厳戒ソチ五輪開幕

 
今日は、超極々簡単に…

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2月7日、第22回冬季五輪ソチ大会が幕を開けた。

冬季五輪では史上最多の87か国・地域から選手約2900人が参加。日本選手団は総勢248人(選手は113人)で、海外冬季大会では史上最多。それだけ選手を送り出せるということは、日本のウインタースポーツも発展していることの表れだと思う。

ソチと日本の時差は5時間。日本の方が早いので、平日でも、夕方から生で観れる競技も多そうだ。NHKではこちらでネット生中継をしている。

ソチは、黒海に面したロシア随一の保養地。ロシアというと「寒い」というイメージがあると思うけれど、気候は温暖で、2月の平均気温は6℃前後で、同時期の札幌より10度近く暖かい。特に今年は例年に比べ暖かく、スキー会場の雪が溶けてしまい人口雪での対処に追われたこともあったようだ。

ソチは、チェチェン共和国独立派との戦闘で混迷が続いた北カフカス地域に近いということもあり、ソチ五輪開催には「地域安定化」を象徴する狙いも込められていたとも言われているのだけれど、もともとはそんな不安定な地域。2013年7月に、北カフカスを拠点にイスラム教国家の樹立を目指す独立派武装勢力「カフカス首長国」のドク・ウマロフ司令官が五輪妨害を宣言。12月月には、ロシア南部ボルゴグラードで市民ら30人以上が死亡する連続自爆テロが発生している。

ソチ五輪は、プーチン大統領自ら誘致に乗り出し、成功したのだけれど、そういった背景から、現地は超厳戒態勢。

ロシア政府は、人口39万人のソチに、警察官3万7000人のほか、連邦保安庁(KGBを再編した情報機関)、軍など計4万人を超える治安部隊を送り込み、海上には巡視艇4隻、空からはヘリコプターや無人偵察機で監視する。

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また、街から数十kmの圏内に警備体制を構築。自動車爆弾を警戒して五輪関係者の車と地元ナンバーの車以外は乗入禁止。公共交通機関の主要施設の入口にはセキュリティーゲートが設けられ、金属探知機やX線装置等による厳重な身体検査や持ち物検査が行われている。その検査は、モスクワの空港よりも厳しく、金属探知機が反応しなくても、担当者が両腕から上半身、両足までくまなく触り、女性も靴の中まで検査されるという。
だけど、先に述べた去年12月のボルゴグラード連続自爆テロの犯人らは治安当局が用意したブラックリストに含まれていなかったこともあり、各国の専門家はテロの可能性を指摘。参加国は非常事態に備え、独自の対策を用意している。

フランスは自国選手団の警護のため、人質事件や対テロ作戦などを担当する専門官らをソチに派遣。オーストラリアは選手団が警備区域外に出ることを制限した。

アメリカも黒海に海軍の艦船2隻を派遣し、有事の際には選手団の救出などに備えている。日本も警察庁やロシアの治安当局などと連携して、邦人の脱出計画を検討しているらしいのだけれど、日本は、緊急時に在外邦人を救助するために、自衛隊の陸上輸送がつい最近まで許されていなかった。昨年11月にそれを可能にする改正自衛隊法がようやく成立したばかり。ちょっとこの辺り、世界情勢からは立ち遅れている感が否めない。

プーチン大統領は「ソチは、保養地としてもスポーツの地としても、最高の場所になる」と話しているようなのだけれど、それは閉会式まで何事もなく終わってからの話。

ともあれ、日本選手達の活躍を期待している。




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