インフラの性能は民度に比例する
今日はこの話題です。
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少し前の話になるけれど、去年の8月31日、中国の北京青年報が「国連が公表した世界国民の民度・道徳レベルランキング」なるものを報道した。
このランキングは世界168ヶ国を対象としたもので、TOP5が日本、アメリカ、フランス、オランダ、スイス。Worst5がインド、中国、アフガニスタン、コンゴ、タイとなっている。
この結果をみた中国人のネットユーザー達は衝撃を受けたようで、「信じられない」とか「中国よ、目を覚ませ。自分が大国という妄想をやめろ。国家の最大の生産力は国民の素養で、ほらを吹く能力ではないんだぞ。」とか、様々な意見が書き込まれているのだけれど、自国民が素養に欠けること自身は認めていて、ただ、それがビリから2番目であることがショックだったようだ。
だけど、当の国連のメディアセンターの担当者は「こんなランキングは見たことない」と否定し、ユネスコ駐北京事務所も「過去にこのような調査をしたことはないし、こんなランキングを発表するのは国連の精神に一致しない」と述べている。更に、北京青年報の記者が国連のサイトを検索したのだけれど、そんな調査が行われた形跡は発見できなかったそうだから、おそらくガセではないかと思われる。
ただ、それでも、自国の民度が低い、或いは、日本の民度とは大きな差があるという自覚があるということは、身近にそうした事例に事欠かないということだろう。
香港紙のサウスチャイナ・モーニング・ポストによると、欧米の先進技術を駆使した最新機器は、中国で使用されるとすぐに壊れてしまうと伝えている。
例えば、中国の複数の都市では、街のイメージアップを図るため、見た目もいい外国製の清掃車が導入されたそうなのだけれど、あまりのごみの多さに清掃車の耐用年数が大幅に短くなって、短期間で使用不能になってしまい、結局、不細工でも丈夫な国産清掃車に切り替えることになったという。
また、北京市の地下鉄に導入されているドイツ製の自動改札機も度々故障するのだという。故障の原因は乗車券の詰まりだそうで、改札機メーカー側は「欧州で何年も故障せずに使用されている改札機が、中国で使われるとなぜか壊れてしまう」とこぼす。
乗車券が詰まるのは、前の乗客が改札機から出てくる乗車券を受け取って改札を抜けるのを待たずに、次の乗客が乗車券を改札機に入れるのが拙いらしい。なんでも、メーカは改札の間隔を2~3秒と想定して設計しているところ、中国人は0.5秒でも遅いと感じるらしく、どうも、想定外の使われ方をしているのが原因のようだ。
前の人が改札を抜けるのを待たずに次々と切符を入れるなんて、どれだけ"せっかち"なのかと思うのだけれど、どうもそれだけでもないようだ。
最近では、少し変わってきたという声もあるのだけれど、中国人は、まだまだ列に並ぶという思考がなく、列に横入りされてしまうのが当たり前。そこで、中国人は、割り込まれるスペースを与えないために、並ぶときは前の人の後ろにスペースを空けずにピッタリ詰める習慣があり、これを「中国式行列」と呼ぶそうだ。
改札を通るときでも、この「中国式行列」をやってしまうと、当然、前の人の後ろにスペースを空けずに次の人が続くことになる。確かにこれでは、0.5秒でも足りないかもしれない。
※いくつかの動画を漁ってみた限り、北京の改札でも駅によっては、SUICAのような非接触タイプの改札もあるようだ。ただ、改札を通る前に手荷物検査が要るというのには閉口してしまうけれど…
こういうのを防ぐためには、もう、日本の自動改札みたいに、切符を入れると、その人が改札を通過し終わるまで、切符挿入口の蓋が閉まって、次の切符が入れられないようにするしかないように思えるのだけれど、流石のドイツもそこまでは、気が回らなったのだろうか。
日本人は技術大国ドイツなら、鉄道なんかもちゃんとしていると思うかもしれないけれど、現状はそうでもないらしい。ドイツ在住の人に言わせれば、時刻表から10分程度遅れたくらいでは「ピッタリ定刻」どおりだと皆感動するし、自分の予約した席がある号車がまるまる接続されずに運行していたり、号車番号が前後逆で走っているなんてのも、しょっちゅうなのだという。その為、ドイツの鉄道の評判は悪すぎる程悪いそうだ。
10分遅れが定刻だなんて言われても、それで乗換接続は大丈夫なのか心配になる。第一そんな感覚では、日本の鉄道並みの運行は逆立ちしたって無理。
日本の鉄道は時間に正確だといわれる。時刻表は1分単位で定められているけれど、鉄道会社内部では、ダイヤは、なんと15秒単位で管理されている。例えば「14時03分15秒」に着く電車が29秒以降に到着すると、運転上「遅れ」と見なされる。1分でも遅れようものなら、何かトラブルがあったのかと運行指令から運転士に問い合わせがくるそうだ。もちろんこの15秒管理は新幹線でも同じ。海外の鉄道関係が日本の定時運行を指して「クレイジー」だといったというのも無理もない。
※在来線や私鉄では5秒刻みとの指摘をいただきました。訂正させていただきます。
こういうのを民度の範疇にいれていいのかどうかは分からないけれど、インフラが予定通りに、恙なく運行し、そして、それらを使う人たちが、インフラの想定範囲内で外れることなく利用することは、インフラの利用効率を極大化し、結果としてインフラコストを低減させる。北京の自動改札ではないけれど、どんなに高性能の機械を導入したとしても、想定を超えた使い方をすれば、その高い性能も十分に発揮することはできない。
つまり、インフラの実効性能は使用者の民度と密接な関係があり、高い民度があってこそ、インフラもその役目を十分に果たすことができるとも言える。
2020年の東京オリンピックに向けて、都心その他で、各種インフラの改修や新設が行われると思うけれど、その裏には、日本の高い民度による下支えがあることを知っておきたい。
この記事へのコメント
泣き虫ウンモ
というか、中国の場合は共産党員優先でやってきた結果でしょうね。
これはなにを意味するかですが、国民に主権がないのです。
国民により為政者を選べないという、それにつきますね。
白なまず
あづまもぐら
感情論を排して論理的に積み上げる姿勢を貫かれている点、信頼を寄せるに値するものと思います。
日本の鉄道の運行管理に於いて15秒刻みとありますが、在来線や私鉄では5秒刻みとなっています。
国電区間に於いては30年位昔に10秒刻みから変更しスピードアップに供しましたし、京浜急行では昭和30年代に既に5秒刻みとしていたと記憶しています。
尚、ドイツでは接続列車遅延に対して、15分を限りに待つ事となっていた筈です。
日比野
>在来線や私鉄では5秒刻みとなっています。
国電区間に於いては30年位昔に10秒刻みから変更しスピードアップに供しましたし、京浜急行では昭和30年代に既に5秒刻みとしていたと記憶しています。
御指摘ありがとうございます。調査が少し不十分だったようです。伏して訂正させていただきますm(__)m
>ブログランク80位辺りの頃から拝読しております。
これは…相当前ですね。そんな昔からお読みいただき、誠にありがとうございます。今後ともよろしくご指導くださいませ。m(__)m
ななし
凶悪犯罪を働いてることからしても、外国人を流入させることは
日本を破滅に追い込みます。
TPP、国家戦略特区、日中韓FTA、RCEP、FTAAP、
全て日本を破滅に追い込む。もうここまで行くと消滅でしょう。
特に中国人に占拠されたところはチベット状態となり、
虐殺・粛清発生も視野に入れなければいけません。