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1.Pascoのコオロギパン
なにやら巷で「Pasco」ブランドで知られる敷島製パンの不買運動が始まっているようです。
原因はこのところマスコミや政府がゴリ押ししている昆虫食です。
渦中の商品は、その名も「Korogi Cafe(コオロギカフェ)」というもので、フィナンシェやクロワッサン、バウムクーヘンなどが、2020年からオンラインショップ限定・数量限定として発売されていたのですけれども、これまではその事実はあまり知られていなかったようです。
ところが、ここ最近のマスコミや政府の宣伝が功を奏したのか、急にSNS上などで「余計なモノいれてるじゃん」「凄く気持ち悪くなりました」など、大炎上する事態となったようなのですね。
この煽りを食って、店頭ではお馴染みの「超熟」など、コオロギを使っていない他のPASCO商品が売れ残り、値引きシールが貼られて大量に残っているといった報告がネットにが上がるなど、不買運動にまで広がる勢いです。
現在、世界全体で人口が爆発的に増えるに伴って、食糧不足の問題が大いに懸念されているのですけれども、その対策として注目されているのがこの昆虫食です。
特に、今回炎上しているコオロギは、牛や豚といった従来の家畜に比べて低い環境負荷で生産できるとされています。
農作物の収穫は年に2回程度と少ない上、干ばつや洪水など災害リスクにさらされるのに対し、コオロギは雑食性が強く、餌にフードロスを利用できるのに加え、軒先で簡単に飼育でき、成長して出荷するまで45日程度であることから、都合年8回の生産が可能となっています。
敷島製パン以外にも2020年に良品計画が「コオロギせんべい」を発売しているようです。
TPCマーケティングリサーチが今年1月に発表した調査によると、日本の昆虫食市場は2021年で10億8000万円と前年から6割増えたそうで、日本能率協会総合研究所が2020年に発表した調査では、世界の昆虫食市場は2019年度で70億円、2025年度には1000億円規模に上ると予測しています。
欧州では2021年からゴミムシダマシの幼虫「ミールワーム」を使用した食品に対し、安全性を評価して販売を承認されています。
2.絶対に避ける食品
2022年11月18~20日、外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」を運営するリクルートが、20~60代の男女を対象に、「避けると思われている食品・食品技術」についてアンケート調査を行いました。
その結果、食べることに抵抗がある食品・食品技術の1位は「昆虫食」でした。
内訳をみると、昆虫食は「絶対に避ける」が62.4%。「絶対に避ける」と「できれば避ける」と合計も88.7%と9割近くが否定的反応を示しました。
他に「絶対に避ける」で投票数が多かったものは、「3Dフードプリンターで作った食品」の28.3%と、「培養肉」の24.8%ですから、昆虫食の「絶対に避ける」の62.4%は断トツで拒絶されていることを示しています。
一方、 「化学調味料」は「絶対に避ける」と「できれば避ける」の合計が42.0%と多いものの、「絶対に避ける」は8.3%にとどまり、「養殖」「工場生産の野菜」は、「絶対に避ける」と「できれば避ける」の合計が1割台に留まっています。
こんなところに、急にマスコミや政府が昆虫食推ししても、すんなりと受け入れられるとも思えません。
2020年からコオロギパンを作っていた敷島製パンが、急に炎上したのも、ある意味、政府やマスコミが宣伝したお陰で、広く知られてしまったのが一因だともいえるのかもしれません。
3.用途と用量を守れ
確かに、日本でも、昔から昆虫食そのものはありました。イナゴや蜂の子といったものです。けれども、コオロギを食用にするのは馴染みがありません。
昔から食べていた訳でもないコオロギを食べて大丈夫なのか、という単純な問題です。
これについて、内閣府は、欧州食品安全機関(EFSA)がヨーロッパイエコオロギを食用にしたときの安全性についての報告書を紹介しています。該当文書は2018年から2022年までの間にいくつか出ているのですけれども、その概要は次の通りです。
・2018年9月21日:「欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)についてリスクプロファイルを公表」
欧州食品安全機関(EFSA)は8月28日、新食品としてのヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)についてリスクプロファイルを公表した
リスクプロファイルにおいて以下に挙げる相当な懸念が特定された。
(1)総計して、好気性細菌数が高い。
(2)加熱処理後も芽胞形成菌の生存が確認される。
(3)昆虫及び昆虫由来製品のアレルギー源性の問題がある。
(4)重金属類(カドミウム等)が生物濃縮される問題がある。
寄生虫、カビ類、ウイルス、プリオン、抗菌剤耐性及び毒物類等の他のリスクは低いと判定された。数種のリスクに関しては、更なるエビデンスが必要であることを強調しておく。
・2021年8月17日:「欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのヨーロッパ・イエコオロギ(Acheta domesticus)由来の冷凍及び乾燥調製品(formulations)の安全性を評価した科学的意見書を公表」
NDAパネルは、当該新食品は提案された用途及び用量において、で安全であると結論する。
NDAパネルは、他のアレルゲンとの交差反応性を含め、A. domesticusに対するアレルゲン性に関する研究の実施を推奨する。
・2022年2月11日:「欧州委員会(EC)、欧州連合(EU)市場向けの食品成分として三番目の昆虫となるヨーロッパ・イエコオロギ(Acheta domesticus)の認可を公表」
当該昆虫は、冷凍又は乾燥形態及び粉末化した形態で、昆虫の個体全体が利用可能である。
当該認可は、申請企業が提出した用途のもとで、当該昆虫の摂取が安全であると結論付けた欧州食品安全機関(EFSA)による厳格な評価の結果を受けて、2021年12月8日に加盟国によって承認された。当該新食品を含む製品には、アレルギー反応を誘発する可能性を知らせる適切な表示をする。
・2022年5月13日:「欧州食品安全機関(EFSA)、新食品としてのヨーロッパイエコオロギ(Acheta domesticus)の部分脱脂粉末の安全性に関する科学的意見書を公表」
NDAパネルは、当該新食品の摂取によりA. domesticusタンパク質に対する一次感作が誘発され、甲殻類・ダニ・軟体動物にアレルギーを有する摂取者にアレルギー反応を引き起こす可能性があると考える。加えて、飼料中に含有されるアレルゲンが、最終的に当該新食品中に混入する可能性もある。
アレルゲン性に関わる懸念は別とし、NDAパネルは、提案された用途及び用量において、当該新食品は安全であると結論する。
このように、欧州食品安全機関(EFSA)がヨーロッパイエコオロギの食用に関する安全性に問題ないとしつつも、アレルギー反応を起こす懸念は拭えず、「用途及び用量」は守るようにと注意しています。
4.TAKEOの事例
昆虫食については、日本でも専門に扱う会社があるようです。たとえば、昆虫食品の製造、輸入、販売や昆虫養殖技術開発を行っている2014年創業の「TAKEO」という会社があります。
この「TAKEO」は「昆虫を食べることは食物アレルギーのリスクがある」として、積極的な情報発信を行っています。
「TAKEO」は、昆虫は丸ごと食べられる食材であるとしながらも、昆虫の消化管に残存する飼料由来のアレルゲンを摂取してしまうリスクがあるとして、昆虫の食物アレルギーに関する事例を公開しています。それは次の通りです。
【昆虫の食物アレルギーに関してこれまで経験した事例】この、「TAKAO」が公開した昆虫食でアレルギーが起こった事例は、先に取り上げた、欧州食品安全機関(EFSA)がコオロギを食用にした場合のリスクと軌を一にします。
2008年から14年間でCTO 三橋が昆虫食に関わってきた中で、医療機関にお世話になる程度の食物アレルギーを発症した事例として、2件把握しています。
観測できた人の総数※は定かではありませんが、おそらく5000~10000名程度だと思われます。
(※主としてイベントや実店舗で直接昆虫食品を提供したお客様の総数)
・1件目
2010年、「新鮮なカイコ蛹の天ぷら」を4~5匹食べた20代男性です。
摂食後数時間で救急車で病院に運ばれ治療を受けました。彼は当日の夜に回復し、飲み会にも参加しました。
彼は甲殻類アレルギーは無く、1年前にカイコ粉末を配合したカレーを問題なく食べた経験がありました。アレルギーを発症した当日は2日間ほぼ睡眠を取っていない疲労状態でした。
・2件目
2022年、「コオロギ粉末が7.5%配合されたあられ」を25g程度食べた20代女性です。
摂食後30分後に耳と首に火照り、蕁麻疹、かゆみの症状、さらに息苦しさ、吐き気、耳が聞こえにくくなる症状が出ました。しばらく休んだ後に救急車を呼び、摂食後2時間半後に救急車が到着しました。その頃には容態はおおよそ安定してきており、救急隊員により心拍数と脈拍を測り、正常値であることを確認し、病院に搬送すること無く帰宅しました。その後は自宅療養し、摂食後2日後には蕁麻疹も引いて回復しました。
彼女はエビのアレルギーは無く、カニは疲労時に食べると稀に口の周りがかゆくなることがありました。昆虫を食べた経験は無く、コオロギを食べた当日の体調は問題ありませんでした。
上記のほか、甲殻類アレルギーを持っている人/持っていない人ともに、昆虫を食べた際にかゆみが出た事例を数件把握しています。
【事例からわかること】
◯昆虫による食物アレルギーを発症する事例は確かに存在します。
◯既往の甲殻類アレルギーの有無は目安にはなりますが、昆虫による食物アレルギーのリスクを注意喚起するのに十分ではありません。甲殻類アレルギーを持っていない人でも、昆虫による食物アレルギーを発症する事例が存在するからです。
◯私たちが把握している範囲においては、昆虫による食物アレルギーの発症頻度や重症化のリスクは、既存の特定原材料等と比べて著しく高いとは現時点では言えません。今後の専門機関による研究が待たれます。
2例目では、「コオロギ粉末が7.5%配合されたあられ」を25g程食べてアレルギー反応を起こしたということですから、単純計算で1.875gのコオロギ粉末でアレルギーを発症したことになります。感覚的には、小さじ三分の一程度でしょうか。
こうしたことから「TAKEO」は昆虫食について、食物アレルギーのリスクを下げるため「体調が良い時に、十分に加熱された加工度の高いものを少量から食べてみる」ことを推奨しています。
5.稲の子供と恐ろしい虫
そもそも、アレルギー反応とは、アレルギーの原因物質である「アレルゲン(抗原)」を人体が異物とみなして排除しようとする免疫機能の一つです。
そもそも、排除しなければならないと体が反応するのものをわざわざ食べるなど、まるで、毒を少しずつ接種して体を慣らして、毒耐性を持たせる、なんてどこかの漫画のようですけれども、少なくとも「自然」なことではありません。
それを考えるとたとえ昆虫食をするとしても、「TAKEO」が推奨するように「体調が良い時に、十分に加熱された加工度の高いものを少量」からが妥当のように思います。
昨年2月、河野太郎デジタル相が、徳島で行われたベンチャー企業が事業を紹介しあう会合にゲスト出演し、ミックスナッツとあえてコオロギエキスと塩コショウで味付けした乾燥コオロギも試食。「新しい世代が新しいことを始めるときに対応できるように、国のルールはフレキシブルなものにしておかないといけないのかなと感じた……おいしかった。抵抗なく、あっさり」とコメントしています。
確か河野デジタル相はアトピーで、それゆえ竹のバンドの時計をしていたかと記憶していますけれども、乾燥コオロギを試食してアレルギーにならなかったのかは気になるところです。
それに、今はコオロギ食は安全だなんだと政府は世界機構がいっていても、後から実は、なんてことがあり得ます。最近でもmRNAワクチンが、今になって実は・・・なんてことが起こっています。
イナゴは”稲の子供(稲子)”と書きますけれども、コオロギは”恐ろしい虫(蛩)”と書きます。日本でイナゴは食べてもコオロギは食べてこなかったことは、たんなる偶然で片付けていいものではないのではないかと思いますね。
コオロギの危険性を非常に分かりやすく簡潔に解説してくれています。
— ぱ ん (覚醒) (@beachboze) February 22, 2023
「この虫は何千年と人の歴史がある中で、食文化に入ってこなかった。これが答え」 pic.twitter.com/85d6s15S9P
この記事へのコメント
白なまず
なる物はマスゴミと拝金政治家のアジェンダになっている。
食料危機をさけび昆虫食を推進しながら、決して自分たちは
食さない。ビルゲイツは全米一の農場主になっているようだし、
食料危機を演出し食料を世界中から無くそうとして農作物の
値段を高騰させるに違いない。日本の農家も農薬の高騰で廃業する
可能性が高そうだし、、、しかし、日本には無農薬栽培の技術が
ある。これを機に無農薬栽培に日本が変わり、世界が変わるはず。
またアフリカでネリカ米を大増産して少しでも食糧危機で貧国
の餓死者をなくし、砂漠を緑化して農地を広げてグローバリスト
の野望を砕くしかない。