

1.ベニコウジ色素
紅麹問題が拡大しています。
例の小林製薬の「紅麹」が含まれたサプリメント商品の利用者に健康被害が出ている問題で、カップ麺などにも「ベニコウジ色素」などと表示されていたと、ネット上で情報が流れて騒ぎになっています。
小林製薬は、24日に16年から商社や食品メーカーなど52社に紅麴を供給したと報道各社に説明していますけれども、自社製品への使用は約2割で、約8割は他社に原料販売していたとしています。
一部メーカーは該当の紅麹を使っていた食品などの自主回収を始めていますけれども、日清食品のカップ麺の「どん兵衛」にも、「ベニコウジ色素」との表示があったとX上で写真が投稿・拡散しています。
ユーザーからは「家に大量にあるどん兵衛どうしよう」、「腎機能確認せねば」、「不安しかないですね...」といった声が漏れたほか、「サプリみたいに高濃度でなければ大丈夫じゃない?」との指摘もあったようです。
また、同じカップ麺の「赤いきつね」などにも「ベニコウジ色素」との表示があったと、X上で指摘されています。
これらに対し、3月25日、「どん兵衛」製造元の日清食品ホールディングスの広報部は、J-CASTニュースの取材に対し、「どん兵衛を含む弊社の商品に、健康被害が生じている小林製薬の紅麹原料は一切使用していません」と回答。
同じく25日、「赤いきつね」製造元の東洋水産CSR広報部は「小林製薬様とは、直接の取引はございません」と回答。商品の詳細については、調査中だとしています。
ネット上では他にも、パスタソースなどに紅麹が使われていた、といった報告が次々に上がっており、不安が広がっています。
2.衛生状態は確認できかねる状況だ
3月27日、小林製薬本社のある大阪市は食品衛生法に基づき、該当3商品の回収命令を出しました。
大阪市は、問題の3商品について、商品が回収された段階で、廃棄命令を出す方針とのことで、現在、小林製薬に対し、「①健康被害情報」「②紅麹の販売状況」「③原因の調査状況」「④紅麹原料の製造工程に関する状況」の大きく4点を報告するよう文書で指示したとしています。
小林製薬は、原因として「想定していない成分」が含まれていたとしていますけれども、これについて、22日の会見で、「原因物質は特定できておりませんが、"成分"が出ているのは、紅麹原料からも出ておりますので、おそらく弊社の自社工場で作った原料の中で入っていたのではないか」と述べています。
これについて、大阪市の担当者は、「(当時、紅麹を製造していた)大阪工場が昨年12月に廃止されていて、大阪市保健所にも廃止届が出されています。こちらに関しては、衛生状態の確認ができかねる状況」と、製造時の衛生状況の検証が難しいとの見方を示し、現在、小林製薬の紅麹の製造拠点は、機械ごと和歌山県内の工場に移っていることから、今後、和歌山県側と連携して対応するとしています。
3.プベルル酸
3月28日、小林製薬は、新たに「紅麹コレステヘルプ」を摂取していた2人が亡くなったと遺族から連絡があったことを発表しました。
小林製薬によると、摂取していた時期は1人は2021年ごろ、もう1人は2022年初めごろと連絡があったということです。
この日、厚労省は医師や、栄養学、薬学などに詳しい専門家による調査会を開き、回収命令の対象となった3つの製品と同じ紅麹原料を使って製造された製品について、メーカーなど各社に自主点検を求めることを決定しました。
この中で、厚生労働省は、小林製薬の「紅麹」の成分が含まれた健康食品を摂取したあとに腎臓の病気を発症するなどして28日までに4人が死亡し、入院した人については会社からの報告でこれまで106人とされていたのが、重複などを除いた結果、のべ93人となったと報告。そして医療機関を受診した人はのべ379人、会社が受けた相談件数はのべおよそ1万2000件にのぼっていると説明しました。
今後、小林製薬からサンプルやデータの提供を受け国立医薬品食品衛生研究所で原因究明を進めることが確認され、問題の紅麹原料を使って製造された製品への対応について協議が行われ、厚生労働省がメーカーなど各社に自主点検を求めることになりました。
対象は、小林製薬が直接紅麹原料を卸している企業52社と、これらの会社などから小林製薬の紅麹原料を入手している企業173社とのことですから、結構な数の食品に使われていることが推測されます。
厚労省が自主点検を求めるのは、「命令の対象となった3製品に含まれる量と同等以上の紅麹を1日あたり摂取することになる製品」と「過去3年間に、医師から健康被害が1件以上報告された製品」で、52社については29日までに、173社については来月5日までに自主点検の報告を求めています。
ただ、厚労省が報告を要請している内容が1日あたりの摂取量と過去3年に絞っているところから、そこに危険因子があるとみていると思われます。
更に厚労省は、小林製薬が28日に「未知の成分」は青カビから発生する「プベルル酸」の可能性が高いと報告していたことを明らかにしています。厚労省によると、小林製薬が健康被害のあった製品のロットを調べたところ、プベルル酸が含まれており、国立医薬品衛生研究所も確認したとのことです。
プベルル酸は青カビの一種の代謝産物から見つかった天然化合物として、1932年に報告された菌で、プベルル酸そのものの細胞毒性は低いものの、プベルル酸からの誘導体や合成中間体からの誘導体では細胞毒性が高いものもあるようです。
4.大炎上する厚労省
3月28日、岸田総理は参院予算委員会で、小林製薬が製造した紅麹のサプリメントの健康被害に関し、死亡との関連が疑われる例が新たに2件報告されたとした上で、「まずは原因の特定が重要であると認識している。関係省庁で連携して連絡会議を昨日開催し、本日厚生労働省の審議会を開催するなど取り組みを進めている。原因の特定を進めた上で、再発防止にいかなる政策が必要なのかを政府としても検討していく」と述べ、原因の特定が大事だと強調しました。
繰り返しになりますけれども、これに対し、正反対の対応を見せているのが、武漢ウイルスワクチン健康被害です。
3月26日、厚労省は公式Xで「小林製薬が販売した紅麹に関連した食品の自主回収情報をお知らせします。この製品を購入した方は、直ちに喫食を中止し、身体に異常がある場合には、医療機関を受診するか最寄りの保健所にご相談ください」との呼びかけを行ったのですけれども、これが大炎上。ちょっと拾っただけでも、次のようなツイートが並んでいます。
《どちらがすぐに回収すべきか、わからないとは言わせないよ?》このように、ワクチンとの対応の差に激しい抗議の声が寄せられています。中には、《それホントに小林製薬のせいですか? 新コロワクチン後遺症のせいじゃないの?》、《エイズや梅毒の感染率を爆上げさせ、誰も罹らなくなったサル痘からハンセン病まで復活させ、ヘルペスやブドウ球菌で人が死ねるようにした奇跡のワクチンについてはいっさい知らんぷりか、あんたらは。ワクチン接種による免疫機能の低下がすべての原因。紅麹ふくめ何も問題なかったハズです。》と、ワクチンのせいではないのかという意見まである始末。
《ネイチャーが、mRNAワクチン技術に「致命的な結果をもたらす可能性がある」深刻な問題点を研究で判明していますよ。非公開研究を分析した博士は「新型コロナワクチンは決して人間に投与されるべきではなかった」と述べていますよ。即中止すべきではないですか。》
《2021年、コロナワクチンの先行接種後、亡くなられた方々です。どうしてこの時、国民に周知しなかったのですか?食品と同じ様に、複数人、亡くなる人がいた時点で周知、中止、回収してくれていたら、コロナワクチン接種後に亡くなる人がこんなに増える事なかったのに。…今もう接種後の死亡者数2000人以上、人定数500人以上ですよ。食品では数名亡くなっただけで大騒ぎするのに、コロナワクチンではスルーなのですか?おかしいです。》
《このお知らせができるなら、コロナワクチンで2021年先行接種始まってすぐ死亡者出たときになぜやらない?一般接種開始して2週間毎の副反応報告で毎度100人ペースで死亡者が出たのになぜやらない?超過死亡は増加の一途でまるで戦時ですよ?厚労省の医系技官、あなた方がこの大惨事を招いた張本人です。そして今なお利権と保身にしがみついている。小林製薬を利用して己の罪を誤魔化そうとしてはいけない。いい加減にしたらどうなのか》
ただ、もし仮に、紅麹が生成するシトリニンだのプベルル酸だので、死亡にまで至るのは「免疫機能の低下」が原因だと証明されようものなら、より一層ワクチンの可否に目を向けられるようになるかもしれません。
3月28日のエントリー「小林製薬紅麹製品の安全性評価」で、筆者は、この対応の差について、政府は、国民にこのおかしさに気づくようにわざとやっているのではないかと述べましたけれども、やはりこういう反応が出てくるのは、自然だと思います。
また、筆者は件のエントリーで「大企業や国がやっているからと、何も考えることも調べることもなく鵜呑みにしてしまうのは、時にとんでもない危険を招くことがある」とも述べましたけれども、冒頭に取り上げたように、自分達が何を食わされているのか、何を飲まされ、何を射たされているのかを一々確認するような風潮が出てくるのだとすれば、そこだけは、少しマシになったといえるかもしれませんね。
小林製薬が販売した紅麹に関連した食品の自主回収情報をお知らせします。
— 厚生労働省 (@MHLWitter) March 26, 2024
この製品を購入した方は、直ちに喫食を中止し、身体に異常がある場合には、医療機関を受診するか最寄りの保健所にご相談ください。https://t.co/csonhJO6t3
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