イスラエルの二正面作戦

今日はこの話題です。
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1.イスラエルの戦時内閣解散


6月17日、イスラエルのネタニヤフ首相は戦時内閣を解散しました。

これは、中道派のベニー・ガンツ前国防相とその盟友のガディ・アイゼンコット元参謀総長ら、3人の閣僚が戦時内閣から離脱したことを受けてのものですけれども、戦時内閣は強硬派の意見をある程度制限し、人道支援を拡充させたり、戦闘の激化を抑える機能を果たしていたとされています。

戦時内閣は昨年10月7日のハマスによる先制攻撃後発足しました。主要メンバーはネタニヤフ首相、ガンツ氏、ガラント国防相で、ガンツ氏は当時、ネタニヤフ首相に対し、戦時内閣における右派議員の関与を減らしたうえで戦争の舵取りをするよう要求していました。

ところが、開戦から9カ月近く経っても紛争は一向に収まる気配を見せず、紛争終結後のガザ復興計画を策定するようネタニヤフ首相に求めていたガンツ前国防相は、ハマスに拘束されている数十人の人質の帰国が進展していないことにうんざりしていると述べ、2024年6月初めに戦時内閣を離れていました。

AP通信は政府高官の話しとして、「ネタニヤフ首相はいくつかの親しい同盟国と今後の方針について話し合う意向を示している」と報じていますけれども、ネタニヤフ首相はアメリカが提案した3段階の提案にほとんど熱意を示しておらず、ハマス壊滅という目標を堅持。互いの空爆、砲撃に止む気配が無い中、パレスチナ側の死者は3万7500人近くに達し、今も増え続けています。




2.安全な場所などない


イスラエル攻撃はガザだけではありません。

昨年10月7日にハマスがイスラエルを襲撃して以来、イスラエルとレバノンの国境ではほぼ毎日、攻撃の応酬となっています。そして、レバノン側の中心となっているのが「ヒズボラ」です。

ヒズボラとは、レバノンの親イラン、シーア派のイスラム教徒の宗教・政治・軍事組織です。1982年のイスラエル軍のレバノン侵攻時にイランから送り込まれた「イラン革命防衛隊」によって組織され、現在は、首都ベイルート南部、ベカー高原などに多数の民兵を擁しています。

ヒズボラはハマスを支援するために行動しているとされ、イスラエルやイギリスなど複数の国からテロ組織に指定されています。

双方の一連の攻撃により、イスラエル北部とレバノン南部の国境地域では数万人が家を追われ、依然として一触即発の危険な状態が続いています。

6月19日、ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ師はイスラエルがレバノンに対して大規模な攻撃を仕掛けた場合、「抑制もルールも上限もない」戦争になるとイスラエルに対し厳しい警告を発しました。

この発言は、イスラエル当局がヒズボラとの全面戦争の準備ができていると改めて表明したことを受けてのもので、ナスララ師は、ビデオ配信による演説で「レバノン戦争について敵が言うこと、仲介者がもたらす脅迫や警告、そしてイスラエルのメディアで言われていることは、我々を怖がらせない」と述べています。

また、ナスララ師は「敵は、我々が最も困難な日々に備えていることをよく知っている……敵は何が待ち受けているかをよく知っている。だからこそ、これまで抑止されてきたのだ。そして、我々のロケットとドローンの攻撃を免れる場所は国内にないだろうと敵は知っている。そして、無差別爆撃ではない。すべてのロケットが標的となるのだ」と、ヒズボラが新たな兵器を獲得し、地元で製造した無人機を豊富に保有していると述べ、更に「敵は抵抗勢力がイスラエル北部に侵攻するのではないかと大いに恐れており、これはレバノンに課せられるいかなる戦争においても常に存在する可能性だ」と、ヒズボラがイスラエル領内に地上部隊を派遣する可能性があると示唆しています。

また、ナスララ師は、ヒズボラはイスラエルの標的に対する攻撃を継続するだろうとし、この危機の解決策は「明らか」であり、それはイスラエルのガザ戦争を終わらせることだと述べています。


3.ドローン空撮


6月18日、ヒズボラはドローンで撮影したとされる9分間の動画を公開しました。映像の一部は昼間に撮影され、イスラエル・ハイファ市の北に位置し、レバノン国境から28キロ離れた人口が多い住宅都市が映っているとみられています。映像にはショッピングモールや高層ビルも見えています。

また、動画の別の部分には、ハイファ近郊にあるイスラエルの防衛企業の施設や、ハイファの港にある軍用ボートや船舶、石油備蓄基地が捉えられており、CNNの映像分析によると、このビデオはハイファ周辺の複数の場所と特定され、これらの場所には、ハイファ北部の基地とハイファ港の少なくとも2つの軍事施設を含む、いくつかの機密地域が含まれているとしています。

CNNは更に、ビデオに映った影も分析し、ハイファ上空のドローンの飛行が数時間続いたか、あるいは数日にわたって行われたことを示唆。分析により、ビデオの一部が早送りされていることがわかったとしています。

ヒズボラは今回の映像について「第1話」だと主張。さらにイスラエル国内の奥地へと侵入した動画の公開を示唆しているようです。

これに対し、当然ながら、イスラエルは激怒。イスラエルのカッツ外相はX(旧ツイッター)への投稿で、「ヒズボラとレバノンに対するゲームのルールを変更する決断を下す瞬間が近づいている。全面戦争になれば、ヒズボラは壊滅し、レバノンはひどく打ち負かされるだろう」と述べ、ハイファでは中国やインドなどの海外の大手企業が操業しているとして、ヒズボラがハイファを攻撃した場合の国際的な影響にも言及しています。

件のドローン映像について、ヒズボラのナスララ師は「敵は、どこも我々のミサイルから安全ではないことを知っており、それは恣意的なものではない。すべてが意図的に狙われるだろう……我々はハイファ、ハイファ郊外、ハイファのその後、そしてハイファのその後の何時間にもわたる映像を持っている」と諜報活動能力の向上の証拠であると称賛していますけれども、ドローンが打ち落とされなかったということは、防空システムが破壊されたか、ドローンのような小型飛行物はキャッチできなかったのか、何等かの原因があるものと思われます。




4.イスラエルとヒズボラがレバノンを戦争に巻き込む


これに対し、イスラエル軍は18日、レバノンにおけるヒズボラへの攻撃計画を承認し、イスラエル北部での部隊の増強を決定しました。

このヒズボラへの攻撃計画承認やカッツ外相の「全面戦争」発言があって、先述したナスララ師の「イスラエルに安全な場所はない」発言につながる訳です。

これに対し、ヒズボラの指導者ナスララ師は19日、テレビ演説をおこない、「イスラエルとの間でより広範な戦争が勃発した場合、『ルールなし』『制限なし』で戦う」「安全な場所はイスラエルのどこにもない」と警告しています。

もし、イスラエルとヒズボラが全面戦争ともなれば、それに巻き込まれるのはレバノンです。

これについて、6月19日、アルジャジーラは「イスラエルとヒズボラがレバノンを戦争に突入させる可能性」という記事を掲載しています。
その概要は次の通りです。
・ヒズボラ指導者ハッサン・ナスララ氏がキプロスを攻撃すると脅したことで、東地中海の緊張がさらに高まった。レバノンのシーア派組織ヒズボラとイスラエルの対立は引き続き全面戦争に発展する恐れがある。

・ナスララ師は水曜日、ヒズボラは戦争の拡大を望んでいないが、地域の同盟国とともにイスラエルの攻撃の激化に対抗する用意があると述べた。キプロスに対する脅威は、ナスララ師が言うところの、イスラエルが東地中海の島にある基地を使用していることの結果である。

・「キプロス政府は、イスラエルの敵がレバノンを標的にするためにキプロスの空港や基地を開放することは、キプロス政府が戦争の一部となり、抵抗組織[ヒズボラ]がそれを戦争の一部として扱うことを意味すると警告される必要がある」とナスララ氏は述べた。

・英国はキプロスに2つの基地を置いているが、イスラエルがキプロスの領土や空軍基地を使用していることは公式に認められていない。イスラエルは過去にもキプロスの空域を使用して演習を行っていた。

・ナスララ氏の発言が強まったのは、ヒズボラがイスラエルの都市ハイファ上空でドローンが撮影したとする映像を公開した翌日だった。ナスララ氏によると、この映像は撮影された映像のほんの一部に過ぎず、イスラエルがレバノンへの攻撃拡大を脅かし続ける場合に備えて、ヒズボラの影響力についてイスラエル当局に警告するものとみられる。

・イスラエルは火曜日、北隣国への軍事攻撃の作戦計画が「承認され、有効になった」と発表した。イスラエルとハマスのガザ紛争が始まった翌日の10月8日にヒズボラとの戦闘が始まって以来、9万人以上のイスラエル人が同国北部の自宅から避難している。イスラエルの攻撃の結果、少なくとも9万人がレバノン南部の自宅から避難している。

・イスラエルは先週殺害された上級司令官タレブ・アブダラを含む、多くのヒズボラ司令官を暗殺した。ヒズボラはこの攻撃に対し、200発以上のロケット弾を発射した。これは10月以来、イスラエルに向けて1日で最多の発射数だ。イスラエルはそれ以来、ティール市を含むレバノン南部への空爆を続けている。

・しかしそれにもかかわらず、そして双方のレトリックにもかかわらず、観察者の間では、双方とも依然として交戦規則をほぼ順守しており、エスカレーションは徐々に起こっているとの見方がある。

・「敵対行為の激しさは増しているが、その性質は変わっていない」と中東研究所のエヤル・ルリー=パルデス氏は述べた。「一線は越えられていない。例えばハイファへのロケット攻撃は能力の増大を示すものであり、イスラエルにとってほぼ一線となるだろう」

・「ヒズボラはガザでの停戦で止まると言っている。イスラエルは北部の避難民に対処する必要があるだけだ。どちらも誤算一つで紛争に発展する可能性がある。」

・外交努力は続く。レバノンとイスラエルの海洋協定の仲介に以前尽力した米国のアモス・ホッホシュタイン特使は最近ベイルートを訪れ、国境の緊張緩和に努めたが、このことは依然として他の地域関係者を巻き込む可能性がある。

・「[ホッホシュタインの]任務は、ハマスとヒズボラの双方を巻き込む包括的合意の必要性によって制約されている」とレバノン・アメリカン大学の政治学者イマド・サラメイ氏は述べた。「この必要性はアメリカ側もイスラエル側も十分に認識しておらず、対処もしていないため、永続的な平和と安定を達成するためのホッホシュタインの努力の有効性は限られている」

・ヒズボラとイスラエルの全面衝突はまだ回避できるものの、多くのレバノン国民はますます不安を募らせている。

・「レバノンでは全面戦争勃発の可能性に対する不安が高まっている」とサラメイ氏は語った。「イスラエル軍の戦争計画承認はレバノン国民に非常に深刻に受け止められ、エスカレーションへの懸念が高まっている。この承認は同国への観光と投資の計画を著しく損なわせている。潜在的な訪問者や投資家は紛争の脅威が高まったため決断を再考している」

・レバノンは今世紀最悪の経済危機に見舞われ、2022年10月以来大統領不在のまま政治的行き詰まりに陥っている。同国は近年、戦争前から政治的、経済的安定を欠いていた。インフラは限界に達しており、戦争が拡大すれば、すでに苦境に立たされている同国に壊滅的な影響を及ぼす可能性がある。

・「レバノンは、イスラエルの侵攻やインフラへのより広範囲な空中攻撃に効果的に対応する立場にありません」とサラメイ氏は述べた。「インフラの破壊は修復や交換が困難であるため、紛争が大幅に拡大すれば壊滅的な被害をもたらすでしょう。レバノン政府には復興のための資源が不足しており、2006年の戦争後とは異なり、必要な支援を提供する意思のある国際援助国はほとんどいません。」

・サラメイ氏は、レバノン国家のさらなる解体は地域にも深刻な影響を及ぼす可能性があるとし、「レバノン国内の既存の政治的、社会的緊張を悪化させ、復興をさらに困難にする可能性がある」と付け加えた。

・「レバノンが破壊されれば、武装集団がレバノン領内に流入し混乱状態が生まれ、その結果、(イスラエルにとっても)はるかに不安定な状況が生まれるだろう」と彼は語った。

・しかし、イスラエルがレバノンとのさらなる関与を決断すれば、レバノンの軍事・民間インフラも深刻な被害を受ける可能性がある。ヒズボラはハマスよりもはるかに強力で装備も充実しており、同グループは最近、イスラエル軍機を初めてレバノン領空から追い出した対空ミサイルを含む新兵器を公開した。

・「特に心配で重大なのは、イスラエルがレバノンでの過去の経験から全く何も学んでいないように見えることだ」とベイルートのセントジョセフ大学の国際関係学教授カリム・エミール・ビタール氏はアルジャジーラに語った。「イスラエルが昨日、ヒズボラを壊滅させる全面戦争を仕掛けると発表したが、これは良く言っても非常にナイーブであり、最悪の場合、素人っぽさを示している」

・「ヒズボラはイスラエルに深刻かつ重大な、さらには前例のない損害を与える可能性がある」と彼は付け加えた。

・イスラエルは1978年と1982年にレバノンに侵攻し、ヤセル・アラファト率いるパレスチナ解放機構(PLO)を追い出すためベイルート西部を包囲した。1985年から2000年まで南レバノンを占領した。

・イスラエルの軍事政権はヒズボラの能力を認識しているようだが、イタマール・ベン・グヴィルやベザレル・スモトリッチのような極右の大臣を含むイスラエル国内の多くの人々は、外交よりも軍事的解決を推し進めている。特にスモトリッチは南レバノンの再占領というアイデアさえ浮かべているが、ルリー・パルデスは「レバノンを征服したいのは極右・過激派だけだ」と述べた。

・イスラエルがレバノンに全力を注ぐためにはガザでの停戦が必要だという見方が広まっているが、ルリー・パルデス氏は二正面作戦は不可能ではないと述べた。

・「イスラエルは別の戦線を処理できる」と彼は語った。「人的・経済的コストは莫大になるだろうが、彼らはそれを実行できる」

・イスラエル国内では、新学期が近づき、北部の住民が故郷への帰還を望む中、政治家に対する政治的圧力が高まっている。国境のイスラエル側では、ヒズボラが近くで活動している限り、安全に暮らすことはできないとの見方が強まっている。

・「国民は両方を望んでいる」とルリー・パルデス氏は言う。「国民は北部の安全を望み、それを実現する軍事行動を望んでいる」

・「人々はその答えを知りたがっています。しかし、ヒズボラがハマスよりも強力で、より複雑な兵器を持っていることも理解しています。」

・明らかなのは、戦争が拡大しても勝者は少ないということだ。イスラエルは過去8カ月間、ハマスを撲滅するという公約の達成に苦戦しており、ヒズボラはパレスチナのグループよりもはるかに優れた能力を持っている。イスラエルはレバノンに深刻な損害を与える可能性がある一方で、過去に起こったように、予期せぬ長期的な影響をもたらす可能性もある。

・「1982年、イスラエルはPLOを廃止しようとして成功したが、それはファタハよりもはるかに過激で組織化された運動であるヒズボラの誕生につながった」とビタール氏は述べた。「同じシナリオが再び起こる可能性がある」
記事では、アメリカのアモス・ホッホシュタイン特使をレバノンに派遣したとありますけれども、ホッホシュタイン特使は18日にレバノン軍司令官のジョセフ・アウン将軍、レバノン議会議長のナビーフ・ベリー氏、現首相のナギーブ・ミカティ氏、外相のアブダラ・ブー・ハビブ氏と会談し、イスラエルとヒズボラのより大規模な戦争を回避しようと外交努力を続けていたのですけれども、一部では、ヒズボラが交渉を断固拒否しており、交渉は失敗に終わったという話もあるようです。


5.士気崩壊のイスラエル軍


では、イスラエルが、ハマスとヒズボラという二正面作戦に踏み切るのかということになるのですけれども、そのイスラエル軍の士気に陰りが出ているようです。

6月19日、イスラエル軍のハガリ報道官は地元テレビのインタビューで、ネタニヤフ政権が掲げるイスラム組織ハマスの壊滅は「達成不可能だ」として、異例の政府批判を展開しました。

ハガリ報道官は「ハマスとは『思想』であり、人々の心に根付いているものだ。壊滅できると約束する人は国民を欺いている」と指摘。もし政府がハマスに代わる統治主体を見つけなければ「ガザにハマスは残るだろう」と述べ、人質解放を巡っても、軍事作戦で全員を救助するのは不可能だとして「他の手段を考えるべきだ」と主張しました。

これは、ガザ侵攻作戦の限界をイスラエル軍自ら白状したことになり、文民統治の軍としては有り得ない発言です。当然ながら、ネタニヤフ首相は、軍は政府の決定に従う義務があると反論していますけれども、足元のイスラエル軍から公然とこのような発言をされるとは、相当士気が落ちているのではないかと思われます。

また、イランのニュースサイト「ParsToday」によると、イスラエル軍上級幹部の1人がイスラエル軍の複数の弱点を指摘し、「わが軍は、射撃場にいるアヒルのごとく屋上や窓際、家屋内を移動しているに等しい……ガザにいるイスラエル軍は全く支援を得られておらず、複数の事実に基づいて言うなら、イスラエルはガザで戦争を続ける余力がない」と語ったと報じています。

これ以前にもイスラエルのウディド・ボーラ議員は、ネタニヤフ政権がガザ戦争の主導権を握れていないことに触れ、「脆弱で失敗した管理運営により、我々は最悪の戦略的状況に落とし込まれている。これは、過去に我々が同様の経験をしたことのない状況だ」と零しています。

ボーラ議員は、ガザに侵攻しているイスラエル軍は支援を受けてないと述べていますけれども、6月18日、ネタニヤフ首相はアメリカがイスラエルへの武器や弾薬の供給を遅らせていると非難するビデオ声明を発表。「考えられないことだ」などとバイデン政権を批判しています。

まぁ、イランのメディアですから多少は割り引いて考えてみたほうがよいかもしれませんけれども、これをみると、イスラエル軍への支援が滞っているというのは本当なのかもしれません。

果たしてこんな状態で、イスラエルは、ハマスとヒズボラの二正面作戦ができるのか疑問です。

どんどん追い詰められていくネタニヤフ政権。逆切れして核のボタンに手を伸ばさないことを祈ります。





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