秘書官更迭と党員除名の奥にある公論

今日はこの話題です。
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1.荒井勝喜総理秘書官更迭


2月4日、岸田総理は、同性婚やLGBTQなど性的少数者について差別的な発言をした荒井勝喜元総理秘書官を更迭しました。後任には経済産業省秘書課長の伊藤禎則氏を充てるとしています。

事の発端は、2月1日の衆議院予算委員会です。ここで岸田総理が夫婦別姓や同性婚について「制度を改正するということになると、家族観や価値観、そして社会が変わってしまう課題なので、社会全体の雰囲気のありようにしっかり思いをめぐらせたうえで判断することが大事だ」と慎重な検討が必要だという考え示しました。

そして、2月3日夜、荒井勝喜・秘書官(当時)が、オフレコ取材で記者団から同性婚についての見解を問われ「見るのも嫌だ。隣に住んでいたら嫌だ。人権や価値観は尊重するが、認めたら、国を捨てる人が出てくる」と発言したのですね。

この発言に対し、毎日新聞がオフレコを破って実名で報道し、他の社も続いて報道し、炎上。翌4日に更迭となった訳です。

もっとも荒井氏は3日深夜、記者団のオンレコの取材で、自身による件の発言を撤回しています。主な内容は次の通りです
先ほど(オフレコの)囲みで、やや誤解を与えるような表現をしまして、大変申し訳ありませんでした。同性婚のところで、社会の中で賛成意見を持つ方、反対意見を持つ方、いろいろいらっしゃると言ったが、僕個人がそれに対してどういうふうに思うかと言ったところはきちんと撤回をさせていただきます。それは個人の意見であって、今の公職においての意見では全くなく、完全にプライベートの意見でしたが、ただプライベートの意見であってもこういうポストにある人間が、個人的な意見であっても言うのは望ましくないというところは、全くおっしゃる通りだったので、そこについては完全に撤回をさせていただきます。

岸田政権は、非常に包摂的で格差のない社会を目指すということなので、それは僕も全く同じです。そういう方向に向かって、きちんとしっかり進めたいと思います。基本的には私からの説明は以上です。
このように、件の発言はプライベートなものであって、公人の発言としてはオフレコであっても相応しくないので撤回する、ということのようです。


2.オフレコという懺悔室


そもそも、オフレコとは「ここだけの話(off the record)とされているものです。当然記録には残さないことになっています。

なぜオフレコという取材方式があるのかというと、その人の本音や空気感を引き出すためとされています。

今回更迭された荒井氏は毎日のように岸田総理と意見交換をし、重要政策の立案、調整から、総理答弁作成まで幅広い職務を担い、「チーム岸田」の中でも特に岸田総理の信頼が厚い人物でした。

畢竟、荒井氏の本音を聞き出すことができれば、これから政府や政党がどういう方針を出すのか、どんな法律を作ろうとしているのか、まだ公になっていないことが今後どう進んでいくのか、感触をつかむことができるからオフレコ取材をしていたという訳です。これはこれで取材方法の一つだと思います。

今回毎日新聞は、オフレコ取材を公にするという、いわゆる約束破りをした訳ですけれども、どうやらマスコミは、荒井氏の発言を総理側近の本音が漏れたのだと受け止め、そんな”差別意識”があるのなら、たとえ信頼関係を失ってでも公にすべきだという判断があったのではないかとも言われています。

ただ、筆者には、誰にも漏らさないという約束の下、自らの本音を語るオフレコ取材という形式は、どこかキリスト教・カトリックの懺悔室を思わせるものがあります。


3.告白の守秘義務


ドラマやアニメでも、カトリック信徒が懺悔の小部屋に行って、間仕切りのうしろから匿名で司祭を相手に自分の罪を言い表すというシーンが出てくるかと思いますけれども、信徒が懺悔部屋に入ってくると、司祭は、十字を神の憐れみについて書かれた聖書の一節を読みます。そして懺悔する信徒は、「神父さま、私のために神の恵みを祈ってください。私は罪を犯しました」と言い、犯した具体的な罪を、声に出して詳述します。

その後、懺悔にやり残しのないことを確認するための質問をすると(しない場合もある)。司祭は「赦し」を与え、信徒は罪の責から「解放」される、ということになっています。

医者や弁護士には職業上、患者やクライアントの情報を他言してはならない守秘義務がありますけれども、ローマカトリック教会の聖職者にも同様の義務があります。告白の守秘です。懺悔の内容は当の信徒が「話してもいい」と言わない限り、絶対に口外してはならないことになっていて、告白の守秘はカトリック教会では13世紀から施行されています。

過去には、1393年王妃の告白内容を明らかにするのを拒否したネポムクの聖ヨハネ神父が、ボヘミア王ヴァーソラフ4世によってカレル橋から落下させられ、溺死したという逸話が知られています。

けれども、昨今は、そのカトリック教会内のスキャンダル等々をうけて、世界的に告白の守秘義務の保証を廃止しようという動きがあるのだそうです。

2019年、バチカンは、法王庁裁判所がまとめた文書を掲載し、「告白の他言を厳格に禁止してきたが、デジタルな世界の今日、フェイクニュースが広がり、全ては秘密にしておくことが難しくなってきた。そのような状況下で、世論の声が最終審判の声といった感じが強まってきた。世論の声にカトリック信者たちも影響を受けてきた。その結果、全てに透明性を重視すべきだという論理になるわけだ。告白の守秘義務は危機に直面している」との声明を発表しています。

このようにバチカンをして、裁きを下すのが、神から世論の声になったというのですね。


4.異論を述べたから処分したわけではない


一方、人に対して裁きを下すのが世論ではなく、一握りの人間になっているところもあります。共産党です。

2月6日、共産党は、党首公選制の導入などを著書で訴えた共産党員のジャーナリスト、松竹伸幸氏を除名処分とする文書を発表しました。

その文書の内容は次の通りです。
日本共産党京都南地区委員会常任委員会は、2023年2月5日、松竹伸幸氏の除名処分を決定し、京都府委員会常任委員会が2月6日に承認し、除名処分が確定しました。

なお、松竹伸幸氏の所属党組織は南地区委員会の職場支部ですが、松竹伸幸氏がすでに全国メディアや記者会見などで公然と党攻撃をおこなっているという「特別な事情」にかんがみ、当該職場支部委員会の同意のもと、党規約第50条にもとづき、南地区委員会常任委員会として決定したものです。除名処分の理由は以下のとおりです。

(1)松竹伸幸氏は、1月に出版した本のなかなどで、「党首公選制」を実施すべきと主張するとともに、党規約にもとづく党首選出方法や党運営について、「党内に存在する異論を可視化するようになっていない」、「国民の目から見ると、共産党は異論のない(あるいはそれを許さない)政党だとみなされる」などとのべています。「党首公選制」という主張は、「党内に派閥・分派はつくらない」という民主集中制の組織原則と相容れないものですが、松竹伸幸氏が、この主張と一体に、わが党規約が「異論を許さない」ものであるかのように、事実を歪めて攻撃していることは重大です。

(2)松竹伸幸氏は、1月に出版した本のなかなどで、「核抑止抜きの専守防衛」なるものを唱え、「安保条約堅持」と自衛隊合憲を党の「基本政策」にせよと迫るとともに、日米安保条約の廃棄、自衛隊の段階的解消の方針など、党綱領と、綱領にもとづく党の安保・自衛隊政策に対して「野党共闘の障害になっている」「あまりにご都合主義」などと攻撃を行っています。

(3)松竹伸幸氏は、『週刊文春』1月26日号において、わが党に対して「およそ近代政党とは言い難い『個人独裁』的党運営」などとする攻撃を書き連ねた鈴木元氏の本(1月発行)を、「『同じ時期に出た方が話題になりますよ』と言って、鈴木氏には無理をして早めに書き上げていただいた」と出版を急ぐことを働きかけたことを認めています。松竹伸幸氏はわが党のききとりに対して、この本の「中身は知っていた」と認めました。この行為は、党攻撃のための分派活動といわなければなりません。

(4)わが党のききとりのなかで、松竹伸幸氏は、自身の主張を、党内で、中央委員会などに対して一度として主張したことはないことを指摘されて、「それは事実です」と認めました。わが党規約は、中央委員会にいたるどの機関に対しても、自由に意見をのべる権利を保障しています。異論があればそれを保留する権利も保障しています。しかし、松竹伸幸氏は、そうした規約に保障された権利を行使することなく、突然の党規約および党綱領に対する攻撃を開始したのです。

松竹氏の一連の発言および行動は、党規約の「党内に派閥・分派はつくらない」(第3条4項)、「党の統一と団結に努力し、党に敵対する行為はおこなわない」(第5条2項)、「党の決定に反する意見を、勝手に発表することはしない」(第5条5項)という規定を踏みにじる重大な規律違反です。

以上の理由から、松竹伸幸氏を除名処分とするものです。

2023年2月6日

日本共産党京都南地区委員会常任委員会
この松竹氏の処分について、共産党の小池晃書記局長は6日の記者会見で、「異論を述べたから処分したわけではない。異論を外から攻撃する形でやってきた……我が党はいかなる理由があろうと、憲法に保障された出版の自由は断固として守る立場だ……異論を排除するのかと心配されていると思うが、そうではないと丁寧に説明していく。やっぱり党をしっかり守らないといけない。攻撃されたら」と述べています。

「異論は排除しないが、外から攻撃したから処分した」、意味が分かりません。

これをカトリックの懺悔の例に当てはめれば、松竹氏は懺悔室で告白せず、公の場で告白したということです。けれども、共産党はそれを許さなかった。「公開懺悔は許さない」と言い放った訳です。これは、裏を返せば、懺悔室での告白であったなら、処分はしなかった、ということであり、その”公開懺悔”は”神父”にとって都合の悪いことであったということになります。

共産党という”神父”は、松竹氏に対し”赦し”ではなく"罰"を与えた訳です。


5.人を裁く者


こうしてみてくると、そもそも、共産党という組織、あるいは共産党幹部が、神に代わって人に罰を与えられる存在であるのか、という論点が出てきます。まぁ、神を認めない共産党に対して、こういう命題を掲げること自体がナンセンスかもしれません。たとえそうだとあったとしても、結局は「審判」の根拠をどこに求めるのかということになるのだと思います。

先のバチカンの声明でいえば、その「審判」の根拠は、神から世論に代わりつつあるということでしょうし、共産党であれば、一部の幹部がそれになるということでしょう。

もちろん、バチカンなり、共産党幹部なりが「神の声」を聞き、それに基づいて裁きを下しているのであれば、それを是とすることもあるかもしれません。けれども、そうでない場合は、何かを拠り所にしなければ、「審判」という行為自体が成り立たなくなります。

神の声が聞こえる人がいない、という前提に立つのなら、告白に対する赦し、あるいは裁きの根拠というものは、結局は「世論か独裁か」の選択であり、それらのどちらがより正しいのか、という問題に行き当たるのではないかと思います。


6.「みんなの意見」は案外正しい


もう20年近く前の本ですけれども、「『みんなの意見』は案外正しい」というベストセラーがあります。

これは、その名の通り、「多様な集団が到達する結論は、一人の専門家の意見よりもつねに優る」ということを論述した本ですけれども、これを言い換えると「世論は案外正しい」ということになると思います。

みんなの意見の例として、”多くの人々の、経験や試行錯誤に基づく知識を集約し、長年かけて蓄積した”、いわゆる「常識」というのもあるかと思いますけれども、その常識とて時代と共に変わっていきます。100年前の常識が今の常識でなくなっているものはありますし、逆に1000年前の常識が今でも常識として通用しているものもあります。

仮に前者を「現代的価値観」、後者を「社会的伝統」と位置付けるならば、「現代的価値観」とは、今の時間で切り取った空間的な広がりを持った「みんなの意見」であり、「社会的伝統」とは長い時間の淘汰に耐え抜いた歴史的な「みんなの意見」と言い換えられるのではないかと思います。

この観点で、今回、荒井秘書官の更迭の原因となった、同性婚やLGBTQの問題をみると、同性婚やLGBTQを是とする考えは、近年になって広く支持されるようになった、いわゆる空間的な広がりを持った「みんなの意見」であると思います。一方、それを否定する側、つまり「家族観や価値観、そして社会が変わる」という考えは、社会的伝統に支えられた歴史的な「みんなの意見」に当たると思います。

つまり、同性婚やLGBTQの問題は、世界的に認められだした空間的な「みんなの意見」と日本の社会的伝統に裏打ちされた歴史的な「みんなの意見」の対立ではないかと思うのですね。

これは、ある意味、リベラルと保守との対立ともいえるかもしれません。けれども、共産党とは違い、どちらも民主主義の枠内での対立ですから、合議というか議論は出来る筈です。もしも、それをせずに、一方が一方の意見の口を封じ、弾圧したとき、「みんなの意見」は「一部の意見」となって独裁への道を走ることになります。

一方、「告白の守秘」を守らず、それを公開することで、告白した本人が弾圧を受けることになれば、それは「内心の自由」の侵害に繋がります。

万機公論に決すべし。

「告白の守秘」を保障した土台に乗った上で、空間的な「みんなの意見」と伝統的な「みんなの意見」をぶつけて論議する。世論はそういう点にも留意して形成すべきものではないかと思いますね。



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この記事へのコメント

  • 三角四角

     【 「ペロペロ」と「オフレコ」(1/6) 】

     ①「ペロペロ」 誰が悪いのか?
     ②「オフレコ」 誰が悪いのか?
     ③ 内心の自由(憲法(19条)上の権利)
     ④ マスコミが他人の内心に踏み込むことは許されるのか?
     ⑤ 思想警察、特高、ゲシュタポ
     ⑥ 取材源の秘匿
     ⑦ 国民に対する裏切り
     ⑧ 堕落した一部マスコミに対する対処


     ①「ペロペロ」 誰が悪いのか?
     回転ずしチェーン大手のあきんどスシローは(2023年2月)1日、「スシロー岐阜正木店」(岐阜市)で来店客による迷惑行為の動画が撮影され、SNS上に投稿されたと発表した。卓上のしょうゆボトルの注ぎ口や未使用の湯飲みをなめる様子が映っており、ネット上で拡散している。
     同社は、岐阜正木店の全ての湯飲みを洗浄し、しょうゆボトルを入れ替える対応を取った(注1)。

     来店客による迷惑行為が悪いのか、あるいは、撮影された迷惑動画をSNS上に投稿した行為が悪いのか?

     迷惑行為は悪いことだが、影響はその店限りだったであろう。
     しかし、迷惑動画をSNS上に投稿する行為は、日本及び全世界に負の影響力を拡散する行為であり、運営会社とそこに働く従業員及び家族に重大な影響を与える虞がある。


     ②「オフレコ」 誰が悪いのか?
    同性婚をめぐって「見るのも嫌だ」などと発言した荒井勝喜総理大臣秘書官について、岸田総理大臣は、政権の方針と相いれない発言で言語道断だとして、更迭したことを明らかにしました。
    荒井秘書官は3日夜、オフレコを前提にした記者団の取材に応じた際に、同性婚についての見解を問われ「見るのも嫌だ。隣に住んでいたら嫌だ。人権や価値観は尊重するが、認めたら、国を捨てる人が出てくる」などと発言しました(注2)。
    2023年02月09日 20:07
  • 三角四角

     【 「ペロペロ」と「オフレコ」(2/6) 】

     「オフレコ」を前提に、自分の同性婚に対する気持ちを洩らした荒井氏が悪いのか?
     荒井氏のマスコミに対する信頼を踏み躙り、「オフレコ」破りをして、報道した一部マスコミが悪いのか?

     荒井氏は、「オフレコ」故に、自らの発言が記事になることは無く、同性愛者を傷付けることは無いと思って、自らの内心を吐露したのだと思う。
     しかし、一部マスコミは、荒井氏の期待と信頼を裏切り記事にして、同性愛者を傷付けた。
     そう、悪いのは、「オフレコ」破りをして、荒井氏の前途を多難にし、同性愛者にダメージを与えた一部マスコミなのである。


     ③ 内心の自由(憲法(19条)上の権利)
     【 コトバンク 思想および良心の自由(内心の自由)
     https://kotobank.jp/word/%E6%80%9D%E6%83%B3%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E8%89%AF%E5%BF%83%E3%81%AE%E8%87%AA%E7%94%B1-73649#google_vignette
     日本大百科全書(ニッポニカ)「思想および良心の自由」の解説
    思想および良心の自由
     憲法(19条)に「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」と保障された内心の自由(中略)。
     しかし、それを内心の自由の総則規定と解したり、体系化されていない道徳・世界観といった価値判断に対する保障規定ととらえる見解が多い(中略)。現実には踏絵のように、しばしば権力者が内心を強引に披瀝(ひれき)させたうえで不利益を課す例が多く、また忠孝を説く教育勅語が国民の価値観を束縛したと考えられているために、「思想及び良心の自由」に独自の意義を認めて解釈するのである。
     したがって、それは沈黙の自由として問題提起されることが多い(たとえば、取材源の秘匿(ひとく)をめぐる石井記者事件、謝罪広告の強制に関する判決(後略))。
     [佐々木髙雄] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
     Copyright © DIGITALIO, Inc. All rights reserved. 】
    2023年02月09日 20:08
  • 三角四角

     【 「ペロペロ」と「オフレコ」(3/6) 】

     ④ マスコミが他人の内心に踏み込むことは許されるのか?
    荒井勝喜総理大臣秘書官とて、日本国憲法によって保護される日本国民である。
    内心で何を思おうが自由である。
    その内心の内容故に、職を辞さなければならないとすれば、憲法19条「思想及び良心の自由(内心の自由)」が泣く。

     荒井氏は、通常の取材であれば、自らの進退や同性愛者への人権侵害を考慮して、同性婚についての本心の見解を述べなかった。
     しかし、マスコミの「オフレコ」にするという詐術に騙され、自らの内心を開陳して仕舞ったのである。
     これは、マスコミが詐欺を用いて、荒井勝喜総理大臣秘書官の内心に踏み込んだのも同然である。

     マスコミが他人の内心に踏み込むことはゆるされるのか?

     国家権力にも国民の内心を侵すことを禁じているのに、マスコミが他人の内心に踏み込んで良い訳がない。


     ⑤ 思想警察、特高、ゲシュタポ
     【 コトバンク 思想警察(読み)しそうけいさつ
     https://kotobank.jp/word/%E6%80%9D%E6%83%B3%E8%AD%A6%E5%AF%9F-73652
     ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「思想警察」の解説
     思想警察
     自己の支配にとって危険ないし有害と思われる思想の取締り,弾圧を目的として設置された警察をいう。したがって思想警察は基本的人権としての思想,表現の自由を根底から侵害するものであり,その活動は検閲や情報収集のための諜報活動から体制イデオロギーの浸透を目的とした思想統制にいたるまで,広範囲にわたって行われる。ナチス・ドイツのゲシュタポ,旧ソ連のチェカ,日本の特別高等警察などは有名である。
     出典 ブリタニカ国際大百科事典 Copyright © DIGITALIO, Inc. All rights reserved. 】
    2023年02月09日 20:09
  • 三角四角

     【 「ペロペロ」と「オフレコ」(4/6) 】

     日本の特別高等警察(特高)やナチス・ドイツのゲシュタポは戦争遂行に邪魔になる思想を取り締まる思想警察と言われる。

     荒井秘書官を騙して罠に嵌めた一部マスコミは、政権から同性婚に嫌悪感を持っている官僚を排除しようとした。
     彼らは、思想警察なのである。
     安倍総理をヒトラーと呼ぶならば、一部マスコミはゲシュタポと呼ぶべきなのだ!


     ⑥ 取材源の秘匿
     【 コトバンク 取材源の秘匿(読み)しゅざいげんのひとく
     https://kotobank.jp/word/%E5%8F%96%E6%9D%90%E6%BA%90%E3%81%AE%E7%A7%98%E5%8C%BF-182939
     ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「取材源の秘匿」の解説
     取材源の秘匿
     取材記者が取材の相手先(取材源,ニュースソース)を相手の承諾なしに記事などで外部に明らかにしないこと。ジャーナリストが守るべき鉄則であり,基本的な職業倫理の一つとされる。取材源の名を具体的に明らかにしないばかりでなく,容易に類推されないように配慮するのも当然の義務とされる。もしこの鉄則が破られると,報道機関に提供される情報はごくかぎられたものとなる。その結果,報道の自由は基盤を失い,国民の知る権利は大幅に制約されることになる。取材源の秘匿について日本の法律では明文上の規定はない。新聞記者が取材源を秘匿できなかった著名な事件としては,毎日新聞記者の「外務省公電漏洩事件」(1972。いわゆる西山事件)がある(後略)。
     出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
     Copyright © DIGITALIO, Inc. All rights reserved. 】
    2023年02月09日 20:11
  • 三角四角

     【 「ペロペロ」と「オフレコ」(5/6) 】

     取材源の秘匿は、報道の自由(憲法21条)を護るジャーナリストが守るべき鉄則であり,基本的な職業倫理の一つとされる。
     「オフレコ」取材とは、取材源の秘匿を以って行う取材のことである。
     従って、「オフレコ」破りは、取材源の秘匿を約束しながら、取材対象者の秘匿への期待を一方的に反故にする行為なのである。


     ⑦ 国民に対する裏切り
     一部マスコミは、「オフレコ」取材を餌にして、荒井秘書官の内心に土足で踏み込むことに成功した。
     そして、思想警察の様に、同性婚に偏見を持っている人物を官邸からパージしようとして、成功した。
     また、「オフレコ」破りをすることによって国民に、マスコミは取材源を護らないのではないかという疑念を生じさせた。
     これらは、一部マスコミの国民に対する裏切り行為である。
     今回一部マスコミは憲法19条(思想及び良心の自由(内心の自由))と21条(報道の自由)を侵害した。

     何故、憲法違反に敏感な憲法学者や弁護士が黙っているのだろう?
     同性婚禁止が憲法14条(法の下の平等)違反と言うならば、荒井秘書官の内心侵害に付いて誰も問題にしないのも憲法14条(法の下の平等)違反ではないか?
    2023年02月09日 20:12
  • 三角四角

     【 「ペロペロ」と「オフレコ」(6/6) 】

     ⑧ 堕落した一部マスコミに対する対処
     普段は国民の権利を護れと主張している一部マスコミは、これは金(特ダネ)に成るぞ思ったら、いとも簡単に国民の権利を踏み躙る。
     その様な堕落した一部マスコミに対しては、真っ当なマスコミと違った処遇をしなければならない。

     「オフレコ」破りをしたマスコミと、「オフレコ」破りをこれから行うであろう一部マスコミを「オフレコ」取材から追放すべきだ。

     「オフレコ」破りをこれから行うであろう一部マスコミとは、今回の「オフレコ」破りを擁護する記事を書いたマスコミである。
     「オフレコ」破り擁護記事は次回の「オフレコ」破りへの布石であることが強く推定されるからである。

     嘘を吐いたり、騙したりする行為は国民の道徳規範に悪影響を与えるのであり、その様な組織は日本社会から排除することが望ましい。


     (注1)【 読売新聞オンライン 2023/02/01 11:32
     スシローでも迷惑行為、しょうゆボトルなめる動画…警察に被害届を出し謝罪受け入れ拒否
     https://www.yomiuri.co.jp/economy/20230201-OYT1T50097/
     © The Yomiuri Shimbun. 】

    (注2)【 NHK 2023年2月4日 18時22分
     岸田首相 同性婚「見るのも嫌だ」などと発言の荒井秘書官 更迭
     https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230204/k10013970711000.html
     Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation). All rights reserved. 】
    2023年02月09日 20:13
  • Naga

    「異論があるなら、外で言う前に内側で言え」と言うことで一見もっともなことに聞こえますが、内側で言って否決されしかもこれ以上(特に外で)言うなということなれば、その異論は闇に葬られます。 国家機密に関することならそういうこともあるでしょうが、党首公選についてのことに当てはまりせん。色々言い訳をしてもやはり共産党はおかしい。
    これと似たようなことに「後から撃つ石破」がありますが、自民党の場合いきなり処分などしませんね。仲間ができないだけで。
    2023年02月10日 19:30