イスラム国(ISIS)に拘束された法人男性とナシード

  
今日も感想エントリーです。

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シリアで、イスラム過激派組織(イスラム国[旧ISIS])に拘束された、湯川遥菜さんとみられる日本人男性について…。

これまで、既に処刑されただの、色んな憶測が飛んでいましたけれども、ここにきて無事との情報が入ってきました。

なんでもISISに敵対するイスラム過激派組織、「自由シリア軍」と「イスラム戦線」が湯川さんの解放に向けてISISに働きかけているそうで、その幹部はISISから「男性は無事で、われわれのもとにいる」というメッセージを受け取ったことを明らかにしたとのことです。

なぜ、「自由シリア軍」と「イスラム戦線」がわざわざ湯川さんの解放を働きかけているのか。裏で外務省の働きかけがあったのか何かわかりませんけれども、ネットでは、この湯川氏は、なんども中東に出かけては拘束された過去があるとの情報が飛び交っています。

今年4月に「自由シリア軍」に捕まり、7月には「イスラム戦線」に拘束された、と。そして、今回の拘束です。

今のシリアなんて、気軽に"あそび"にいけるようなところでは無い筈なのですけれども、なんともはや、ある意味凄い人ですね。これで生きて帰ってこれたら、相当な"強運"の持ち主と言っていいように思います。尤も、出かける度に捕まっているところは"悪運"といった方がいいのかもしれませんけれども、無事に戻ってきて呉れることを祈ります。

ISISについては、「ヤルカンドの虐殺とハラルにみる共存への試み」のエントリーでも取り上げましたけれども、アルカイダから三行半を突き付けられた、札付の過激派。普通であれば、周りから総スカンを食って、孤立しそうなものなのですけれども、豈図らんや、イラクやシリアで、外国人を戦闘員として勧誘し、勢力を拡大しているそうです。

また、アラブ諸国でも、ISISに資金を供給する国民が少なくない上に、サウジアラビアやクウェートなどスンニ派の国々を中心に戦闘に加わる若者が増えているらしく、彼らが帰国してテロを起こすことへの懸念が広がっているようです。

それを受けて、アラブ首長国連邦は、国民が過激派組織に加わることや武器や資金を提供することを禁じる法律を制定。クウェートでもイラクとの国境地帯のパトロールを強化し、過激派組織のメンバーが陸路で出入りしないよう警戒を強めてます。



勿論、過激派なんてあるよりは、無い方がよいのでしょうけれども、彼らが外国人をも取り込んで勢力を拡大しているという事実は直視すべきでしょう。少なくとも、彼らをして、ISISに協力したいと思わせる何かがある筈なんですね。

国際テロに詳しい外交筋によると、ISISはインターネットを使った巧みな宣伝活動で実態以上の存在感を示し、欧米からも若者が相次いで加わっていると指摘しています。

8月13日には、フランスのカズヌーブ内相が、フランス国籍を有する900人余りが、「イスラム国」の兵士とともにシリアかイラクにいるか、シリアに向かっていると明らかにしています。

この外交筋の人のいうとおり、ISISがネットを使った宣伝工作が巧みなのであれば、ツイッターやyoutubeで映像や動画を流すなんてのはお手の物でしょうね。

イスラムには「ナシード」と呼ばれる宗教歌がありますけれども、ISISはこれをどんどん作ってはネットにアップし、中には評判になっているもののあるそうです。

イスラム教の教え(コーラン)の中には、音楽については特に禁止されているわけではありません。ただ、ムハンマドの言行録である「ハーディス」の中に、音楽が聞こえてきたら、ムハンマドが耳を塞いだとか、「楽器は悪魔のムアッズィンだ」と語ったという記録があり、それゆえ、楽器を使った音楽は忌避される傾向があります。

御多分に漏れず、「ナシード」も楽器の伴奏を伴わない歌声のみの歌であり、どちらかといえばゴスペルに近いものです。

このためナシードも楽器の伴奏を伴わない歌声のみであり、そこに何か音色を足すとしてもドラムなど少数のものに限られる。
こちら
にISISが作ったといナシードがありますけれども、複数がそれぞれ音程を変えつつ、合唱的に歌っていて、楽器を使えない弱点を補おうとしているように見えます。

こんなので、ISISに入る人が増えるとはいいませんけれども、単に"怖い"過激派武装集団だけではないのかもしれません。

今後、ISISは日本人も取り込みに掛かるのかどうか。

…について、ちょっと書きたかったのですけれども、今日は力尽きました…。また別の機会に…。




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