解約ラッシュに喘ぐ朝日のコンプライアンス意識
最近、朝日ネタが尽きないですね。今日も極々簡単に、このネタです…
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先日、従軍慰安婦報道検証記事を批判したジャーナリストの池上彰氏のコラムを朝日が掲載拒否した問題で、各所から批判されるや、一転、掌を返して9月4日の朝刊で掲載した。
池上氏によると、朝日から直接謝罪を受けたらしいのだけれど、その場では、コラムを継続するとも、打ち切りとも決まっておらず「白紙」。なんでも、これからの朝日の報道姿勢をしっかり見極めてから判断するということのようで、次のコラム掲載時までの一ヶ月を期限として突き付けたとしている。
くだんの池上氏のコラムはこちらで読めるけれど、この程度の当たり前の指摘すら掲載拒否するとは、何を被害者になった気でいるのか。そんなことをしているから、火に油を注ぐことになる。
また、こちらでは、朝日内部での池上彰氏コラム掲載是非をめぐる部長会のやりとりが暴露されている。その席上、杉浦信之・編集担当執行役員は、「『言論封殺』という言葉とともに報道されてしまった。ダメージを一刻も早く回復し、信頼を取り戻すことが最優先だ。池上氏のコラムは原文通りに掲載することにした」と述べたそうだけれど、貴方がたが、これまで散々誤報の上にレッテル張りをして、長年に渡って日本国民にダメージを与え続けたことをどう感じているのか。こんな程度で信頼が戻ると思うのは甘すぎる。
いや、それ以前に、企業コンプライアンスというか、社会的責任に関する朝日の感覚が一般企業のそれと大分かけ離れているのではないかという気さえする。
今回の池上氏コラムの掲載について、朝日朝刊の沢村亙編集長が「多様な意見を載せる。その原則を守れと同僚たちが声をあげる。社が受け入れる。結果的にそうできたことに誇りを感じる」と自画自賛のツイートをしているようなのだけれど、それに対して、作家の百田尚樹氏から「このツイートの主は朝日新聞の編集長らしい。店で万引きした商品を、元の棚に戻すだけで、誇りを感じるようなもんか。誇りのレベルが低すぎて^^」と痛烈に皮肉られている。
このズレた感覚は、この沢村編集長だけじゃない。
朝日は、毎年8月、翌年の新入社員内定者に夏の甲子園を見学させた後、幹部社員の講義を聞く「甲子園見学会」と呼ばれる恒例の研修会イベントをやっているのだけれど、8月11日に行われたそのイベントの席で、ある学生が「8月5日、6日の検証記事などで慰安婦問題が話題になっていますが、それについてどうお考えですか?」とその場を凍りつかせる質問を浴びせたそうだ。
講師を務めていた朝日新聞大阪本社編集局長はしばし沈黙した後「私は社長でもなんでもないので個人の見解として述べます」と前置きして、「慰安婦に関して問い合わせが多いのは事実です。そのほとんどが批判です。でも、朝日はいつも批判されるんです。批判というより脅しめいたものもあります。皆さんそれに耐えられますか?それでも私たちは正しいものは正しいと常に言い続ける必要があるんです。…慰安婦問題というのはこれから一生ついて回るものですから、皆さんがしっかり勉強し、理解を深めた時にまたこうしてお話ししたいです」と答えたという。
まぁ、内定者向けイベントではそんな風な答えしかできなかったのかもしれないけれど、ちょっと報道機関としての責任感に欠ける印象は拭えない。"正しいものは正しいと言い続ける"というのを認めるとしても、ならば"間違ったものについては、何というべきか"についても答えられなくてはいけない。
正しいものを正しいと言えるためには、正しいものと間違っているものを峻別できなくてはいけない。それが前提にあって初めて正しいものを正しいと主張できる。それは、自分が正しいとしてきたものが実は間違っていたと分かったときに、それに対する責任を敢然と取る覚悟と姿勢がなければ、その主張はただの独りよがりの意見にしか過ぎなくなる。そうした意見をいいたいのであれば、公的機関である必要はないし、寧ろそれが害悪に働くことだってある。
今回の慰安婦誤報はその典型ではないかと思う。
朝日に対する国民の怒りは凄まじい。現場では「テレビも新聞も信用できない。テレビの方が無料なだけまだマシ」と朝日の解約がもの凄い勢いで広がっているらしく、販売店が朝日への注文部数を減らして発注したら、朝日から「ふざけんてんの、あんた?」、「営業努力が足りないんじゃないの?」、「ちゃんと仕事しろよ」などと凄まれたという噂もある。
第一、8月28日付で朝日は、慰安婦記事検証報道についての「釈明文」を販売店に配布していたようなのだけれど、それによると、朝日に対する批判は「いわれなき批判」なのだそうだ。
自らの態度が招いた今の事態を、他人のせいにする辺りにも、朝日様の素敵な"コンプライアンス"が垣間見える。朝日新聞の組織全体がこんな体質なのであれば、今後、朝日が生き残っていくことは非常に厳しくなっていくだろう。
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