
今日はこのネタです。…

1.国際司法裁判所への提訴を検討する日本
8月29日、政府は、戦時中に朝鮮半島から徴用された韓国人らが賠償を求めた訴訟について、韓国大法院で敗訴が確定した場合、国際司法裁判所(ICJ)に提訴する方向で検討に入った。
この問題については、8月23日のエントリー「賠償しない新日鉄住金と排日に走る韓国」でも取り上げているけれど、自民党の片山さつき議員がその対応方法として、日韓請求権協定第3条に従って仲裁委員会を開くか、日韓投資協定の仲裁裁判規定を用い、国際司法裁判所に提訴するなどを主張していた。
今回政府が検討に入ったのは、後者の方法に当たる。国際司法裁判所での裁判は、当事国双方の同意による共同付託か、一方の単独提訴に対して、相手国が同意した場合に限り行われるのが原則となっている。だから、訴えられた側が同意しなければ、どんなに提訴したところで裁判が行われることはない。
ただ、国際司法裁判所は、「選択条項受諾宣言(規程36条2項)」というものを定めている。これは、特定範囲の国際紛争における裁判所の司法権を義務的なものとして認める宣言で、平たくいえば、一方の紛争当事国が提訴すれば、他方の紛争当事国はそれに応じる義務がある、という宣言。
だけど、この義務は「選択条項受諾宣言」を受け入れた国だけに発生するもので、宣言を受け入れなければ、当然提訴に応じる義務も発生しない。
現在、この宣言を受け入れているのは、国連加盟国190ヶ国のうち、60ヶ国程で、その殆どは中小国。常任理事国でも、中国やフランスは宣言を拒否しているし、アメリカも当初は受け入れていたこの宣言を1985年に撤回している。無論、韓国も「選択条項受諾宣言」を拒否している。
ということで、たとえ日本が、この問題で、国際司法裁判所に単独提訴したとしても、韓国の同意しない限り、裁判は開かれない。
だけど、政府は、解決済みの戦後補償の前提を覆す判決の不当さを国際社会に訴える意義は大きいという判断があるようだ。尤も外務省は、前者の方法、すなわち日韓請求権協定に基づく仲裁委員会を発足するというスタンスで、多少政府内でも綱引きがある。
だけど、このままもたもたしていれば、賠償判決が確定した場合、判決に基づいて、邦人企業の韓国での保有資産を差し押さえられる危険がある。それを考えると、判決確定と同時に、国際司法裁判所に提訴することで、世界に韓国司法の不当性をアピールするほうがずっと韓国に対する牽制になる。
韓国は、2005年、盧武鉉政権時代に、戦後補償問題が日韓請求権協定で解決されたかどうかを検討したことがあったのだけれど、そのときは、慰安婦問題などは「未解決」であるものの、元徴用工については「解決したと見なさざるをえない」としていた。こうした経緯から、ソウルの日本大使館幹部は、韓国政府は、「特に徴用工に関する司法判断には韓国政府も困惑しているようだ」とコメントしている。
尤も、こうした韓国司法の異常な判決は、何も日本相手だけとは限らない。
2.自分の過去も断罪する韓国
2013年3月、韓国の憲法裁は、1970年代の朴正熙大統領政権下に出された緊急措置1・2・9号の3件に対して違憲判決を出している。緊急措置1・2・9号とは、1972年に制定された第4共和国憲法、通称「維新憲法」53条で定められた「大統領が国家危機状況と判断する場合、憲法に規定された国民の自由と権利を暫定的に停止することができる」という規定を根拠として、発動された措置。
緊急措置1号は、維新憲法を否定、反対、歪曲、誹謗、及び維新憲法の廃止や発議、提案・懇願する等の一切の行為を禁じ、違反者には、裁判所の令状なしに人身拘束を可能にするもの。これは、緊急措置違反者を非常軍法会議に回付する緊急措置2号と共に1974年に発動された。そして翌年の1975年には、有事の際に軍兵力の出動を可能にする緊急措置9号を発動している。
当時、この措置に基づき、反政府運動をしたとして、政治家の金大中・鄭一享を初めとして、20名を立件、うち18名を起訴し、全員有罪判決をだしている。この判決に対して、当時服役したうちの6人が訴えを起こしていたのだけれど、それに対して「違憲」としたのが、先に取り上げた今年3月の憲法裁の判決。
だけど、ここで問題なのは、違憲判決を出した根拠となる基準を、当時の維新憲法ではなくて、1987年に制定された現行憲法においたこと。憲法裁は、「すでに廃棄された維新憲法に基づいて緊急措置が違憲かどうかを判断するのは、憲法改正を決断した国民の意思に反する」として、現行憲法によって過去を裁く、いわゆる遡及法を適用した。
これについて、九州大の小此木政夫特任教授は「韓国では、道徳的に問題かどうかという国民の情緒が重視される。半世紀前に結んだ条約でも正義に反しているなら正すべきだという考えが出てくる」とコメントしているけれど、この考え方は、一種の歴史修正主義なのではないかと思う。
遡及法というのは、平たく言えば、「常に今が正しくて、昔が間違っている」ということだから、過去を否定していることと同義。これはつまり、過去の歴史を修正したいという心情の表れではないかと思う。
3.日韓併合時代を評価していた朴正煕
韓国人にとって、そんなに自国の歴史は目にしたくないものなのか。
これについて、朴正煕は、自著「韓民族の進むべき道」で、韓国人の「民族の悪い遺産」として「自律精神の欠如」、「民族愛の欠如」、「開拓精神の欠如」、「退廃した国民道徳」の4つを挙げ、李氏朝鮮時代について「四色党争、事大主義、両班の安易な無事主義な生活態度によって、後世の子孫まで悪影響を及ぼした、民族的犯罪史である」と厳しく批判している。
その一方、朴正煕は、日本の韓国併合時代について、公平に評価している。朴正煕と会ったことのある石原慎太郎氏は、次の様に回顧している。
「その判断(日韓併合)を、ある意味で冷静に評価したのは韓国の大統領だった朴正煕さんだ。私も何度かお目にかかった。あるとき、向こうの閣僚とお酒を飲んでいて、みんな日本語がうまい連中で、日本への不満もあるからいろいろ言い出した。このように、朴正煕は、日本の韓国統治を公平に評価している。だけど、今の韓国はそれを認めないかのような振る舞いをしている。朴正煕政権時代の法律を遡及法によって、違憲判決するのは象徴的にも思えるし、それが朴正煕の娘である朴槿惠大統領の政権下で行われるのも、何やら皮肉めいたものを感じる。
朴さんは雰囲気が険悪になりかけたころ「まあまあ」と座を制して、「しかしあのとき、われわれは自分たちで選択したんだ。日本が侵略したんじゃない。私たちの先祖が選択した。もし清国を選んでいたら、清はすぐ滅びて、もっと大きな混乱が朝鮮半島に起こったろう。もしロシアを選んでいたら、ロシアはそのあと倒れて半島全体が共産主義国家になっていた。そしたら北も南も完全に共産化された半島になっていた。日本を選んだということは、ベストとはいわないけど、仕方なしに選ばざるを得なかったならば、セコンド・ベストとして私は評価もしている」
《中略》
朴さんが、「石原さん、大事なのは教育だ。このことに限ってみても、日本人は非常に冷静に、本国でやってるのと同じ教育をこの朝鮮でもやった。これは多とすべきだ。私がそのいい例ですよ」と言う。
「私は貧農の息子で、学校に行きたいなと思っても行けなかった。日本人がやってきて義務教育の制度を敷いて子供を学校に送らない親は処罰するといった。日本人にしかられるからというんで学校に行けた。その後、師範学校、軍官学校に進み、そこの日本人教官が、お前よくできるな。日本の市谷の士官学校に推薦するから行けといって入学。首席で卒業し、言葉も完璧でなかったかもしれないが、生徒を代表して答辞を読んだ。私はこのことを非常に多とする。相対的に白人がやった植民地支配に比べて日本は教育ひとつとってみても、かなり公平な、水準の高い政策をやったと思う」平成14年11月5日大阪・サンケイホール、同6日東京・新高輪プリンスホテルにて
韓国が過去を現在の価値観で断罪するのは勝手だけれど、そればかり繰り返していると、それが間違いだったと、単にレッテルを貼るだけで終わってしまい、何故、過去そういう判断をし、そういう行動をしたのかを考えなくなる。過去から教訓を得ることをしなくなる。
最近の日本政府内には、「韓国も法治国家になったと思っていたが、違ったようだ」という囁かれ、官邸からは、日韓関係の重要性を説明する際に必ず使われてきた「基本的な価値を共有している」という表現について使うのをやめようとの声が出ているという。
日本は韓国を見捨て始めた。
朴正煕が述べたとおり、韓国に今一番必要なものは、教育。反日教育を止めろとは言わないまでも、過去を断罪することを止めて、自国の歴史を正しく見つめるべき。「歴史を忘れた民族に未来はない」という言葉は韓国の為にある。
この記事へのコメント
ちび・むぎ・みみ・はな
早い話しが, 南朝鮮が経済的に潰れて全てが
北朝鮮になると非常にまずいことになる.
民主主義, 特にポピュラリスト政治は極めて
不安定であり, 対抗勢力のない独裁政治の方が
安定している.
問題は, 南朝鮮政府でこれらのことを理解している
政治家がいないように見えることだ.
sdi
いきなり「突き放す」というのは、反動も大きいでしょうからね。国内で大声で喚く方々もいることですし。徐々に距離をおいて、そのうちに「ただの隣人」関係になるのが理想なんですがね。
hara
だが、キーワードが反日であることは間違いないだろう。
これは、当然なのかもしれない。日本は、歴史を積み重ねていく国であるが、朝鮮は、そのときどきにおいて、都合のいい歴史を持ちたい国であろうから、お隣で、誠実に歴史を積み重ねている国があれば、非常に邪魔なのではないだろうか。
常に自分で書いた答案に合わせて、問題を作り直したいのだろう。
とおる
白なまず
【注意欠陥・多動性障害】
http://ja.wikipedia.org/wiki/注意欠陥・多動性障害
【ADHDとは? 自覚・他覚所見一覧表】
http://www.geocities.jp/yanbaru5555/adhdtable.htm