2013年も今日で最後ですね。今日は雑談です。

先日発表された今年の漢字は「輪」でした。毎年、今年の漢字を揮毫する清水寺の森清範貫主は、今年の漢字について、「オリンピックが日本に誘致されたという思いが輪になったんだろうと思います。輪という字には大勢の方々が加わって円滑に回転していくという意味が込められています。『わ』という読みは、平和の和にも通じます。平和な輪のつながりをつくりましょう」と述べていますけれども、筆者的には、五輪の輪、平和の和以外にも、どこぞの国を包囲する「輪」を形作った年でもあったように思います。
けれども、ここまではっきりとした動きは、安倍政権でなければ出来なかったのではないかとも感じています。安倍政権発足から、まだ1年しか立っていませんけれども、その1年の間に為したことは、3年3ヶ月に及ぶ悪夢の民主党政権を遥かに凌駕するものです。
ここまでの差を見せつけられると、政治なんて誰がやっても同じだなんて言えなくなったと多くの日本人は感じたのではないかと思いますね。
さて、今年の日比野庵も、どうにか年中無休でエントリーすることができました。本当にありがとうございます。今年のエントリーをざあっと振り返ってみてみると、自分でいうのもなんなんですけれども、沢山書いたなぁ~というのが正直な感想です。
日比野庵のブログを始めた2007年と比べると、質は兎も角、分量はダンチですね。こうして改めて見直してみると、駄作も多いのですけれども、月に1~2本くらいは、私なりに「力作」だと思えるものも入っている印象です。2013年の月間ベストエントリーを独断と偏見で選びつつ、今年1年を振り返ってみたいと思います。
1月:「金融円滑化法終了で倒産は激増するか」泣いても笑っても、今年もあと1日。皆様、良いお年を。
これは、コメント欄で質問をいただいたことについての回答エントリーでしたけれども、大分苦労した覚えがあります。調べて勉強になったエントリーですけれども、ここで述べたように、金融円滑化法が終了しても倒産は激増はしなかったですね。まぁ、アベノミクス効果もあったでしょうから、その切り分けは難しいですけれども。また、個人的には「君が代の由来と舞神楽」、「クールジャパンを生みだす『さざれ石』社会」辺りも捨て難かったりします。数は多くはないですけれども、文化系エントリーをするのは、割と好きなんですよね。
2月:「ISO26000の落とし穴と破壊力」
これも、コメント欄での質問に対するお答えエントリーです。お答えエントリーは、守備範囲外のテーマである場合が多く、下調べ等、どうしても時間がかかってしまいます。その分、自分自身の勉強にもなるのは有り難いのですけれども、この月は非常に大変な月で、実はインフルエンザで一週間倒れてました。それでも根性で、毎日エントリーをしていたのですけれども、さてどれが熱にうなされながら書いたエントリーでしょうか(爆)。あと次点を挙げるなら「未来に拡がる3Dの世界」ですね。
3月:「『週間ロビ』と人に近づくロボット」
この月は、いろんな話題が盛り沢山で、特に政治関連の動きが多かった記憶があります。その中で、このエントリーを選んだのは、単純に書いていて自分が楽しかったからです(笑)。書いていて楽しいエントリーは筆が進むものですけれども、あれもこれも書きたいとなって、後で収集を付けるのが大変でしたね。このエントリーには一度書いたものの、後でばっさりカットした下書きが結構あります。次点は「TPP交渉参加表明について」と「日本が誇る八重の桜な世界観」です。
4月:「アベノミクスで景気は回復するか 前編」「アベノミクスで景気は回復するか 後編」
4月は前後編でこの2本です。結構いろいろ調べて書いたエントリーで、私的には"力作"の部類に入ります。改めてみると、4月は結構調子がよかったのか、ノッて書いているエントリーが多いですね。「人造人間19号は炒飯を炒めるか」とか「進撃の安倍 ~Sie sind das Essen und wir sind die Jager~」なんかは、ちょっと悪乗りしてますね。その一方、ちゃんと調べて真面目に書いたエントリーもあって、次点の「シェールガス革命の罠」などは、他の月ならベストエントリーに選んでもおかしくない内容です。でも、個人的にはオカルト風味の「ぼっちじゃないよ~」がお気に入りだったりします。
5月:「クールジャパンは物語から生まれる」
5月は日比野庵にとって色々とターニングポイントになった月です。人気ブログランキングの伸び悩みについて吐露した「日比野庵の裏側について」では、白なまず様から貴重なコメントをいただき、ブレイクスルーする切っ掛けをいだたきました。本当にありがとうございます。あのアドバイスで、ランキング50位以内を達成することができたと思っています。ほんのほんのちょっとのことなんですね。あと、この月は非常に科学技術系のエントリーが充実してますね。「双胴型防波堤」、「海水コンクリートが被災地を復旧する」、「安倍総理のココロコネクト」、「人工クモの糸ついに量産化へ」など、結構本数かいてます。科学技術系は結構下調べに時間がかかるのですけれども、これは頑張りましたね。
6月:「ラッセラと縄文語」
このエントリーは、姫神の曲の歌詞が縄文語だと知ってから、前から書きたかったテーマだったのですけれども、中々書けずにいたのです。あるとき、AKIRAの曲の「ラッセラ」の由来が、ねぶた祭りにあると知ってこの2つが繋がってようやく書くことができました。この月は5月とは、うって変わって、文化系のエントリーが目立ちますね。「香港スタバ、トイレの水でコーヒーを淹れる」、「毒水の中国と浄水の日本」、「水道水と名水とミネラルウォーター」の一連の水シリーズエントリーは厳密には文化系ではないかもしれませんけれども、お気に入りのエントリーです。~~~~~~~~~~~~~ Coffee Break ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ Coffee Break ~~~~~~~~~~~~~
7月:「QE3の縮小と東南アジア歴訪の裏に潜む大戦略」
12月18日、アメリカがFOMCで、ついにQE3の縮小を決定しましたけれども、このエントリーは、来年もキーになるかもしれないと思い選びました。安倍政権の経済面での動きが来年の核になるのではないかと思っています。振り返ってみると、この月のエントリーは、やはり参院選絡みが多いですね。相当、参院選を意識していたのでしょう。まぁ、ある意味日本の命運を決めるかもしれない選挙だったわけですから、当然かもしれませんけれども、それに付随してマスコミ関連のエントリーが多くなっているのも、選挙におけるマスコミの影響力はまだまだ絶大なものがあるという証左でしょうね。
8月:「やられたらやり返す、倍返しだ!」
この月は、結構面白いネタを扱ったエントリーが多いですね。散々迷った結果、このエントリーを選びました。ゲーム理論と外交パタンを絡めた内容ですけれども、ゲーム理論の資料が中々集まらなくて、苦労した覚えがあります。この間の駐日アメリカ大使館のFB炎上にもみられるように、日本人は「堪忍袋の尾が切れたらしっぺ返し戦略」を取る傾向が強いように思いますので、注意が必要かもしれません。あとは「中国国内で進行する自由への闘争」、「『艦これ』と見直される歴史認識」、「桜島の大噴火と火山灰の影響について」、「反日と韓国人と脳科学」、「中国の第4世代潜水艦とYAMATO-1」、「戦略目標からみた日本とシリア」あたりもお気に入りですね。
9月:「シリアの化学兵器廃棄と世界の警察官」
地味目なエントリーですけれども、重要だと思うので、これにしました。オバマ大統領の「アメリカは世界の警察官ではない」発言はやはり大きいです。これとシリアへの対応をみて、中国がオバマは何もできやしない、と図に乗ってきたようにも思うのですね。来年は今年以上に地域紛争というか緊張感が高まると見ています。
10月:「安倍総理の本心の見抜き方とアベノロイドミクス」
この月は、消費増税を決めた月でした。この決定は未だに残念でなりません。この時以降、安倍総理の人事に注目するようになったのは確かです。NHKの経営委員会の人事をみても、その本気度が伺えます。ただ、「安倍総理のマスコミ包囲網」のエントリーでも述べたように、安倍政権にはマスコミをはじめとして"敵"が余りにも多いため、全方位ポピュリズムと、敵の外堀から埋めていく戦略でじわじわと目的を達成しようとする、"老獪"といえば老獪な戦略を取っていますけれども、世界がそれを待ってくれるとは限りません。先日の特定秘密法などは、その「待ってくれない」例であったように思います。今回の靖国参拝は「待っても仕様がない」例だったのかもしれませんけれども。
11月:「日本の海洋建築物が韓国に負けた理由」
これも、コメント欄で質問されたことに対する回答エントリーですね。時間はかかりましたけれども、勉強になったエントリーです。日本が不況に喘いでいることを尻目に、大規模投資をしてシェアを急拡大していった韓国造船界ですけれども、ギリシャ危機以降ピンチに陥っているようです。まぁ日本の造船界も他人事ではないのですけれども、ここでは過剰投資しない体質が幸いして、なんとか生き残ってくれることを望みます。次点は「中国大分裂と瀋陽軍区」ですね。
12月:「夢の次世代原子力『4S高速炉』」
このエントリーは長年の宿題をようやく果たしたエントリーで、ようやく重荷を降ろせました(苦笑)。12月は、中国の防空識別圏設定、安倍総理の靖国参拝と、話題に事欠かない月でした。ただ、日本もどこかターニングポイントを超えたような気がしますね。国防という意味では、良い方向だと思いますけれども、同時に厳しい道でもあるかと思います。お上任せで済んでいた日本人も、世界の現実と直接向き合わなければならなくなったということですね。なぜなら、任せる"お上"を間違ったら、大変なことになる、と民主党政権で学んだからです。世界の現実と対峙し、日本を護りぬける人を選び支えなければなりません。その重要性は来年以降、ますます高まる筈です。次点は「日本というファウンデーション」。この古典的名作が今のタイミングで漫画化されるところに、運命的なものを感じエントリーしたのですけれども、もしも日本が"ファウンデーション"であり、現実世界もこの通りに進んでいくのならば、アシモフはある意味で予言者といっていいのかもしれませんね。
この記事へのコメント
朱鷺池
此れだけの声。声に為らない声。
皆様、良いお年を。
woods
12月31日の記事に今頃コメントして申し訳ありません。
仕事納めより、ネット環境にない実家にいましたので、ようやく今頃貯まった日比野庵様のブログを拝読させて頂いております。
1月の月間エントリーに小生の質問の回答が選ばれているのを見て、自分では何も調べてないのに非常に嬉しく思いました。又調査にお手間を取らせてしまって申し訳ありませんでした。
昨年1年は消費税増税の決定を除き、ほぼ精神的にまいってしまいそうな前政権のようなことは全くなく、気持ちのよい年だったような気がします。
地方の者として、景気回復の実感が全くない中で消費税増税はかなり厳しいものがありますが、全国を飛び回っている方に聞くと、名古屋以東は景気がかなりよいとのことで、増税もそこまで影響がないのではないかとのご意見でした。最悪の3年を過ごしてきたのですから、1歩でも前進できるように微力を尽くしていきます。また日比野様のブログは全て愛読させて頂き、愚問もするかもしれませんが、宜しくお願い申し上げます!
ちび・むぎ・みみ・はな
南朝鮮にしては随分旨い投資をしたものだと思っていたら,
昔は使えないほど大きなドックを作って馬鹿みたいだ
と言われていたらしい. 何が幸いするかは分からないものだ.
しかし, 2007からなら三橋ブログと同じ頃だろうか.
新聞を読むより遥かに頭が鍛えられた6年, 同時に
小沢一郎の化けの皮が剥がれてきた6年でもあった.
偶然ではなかろう.
来年もよろしく.
白なまず