始まった自民党総裁選と候補の思惑

今日はこの話題です。
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1.自民党総裁選挙管理委員会


7月26日、自民党は党総裁選挙管理委員会の委員を選出しました。

岸田総理は総裁選挙管理委員会の委員として、衆議院議員8人と参議院議員3人の合わせて11人を指名し、茂木幹事長が党の総務会で報告、決定しました。

選出された11人は次の通りです。(敬称略)
【衆議院】
(無派閥)逢沢一郎
(二階派)今村雅弘
(安倍派)奥野信亮
(無派閥)黄川田仁志
(麻生派)中川郁子
(無派閥)中谷元
(無派閥)丹羽秀樹
(安倍派)宮下一郎

【参議院】
(無派閥)赤松健
(安倍派)片山さつき
(茂木派)野村哲郎
管理委員会は来月5日にも初会合を開き、逢沢一郎衆院議員が委員長に選出される見通しで、月内に告示や投開票などの選挙日程を決定するとしています。

総裁選挙の議員投票は、党の規程では、総裁の任期満了日の前の10日以内に行うと定めています。したがって今回は9月20日から29日までの間に実施されることになります。

一方、総務会では総裁選挙のあり方をめぐり、できるだけコストをかけないことや選挙期間を長く設けることを求める意見が出されたそうで、森山総務会長は記者会見で「総裁選挙はお金のかからない選挙にしなければならないと思うが選挙期間を長くして政策をしっかり主張しあうようにするとコストもかかる。バランスを重視すべきだ」と述べています。

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2.石破高市封じ


選挙管理委員会の委員の人選について、森山総務会長は「地域性、あるいは期数、女性の方も入っていただいておりますから、非常にバランス良くお選びになっているのではないかなと思います」と述べていますけれども、不満を持つ人も出ています。

これまでは派閥のバランスを重視した人選が行われてきたのですけれども、今回、多くの派閥がなくなったことにより、自民党総裁である岸田総理自身が選挙ブロックや当選期数を考慮して指名したとしています。実際、今回の選管委員は、半数近い5人を無派閥が占めています。

メンバーは選挙戦の間、中立であることが求められますけれども、ある「ポスト岸田」候補の陣営は、応援してくれるだろうと見込んでいた議員がメンバーに指名されてしまったそうで、「あまりにも露骨だよね。選挙管理委員会に入ると推薦人になれないし、応援の活動もできなくなる」と憤っています。

これは、他の総裁候補とされる人でも同じで、たとえば、世論調査でいつも次期総裁候補として名の挙がる石破氏などは、数少ない味方とされる中谷元防衛大臣を委員に選出することで身動きを封じています。

総裁選に出馬して再選を狙っているともいわれている岸田総理にしてみれば、無派閥から数多く選管委員を選出することで、ライバルの出馬を妨害しているのではという意見も出ていますけれども、そうだとすれば、実に狡猾といわざるを得ません。


3.やっぱり派閥


一方、総裁選候補を担ぐ側の視点でみれば、無派閥より派閥の方がずっと有利です。

総裁候補を擁する”派閥”も、明確な候補がいない派閥も固まって動いた方が主導権を握れるとの思惑から水面下で準備を始めました。

党内では派閥なき後の総裁選にどう臨むか手探りの状況であるものの、中堅議員からは「旧来の派閥単位で集まってしまうのは当然の流れ」との声も上がっています。

岸田派は来週にも所属議員の会合を予定。岸田派関係者は「岸田さんが出るならわが派は固まる」とコメントしています。

二階派は25日夜に中堅議員らを集めた会合を開催。22日にもベテランが集まり、今後も「まとまっていく」ことを確認しています。

他方、裏金事件の震源地となった安倍派は幹部が軒並み離党したり、党員資格停止などの処分を受けたりして壊滅状態。中堅以下30人程度が来月中旬、総裁選対応について協議する予定だそうですけれども、安倍派など衆院当選4回以下の議員は安倍1強時代しか知らないことからなのか「言われるままに動いてきた。安心感がほしいのだろう」と見る向きもあるようです。


4.光秀にはならない


次期総裁有力候補の一人である茂木幹事長率いる茂木派はというと、通常国会閉幕後、茂木幹事長が中堅以下の議員を集め、相次いで会食しています。

茂木氏は次の総理を尋ねる世論調査で下位に甘んじており、関係者は「総裁選を意識し、まずは足元の結束を図りたい考えなのだろう」と見ています。

7月4日夜、茂木氏は、都内の日本料理店で、茂木派幹部の新藤義孝経済再生相、木原稔防衛相らに、「状況をしっかり見極めて判断したい。よろしく頼む」と総裁選に向けた心中を語っています。

一方、党内には、総裁ポストに意欲を見せる茂木氏に対し、主君の織田信長を裏切り、自害に追い込んだ明智光秀のイメージを重ねる見方があるそうです。

7月25日に岸田総理と会食した麻生副総裁は「茂木は光秀にはならないと言っています。総裁選で勝ちたいのであれば、茂木は重要でしょう」と助言。麻生副総裁は、総裁選で麻生、茂木、岸田の3派が再結束すべきだとの思いがあるとみられています。

その光秀にはならないという茂木幹事長は、そもそも世論調査で次の総理として見られていません。

共同通信の6月の世論調査では、石破氏が26.2%で1位だったのに対し、茂木氏は2.4%で10人中、7位と低迷しています。

これについて、茂木氏は12日公開のインターネット番組で、「常に最後なので圧倒的に不利な立場にある」と、世論調査で設問の名前の並びが五十音になっているためだと弁明しています。総理になりたい気満々です。


5.雑草という草はない


けれども、五十音順だから順位が低いんだなんだと言い訳できるうちはまだ恵まれています。なぜなら、その世論調査で次期総理候補として名前が上がらなければ、五十音順もクソもないからです。

共同通信は、7月12日を締め切りとした「自民党国会議員へのアンケート」なるものを行っています。

この中の設問に「自民党総裁選では誰が選ばれるのが望ましいと思いますか。一人お選びください。(選択肢は五十音順、敬称略)」というのがあります。その中で記載されている選択肢は次の通りです。
・石破茂
・加藤勝信
・上川陽子
・岸田文雄
・小泉進次郎
・河野太郎
・小林鷹之
・高市早苗
・野田聖子
・茂木敏充
・その他
10人+その他の選択肢です。この中に青山繁晴の名前はありません。最近急に名前の挙がった小林鷹之氏があるのに、ずっと以前から総裁選出馬を宣言している青山氏が除外されています。

その他として、纏められているのでしょうけれども、嫌がらせの範疇を超えています。

青山繁晴議員は、自身のブログで「妨害は、あまりに当然のことながら、これだけではありませぬ。その多岐にわたる攻撃、徹底した工作に、皮肉でも何でもなく、もはや感心しています。よっぽど、これまでの権益を守りたいのですね」と憤りを露わにしていますけれども、確か他のネット番組で、青山氏は、総裁選げの推薦人を巡って、猛烈な引き剝がし工作を受けていると述べていたと記憶しています。

ここまで嫌がらせされるということは、規則権益層にとって、それだけ、脅威だということを示していると思いますけれども、少政党の党首を決めるのであればいざ知らず、政権与党の総裁選ですからね。

自民党もマスコミも、党益や既得権益ではなく、国益・国民を第一に考えていただきたいと思いますね。

「どんな植物でも、みな名前があって、それぞれ自分の好きな場所で生を営んでいる。人間の一方的な考え方でこれを雑草としてきめつけてしまうのはいけない。注意するように」 
昭和天皇






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