
今日は雑談エントリーです。

2月28日、安倍総理は衆院予算委員会での答弁で、日本政府として海外向けの広報戦略を作る必要があるとの見解を示した。
これは維新の会の山田宏議員が慰安婦問題で、日本への批判が出ていることについて「日本は正しい国際世論を作ることについてはなはだ弱い。…隣の国は反ファシズム戦勝記念ということで反日包囲網を広げようというキャンペーンを行ってきている」との指摘に対して答えたもの。
安倍総理は「残念ながら日本を貶めようとしているキャンペーンが海外で展開されているのは事実だ。現実の日本とは全く違う姿を、まるでそのような姿が現実にあるんだというプロパガンダがなされている。…そうしたプロパガンダは子どもたちの世代に大きな影響を与える危険性が出てきている。しっかりとした広報戦略を戦略的に考えていきたい」と答弁した。
隣の国は、日本の西にも北にもあるけれど、どちらも日本を貶めるキャンペーン、いわゆる「ジャパン・ディスカウント」運動に勤しんでいる。
ただ、その"ジャパン・ディスカウント"のネタは70年も前のネタで大分古い。今現在も同じことが行われているのなら未だしも、70年前のことで非難し続けるのは生産的じゃない。世界だって、一度や二度批判するだけなら同情してくれるかもしれないけれど、過ぎたことを何度も何度もキャンペーンされたって迷惑なだけ。
中国は、3月末に習近平主席が欧州連合(EU)各国の訪問を予定していて、ドイツ政府に、ユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)記念施設を視察したいと打診していた。中国は昨年末の安倍総理の靖国参拝以来、日本が第2次世界大戦で形づくられた国際秩序に挑戦しているとの宣伝戦に力を入れていて、歴史問題の「対日包囲網」への参加させる狙いがあるものと見られている。
だけど、ドイツ政府はこれを即座に拒否。報道によると、ドイツ側は先の戦争を話題にされることに不快感を抱き、中国と日本の争いに巻き込まれたくないと考えているとしている。
また、韓国にしても、先日訪韓したアメリカのケリー国務長官との会談した朴槿恵大統領は、当初45分の予定だった会談時間が1時間40分と大幅にオーバーした上に北朝鮮問題そっちのけで、慰安婦問題や安倍総理批判に終始していたらしい。
これにはケリー氏も呆れ「put history behind them(過去は忘れろ。水に流せ)」と忠告したのだけれど、韓国は一向に聞く耳を持たず、相変わらず日本批判を続けている。
3月1日、朴槿恵大統領が日本からの独立運動を記念する日の式典で、「誤りを認めない指導者は、新しい未来を開いていくことができないということは、当然の道理だろう」とし、慰安婦問題について「証人の声を聞こうとせず、それを認めないならば、孤立を招くだけだ」と批判している。
これは、先日、日本政府が河野談話作成過程の検証に乗りだしたことに対する牽制だと見られているけれど、むしろ、韓国自らこの事態を招いているように思う。
日本は、慰安婦問題に関する「ジャパン・ディスカウント」を払拭しようとするたびに必ずといっていいほど河野談話が障害となって立ちはだかるのだけれど、その信憑性が疑われていたところに、執拗な韓国の批判がくれば、河野談話を見直そうという声が上がるのも当然。韓国があれほど騒がなければ、河野談話の検証なんてことにはならなかったと見る。韓国は藪を突いて蛇を出した。
ここにきて、日本人も堪忍袋の緒が切れた。
3月1日放送のTBS系報道番組「情報7days ニュースキャスター」で、司会のビートたけしは、アメリカでの韓国系住民が主体となって設置した「慰安婦像」に「20万人以上の女性が性奴隷にされた」というプレートが設置されていることについて 「20万人て、桁が違うだろう。16人で調査、みたいなことから始まったのが20万人になって。…向こうはね、徹底的に行くタイプ。日本は『まあ、まあ』のタイプなんで。…日本人が『もう我慢できねえぞ』ってところに、そろそろ雑誌がきてる。…週刊誌が『もう許さねえ』っていう悪口を書き出したんで。売れてるってことは、日本人全員がややそれに寄ってきているな」と述べているけれど、昨今の嫌韓本の売れ行きをみると、そうだろうと思う。
日本人がもう我慢できない、となった以上、この流れは簡単には収まらない。何より、かの国が毎日にように反日燃料を投下している。火種どころか薪をくべられるのだから、鎮火する理由がない。
だけど、その薪は70年前の古木。そんな古いものしか持ち出してこれないのは、それしか日本を叩くネタがないから。今の日本が悪事を働いていれば、とっくにそれを宣伝してる。それがないから昔のことを出すしかない。ここにアンチ・ジャパンディスカウントの鍵がある。
中韓の日本批判は、日本は過去の反省をしていないとか、過去の軍国主義に戻ろうとしているというもの。だけど、その論に説得力がなければ、そのキャンペーンも空振りに終わる。
どうすれば空振りさせることができるのか。それは、日本人の姿、特に戦後日本の姿を世界に知ってもらうこと。世界が今の日本をみて、過去の軍国主義に戻るなんて考えらえないと思って貰えるようにすること、そして、戦後日本が如何なる戦後賠償をしてきたかをきちんと伝えることが大事になる。
残念なことだけれど、戦前の日本は軍国主義であり、戦後民主化されたというのが世界の認識。であるがゆえに、中韓は日本が戦前に戻ろうとしているとキャンペーンする。そこが唯一の攻め処と見做してる。
だから、逆にいえば、日本が戦前に戻ることは二度とないのだ、と世界が認識すれば、彼等のキャンペーンもその力を失う。つまり、彼等のキャンペーンの正否は、日本の戦後70年の歩みの中で創り上げた日本の信用を引っくり返せるかどうかに掛かってる。
だけど、それは簡単ではない。世界の日本に対する好感度、ODA等の世界貢献等々、日本は地道に信用を作り上げてきた。この信用は今持っているものであり、過去の行為によって崩れる類のものじゃない。崩れるとすれば、日本の今の行為によってそれを傷つける場合。
先日、「アンネの日記」が、東京の各地の図書館で、破られたり廃棄されたりする事件が起きて騒ぎになっている。一部のマスコミは日本が右傾化している顕れだと、論理的繋がりがさっぱり分からない主張をしているけれど、それで、日本の評判がガタ落ちしているかというとそうでもないようだ。
2月24日、港区の東京都立中央図書館に、「杉原千畝」を名乗る人物から、旧約聖書の一節 が書かれた手紙とともに「アンネの日記」や関連本の新品が24作品、計137冊が寄贈され、駐日イスラエル大使館には、一般市民らから1千通を超える励ましや同情、謝罪の電話やメール、手紙が届いたそうで、ルツ・カハノフ駐日イスラエル大使は「心が温められた。犯人の意図とは逆の結果になったのではないか」と述べている。
このような行為が一般市民から自発的に起こる意味はとても大きい。日本の今を示すことそのものだから。こうした行為のひとつひとつが日本の信用を担保する。
過去の日本を持ち出す中韓に対しては、その捏造について反論するのは当然だけれど、戦後日本、今の日本をアピールすることも重要なのではないかと思う。
この記事へのコメント
泣き虫ウンモ
牙を抜いてからだと、民主化は悪くないかな。
日本もそうですけども、民主化や法治主義の徹底化は時間がかかりますので、刀狩りした後だと日本あるいはアジアに対するリスクは軽減できますね。
opera
○暗黒大陸 中国の真実
http://www.amazon.co.jp/暗黒大陸-中国の真実-ラルフ-タウンゼント/dp/4829504072
○アメリカの鏡・日本
http://www.amazon.co.jp/アメリカの鏡・日本-新版-ヘレン-ミアーズ/dp/4046519681
ところで、ソースはメモし忘れたのですが、最近アメリカで近年の中国の(海洋)覇権主義的な動きの危険性や問題点を指摘するレポートがまとめられていたのですが、その末尾の将来の見通しにおいて、中国が民主化するとかえって国際的な危険性が増大するということが指摘されていました。日本のネトウヨ()界隈では、10年以上も前から指摘されていたことですが、ようやくアメリカでも中国の文化的問題点に気づき始めた証拠かもしれませんね。
白なまず
助さん核さん
核攻撃をするぞと脅せれればすみませんと頭を下げる、相手はそれを期待するわけですから撃つなら撃ってみろ、と覚悟を決めることです。
相手が核攻撃をすれば当然日本は壊滅的なダメージを受けますが相手国もただでは済まない、通常兵器と違い核は実戦では使えない存在そのものが武器なのです。
核廃絶を主張するなら死ぬ覚悟で主張するべきです。
ななし
ディスカウントしてるコイツを早く何とかしないと。