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1.急成長する参政党
7月26日、参政党副代表兼事務局長の神谷宗幣参院議員が国会内で行われた党の定例会見で、次期衆院選について「次の衆議院選挙では、6の比例ブロックで6人。それから小選挙区もしくは他の比例ブロックで合わせて2人狙いたい。合計8という目標を掲げております」と、8議席獲得を目標に掲げました。
参政党は、6月の定例会見で、議席獲得目標を「6」としていたのですけれども、今回の会見で目標を2議席上方修正した形です。神谷議員はその理由について、「6ブロックはきっちり獲りたいということなんですけど、そう言うと『そこだけか』ということになってしまいますので、他にも比例ブロックに出る方もいらっしゃいますし、小選挙区でも勝ちを取りにいくんだという支部もある」と説明しました。
参政党は直近の各社世論調査で、国民民主党や日本共産党、公明党、れいわなどに迫る政党支持率をマークしていて、神谷氏議員は「各支部も前のめりになっている。最初から上限を6としてしまうと、そういう人たちの気持ちを受け止めることができない。あとプラス2、というふうに設定を上げた。選挙の準備期間の時間が増えましたので、6ということではなくもう2乗せていきたい、ということで上方修正した」と話しています。
設立から3年あまりの参政党は、現在、党勢拡大を模索しています。4月の統一地方選では、これまでのインターネット中心の選挙戦略を転換。地域の課題を意識した地上戦を展開した結果、計100人の議員が誕生しました。
6月17日に参政党が開催した次期衆院選の候補希望者説明会の大阪会場で、神谷議員が約60人の希望者を前に「選挙は総合人間格闘技。あなたのすべてが見られる」と訴え、次期衆院選を「党のブランドを向上させるための選挙」と位置付け、無党派層から支持を得やすい若い世代や女性の採用を重視すると説明。候補者には供託金と選挙活動費として計600万円の支給をアピールしました。
また、落選した場合も次の地方選挙に向けて支援するとし、「時間をかけてステップアップしてほしい。誠意を持って関わってくれるのであれば、党としてもきちんと向き合う」と呼び掛けています。
実際、獲得議席目標の上方修正を掲げた26日には、次期衆院選に擁立する新人30人を追加発表するなど、それなりに準備していることをアピールしています。
2.自民党は役割を終えた
徐々に世間に知られるようになってきている参政党ですけれども、7月28日放送の、ネット政治評論番組「文化人放送局」に神谷議員が出演しました。
番組では、自民党の岩盤支持層が離反しているという報道を取り上げ、政権維持が段々危なくなってきていると指摘しました。これについて番組コメンテーターで、経済安全保障アナリストの平井宏治氏は、「なんで自民党に投票してたかっていうと安倍さんだからですよ。……安倍晋三っていう政治家が言ってることとやってることが好きで支持してるから多くの岩盤保守層は自民党に入れてたと思うんです。ところが安倍さんが1年前に暗殺されてしまってもうガタガタと今崩れてるわけですよね。そうなってくるともうこれは自分が支持していた名前は一緒だけど違う政党になってしまったんだという認識が国民の間に広がっているからだと思います」とし、参政党に対する期待をコメントしています。
これを受け、神谷議員は次のような趣旨の意見を述べました。
・もう自民党は存在意義を失っている。役割を終えたといい党だったと思います。戦後の日本を復興するまでは。このように神谷議員は、自民党は2009年に戦後復興からの役割を終えていたのだけれども、安倍元総理がいたお陰でなんとか保守層に支えられていた。それが無くなった今、参政党など受け皿としての政党があれば、そこに国民の期待が集まる筈だ、と述べています。
・2009年に民主党政権に変わった段階でもう役割を終えていた。
・私は安倍政権が2012年からの日本を取り戻すというキャッチコピーの中で頑張れば日本が取り戻せるんじゃないかというふうに期待を持って自民党に入った。
・自民党の中に入ってみると公明党との関係のとかもあり、もう地元の議員も地方議員もたくさんいらっしゃるんだけれど、日本を取り戻す気概がない。
・なぜなら自民党が政権与党で権力があるから。
・自民党でいるだけで別に自民党の理念とか綱領とかみんな知らない。
・自民党が力持ってるから自民党なんだという方があまりに多すぎて、むちゃくちゃだなということだった。
・僕は自民党やめさせてもらって、政治はやめて安倍総理がいらっしゃったので日本取り戻してもらえると、側面から応援しようというぐらいの気持ちでいた。
・結局8年やられましたけども決していい方向にはならなかったと思います。
・安倍総理が亡くなられて、ますます自民党がダメになるぞと、でそれだったらダメだダメだと外で批判するんじゃなくて私ももう1回ねダメ元で本当に理想的な政党しかも国会議員とか中心ではなくて草の根で国民が作る政党にしようというコンセプト作ったのが参政党。
・今まで政治の外側にいた人たち、選挙に行かない残りの50%以上の人たちがコラまずいぞ気づいて、彼らの声が反映される仕組みを作らないといけない。その受け皿としての参政党だという思いだった。
・自民党の支持率が下がるというのは当然で、これからも上がる見込みなしということです。
・なぜ自民党が、今までそれなりだったかというと受け皿がなかったからです。
・我々かもしくは我々と似たような政党ができるかもしれません。そういったところに期待が向くはずなので、新しい形の国民の期待を集める政党が出てくれば自民党の支持率が下げ止まることはないだろう。
・なぜならもう10年以上前に役割を終えてるからです
3.安倍さんを支持していた保守は参政党に流れるべき
では参政党は保守層の受け皿になり得るのか。
巷では、維新の支持率が上がり、自民から逃げた保守層が維新に流れたのではないかという意見も出ているようですけれども、6月7日、BSフジプライムニュースに出演した、自民党の元衆議院議長の伊吹文明氏は、その意見に意を唱えています。
伊吹氏のその発言部分を引用すると次の通りです。
私の感覚からするとね。安倍さんがまあいなくなったんで、安倍さんの周りを囲んでいた保守というものが今の自民党に飽き足らず、維新の方に流れたと僕はちょっと違うんじゃないかと思うんです。このように伊吹氏は、安倍元総理を支持する保守層は維新ではなく参政党に流れるべきだと述べています。これは前述の経済安全保障アナリストの平井宏治氏が「なんで自民党に投票してたかっていうと安倍さんだからですよ」と参政党に期待する発言をしていたことと軌を一にします。
もし本当にそういうものが流れたとすれば、それは参政党に流れるべきであって、維新の主張っていうのはね。自民党内で言えばね。小泉竹中路線なんですよ。
また、伊吹氏は別日放送と思われる「プライムニュース」で、自民から保守層が逃げた理由について、次のように述べています。
・参政党なんかの言ってることは僕らあまり違和感をで感じないんですよ要するに、伊吹氏は今の自民党はまともなことを言わないから、参政党のいうこと、すなわち安倍元総理がいうようなことに共感を持つ人が逃げたのだ、というのですね。手厳しくかつ的確な指摘だと思います。
・それ以外の政党についてはちょっとどうかと思うことあるけども
・だからやはり正論というものが、多くの票を取ろうとすると、多くの人に歓迎されるというかね、財源の裏付けなくばらまきを言うとか、個別利益をくすぐってみるとか、どうしても、やっぱり既存政党にはそういう欠点があるんですね
・だからそういうしがらみのない少数政党に極めて限定的なんだけどシンパシーを感じる人がいる
・逆に言えばそれらの人は、自民党がもう少しまともなこと言ってくれれば……まともっていうか、同じようなことを言ってくれれば自民党に入れてもいいなと思う人が逃げたんじゃないんですかね
4.認知領域の戦いにおける陰謀論の脅威
その一方、参政党の主張・政策は、陰謀論に基づいているという指摘もあります。
ライターの雨宮純氏は自身のnoteで、昨年の参院選選挙期間最終日である7月9日に芝公園で行われた参政党のイベントに参加したレポートを掲載しています。
雨宮氏は、参政党について「保守思想をベースに自然派を取り込んだ主張を展開している。参政党の自然派への傾倒はかなりのものであり、公式サイトを見ただけでは分かりづらい(というより、ウェブサイトや選挙公報では過激な主張を意図的に隠しているように見える)が、街宣では反ワクチン発言を繰り返し、陰謀論への言及も多々行われている」と指摘していますけれども、レポートでは5人の演説を紹介しています。
その演説は、「既存の政党は今の日本を作ってきたので全て駄目であり、新しく出てきた我々こそが理想社会を作れるのだ」という理屈を使い、「左右に関係なく既存の政党を批判し、エリートや主流医学を否定するために陰謀論や自然派を持ち出している、と指摘。そして、武漢ウイルス禍については「このコロナ禍はプランされていた、プランデミックだったというのが言われているんです!国民を恐怖でコントロールする。次はサル痘、その次は別のウイルスとシナリオが用意されているんでしょう!」との演説を紹介しています。
こうした「陰謀論」について、笹川平和財団の長迫智子研究員は7月19日に「認知領域の戦いにおける陰謀論の脅威 —海外における体制破壊事案から日本における陰謀論情勢を考える」という論考を出しています。
論考では、近年、第6の戦場として認知領域の戦いに焦点が当たるようになったとし、「認知に影響を与えやすいナラティブの一つとして、陰謀論が脅威の一つとして認識されるようになってきた」と指摘しています。
論考は、「独自の世界観や物語性を有する陰謀論は、単なる個々のディスインフォメーションとは違い、強力なナラティブとして機能する。陰謀論は、何らかの団体が社会を裏で操っている、世界を支配するために病原体を開発したり選挙を操作したりしている、といった発信者に都合の良いナラティブ(物語)によって、この世界で起こっている困難な現実を説明するが、その解釈を一旦受容してしまうと、それを受け入れた個人のワーキングメモリに働きかけ、陰謀論という認知フィルターが形成されてしまう。そして、この陰謀論というフィルターを通じて外部の情報を取捨選択することとなり、さまざまな現実の事象を個々人の認知領域の中で処理して解釈する際にもこのフィルターのもとで行われ、この陰謀論フィルターを通過した結果としての行動が生み出される。世界に対する一定の解釈というナラティブを有する陰謀論は、このようにして認知領域への攻撃力を発揮するのである」と説明しています。
要するに、一旦、陰謀論を受け容れてしまうと、それ以降は、陰謀論の「色眼鏡」で世の中を見てしまい、それに従った行動を取るようになる、というのですね。
また、論考では、近年の陰謀論団体の特徴として「スピリチュアル要素を組み込むことでそのような思想に親和性のある人々も団体参加に誘引し、また既存の宗教団体や霊性運動と結合する傾向がみられる」とし、陰謀論とスピリチュアリティの混淆について、「コンスピリチュアリティ:Conspiracy(陰謀論)とSpirituality(霊性)を組み合わせた語」という概念が提唱されるようになっている、と述べています。
そして、このコンスピリチュアリティの流れを汲む団体として、論考は、参政党を挙げています。論考の該当する部分は次の通りです。
コンスピリチュアリティの流れを汲む日本最大の団体として、参政党にも注意を払う必要があるだろう。党の主張や党役員の発言には、ユダヤ系陰謀論やワクチン陰謀論、スピリチュアル要素などが確認されている。2022年の参議院選挙では1議席を獲得し、地方議員数は124名、党員・サポーター数は2022年7月時点で約94,000人にのぼっている。国会や地方議会に議席を持つ政党が、このような主張を繰り広げていることは憂慮すべき事態である。
前述したライターの雨宮純氏参政党の演説レポートは、その盛り上がりについて取り上げ、「ここまでの熱狂を生み出せる政党は他にないだろう。しかしその熱狂を支えるのは新しい政党が作り出す理想郷への期待と、まだ世に知られていない変革運動に初期から関われているという特権意識である。果たして参政党はこの熱狂を維持することができるのだろうか」と記して締め括っています。
もし、参政党が笹川平和財団の長迫智子研究員がいう「コンスピリチュアリティ」の流れを組んだ陰謀論団体だとすると、その陰謀論は支持者達の認知領域を攻撃して陰謀論の「色眼鏡」で染め上げ、彼らを「陰謀論」に沿った行動をさせることになります。畢竟、彼らの参政党への「熱狂」は維持されることになると思われます。
ただ、前述の平井宏治氏や伊吹文明氏が指摘しているように、安倍元総理を支持していた人達が、今の自民を見限って参政党に流れたとするならば、彼らをひとくくりに陰謀論に染まった人達、としてしまうのには疑問はあります。
ともあれ、これらについての答えの一端は、次の衆院選で明らかになると思いますね。
この記事へのコメント
日本は独立した主権国家でしょうか?
私も以前はそう思っていました。ただWGIPのせいで自虐しているだけだと。
しかし、実際には戦後から今日に至るまでアメリカの無茶な要求をずーっと飲まされ続けてきたのです。海外ではとっくに禁止されている危険な農薬、除草剤、ホルモン剤や薬品に塗れた肉、添加物など日本は買わされ、米は減反して自給率を下げ、アメリカの米を輸入している。逆らう事は許されず、そのために厳しかった安全基準を下げさせられています。この辺りの話は鈴木宣弘氏の著書を読んで頂きたいです。
官僚も政治家も、暗殺を怖がって国民の命を守ろうとしません。脅しでも恐怖心を煽るわけでもなく、日本の将来は暗澹としています。
こんな状況を変えるのは日本国民の覚醒しかなく、そのための参政党なのです。
3年前、ディープステートが不正選挙で傀儡の大統領を当選させ、それと前後して環境デマやポリコレ、LGBT、BLM、移民問題で世界を混乱させ分断しようとしています。毒の入ったワクチンを打たせ、昆虫や培養肉を食べさせようとしています。
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トランプ元大統領はハッキリと「次の大統領選に当選したら、ディープステートと闘う」と言っています。そして圧倒的支持を得ています。これが世界の常識なんです。