今年もまた日比野庵ブログを御愛顧のほどよろしくお願いいたします。
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去年に続き、今年も更に更に大変な年になりそうですけれども、現在起こっていること、起こりつつあること、起こることが懸念されていることを列挙すると次の通りではないかと思います。
〇現在起こっていること
露ウ戦争・武漢ウイルス禍・エネルギー危機
〇起こりつつあること
景気後退・物価高・増税
〇起こることが懸念されていること
台湾有事・第三次世界大戦
どれもこれも重い話ですけれども、筆者が今現在気になっているのは、中国で大流行している武漢ウイルスです。
1.六割が感染
12月29日、香港星島日報は、四川省疾病管理予防センターが最近、21の市と県の183の郡(区、市)を含む約 160,000人を対象に調査を行い、回答者の63%が陽性であることが分かったと報じています。
検査を受けていないものの、発熱や咳などの症状があった人の割合を考えると実際の感染率はもっと高いはずで、陽性率から換算すると、四川省の感染者数は5200万人を超え、中国全土では少なくとも60%にあたる8億人以上が感染している可能性があるとしています。
現在、中国医療施設は感染者の急増でパンク。朝陽病院救急室の梅雪副主任は「普段救急室患者が一日100人余りだったが現在450~550人に急増した……そのうち高齢者や基底疾患者など重症患者中心なので状況が厳しい」と漏らし、中国中央テレビも北京協和医院救急室の朱華棟主任の言葉を引用して「医師生活30余年で最も難しい時期だ……ここ数日、1・2・3級の急病患者の比率がすでに75~80%を占めている」と話しています。
ニュースでは、病院は人で溢れ、火葬場には棺の山。街には人っ子一人おらず、ゼロコロナの時よりよほどゼロコロナの街となっています。
その一方、ネットで流れている動画には、全く平静だというのがあったり、火葬場が満杯のため、路上で遺体を焼くなんてのが上がっています。
散々🇨🇳の感染爆発で街じゅうがパニックと連日報道されてますが、実際はこんなんです
— ぱ ん (覚醒) (@beachboze) December 30, 2022
在中のYouTuberが伝えてくれました。
ウク🇺🇦の煽り報道と手口が全く一緒。
アホ草😑 pic.twitter.com/N6IWpDJC8v
中国のマンションで何か煙いなと思ったら下で遺体が焼かれていました😰pic.twitter.com/DTWvyItC30
— 布路川梶太 (@P6AX3Er3HqoQynY) December 29, 2022
2.隔離はしない、濃厚接触者も判定しない
そんな中、12月26日、中国国務院共同防疫メカニズムは、「新型コロナウイルスによる感染に対して『乙類として分類し、乙類として管理する』を実施する全体計画案」を発表しました、
発表では、武漢ウイルスの感染に対する対応を「乙類として分類し、甲類として管理する」から「乙類として分類し、乙類として管理する」に調整し、1月8日以降、感染者に対して隔離措置を実施せず、濃厚接触者の判定を行わず、高・低リスク地区についても指定しないとしています。感染者に対しては、レベル別・種類別の治療を行い、検査については「検査を希望する者が検査を受ける」方式に調整するとしています。要するに検査の緩和です。
一方、国務院共同防疫メカニズムは春節による人の移動は1月7日から始まり、2月15日に終わるとしており、春節に合わせて検査を緩和するという、感染をより拡大させるといわんばかりの対応を取るとしています。
3.手の平を返すEU諸国
こうなると世界もやはり中国からの渡航者を警戒するのも必然です。
12月30日、フランス政府は中国からの渡航者に対し、陰性証明の提示を義務付けると発表しました。発表によると、中国からの渡航者には陰性証明の提示のほか、機内でのマスク着用を求める方針で、1月1日以降は、中国からの入国者にPCR検査を実施するとしています。
EUは、12月29日に行われた保健担当者による緊急会合で、新たな水際対策は行わないことを決めたのですけれども、イタリアは「国内で発見されていない新たな変異株」を監視する必要があるとして、中国からの入国者に対する感染検査の実施を発表。スペインも12月30日、陰性証明かワクチン接種証明の提示を求めると発表しています。
EUの欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、中国で流行中の変異株はEU内で高水準の免疫ができており、新たな検査実施は「正当化できない」との立場を示していますけれども、中国の感染情報は透明性を欠いているとの指摘があり、イタリアやスペインは、EUが連携して対応するよう主張しています。
このようなEUなどの動きに中国は反発。12月28日、中国外交部の汪文斌報道官は定例記者会見で「各国の防疫措置は科学的で適切でなければならない。正常な人員往来に影響を及ぼしてはいけない」と不満を露わにし、「西側メディア」に対し、中国の防疫政策調整を意図的に誇張・歪曲して「自国が体験した多くの防疫混乱と支払った厳しい代価には言及しなかった……ダブルスタンダードだ」と批判しました。
4.日本を名指しで批判する中国共産党
また、翌29日、中国共産党機関紙『人民日報』傘下のタブロイド紙である環球時報は、「新型コロナ防疫、米国と西側の中国に対する変面は何を説明するか」というコラムを掲載して米国・日本・イタリアなどの迅速な検疫強化を「浅知恵」と批判しました。
件のコラムの論点は主に次の3点です。
・中国以外の国や地域は「中国を非難する」ことを避けることが必要だ。入国検査での変面の素早さは3年前から続いている「中国をいかに攻撃するか」という、言いようのない浅知恵がある。要するに、西側は我々を批判するな、我々は好き勝手やる、ということです。
・新しい疫病は、中国がその行動、言葉、政策が米国や西側の世論や反中国の政治家の電子顕微鏡による監視の対象になっているという基本的な事実を認識しなければならない。
・欧米諸国やマスコミから受ける批判が、うるさいとか無茶だとか、あるいは作り話だとか、あるいは鹿を馬と呼ぶようなことであっても、あまり気にする必要はない。自分たちのことは自分たちでやり、自分たちの道を歩き、中国の人々を満足させることが、価値あることだ。
けれども、このコラムの冒頭は次のように、日本を名指しで批判しています。
日本では、岸田文雄が政権をとってから、第8波に突入した新型インフルエンザに対して何もできないにもかかわらず、早くも中国を非難している。 12月30日から日本での流行防止対策を強化し、中国から日本への渡航者と7日以内に渡航した人は到着時に検査を受けると述べた。 ちなみに、日本のマスコミ報道によると、1カ月も前に岸田文雄は中国に防疫措置の緩和を求めていたが、その表情を一変させるスピードには悲壮感を覚えたという。
よほど検査されるのが嫌であることが分かります。自分の国ではウイルスの遺伝子解析を禁止しておきながら、これですからね。
ジャーナリストの鳴霞氏によると、中国の空港税関職員が陽性患者の書類を陰性に改竄して出国されていると報じています。これが本当であれば、意図的にウイルスを拡散させようとしていると疑われても仕方ありません。日米やEUが入国時にPCR検査をするのは必要だと思います。
イタリアが中国人感染者のウイルスをゲノム解析したところ、オミクロン株だったとのことですから、これが本当ならそれほど心配しなくてもよいかもしれませんけれども、中国での感染スピードと症状をみると、尋常でないものを感じます。ただの変異株ではないかもしれないという警戒と、日本でも遺伝子解析による正体の把握を急ぐべきではないかと思いますね。
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