テロ化する情報と水面下の攻防戦

 
今日も、極簡単な感想エントリーです。

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8月1日、中国浙江省温州市のケーブルテレビで、1989年の天安門事件の映像が流れるという事件が明らかになった。

米政府系放送局ラジオ自由アジアなどの報道によると、ハッカーによる攻撃とみられ、かの有名な男性が戦車を阻んだ映像や、ノーベル平和賞受賞した劉暁波氏や、民主化活動家・王炳章氏ら「政治犯」として捕えられている活動家の即時釈放を求める映像が流れたという。だけど、その映像は数十分続いた後、テレビ放映自体が遮断されたと伝えられている。

中国共産党政府は自分に都合が悪いことはすぐに情報統制してなかったことにしてしまう。

今年の6月4日、NHKの海外テレビ放送が天安門事件に関連したニュースを流し始めた途端、画面も音声も遮断され約3分間放送が中断されたことがある。

天安門事件から25年を迎えた今年の6月4日、菅官房長官が記者会見で「自由、基本的人権の尊重、法の支配が中国でも保障されることが極めて重要。中国の前向きな動きを期待したい」と述べ、中国当局が国内の人権活動家らを拘束していることについて「事実であれば憂慮せざるを得ない。状況をしっかり注視していきたい」と発言したのだけれど、中国は翌5日、中国外務省の洪磊報道官が「日本には中国の人権状況についてとやかく言う権利はない。…日本の指導者は侵略の歴史を反省せずアジア人民の感情を踏みにじっている」と逆切れとスリカエの発言をしている。

少し前に、スマホアプリの"LINE"で、不正ログインしたIDで友人や家族になりすまし、コンビニで電子マネーのプリペイドカードを買わせた後で、購入したカードのコードを連絡させ、電子マネーの金額を騙し取るという詐欺が流行ったとき、その対策として「天安門事件」と返信すればいい、なんて話が話題になったことがある。

実際にそうやって撃退した画像もアップされ、なるほどと思ったのだけれど、その直後に何故か、中国でLINEに接続できなくなる現象が起こっている。一部には、詐欺対策としてLINEユーザーの間で 「天安門事件」という言葉を相手に送れば良いとの情報が広がったからではないか、なんて噂も流れていたようだけれど、その真偽は兎も角として、それだけ中国当局が「六四天安門」を気にしていることは間違いない。

それほど気にしている「六四天安門」がケーブルテレビとはいえ、テレビで数十分も流れてしまう。NHK海外放送をほぼオンタイムで遮断できる程の当局にしては随分とヌケた対応だったように見えなくもない。

無論、ハッキングという予想もしていなかった攻撃だったからという見方もあるけれど、だとすれば、これは、当局が24時間全ての番組や報道を、オンタイムで監視できているわけではないことを意味してるし、今後、同様に、このテロ的なハッキングによって当局の目を掻い潜って、中共の都合の悪い情報が流れる可能性はある。

似たようなことは、中国のネットでも起こっていて、中国の知識人層は、天安門事件を示す6月4日をそのまま書くと検閲されるからと、6月4日を"5月35日"と書くのだそうだ。これなんかもさしずめ、ネット情報の"便意兵"化とでもいえようか。



ただ、何故、今回の天安門事件報道がテレビで出来たのかについて、当局がヌケていた以外にも考えられ可能性があることはある。

一つは、中国共産党内部での権力闘争。もう一つはCIA。

前者については、今、中国共産党内部で、習近平主席と江沢民派とで凄まじい権力闘争が行われていると言われている。先日のベトナム沖の衝突事件にもその裏には、両者の激しい権力闘争があるという見方もある

今回の天安門事件放送があった、浙江省温州市は上海にほど近い沿岸部の都市。江沢民派が習近平にダメージを与える為に、テレビ放送をさせた、という可能性はあると思う。

もう一つの後者は、先日のマック食肉偽装の意趣返しの可能性が考えられる。評論家の石平氏は、食肉偽装について「今回、当局があれほどの力を入れて摘発したのは、それが米国系企業のことだからだ。米国系企業のを虐めることで、中国批判を強める米国政府に圧力をかけるのだ。」と指摘している。

如何にも中国がやりそうなことだと合点したのだけれど、それが本当だとしたら、アメリカもただ黙っているなんてことはなく、それなりの反撃をするだろうと思われる。つまり、今回の天安門事件放送はアメリカのCIAあたりが手を回して、放送させたのではないか、ということ。やり口がハッキングであれば、アメリカからでも攻撃することは可能だろうし、6月4日から2ヶ月も経った今頃、こんな放送がされることを考えると、天安門事件から25年云々ではなく、マック食肉偽装の意趣返しと考えたほうが、タイミング的には辻褄があうように思える。

勿論、これらは、単なる「妄想」の域を出ないし、今後真相が明らかになることはないだろうけれど、水面下では物凄い情報戦が行われているであろうことは容易に想像できる。中国という言論弾圧・統制国家においては、情報は、どんどん"便意兵化"、あるいは"テロ化"して、水面下に潜り、見えないところでの情報攻防戦が今後ますます激しくなっていくのかもしれない。




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