殺傷力行使も許可されていたトランプ邸突入

今日はこの話題です。
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1.互角プラスの米大統領選


アメリカ大統領選を11月に控え、段々と盛り上がってきているようです。

5月の世論調査ではトランプ氏とバイデン氏はほぼ互角で、エコノミスト/ユーガブの調査では5者択一の場合にトランプ氏がバイデン氏を1ポイントリード、Foxニュースの調査では二者択一でトランプ氏が1ポイントリード、ロイター/イプソスの調査ではトランプ氏とバイデン氏は同率、モーニング・コンサルタントの週次世論調査(5月17~19日)ではトランプ氏がバイデン氏を1ポイントリードしています。

一方、ハーバード大学CAPS/ハリスの5月の世論調査では、二者択一の場合にトランプ氏がバイデン氏を5ポイントリード。ここに「わからない/未定」という選択肢を加えると、トランプ氏のリードは6ポイントに拡大しました。こちらの結果だけ、トランプ氏支持がリードしています。

また、ロイター/イプソスの世論調査では、イスラエルとハマスの戦争はバイデン氏の支持層を分裂させており、民主党の登録有権者の44%がバイデン氏の戦争への対応を支持しないと回答。これらの有権者の中でバイデン氏に投票すると答えた人の割合は、戦争が始まる前は93%だったのが、現在は77%に低下しています。

この世論調査で、有権者最大の関心事は、経済、移民、中絶、インフレの順で、経済や犯罪、イスラエルへの対応については、過半数がバイデン氏よりもトランプ氏を信頼する一方、中絶についてはトランプ氏よりもバイデン氏を信頼する人が多い結果となっています。

さらに世論調査では一貫して、バイデン氏と民主党全体が、黒人やラテン系、若年層を含む主要層からの支持を失っていることが示唆されているのが興味深い点です。

2020年の選挙では黒人男性の12%、黒人女性の6%がトランプ氏に投票したとされているのですけれども、最近のウォール・ストリート・ジャーナルの調査では、黒人男性の30%、黒人女性の11%がトランプ氏に傾いていると回答しています。


2.民主党は私達を利用し虐待してきた


民主党が支持を失っている点について、FOXニュースが、5月23日付の記事「ブロンクスの住民はトランプ氏の訪問に興奮しているが、『我々を利用し虐待した』民主党員に不満を抱いている」という記事を掲載しています。

その記事の概要は次の通りです。
・「フォックス・アンド・フレンズ・ウィークエンド」の共同司会者レイチェル・カンポス・ダフィーは、トランプ前大統領の同地域訪問を前に、ニューヨークの住民がバイデン大統領のリーダーシップの下での国家の状態に不満を表明する中、サウスブロンクスの住民と話をした。

・カンポス・ダフィー氏がブロンクス地区を視察した際、住民らは「フォックス・アンド・フレンズ」に出演したトランプ氏は「庶民」の味方であり、元大統領はブロンクス地区を訪問することで同地区に多大な敬意を示していると述べた。

・「高齢者は通りを歩くこともできない。子どもたちが殺されている。食料品店に行っても、もう何も買えない」とニューヨークのヒスパニック聖職者協会会長、ルーベン・ディアス・シニア牧師は語った。

・「私は民主党員です。生まれてからずっと民主党員でした。しかし民主党は私たちを利用し、虐待してきました。彼らは私たちを所有物だと思っています。ドナルド・トランプは私たちにチャンスを与えているのです。」

・別の住民は、ブロンクス区が民主党の牙城であるにもかかわらず、トランプ大統領が同区を訪問したのはブロンクス区に多大な敬意を表しているからだ、と説明した。

・別の有権者はカンポス・ダフィー氏に、有権者が民主党員として登録されているからといって、全員が民主党候補に投票するわけではないことを共和党は認識すべきだと語った。

・「私はたまたまロナルド・レーガンの時代以来民主党に投票していない民主党員の一人です。」

・トランプ前大統領は、民主党への大きな挑戦として、木曜日にブロンクス区で選挙集会を開催し、今年11月にニューヨーク州を共和党に転じることを目指しているが、これは彼がホワイトハウスを去った2021年には想像もできなかった状況だ。

・トランプ陣営は金曜夜、木曜日の集会はアレクサンドリア・オカシオ=コルテス下院議員の選挙区境界線からわずか数ブロックの127エーカーの公立公園、クロトーナ公園で午後6時に行われると発表した。ニューヨーク・ポスト紙によると、陣営は3,500人を収容できるスペースの許可を得ているという。

・この動きは、先週ニュージャージー州の民主党の牙城で 最大10万人の支持者を集めた記録破りのトランプ集会の直後に起こった。

・「誰もが助けを必要としている。人々は住居を必要としている。移民や他の国からやってくる人たちに助けを与える代わりに、私たちはここにいる。私たちはアメリカ人だ。私たちに助けを与えてほしい」と、ある住民は語り、トランプ氏は「両手を広げて」歓迎されるだろうと予想した。

・別の住民は感謝の意を表し、もしトランプ大統領と会う機会があれば、大統領としての功績に感謝すると説明した。

・ある住民はカンポス・ダフィー氏に、彼の訪問に対する反応は賛否両論になるだろうが、バイデン氏が再選されるよりはトランプ氏の方がよい選択肢だと語った。

・「ブロンクスでは多くの変化が起こり、すべてが軌道に戻りつつあったが、今またすべてが崩壊しつつあると断言できる」

・同じ住民は、トランプ大統領の訪問を前にこうアドバイスした。「みんなのために何をするつもりなのか、具体的に教えてください。ヒスパニック系コミュニティだけでなく、黒人や少数民族コミュニティだけでなく、アメリカのために。アメリカが成功すれば、私たち全員が成功するからです。」

・「黒人やヒスパニック系の人々は、彼がここに来ることをとても喜んでおり、選択肢を見たいし、民主党がもっと頑張るのを見たい。共和党には、逃すことのできないチャンスがここにある」と住民の一人は語った。
ブロンクス地区を擁するニューヨーク州といえば、民主党の牙城。ガチガチのブルーステートです。にも関わらずトランプ前大統領が乗り込んでラリーをやった訳です。

集会は、開催の数時間前に群衆が集まり、何千人もの人々が参加中には、人々はフロリダ州やジョージア州など遠くからイベントに参加した人もいたようです。

トランプ氏は演説で、ジョー・バイデン大統領よりも黒人やヒスパニック系の有権者にとって良い大統領だと自負し、トランプ氏が選挙運動の中心課題としてきた移民問題についてバイデン氏を激しく非難。ニューヨークへの移民流入の「最大の悪影響」は「職を失い、住居を失い、失えるものをすべて失っている黒人やヒスパニック系の人々に対するものだ」と主張しました。

イベントは大盛況だったようで、トランプ氏は演説を終える際、ブロンクスでどのような歓迎を受けるか不安だったとし、「敵対的になるのか、それとも友好的になるのか」といった後、「友好的というよりは、むしろ愛の祭典でした」と語っています。

ブロンクス区は州でも最も民主党支持率の高い区の一つです。バラク・オバマ氏は2012年にブロンクス区の投票の91.2%を獲得し、州内で最高となりました。バイデン氏は2020年にブロンクス区の83.5%を獲得。トランプ氏はわずか16%の票しか獲得できませんでした。

今回、これがどう変化するのか。FOXニュースの件の記事が本当だったのかどうかそこで明らかになります。


3.殺傷力行使も許可されていたトランプ邸突入


トランプ氏は、現在、裁判を抱えている影響で、満足な選挙戦を出来ているとはいいがたい状況なのですけれども、その裁判記録を通じて、とんでもない事実が明らかになったと騒ぎになっているようです。

5月22日、トーク番組「フォックス&フレンズ・ファースト」に出演したパム・ボンディ前フロリダ州司法長官は、マンハッタンで行われているNY対トランプ裁判の最新情報について語りました。

ボンディ氏は、「マール・ア・ラゴにいたシークレット・サービスの優秀な男性、女性全員にとって、これは本当に悲しいことです……ここは安全な場所でした。私は複数の捜索令状の執行に関わったことがありますが、今回のことは何もかもが普通ではありませんでした。マール・ア・ラゴは陸、海、空から包囲されたのです……この件について何もかもが普通ではありませんでした。しかし、銃撃戦が起きた場合に備えて、救急隊員や救急医療隊まで現場にいたと聞いています。信じられますか?」と述べ、2022年8月に機密記録に関する調査の一環として、フロリダ州にあるトランプ前大統領のマー・ア・ラーゴ邸にFBIが突入した際、殺傷力の行使を許可していたことが裁判文書で明らかになったことを明かしています。

裁判所に提出された書類によると、FBIに対する捜査の命令書には「殺傷力の行使」に関する「方針声明」が記載されており、例えば、「司法省の法執行官は必要な場合、殺傷力を行使することができる 」と記されていました。

なんでも、司法省とFBIの捜査官は「標準支給武器」、「弾薬」、「手錠」、「中型と大型のボルトカッター」を持参する予定だったそうで、「『ノーマークのポロシャツまたは襟付きシャツ』を着用し、『法執行の装備は隠しておく』よう指示された」そうです。

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4.どちらが民主主義の破壊者なのか


これを受け、ワシントンDCの非営利保守系シンクタンクで、保守的な公共政策を推進・展開するヘリテージ財団は声明を発表しました。

声明で財団およ​​びヘリテージ・アクション代表のケビン・ロバーツ氏は、「あらゆる政治的傾向を持つアメリカ人は、FBIのマール・アー・ラゴ襲撃に関する最新の詳細に憤慨し、率直に言って骨の髄まで震え上がるはずだ……バイデン大統領の司法長官は、FBIに、事前の通知も、誰が家にいたかにも関わらず、元大統領および将来の大統領候補の自宅を急襲し、致死的な武力を行使する許可を与えた。……バイデン大統領が任期中、連邦政府を政敵だけでなく、親、信仰を持つ人々、保守派に対しても武器として利用してきたことは前例がなく、憲法で守られた共和国に対する重大な脅威だ……ワシントンの政治指導者たちは、この政権に責任を負わせるために立ち上がらなければならない。そして私が以前述べたように、FBIはゼロからやり直し、根本から再構築されるべきだ。我が国の構造そのものがそれにかかっている」と憤りをあらわにしています。

また、トランプ陣営の全国報道官、キャロライン・リービット氏は5月22日、フォックス・ニュース・デジタルに対し「これは、史上最も腐敗した大統領であり、我々の民主主義に対する脅威であるジョー・バイデンをかばうための、吐き気を催すような試みだ……良いニュースは、ワシントン・ポストが絶えず売りつけている民主党支持、選挙干渉のバイデン支持のプロパガンダを米国民は信じていないということだ。だからこそ、トランプ大統領は世論調査で悪徳ジョー・バイデンを圧倒し続けているのだ」とバイデン氏が政敵に対する武力行使を承認したことを正当化しようとしているとして他のメディアを非難しています。

トランプ氏自身も「ワオ!マンハッタンで行われたバイデンの魔女狩り裁判、”アイスボックス ”から出てきたところだ。そして、曲がったジョー・バイデンの司法省が、マー・ア・ラゴへの違法で憲法違反の家宅捜索において、FBIに致命的な(致死的な)力を行使することを許可したという報告書を見せられた。ジョー・バイデンが民主主義に対する深刻な脅威であることが、今、はっきりした」とSNSで投稿しています。

これに対し、5月23日、メリック・ガーランド司法長官はワシントンの司法省本部で行われた記者会見で、ドナルド・トランプ前大統領の主張に関し、「その主張は誤りであり、極めて危険だ」と述べ、トランプ氏が主張している文書について「申し立てで言及されている文書は、武力の使用を制限する司法省の標準方針だ。FBIが助言しているように、これは捜索の標準作戦計画の一部だ。そして実際、バイデン大統領の自宅の合意に基づく捜索でも使用された」と反論しています。

発砲許可された状態での家宅捜索が「標準」ということは、捜索対象者はすべからく反撃してくる前提で組まれていることになります。

バイデン大統領および米マスコミはトランプ氏のことを「民主主義の破壊者だ」などといって批判していたように思いますけれども、武力行使前提の捜査にどこまで自由が保障されているというのか。

今まで正義面していた者たちの化けの皮が剥がれ、張られた悪人のレッテルも剝がれようとしているように感じます。

もし、大統領選でトランプ氏が返り咲くことになれば、今見ている世界もひっくり返っているかもしれませんね。

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