考えられるのではないか。…首相は、10月1日に日銀短観が発表されるから、それを最後のデータにしたいと思っているのだと思う」とした上で、「来年4月8%に、その1年後に10%にという法律は通っている。…安倍内閣として失敗できない。8%を失敗したら、その先はない。…首相が危機感を持っておられるのは、自分が失敗してそれから15年先まで消費税に触れなくなるから、将来にわたっての責任まで自分が負わなければならないということを非常に危機感を持っている」と述べた。

甘利経済再生相は、これまで消費増税については何かと肯定的、積極的発言を繰り返していたのだけれど、ここにきて、8%が失敗したら、次の10%はない、と弱気な発言をした。もしかしたら、自民党内の水面下で何か起こっているのかと穿ってみたくなる。

また、このタイミングで、9月30日に決定する、安倍内閣の副大臣・政務官の内定人事が明らかになっているのだけれど、それによると、副大臣では復興の谷公一氏ら4人を除く全員が信任となっている。その内定人事は次のとおり。
【副大臣】
▽復興=谷公一(再)[二]
▽内閣府=西村康稔(再)[町]、後藤田正純[無]、岡田広[無]
▽総務=上川陽子[岸]、関口昌一[額]
▽法務=石田真敏[無]
▽外務=三ツ矢憲生[岸]、岸信夫[町]
▽財務=古川禎久[無]、愛知治郎[無]
▽文部科学=桜田義孝[額]、西川京子[麻]
▽厚生労働=土屋品子[無]
▽農林水産=江藤拓(再)[無]、吉川貴盛[無]
▽経済産業=松島みどり [町]
▽国土交通=高木毅[町]、野上浩太郎[町]
▽環境=井上信治(再)[麻]、北川知克[大]
▽防衛=武田良太[無]

【政務官】
内閣府・復興=亀岡偉民(再)[町]、小泉進次郎[無]、福岡資麿[額]
▽総務=伊藤忠彦[二]、松本文明[町]、藤川政人[麻]
▽法務=平口洋[額]
▽外務=木原誠二[岸]、石原宏高[石]、牧野京夫[額]
▽財務=葉梨康弘[岸]
▽文部科学=冨岡勉[石]、上野通子[無]
▽厚生労働=高鳥修一[町]、赤石清美[町]
▽農林水産=小里泰弘[谷]
▽経済産業=田中良生[無]、磯崎仁彦[無]
▽国土交通=坂井学(再)[無]、土井亨[町]、中原八一[二]
▽環境=牧原秀樹[無]
▽防衛=木原稔[額]、若宮健嗣[額]

※[]内は自民党内派閥。[町]=町村派、[額]=額賀派、[岸]=岸田派、[麻]=麻生派、[二]=二階派、[大]=大島派、[石]=石原派、[谷]=谷垣派、[無]=無派閥
安倍内閣の大臣は変更していないから、マスコミは、秋の内閣改造はなし、なんて報道しているけれど、その下の副大臣以下は一掃といっていいくらい入れ替わっている。これが消費増税に直接関係するとはいわないけれど、ここまで代えるからには、自民党の内部でも水面下でいろいろとあったのではないかとも思いたくなる。

更にネットの一部でも、消費増税反対の運動も行なわれているようだ。これも表立って報道されない、水面下での動きといえなくもない。

消費増税を巡って、いろんな水面下で政局が発生している。




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この記事へのコメント

  • 白なまず

    敵を欺くにはまず味方から、、、君子豹変。
    と祈念しましょう。
    2015年08月10日 15:22
  • ちび・むぎ・みみ・はな

    自民党には役職に付きたい人が沢山いるから,
    副大臣等を大幅に入れ換えたのだろう.
    甘利大臣の言説の半分は自分の願望も入って
    いると思うが, 安倍首相が思いの他消費税に
    前向きでないのも影響していよう.

    外れると恥ずかしいが,
    安倍首相は消費税増は延期すると思う.
    なぜなら, 消費税増は不要のものであり,
    一パーセントでも消費税増を行なえば
    デフレ脱却のためには不必要なことを
    やったことになるのであるから.

    消費税増を行なうようなら, 安倍首相には
    55年体制を打破することはできまい.
    2015年08月10日 15:22

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