今日も感想です。まずは昨日の続きから…。

昨日のエントリーのコメ欄で白なまず様から紹介いただきましたけれども、プーチン大統領の訪日について、アメリカは公式に反対していません。
25日、国務省のサキ報道官は「われわれは反対とは言わない。日本や先進7カ国の政府とは頻繁に連絡を取り合っている」と述べています。
下手なコメントをして圧力と取られるのを避けたのか、それとも、信頼があるのか分かりませんけれども、それなりの根回しはやっているはずです。
安倍政権発足から1年半余。振り返ってみると、アベノミクスに消費増税、特定秘密法案に集団的自衛権と、これだけのことをやっているんですね。故竹下登元総理の「一内閣一仕事」と比べれば、もう4内閣分くらいの仕事をしていることになります。
サヨクな方々は、安倍総理を、やれ独裁だなんだと声高に批判していますけれども、支持率が落ちるわけでもありません。先日50%を割ったと報じられた内閣支持率も、持ち直してきています。
外交でも特亜以外とは非常にうまくやっています。それでいて、世界に対してバラマキだの土下座外交だのをしているわけでもありません。自身の主張を明確に述べています。
安倍総理のキャッチフレーズでもある「日本を取り戻す」というのは、言葉を変えれば、「国益」の追求です。それをはっきりと目に見える形で進めているにも関わらず、中韓を除けば、特段、他国から批難されているわけでもありません。
そして、今の安倍総理は、日本が西側諸国の一員という立場にあることを軸にしながらも、ロシアのプーチン大統領とも親しく、また、拉致問題では北朝鮮とコンタクトを取り関係を構築しようとしています。
更には、毎月のように外遊しては各国首脳と会談しています。中韓、或は北朝鮮も含めた特亜以外で日本と敵対している国はありません。そのことも影響しているのかもしれませんけれども、「対話のドアはオープン」の安倍総理は、世界で一番、首脳会談しやすいトップではないかと思うのですね。
それに加えて、丁寧な「根回し」もあるとなれば、他国首脳からの信頼も厚くなっていることも予想されます。この位置取りは世界でも今後益々重要になってくると思いますね。
昨今の世界情勢は、リビア、ウクライナ、南シナ海と、なにやら、分裂というか、世界の各国同士に遠心力のようなものが働いているように見えなくもありません。
そんな時に、世界の誰とでも対話のドアを"閉ざさずに居られる"首脳が存在するのは、大いに意味がある。そう思います。
アメリカのオバマ大統領は、丁度その反対で、ウクライナ問題でロシアと敵対したかと思えば、先日、アメリカ人ジャーナリストがISISに殺害されたことを受け、「『がん』を除去する共通の取り組みが必要だ」と宣言。また、エコノミスト紙の取材に「中国のルール違反には明確な態度で対処する」と述べています。言葉が軽いというか、ストレートに言い過ぎて、要らぬ敵を作ってしまう気配さえ漂います。
それでいて、オバマ大統領はタイマン勝負にでるわけでもなく、国際社会が協力して云々…と味方を探すのです。勿論、味方探しが悪いとはいいませんし、それが良い解決策の一つであることは確かです。けれども、そうであるならば、味方になってくれそうな国には、多少なりとも、それなりの便宜なり配慮があってしかるべきだとも思うのですね。
それらが一切ないのまま、自分の味方になれといっても、思い通りにさせるのは難しいでしょう。相手には相手なりの立場や都合があります。
自身の意見を表明し、それを推進していく安倍総理ですら、状況に応じて妥協します。今年の8月15日に靖国参拝しなかったのは、中国との首脳会談をやるための配慮だという指摘もあります。この辺りの外交メッセージというか"政治言語"というか、老練なものを感じます。
現に、安倍総理は諸外国と良好な関係を保っていますし、あれほど、安倍総理を批判し嫌っていた筈の中韓ですら、ここに来て擦り寄りの気配を見せています。
オバマ大統領が敵を増やしている間に、安倍総理は味方を増やしました。それでいて対外イメージは、オバマ大統領が「ヘタレ」で、安倍総理が「ナショナリスト」なのですね。
安倍総理が「ナショナリスト」と見られながらも、諸外国に味方が多いということは、それだけ、日本の「国益」が通りやすいということです。事実、世界各国と飛び回って「自由と法の支配」を訴え続けて中国包囲網を形成し、戦争回避の抑止力を構築しました。
先日、中国の習近平国家主席は、モンゴルを訪れ「世界では中国の発展が脅威になると懸念する声があるが、誤解あるいは曲解だ」と一生懸命弁解しています。そこまで追い詰めたのです。それも「外交の力」で、です。これも「国益」そのものですね。
「ナショナリスト」と思われながらも、世界の誰とでも会える。そういうポジションになりつつある安倍総理は、今後、国際政治の「ハブ」的な役割を求められるのではないかという気さえします。
直接には交渉できない敵対国同士を中継して、意思伝達の手助けをする。まぁ、日本がそんな役目をするとなんて不思議な感じをうけなくもないですけれども、世界が安倍総理を頼りとする日は意外と近いのかもしれません。
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