2014年はどんな年になるか
今日は、2014年についての雑談を簡単に…。
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安倍政権になってから1年過ぎましたけれども、筆者なりに総括するならば、日本を立て直す為の1年だったように思います。いうまでもなく、民主党政権によって、内政も外交もズタボロにされた日本をなんとか復旧するために奔走した1年だったのではないかと思います。
内政は、アベノミクス…といっても、殆ど金融緩和なのですけれども、その効果で円安株高。これで大分助かった企業も多かった筈です。公的年金も大幅な黒字を出しましたし、輸出も伸びました。また、外交は、ASEAN、アメリカ、ロシア、インド、EU等々地球儀外交を展開して、中国包囲網を形成。どうにか、かの国を牽制できる程度には持っていっているのではないかと思います。
そして、夏の参院選で勝利して、ねじれを解消し、公明がぶら下がっているものの、安定多数を確保。初動1年の成果としては評価できる内容だと思います。
作家の山本博一氏は、自身のブログで、安倍政権一年間の成果は確実にあると分析しています。
では、今年はどうなるか。一言でいえば筆者は「我慢の年」になるのではないかと見ています。なぜなら、今年の内政・外交を見る限り、プラスになるイベントが少なく、むしろマイナスに働くイベントが多いからです。
まず、内政についてですけれども、マイナスイベントの筆頭はなんといっても、4月からの消費増税ですね。これは、景気には明らかにマイナスに働きますから、これにどう対処していくかという課題があります。
また、昨年末の妥結が見送られたTPPの問題がありますね。流石に今年中には妥結する筈ですから、国内産業への影響および構造改革への圧力が掛かります。今の所、政府はTPPについて聖域を守るという公約を"どう守ろうか"というレベルで苦心している状態であり、外に打って出るというような状況では無いようにみえます。ですから、どんな形で妥結するにせよ、安倍政権にとってTPPは、どんなによくてもゼロ。悪くでれば、聖域が全滅するという、大きなマイナスがあり得るというイベントになります。これは厳しいです。
ただ、先程の山本博一氏は、TPP交渉の状況を見ると、TPPは日本に都合の良いように既に"骨抜き"されており、自民党のTPPに関する公約は殆どクリアされているという見解を述べています。
TPPが骨抜きにされている その1
TPPが骨抜きにされている その2
これについては、筆者はまだ分析等々していないので、判断は保留とさせていただきますけれども、本当であれば、安倍政権の交渉力は実に大したものといえるでしょう。
また、先日「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録され、安倍総理も、折に触れ各国に和食を紹介し、トップセールスをしているところをみると、"和食"および"日本の食文化"に付加価値を付けて、戦略物資化しようとしてる風に見えなくもありません。筆者は2008年に「農産物の開発費用」というエントリーで、農産物を「戦略兵器」として捉えることで、また別の展開があるのではないかと述べたことがあるのですけれども、もしかしたら、それに近い動きを狙っているのかもしれません。
仮に、"和食"が世界に広く受け入れられるようになれば、日本の農産物も、輸出産品としても見られるようになるのは言うまでもありませんけれども、"和食"の中心には"米"が鎮座ましましています。
外国がどう捉えるかは分かりませんけれども、日本人にしてみれば、米抜きの和食というのは、考えられません。ですから、和食文化含めて、輸出できるようにすれば、日本産の米もどんどん輸出できるようになる筈ですね。そうすれば、減反政策もしなくて済むかもしれませんし、高くても売れて採算が取れるのなら、聖域にしなくてもよくなりますね。
次に、外交についてですけれども、中韓及び北朝鮮との衝突は、依然と続くことは覚悟しなければならないでしょう。ただ、これはもう既に、日本国民にとっても想定内というか、コンセンサスが取れているようにも見えます。まぁ、あれ程の反日や挑発をやらかしてしまえば、そうなるのも無理ありません。
ただ、問題はそれ以外にあります。昨年末の安倍総理の靖国参拝を切っ掛けにして、日本に対する風当たりが強くなっていく可能性が考えられるのですね。まぁ、これは、今まで各国に対しての広報を怠ってきたツケでもあるのですけれども、同時に、東京裁判を含めて、戦勝国の倫理を問い直す行為に繋がりますから、どうしても反発は出てきます。
これにどう対処していくのか。その意味で、今年は、歴史認識のレベルで情報戦、思想戦が激化すると見ます。これは、安倍内閣は勿論のこと、国内の保守にとっても、我慢と忍耐を強いられることになると思います。
更には、国内のマスコミ、特に反安倍を標榜するいくつかの新聞・メディアは、それこそ好機到来とばかり、目の色を変えて糾弾してくる筈です。これにも対抗していかなければなりません。もしも、ここで負けてしまうと、向こう数十年はこの手の動きができなくなる可能性だってあります。その意味では、歴史認識の一つの分岐点と言えるかもしれません。おそらく安倍政権が支持されるか否かが、そのための目安というか、象徴になるのではないかと思います。
現実、安倍総理の靖国参拝で、公式の世論調査では、安倍内閣の支持率は殆ど動いていません。参拝そのものについての支持は調査機関によって、多少ばらつきがあるものの、概ね過半数以上が賛成のようですけれども、それで、支持率が動かないということは、今の安倍内閣の支持は靖国以外の要素でより多く支えられているということですね。
つまり、内政・外交をきちんとやらなければ、靖国参拝したくらいでは、支持率は大して上向かないということです。けれども、これまで見てきたように、2014年の内政・外交イベントは、マイナスのベクトルを持つものばかりです。そこに反安倍のマスコミが手薬煉引いて待っている。これが2014年の構図になろうかと思います。
はっきりいって茨の道だと思います。と同時に、2014年は、日本の命運を分ける1年になるかもしれません。
この記事へのコメント
opera
本年も様々な問題について勉強させて頂こうと思っています。宜しくお願い致します。
>今年は、歴史認識のレベルで情報戦、思想戦が激化すると見ます。
日本にとっては「戦後レジームの脱却」が重要で、国際的にも相当程度の広がりを持つイシューになるとは思いますが、国際政治的には「冷戦後レジームの崩壊」が、世界経済については「近代レジームの転換」―グローバリズム・(新)古典派経済学の後退―が問題になってくる気がしています。こうした階層的な価値観の相克を踏まえ、日本は自身の確かな立ち位置を確保する必要があるのでしょうね。
中国の台頭は、御家人さん(日々是チナヲチ)の影響かどうか、時代錯誤の徒花のように思えて仕方がありません。日本がしっかりと経済を立て直し、正しく外交的に対峙することが、(ソ連のように)戦わずして中国を押さえ込む重要な要因になると思っています。
cf.【年末SP討論】国土強靭化が日本を救う[桜H25/12/31]
http://www.youtube.com/watch?v=7zMSE8eUqGE
http://www.youtube.com
しんされーと
本年も楽しみに読ませていただきます。宜しくお願いいたします。
日比野様は「我慢の年」と予測されておりますが、幸福の科学総裁・大川隆法氏の書籍タイトルも「忍耐の法」でした(昨年末発刊)。同じ響きで少々驚いております。今年は様々な試練があると思いますが、日本が無事に乗り越えることができますよう、祈ります。
◇忍耐の法特設ページがありました。
ご参考までに http://nintai.irhpress.co.jp/
白なまず
【韓国、安倍首相の靖国参拝批判を止め中国と距離を置く】
http://military38.com/archives/35353367.