内モンゴルの死の雨

今日はこの話題です。
画像

 ブログランキングに参加しています。よろしければ応援クリックお願いします。



2023-09-08 212200.jpg

1.G20を欠席する習近平


8月7日、中国の習近平国家主席は、先日洪水被害に遭った黒竜江省を視察し、被災者を見舞いました。黒竜江省を含む北東部は7月下旬から8月上旬まで続いた記録的大雨で農地を含む広い地域が被害を受けていたのですけれども、習主席は今週になってようやく現地入りした形です。

その一方で、習主席は今週開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議を欠席。週末のG20首脳会議も参加を見送る見通しです。

これについて、シンガポールのリー・クワンユー公共政策大学院のアルフレッド・ウー准教授は、習主席が被災地を視察するタイミングは、江沢民元国家主席や胡錦濤前国家主席のときと比べてかなり遅く、権力の集中が原因かもしれないと述べ、7月の洪水情報が習主席に伝わったのが遅かったとみられるほか、8月は南アフリカで開催された新興5カ国(BRICS)首脳会議で忙しかったと分析しています。

また、コンファレンスボード中国センターのアルフレッド・モントゥファヘル所長は習主席にとってBRICS首脳会議はG20よりも優先順位が高いとし「G20では達成すべき戦略的目標がないほか、米国とその同盟国が習政権を批判するために会議を利用するリスクもある……景気減速や自然災害が人々の生活に与える影響を考えれば、国内情勢に注意を払うことが習氏にとって優先順位が高い」と指摘しています。

そんな折、中国外務省はザンビアのヒチレマ大統領が10~16日に中国を訪問すると発表。また、ベネズエラのマドゥロ大統領が8~14日に中国を訪れると明らかにしました。

G20に出ない癖に、ザンビアとベネズエラの2カ国の訪問は受け入れることは、対外的にメッセージを送ったとの見方も出ています。

習主席は、来年から11ヶ国体制となることが決まったBRICSのような中国の影響力が強い枠組みを選ぶというメッセージです。今回訪中するザンビアとベネズエラはいずれも多額の債務を抱えています。

中国は「一帯一路」でアジアやアフリカに積極的に融資し、巨額のインフラ開発を進めてきました。けれども、融資条件は不明な場合が多く、債務再編では借り手と1対1の交渉を好むとされていますから、またぞろ債務を出汁に何某かを得ようとすることは十分考えられます。


2.インドのPRに利用されたくない


一方、面白くないのはインドです。

習近平主席がG20首脳会議の欠席を決めたことについて、今回のホスト国であるインドは、中国のインドに対する冷ややかな態度を示しています。

9月5日、インド外務省の報道官はG20首脳会議には習主席の代わりに李強首相が出席するという中国政府の決定について、コメントを求められたのですけれども、それに応じませんでした。

今回のG20サミットで議長を務めるインドは、この機会をグローバルサウスのリーダー国としての地位を固めるための新たな一歩とみているとされています。

習主席の欠席について、地元のヒンドゥー紙は「インド行きを見送るという決定の意味は大きい。1週間前には、南アフリカで開催されたBRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)サミットに合わせてモディ首相と会談しているのだから」と指摘しています。

他方、習主席の欠席には、中印両国によるグローバルサウスの主導権争いという側面もあるという見方もあります。つまり、中国側はモディ首相の「縄張り」で世界の指導者たちと会うためにニューデリーを訪問する姿をインド側のPRに利用されたくないと考えた可能性も指摘されています。

また、G20で反中国の国と会うことを嫌がったという見方もあります。

台湾アジア交流基金のサナ・ハシュミ氏は「G20サミット出席取りやめは、おそらく習が『反中連合』と見なす国々から冷遇されることを懸念してのことだろう。例の地図に対するインドや東南アジア諸国からの反発の影響もある……これは中国の言行不一致を際立たせる行動だ……多国間の首脳外交、特にグローバルサウスの連携を強調していながら、G20サミットに出席しない。習はG20を多国間の公平な枠組みと見ていないのかもしれない」とも述べています。


3.北戴河会議での諫言


このように、今回、習近平主席がG20出席を見送ったのは、外交的な影響力拡大を狙ったものだという見方がある一方、内部的な要因も関係しているという指摘もあります。

日経新聞編集委員の中沢克二氏は、G20欠席の発端は北戴河会議での長老の諫言であり、それに対し習主席は激怒したと伝えています。

中沢氏によると、長老らは、8月に開かれる北戴河会議に先立ち、独自に会議を招集、現指導部に伝えるべき意見をとりまとめたそうです。そして、その長老らの「総意」を携えた代表者数人だけが今回、北戴河会議に出席し、習主席に対し、「これ以上、混乱させてはいけない」と、経済のみならず政治、社会全般を含む広範な内容について、従来になく強い口調で諫言したのだそうです。

これに激怒した習近平主席は、側近に「過去三代が残した問題が、全てのしかかってくる。10年も頑張ってきた。だが問題は片付かない。これは、私のせいだというのか?」と後で側近に爆発したようです。

中沢氏は、こんな状況で中国と仲の悪いインドが主催するG20首脳会議に習主席自ら出席すれば、「権威あるトップを今、行かせるのは危ない」と側近らが、メンツを失う恐れから出席を見合させのだと述べています。

更に、中沢氏は、北戴河会議が終わった直後の8月下旬、南アフリカで開かれたBRICS首脳会議に出席した習主席はビジネスフォーラムでの自らの演説を土壇場でキャンセルし、代読としたことについて、会場で、思わしくない中国経済について習主席に直に問う「不規則質問」が万一、飛び出せば、メンツを潰されるとの心配があったから、という見方も紹介しています。

なんだかんだいって、針の筵状態だという訳です。


4.内モンゴルの死の雨


今、中国は日本に対し、原発処理水放出に難癖をつけていますけれども、実は中国こそ深刻な放射能漏洩が起こっているという噂がネットで出回っているようです。

ジャーナリストの鳴霞氏によると、最近、内モンゴルの露天掘りの炭鉱で、石炭採掘を再開したのですけれども、その炭鉱はウラン鉱脈にも近く、採掘される石炭にはウランが混ざっているのだそうです。

採掘の際、このウラン混じりの塵が黄砂と混じり、近隣に降っているとのことで、更に雨と混ざることで、「死の雨」となって、大量の被爆者を産んでいるのだそうです。内モンゴルの病院には、大学病院は、一日800人の被爆者が運ばれているとのことで、旧満州地域、新疆、モンゴルはもとより北京も危険区域になっているのだそうです。

それを知った習近平主席や幹部は、現在、上海に逃げているそうで、これが本当であれば、上海にまで逃げないといけないくらい、相当深刻な事態になっている可能性があります。

第13次五カ年計画(2016~2020年)以降、中国政府は石炭の生産を山西省、陝西省、内モンゴル自治区、新疆ウィグル自治区の4地域の大規模炭鉱に集中させる政策を進めてきました、その結果、2021年の4地域の生産量は合計32億5200万トンと、中国国内の総生産量の8割を占めるに至っています。

その地域から放射能漏洩となればただことではありません。

北戴河会議で長老達に諫言されたのに対し、「問題を作ったのは過去三代の政権だ、これを私のせいだというのか」と側近に激怒したとされる習近平主席ですけれども、内モンゴル炭鉱を推進したのは習近平政権であることを考えると、放射能漏洩が事実であれば、間違いなく習近平主席のせいになるかと思います。

ただ、ウラン混じりの塵が黄砂と混ざって散ったとなると、その範囲にもよりますけれども、その影響は長く続きます。いくら隠蔽の国だとしても、いつまでも隠し通せるとも思えません。一定の警戒は必要になるのではないかと思います。

2023-09-08 212201.jpg




  twitterのフリーアイコン素材 (1).jpeg  SNS人物アイコン 3.jpeg  カサのピクトアイコン5 (1).jpeg  津波の無料アイコン3.jpeg  ビルのアイコン素材 その2.jpeg  

この記事へのコメント