たちあがれ日本保守党

今日はこの話題です。
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1.開設十五日で大躍進


9月15日、ベストセラー作家で保守論客としても知られる百田尚樹氏と、ジャーナリストの有本香氏が立ち上げた「日本保守党」の公式X(旧ツイッター)アカウントのフォロワー数が25万1778と自民党のXフォロワー(約25万1700)を抜いて国内政党で1位となりました。

これは今月1日のアカウント開設からわずか15日の大躍進で、百田氏は緊急のユーチューブライブで「これは歴史的なこと。歴史的瞬間って、そんなにオーバーじゃないと思う……Xは特殊な人の集まりではない。老若男女、さまざまな人が参加している。半月ですべての政党を追い抜くというのは前代未聞ですわ……既存の与党野党に対する不満が集まっているともいえる」と、その喜びを語りました。

「日本保守党」の公式Xのフォロワーはまだ増加し続けているようで、17日午前の段階で26.4万になっています。

公式Xアカウントは今月1日、「百田新党(仮)」として開設されたのですけれども、当時、党名発表は「10月17日」と告知していました。この日に都内で記者会見と「結党の集い」を開催し、その場で「党名」と党の指針、全容を発表する予定だったそうです。

ところが、予想外の反響を受け、百田氏が「フォロワー数が20万を超えたら、前倒して党名を発表する」と投稿。すると13日にはフォロワーが20万を突破。政党名の「日本保守党」を前倒しで発表したという訳です。

百田氏は「Xのフォロワーやから、まだ得票には直接結びつきません」と断りながらも、「X内では日本保守党が与党第一党です。政権奪取!」と鼻息荒くしています。




2.おもしろきこともなき世をおもしろく 住みなすものは


もう一人の設立者であるジャーナリストの有本香氏が翌14日、夕刊フジのコラムで次のように述べています。
【前略】

ネット上にいる多くの国民の声、期待に押されて、1カ月以上も前倒しの党名発表となった。誠にありがたい限りである。

とはいえ、「日本保守党(略称‥保守党)」はいまだ国政政党ではない。

公職選挙法(86条)、政治資金規正法(3条2項)、政党助成法(2条)、政党法人格付与法(3条)の定める政党要件は、次の通り。

1.現職の国会議員が5人以上所属している2.前回の衆議院議員総選挙か、前回か前々回の参議院議員通常選挙のいずれかで、得票率が全国(選挙区か比例代表のいずれか)で2%以上ある―のいずれかを満たす必要がある。

ただし政党助成法では、2のケースでも所属国会議員が1人以上いないと政党とは認められない。

この政党要件を満たさない限り、企業・団体からの献金は受けられず。個人からの献金も少額に限られ、政党交付金という多額の助成(国会議員一人あたり約4500万円相当)も受けとることができない。

資金的に非常に厳しい制限のある私たちが、頼るのはネットを使って直接、国民の皆さんに訴えることしかない。

早くも、一部の自民党支持者からはこんな声が聞かれる。「百田尚樹の知名度があろうが、ネット上のフォロワーが多くあろうが、泡沫(ほうまつ)『新党』に何ができる?」。

大与党の支持者様が小馬鹿にするのも然り。今の私たちは無力な存在だ。

かねてから言っているとおり、自民党が「巨象」だとすれば、日本保守党は「蟷螂(とうろう)の斧」。しかし、保守党が、Xのフォロワー数では全ての野党の公式アカウントをゴボウ抜きし、自民党の数に迫るところまできていることも事実だ。

この現象をネット上の国民有権者は「痛快」と思って楽しんでいる。高杉晋作ではないが、「おもしろきこともなき世をおもしろく」することも私たちの役割の一つと心得ている。

かといって、過去の少数政党のように「面白さ」を狙い、奇をてらったネーミングや策を掲げることはしない。あくまでも、日本をど真ん中に置いた「正論」で攻めていく。

日本保守党としての発信第一弾として、昨日、次の投稿をした。

「本日、北朝鮮はミサイル発射という暴挙を複数回働いた。日本保守党(代表‥百田尚樹)は、日本政府に、北朝鮮への制裁の拡大を求める。まず、現在、朝鮮総連の最高幹部と一部技術者を対象にしている「再入国禁止」の制裁を総連の中央委員と専従職員に拡大すべきである。ご賛同の向きは拡散願います」

14日の朝、この投稿は1万7000のリポスト、4万超の「いいね」を獲得している。同胞を拉致した隣国からミサイルを撃たれても「遺憾砲」を棒読みするだけの政治にウンザリ。そんな国民の声を、私たちは自らの力にしていく。
有本氏自身、「日本保守党」が泡沫であり、無力な存在だと認めています。


3.ニュース価値を「上書き」せよ


それでも、フォロワー含め、保守派の識者からの「日本保守党」への期待は小さくありません。

ジャーナリストの門田隆将氏は「このまま自公政権が続けば日本は滅ぶ。LGBT、移民、増税、税金バラ撒き、媚中勢力闊歩、韓国への譲歩…“総理になりたい”だけだった岸田首相は自民をここまで左翼リベラル化した事がさぞ満足だろう。だがこのまま日本は滅ぶ訳にはいかない。“日本保守党”が注目される所以はそこ」と語り、別の投稿で、福島第1原発からの処理水放出に対してイチャモンを付けている中国について、「あの理不尽さは、岸田政権が『わが国はIAEA(国際原子力機関)の厳格な検査を受けている』と毅然とした態度を取らないからだ。百田新党には中国への強烈な姿勢を貫いてほしい。自民党には保守・現実派の議員もいる。百田新党は議席獲得のうえで、高市早苗経済安全保障相のような政治家への支持も打ち出してほしい」と注文しています。

また、福井県立大学の島田洋一名誉教授は「既存政党、特に左派野党が揚げ足取りの批判に終始するなか、百田新党には日本再生のために『異次元の攻め』を見せてほしい。批判的なメディアは百田氏の失言などを攻撃してくるだろうが、弁解よりも一段上の『強烈な正論』を浴びせて、ニュース価値を〝上書き〟すればいい。本格保守政党になることを期待している。中国共産党を崩壊に追い込んでほしい」、「なぜ百田新党を支持するのかと聞かれる。安倍首相の遺志を継ぐ百田、有本両氏が、欧米左派の猿真似に走る永田町政治に無謀を承知で斬り込むという以上、支持する以外の選択肢はないだろう。もっとスマートなやり方があるという人はそれを実行すればいい。健全な社会には、昭和残俠伝の精神も必要だ」と語っています。

そして、経済ジャーナリストの荻原博子氏は「岸田政権は、ガソリン価格の高騰も『小手先の補助金』でごまかそうとするなど、庶民の生活をバカにしている。岸田政権への怒りは右も左も関係ない。百田氏は度量が大きい。保守だけでなく、皆を引き入れて国民政党にしてはどうか。百田新党は、具体的な新党像がまだ見えない。かつての新党には期待を裏切った政党もある。支持者の期待を背負って、清廉な政治を行ってほしい」と期待を口にしています。

更に、嘉悦大教授の高橋洋一氏は11日Xで、「百田新党。Xのフォロワー数が凄い。政治活動は数なので既存政党は脅威に思っているでしょう。オレは政治活動しないのは家訓。大学教授は相手の政治スタンス抜きに教えるし、元官僚なので官僚時代のクセでどんな政党でもレクしてきたので、このほうが自分に合っている」と投稿しています。

一方、政治ジャーナリストの安積明子氏は「SNS活動としては、すごいスタートダッシュだ。ただ、フォローしているからといって、必ずしも支持者ともかぎらない。政党支持率と比例するかも不明だ。大手メディアが取り上げるようになるのは、結党式以降ではないか」と指摘しています。


4.たちあがれ日本保守党


過去にも、保守を掲げ、新党を結成した例はありました。

2010年4月、無所属での活動を続け、新しい保守政党の構想を示唆してきた平沼赳夫氏と当時、自民党を離党した与謝野馨氏らが民社国連立政権に対する批判層や保守層の受け皿として平沼氏・与謝野氏・園田博之氏・藤井孝男氏・中川義雄氏・石原慎太郎氏を発起人、平沼氏を代表、与謝野氏を共同代表とする新党「たちあがれ日本」が結成されました。

平沼氏によると、当時、党名をどうするかについて、平沼氏が「日本保守党」を掲げたそうなのですけれども、石原慎太郎氏が「ダサい」と一蹴。全員で検討し、「がんばれ日本」「すすめ日本」「新党ちから」「よあけ」「れいめい(黎明)」などの候補が出た結果、「立ち上がれ」を親しみやすい平仮名表記にした党名に決まったのだそうです。

そして、その年の7月に参院選挙があったのですけれども、結党メンバーで当時現職の中川義雄氏、前自民党参院議員で元総務大臣の片山虎之助氏、前衆議院議員の中山成彬氏、杉村太蔵氏、野球評論家の中畑清氏などを比例区で擁立。選挙区では青森、茨城、東京、神奈川の4選挙区で新人公認候補を擁立しました。

その結果、比例区で1議席(片山虎之助氏:117,636票、政党得票数:1,232,207(2.11%))を獲得。参議院における党所属議員が改選前と同じ3名となり、7月16日に参議院で新党改革と統一会派「たちあがれ日本・新党改革」を結成しています。

奇しくも、当時の平沼氏が提案した党名と同じ「日本保守党」がどれだけ選挙で票を獲得できるのかについて、衆参の違いはありますけれども、筆者は、この「たちあがれ日本」の例が参考になるような気がしています。

もっとも、「たちあがれ日本」は結党時点で現職議員が参加していましたからね。今回の「日本保守党」とは条件が異なるところもあるかと思いますし、SNSも今ほど普及していませんでしたから、まったく同列には考えられないとは思いますけれども、一つの目安になるのではないかと見ています。

やはりポイントはネットでの支持と実際に投票に行く人との乖離がどこまで埋まるのかという点だと思います。

月刊「Hanada」は次期衆院選でどの政党に投票しますか、という緊急ネットアンケートを行いましたけれども、その結果、日本保守党が77.6%と参政党8.5%、自民党8.3%に大きく水をあけて圧勝しています。

この中のどれだけが実際に投票所に足を運ぶのか。そして議席を獲得できるのか。注目したいと思います。




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この記事へのコメント

  • naga

    Xでの支持が多くても、その内どれだけが選挙で投票するか、選挙までにどれだけ候補者を揃えられるかが問題です。しかし、いきなり有力な政党になれる訳もなく、ましてや政権をtることなどできないでしょうから、今の情熱を保ちつつ地道に活動することが大事です。
    2023年09月19日 10:51