きのこたけのこ戦争と真実の中国
今日は、軽い出だしから…
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1.きのこたけのこ戦争
あなたは「きのこ派?」、それとも「たけのこ派?」。ここ数年、一部で話題になっている、チョコ菓子「きのこの山」と「たけのこの里」のどっちが美味しいか論争。通称「きのこたけのこ戦争」。
こんな質問を身近な人からされたことのある人もいるかと思うけれど、実際の売り上げでは、どうやら「たけのこ」が勝っているようだ。
流通経済研究所のPOSデータ分析サービス「NPI CLOUD」によると、去年の9月23日~29日の「菓子」のPOSデータによる売上ランキングで、「明治 大人のたけのこの里 61g」が1位、「明治 大人のきのこの山 64g」は3位という結果となった。
いや、これは新発売の"大人"のきのこ、たけのこの話じゃないか。昔からある、きのこ、たけのこの方はどうなんだ、という声もあると思うけれど、こちらもたけのこの勝ち。
去年の2月にテレビのバラエティー番組で、明治が販売するお菓子82商品の中の人気ベスト10を当てるというのがあったのだけれど、たけのこが4位、きのこは5位だったそうだ。
だけど、2013年4月に、コンピューター・プランニング・リサーチが、明治のチョコスナック「きのこの山」と「たけのこの里」どちらが好きかというアンケートを取ったところ、きのこが58.4%と、たけのこの41.6%に差をつけるという結果となった。ただ、こちらは母数が500人の結果。
まぁ、この種の調査は、母数集団や、時期、地域によっても変動を受けるだろうから、若干のブレはあると見るべきなのだろうけれど、少しでも正確なところを知りたいと思ったら、母数は出来る限り多く、地域も万遍なく均等に選んだ中で集計するしかないと思われる。
2.ビッグデータ
最近は、店側で集計するPOSシステム以外に、購買者側のデータを使って集計する技術が登場している。去年1月から、ブレインパッド社が提供している無料iPhoneアプリ「ReceReco(レシレコ)」は、OCR(文字認識技術)によってレシート内のテキストや数字を読み取り、手入力をすることなく支出管理を行えるというアプリで、飲食店やスーパー、日用品店などのレシートをiPhoneのカメラで撮影すれば、品目や値段、店舗名などを自動でデータ化して保存できるというもの。
この「ReceReco(レシレコ)」は、リリース直後から大ヒットを飛ばし、去年11月時点のダウンロード数は115万、登録レシート枚数は2000万枚、登録された支出総額は450億円を突破している。
この「ReceReco(レシレコ)」を使って、去年1月31日から去年11月30日まで、全国、17368レシートを集計したところ、たけのこが67%と、ダブルスコアで勝利を収めるという結果となった。たけのこはどの地域でも万遍なく優勢となっていて、やはり売上ではたけのこの勝ちといって差し支えない。
こうした集計をさっとできてしまうのも、情報が電子化してストックされ、更にそれらが自由に共有・利用できるようになったことが大きい。マスコミの電話世論調査だと500人とか1000人が精々だけれど、ネットでのアンケートなら万の数なんて簡単に集まる。
こうした、ネットに積み上がる巨大なデータは「ビッグデータ」とも呼ばれるのだけれど、今の所、「ビッグデータ」は「インターネットの普及とIT技術の進化によって生まれた、これまで企業が扱ってきた以上に、より大容量かつ多様なデータを扱う新たな仕組み」とされている。
ビッグデータは、莫大なデータ量を持つだけでなく、その種類も非常に多く、更に、それらが頻繁に更新(変化)する。ゆえに、既存のシステムでは取扱うことが非常に困難とされているのだけれど、同時に、使い方次第で、物凄い力を発揮するのではないかとも期待されている。
例えば、Jリーグの柏レイソルでは、U18の育成にビッグデータの活用を進めていて、選手に腕時計型センサネット端末を装着してもらい、試合中の運動量や歩数、距離などのパフォーマンスを分析したり、普段の生活でも数日間装着してもらい、選手の日常の運動量や運動の質、睡眠の質といったものまで分析したりしているそうだ。
そして、このビッグデータは、中国の真の姿まで炙り出そうとしている。
3.無信不立
アメリカ・ハーバード大学のゲイリー・キング教授が、このほど、中国政府の検閲行動の解析に成功したと興味深い発表を行っている。それは、中国国内の情報をビッグデータ化して解析するというもの。
ゲイリー教授は元々、文章から情報を抜き出す分析手法を開発していたのだけれど、英語で開発した分析手法を他の言語でも使えるかどうか"ストレステスト"するために、中国語の投稿データを使った。それは上手くいったのだけれど、データ内に記載されているURLにいこうとすると、何もなかったというのがいくつかあった。ゲイリー教授は色々考えた末、これが中国政府の検閲によるものだと結論付け、中国語の投稿データをビッグデータとして解析し始めた。
その結果分かったことは、中国政府が監視しているのは、とにかく「団体行動」なのだそうだ。例えば、「うちの市長はカネに汚いし、たくさん愛人を囲っている。最低だ」と批判を書き込んだだけでは何もされないけれど、そのあとで「ひどすぎる。抗議に行こう」と発言したら、即刻検閲される。これは、批判の逆の称賛でも同じで、「うちの町のトップはすばらしい。コミュニティを活性化しているし、我々の市民生活に貢献してくれている。感謝の気持ちを込めてみんなでパーティーを開こう」と発言しても、やはり検閲される。
ゲイリー教授は、「中国政府は恐らく、特定の話題に関するソーシャルメディアを監視していて、特定の話題が盛り上がる様子を眺め、突然投稿者たちが1つの方向で議論を始めて明らかに『炎上』した時に動くようです。団体行動を実行に移しそうな炎上の仕方が見られると、すべての炎上した投稿を削除してしまうのでしょう。それが、政府寄りだろうが、反政府寄りだろうが、関係ない。団体行動の芽が見えたらとにかく取り締まる」とコメントしている。
いわば、「言論の自由」はあっても、「集会の自由」、「結社の自由」がないというところか。もっといえば、習近平政権は、中国国内の大学に対して、自由を教えるなと指示しているから、その「言論の自由」とていつまであるかも分からない。
それにしても、ここまで団体行動を取り締まっているということは、それだけ人民に集団で行動されるのが怖いのだろう。称賛の集いとて許さないということは、一度集まったら、何が起こるか分からないと警戒していることに他ならない。
中国政府は人民を信じていない。
かの孔子は、弟子の子貢から政治の要諦を聞かれ、孔子は「兵と食と信」だと答える。さらに子貢は、これらから強いて捨ててもいいものがあるかと聞く。すると孔子は、まず「兵」だと答え、続いて人間というものは必ず死ぬ定めにあるから「食」を捨ててもいいが、「信」だけはダメだ。これがなければ人間なんて生きている意味が無いと答えた。
だけど、中国政府は最初から「信」を捨てている。
天地人に見放され、孔子の教えも捨てているのが中国共産党政府。天地の理に逆らって、いつまでも生き永らえるとは思えない。
この記事へのコメント
ななし
先日成立した特定秘密保護法には共謀罪の要素が含まれています。共謀罪とは、共謀=悪巧みをしただけで犯罪となるというものです。行動がなくても、会話だけで犯罪になります。
会話だけで犯罪になるのなら、当然会話の監視が行われます。中国の体制と同じ方向です。
はじめまして
毎日楽しく記事を拝見しています。
あまりに不可解な内閣府職員変死事件について、解説を書いて頂けないでしょうか?
今のところ、納得できる報道が見当たりません。
青山繁晴さんはニュースアンカーで、個人的な死だったと言っています。
これは本当なのでしょうか?青山さんが嘘をついている可能性はあると思いますか?
青山繁晴 水曜アンカー2/5
http://www.nicovideo.jp/watch/sm22821988
西村幸祐さんによると「北東アジアの安全保障情勢が激変する一端の死である可能性が高い」そうですが、続報がありません。
西村幸祐さん tweet
https://twitter.com/kohyu1952/status/429442630246617088
私には全く理解できない事件なので、管理人さんの分析をお聞かせ願いたいです。ぜひ、よろしくお願い致します。
sdi
中国の社会情勢の解析といえば、以前に電力消費量からGDPを推し量るという苦肉の策を取っていた時期もありました。北京の党中央が隠蔽してしまいましたが。
情報管理とはすなわちリスク管理です。それを考えたとき、どのように管理するかおのずと答えはでますよね。それが理解できないもしくは政府にリスク管理されたら困る層は、いろいろというのでしょう。日本は先進諸国の中で一番リスク管理という点て遅れている、というかなおざりにしてきたと思います。リスク管理を真っ向から論じれば今日のような事態を招来するひとはわかっていたので逃げていたともいえますが、日本が今いる世界の状況はそれを許してくれないところまで来ていますね。
泣き虫ウンモ
どこまで許されて、どこからが悪になるのかということですね。
情報を扱う側の心は分かりませんので難しいのですが、基準線のようなものは引けないかもしれません。
なぜなら、置かれた状況により変化するからです。
もちろん、中国の目的は悪ですね。
たけのこの里は食べたことがないのですが、見た感じはチョコとクッキーの比率が良さげですね。
というか、比率の問題でしょうか?
almanos
白なまず