拡散するオミクロンと北京五輪

今日はこの話題です。
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1.オミクロン第六波


武漢ウイルス・オミクロン株の感染が拡大しています。

6日の全国の新規陽性者数は1601人。都内の陽性確認数は641人となっています。

都の担当者は「オミクロン株の影響と年末年始で人の動きが活発になったことが相まって急増していると考えている。オミクロン株は一定程度広がっていると考えていい」と話しています。

マスコミは1週間前の木曜日のおよそ10倍になったとか報じています。

下記の図は厚労省が発表しているオミクロン株の国内発生状況ですけれども、1601人というのは累計であって、一日単位でみると、今年になって100~200の間です。しかもそのうち3分の2くらいは、空港検疫と都道府県発表の水際関係。残りの3分の1は渡航歴がなく、経路の不明なものとなっています。これでは「爆発的」に感染が拡がっているとまでは言えないのではないかと思います。

今後の感染状況については様々な見方がありますけれども、アメリカ・ワシントン大医学部の保健指標評価研究所(IHME)は、日本の感染拡大について3月初旬まで急激に上昇し、1ヶ月後には約10倍、さらにそこから1ヶ月後の3月4日にはピークに達すると予測しています。

この予測に基づけば、新規感染者数はおよそ28775人に達し、これは8割がマスクをし、ワクチン2回接取者が3回目を打ち終えてもそうなるのだそうです。

これについて、西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏は、「米国では1日の新規感染者が100万人を突破してしまいました。市中感染が各地で確認されている日本も、感染拡大を止める術はないのではないか。1日あたり1万~2万人の感染者が出てもおかしくありません。唯一救いがあるとすれば、感染力が強くても病原性が比較的弱い可能性があるということぐらいでしょう」とコメントしています。

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2.デルタ株とは様相が違う


1月5日、オミクロン株の感染者が急増している沖縄県で、専門家会議が開かれました。

その中で、座長の藤田次郎・琉球大教授は、症例が少なく全体像はまだわからないとした上で、琉球大病院で受け入れたオミクロン株感染者の症状について「感覚としては別の病気。インフルエンザに近い」との見方を示し、多くの感染者が長期にわたって隔離され、医療や社会インフラに大きな影響が出ることに懸念を示しました。

沖縄県の報告によると、昨年12月末の時点で県内の感染者に占めるオミクロン株の割合は9割超に達し、デルタ株からの置き換わりが急速に進んだようです。

新規感染者は1月2日が51人、3日が130人、4日が225人、5日が623人、6日は981人と増え、詳しい情報が得られたオミクロン株感染者50人のうち、症状があったのは48人。内訳は発熱が36人で最も多く、せき29人、全身倦怠感25人、咽頭痛22人と続き、武漢コロナで目立つとされる嗅覚・味覚障害は1人にとどまりました。

また、年齢は10歳未満から80代まで幅広く、20~30代が32%、40~50代が44%で、ワクチンの2回接種を完了した人が66%を占める一方で、重症例はありませんでした。

専門家会議では、オミクロン株感染者を診た医師らから「これまで肺炎の治療をしてきたが、今回はいまのところ肺炎がない。どう考えたらいいのか」、「デルタ株とは様相が違う」などの発言があったそうですから、現場ではこれまでの武漢ウイルスとは別のモノであると受け止められているようです。


3.安倍元総理の5類発言


1月6日、日本医師会の中川俊男会長は記者会見で、「全国的に第6波に突入した」と述べ、「爆発的な感染拡大が起き、感染者数が何倍にも増えると、医療機関が対応し切れず、結果として医療逼迫につながる」と危機感を示しています。

メディアは、これまでと変わらず、毎日、毎日感染者を報じていますけれども、国民民主党の玉木代表は「政府もメディアも『新規感染者数』の数字だけでなく『重症者数』『死亡者数』『入院率』の変化もあわせて発表し冷静な判断を促すべき。感染者のうちワクチン接種の有無や2回目接種の時期等の情報も重要。今は3回目接種を急ぐ段階だと思うがワクチン担当大臣からのタイムリーな情報発信がない」とツイートしていますけれども、その通りだと思います。


安倍元総理は、読売新聞の正月インタビューで「感染の仕組みが次第に解明され、昨年末には飲み薬も承認されました。オミクロン株への警戒は必要ですが、薬やワクチンで重症化を防げるならば、新型コロナを季節性インフルエンザと同じ『5類』として扱う手はあります」と述べていますけれども、現場感覚としてオミクロン株がインフルエンザに近いのであれば「5類」にするのが適当なのではないかと思います。

これについて、自民党の細野豪志衆院議員は「読売朝刊で安倍元総理が『新型コロナを季節性インフルエンザと同じ5類として扱う手はあります』と発言。インパクトは大きい。日常を取り戻したいという気持ちはみんな同じ。飲み薬が普及すれば可能性があるが、政府内には慎重な意見が多く、年明け早々大議論になるだろう」とツイートしています。

確かに、オミクロンの次が出てきたとき「5類」で対応できるのか、という意見もあるかもしれませんけれども、であれば猶更議論を進めて結論を出すべきではないかと思います。


4.冬季北京五輪の行方


ここまでオミクロンが拡がっていくと、当然、冬季北京五輪の行方に注目が集まります。

1月7日、北朝鮮国営の朝鮮中央通信は7日、来月と3月からそれぞれ始まる北京オリンピックとパラリンピックについて、北朝鮮体育省などが5日大会の組織委員会などに書簡を渡し、大会に参加しない方針を伝達したと伝えました。

大会に参加しない理由について武漢ウイルスの感染が世界的に拡大しているほか、「アメリカと追従勢力の中国への陰謀がより悪質になっている。中国の国際的なイメージを傷つけようとする卑劣な行為で排撃する」とアメリカなどが大会の成功を阻もうとしているとしています。

まぁ、こんな状況では不参加の口実はいくらでもあると思いますけれども、筆者的には、金正恩委員長が国内情勢から北京に行ける状況ではないのではないかと見ています。「犬野郎」と罵られる程、人民の不満が溜まっているのなら平壌から離れることはちょっと無理でしょう。

また、アメリカのアイスホッケーリーグも不参加を表明しています。

昨年12月22日、北米アイスホッケーリーグ(NHL)は、所属の男子選手が北京冬季オリンピックに参加しないと発表しました。北米アイスホッケーリーグ(NHL)と選手労組は、武漢ウイルスの影響を受けた場合を除き、2022年と2026年の冬季オリンピックに選手が参加することで合意していたのですけれども、参加しないということは、オミクロンの影響を受けたからと解釈する他ありません。

日本に限ったことかもしれませんけれども、国内の雰囲気を見る限り、とても来月にオリンピックがあるとは思えません。テレビも全くといっていいほど話題にしません。

中国では西安や河南省でロックダウンが行われている状況から、取り上げにくいのかもしれません。

あるいは、これだけ、オミクロンだ感染拡大だと騒いでいる手前、北京五輪だと手の平を返すのも躊躇っているのかもしれません。

なにやら白けた北京五輪になりそうな雰囲気が漂ってきました。

北京五輪がショボいもので終わってしまったら習近平主席の面子も丸つぶれです。どうなるでしょうか。


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