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1.北京五輪開会式出席一覧
1月28日、中国外務省は2月4日の北京冬季五輪開会式に出席する外国や国際機関の要人ら計32人を発表しました。このうち25ヶ国から参加する国家元首や政府首脳らは以下の通りです。
〈ロシア〉ウラジーミル・プーチン大統領中国は、こんなに各国首脳が出席した。北京冬季五輪は支持されているとかなんとか主張するかと思いますけれども、100ヶ国に迫ると見られる参加国のうち国家元首、政府首脳級が出席するのが24ヶ国。しかもG7は一つも入っていません。
〈カンボジア〉ノロドム・シハモニ国王
〈シンガポール〉ハリマ・ヤコブ大統領
〈カザフスタン〉トカエフ大統領
〈キルギス〉サディル・ジャパロフ大統領
〈タジキスタン〉エモマリ・ラフモン大統領
〈トルクメニスタン〉グルバングルイ・ベルドイムハメドフ大統領
〈ウズベキスタン〉シェフカト・ミルジヨエフ大統領
〈エジプト〉アブデルファタハ・シシ大統領
〈サウジアラビア〉ムハンマド・ビン・サルマン皇太子
〈カタール〉タミム・ビン・ハマド・サーニ首長
〈アラブ首長国連邦アブダビ首長国〉ムハンマド・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン皇太子
〈ポーランド〉アンジェイ・ドゥダ大統領
〈セルビア〉アレクサンダル・ブチッチ大統領
〈ルクセンブルク〉アンリ大公
〈モナコ〉アルベール2世公
〈アルゼンチン〉アルベルト・フェルナンデス大統領
〈エクアドル〉ギジェルモ・ラソ大統領
〈モンゴル〉ロブサンナムスライ・オヨーンエルデネ首相
〈パキスタン〉イムラン・カーン首相
〈ボスニア・ヘルツェゴビナ〉ゾラン・テゲルティヤ首相
〈パプアニューギニア〉ジェームズ・マラペ首相
〈韓国〉朴炳錫(パク・ビョンソク)国会議長
〈アゼルバイジャン〉アリ・アフマドフ副首相
〈タイ〉シリントン王女
ですから、傍から見る限り、外交的ボイコットはそれなりに行われているという印象になるだろうと思います。
2.弾けるバブル
北京五輪 選手関係者含む34人がコロナ感染 累計241人陽性
その北京冬季五輪ですけれども、暗雲が垂れこみまくっています。勿論、武漢ウイルスです。
中国政府は北京冬季五輪で、選手や関係者を外部と接触させない「バブル方式」を徹底する方針を打ち出し、北京と河北省張家口市の規制は、昨夏の東京五輪よりもはるかに厳しくなると見られています。
海外からの渡航者は専用機を使って直接バブル内に入り、直接出て行くこととし、大会参加者は北京入りする前に、複数回の検査で陰性を証明することが義務付けられます。ワクチンを接種していない参加者は到着後、3週間の隔離が必要で、全員が毎日検査を行うとのことです。
更に、観戦チケットは、一般向けには販売せず、関係者や招待客などに限って受け入れるとしていますけれども、北京五輪では海外から2000人余りの選手が入国するほか、25000人に上る大会関係者は大半が外国からの入国です。大会組織委は選手や関係者のうち、どの程度の人数が「バブル」内に入るのか公表しておらず、感染を封じ込められるのかについては疑問が残ります。
昨年12月30日、大会組織委の広報担当者は「冬季五輪・パラリンピックを安全かつスケジュール通りに行うことは可能だ」と感染防止策に自信を見せていたのですけれども、1月29日に実施した武漢ウイルス検査で選手関係者含む計34人が陽性となりました。
空港到着時の検査が23人で、「バブル」内の定期検査でも11人発生しています。陽性となった選手またはチーム役員は16人で、バブル内でも3人いました。今月23日以降の累計の陽性者は計241人で、空港到着時の検査が102人で、バブル内の定期検査が139人とのことです。
既にバブル内で陽性者が出た以上、外界との隔離を目的とした「バブル」も、もはや「バブル」でもなんでもなくなっている可能性があります。
3.北京冬季検査五輪
中国の検査はウイルスだけではありません。個人情報も"検査"されているとの指摘があります。
米欧のオリンピック委員会は自国の選手団に対し、私有のスマートフォンやパソコンを現地に持ちこまないよう促しています。その理由は、中国当局による監視や情報を抜き取るスパイ行為を懸念しているからです。
具体的には、オランダ五輪委は今月に入り、代表選手に中国にスマホやパソコンを携行しないよう要請。現地入りするスタッフには、ハッキングされても問題のない未使用の機器を用意したとも報じられています。
また、アメリカ五輪委も機器のレンタルや使い捨てを推奨。アメリカ五輪委は「中国ではセキュリティーやプライバシーを期待すべきではない」とし、選手らに「全ての機器や通信、取引、オンライン活動が監視されると想定」すべきだと伝えたとしています。
更にイギリスの五輪委は希望する選手らに機器を貸与する方針を通知。「中国当局がスパイウエアをインストールして将来の行動を追跡するなどの恐れがある」として、私有機器を中国に持ち込まないよう警告しました。カナダやベルギーの五輪委も、同様の通知を行っています。
その他、関係者にダウンロードを事実上義務付ける五輪専用アプリにも情報漏洩リスクがあるとの報告があり、各国が警戒を強めています。
1月18日、カナダ・トロント大の研究所「シチズン・ラボ」は、中国で開発された五輪関係者用の健康管理アプリ「MY2022」に欠陥」が確認されたとの報告書を発表しました。
それによると、問題のアプリには「検閲キーワード」が埋め込まれているのが見つかった。それ以外の「政治的に微妙な」表現についても、警告を発することができるようになっているそうです。
そのキーワードには、中国指導者や政府当局者の個人名、天安門事件に言及する言葉、中国で禁止されている宗教集団の法輪功などが含まれているとのことです。
「シチズン・ラボ」は、中国のアプリにこうした機能やセキュリティー面での欠陥が見られるのは珍しくないものの、使用者がリスクにさらされることに変わりはない警告しています。
北京冬季五輪ではすべての外国人が、中国に出発する14日前に問題のアプリをダウンロードし、ウイルス関連の状態を毎日記録することが義務付けられ、更にパスポートの詳細情報や渡航歴、診療歴など、すでに中国政府に提供している秘匿性の高い情報も、アップロードするよう求められています。
18日、中国国営メディアの環球時報は「すべての個人情報はプライバシー確保のため暗号化される」などと懸念を否定してみせていますけれども、まぁ、誰も信じないでしょうね。あるいは大会後にどこかの国のマスコミから情報を抜き取られた形跡や実態について報じるかもしれません。
そうなれば、プライバシーの侵害、人権の侵害を実地でやってみせていることが改めて世界に知らされることになります。
また、各国選手の多くがオミクロンに感染し、万一、その後の選手生活に影響がでようものなら、面子丸つぶれです。
どうも、北京"検査"五輪は国威を高めようと強硬開催したとしても、得られるものはその逆になるかもしれませんね。
この記事へのコメント
ゆう
個人情報も漏れると大変なことになりますから検査が必要ですね!