ザポリージャ原発火災とプーチンが一番困ること

今日はこの話題です。
画像

 ブログランキングに参加しています。よろしければ応援クリックお願いします。


2024-08-13-205601.jpg


1.ウクライナの越境攻撃


8月12日、ロシアへの越境攻撃を続けているウクライナ軍の最高司令官は、ロシア領土の1000平方キロを掌握していると明らかにしました。

ウクライナ軍が8月6日に奇襲の越境攻撃を始めて7日目になるこの日、ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官は、「クルスク州で攻撃作戦を実施」し続けていると述べました。

ウクライナのゼレンスキー大統領は毎夜の演説で、「プーチンがあくまで戦おうとするなら、ロシアを和平に迫い込む必要がある……ロシアは他国に戦争をもたらし、今それが自国に戻ってきている。ウクライナはずっと平和しか望んでいないし、必ず平和を手に入れる」と付け加えています。


2.目的はロシアの不安定化


ロシア西部クルスク州への越境攻撃について、ウクライナの安全保障担当高官は「我々は攻勢に出る。敵の陣地を広げ、最大限の損害を与え、ロシアが自国の国境を守れない状況でロシアの状況を不安定化させることが目的だ」とコメントしました。

ウクライナ軍の越境攻撃について、ロシア軍は約1000人のウクライナ軍が投入されたと発表していたのですけれども、1,000人という数字が正しいかと問われた高官は「それはもっと多い…数千人だ」と答えています。

そして、ウクライナ当局者は今回の攻撃により「われわれの士気、ウクライナ軍、国家、社会の士気が大いに高まった……この作戦は、我々が攻勢に出ることができ、前進できることを示した……ロシアは協調と行動準備に問題があるようだ」と誇る一方、東部での戦闘については、「状況は基本的に変わっていない。ロシアは東部で圧力をかけ続けており、同地域から軍を撤退させていない……ロシアの攻撃の激しさは少し弱まっている」と述べています。

また、この当局者は、越境攻撃で支配した地域について「併合の考えはない。我々は国際法に厳密に従って行動している」と述べ、国境付近のクルスク原子力発電所の制圧が目的かとの質問については、「クルスク作戦がどのように展開するか見守ることになる」と答えました。

ウクライナ軍はロシア領内では国際人道法を尊重するとし、現在支配している地域を併合する計画はないと述べた。

クルスク州では10日までに住民7万6000人以上が避難。AFP通信は、今回の越境攻撃について「外国軍によるロシア領土への攻撃としては第2次世界大戦後、最大だ」と伝えています。

ウクライナが越境攻撃に出ることで、ロシア国内を不安定化させると述べていますけれども、東部のロシア軍を押し返せない状況があり、そのロシア軍が東部から後退あるいは撤退していない以上、越境攻撃は、ウクライナ側のいうように不安定化させる以上のものには成りづらく、時間がたてばたつほど、ロシア軍が体制を立て直してくると予想されます。


3.ザポリージャ原発火災


8月11日、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアが占拠するウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所でロシア軍が火災を発生させたとSNSに投稿しました。

ゼレンスキー大統領は、ザポリージャ原発の敷地内にあるタワーから大きな煙が上がる映像をテレグラムに掲載。放射線の数値は正常だとした上で、ロシアが「ウクライナと全欧州および世界を脅すために」原発を利用していると非難し、「我々は世界の反応を待っている。我々はIAEA(国際原子力機関)の反応を待っている……ロシアはこの責任を負わなければならない」と強調しました。

また、原発の対岸に位置するニコポリのウクライナ当局者は、ロシア軍が冷却塔で大量のタイヤに放火したという非公式情報があると指摘。「挑発あるいはパニックを引き起こそうとする試み」とし、原発については「占領された状況下で可能な限り正常に稼働している」とコメントしています。

一方のロシアは、ウクライナが原発の敷地内で火災を発生させたとして非難しています。

ザポリージャを占領するロシア側の当局者は、「ウクライナ軍がエネルホダルの街を砲撃した結果」として火災が発生したと述べ、原発やエネルホダルが放射線によって脅かされる状況ではないと述べていますけれども、ロシア側の別の当局者は、ウクライナがドローンで原発を攻撃したと述べています。

ロシア外務省の報道官は、ウクライナが「核テロ」を行ったとして非難、IAEAに対応を促しています。

そのIAEAは11日、ウクライナ情勢に関するIAEA事務局長の声明として、次の声明を発表しました。
ウクライナのザポリージャ原子力発電所(ZNPP)の国際原子力機関(IAEA)の専門家らは、夕方から何度も爆発音が聞こえた後、同発電所の北西部から濃い黒煙が上がっているのを目撃しました。同チームは、同発電所の冷却塔の1つが今日ドローン攻撃を受けたとの情報を得ました。IAEAのラファエル・マリアーノ・グロッシ事務局長は、原子力安全への影響はないことを確認しました。

IAEAチームは本日、爆発音を聞いたと報告しましたが、同時にZNPPからは、ドローンが同発電所の2つの冷却塔のうちの1つに衝突したとの報告がありました。

この事故の範囲と原因の可能性を突き止めるため、IAEAザポリージャ支援ミッション(ISAMZ)は、冷却塔への即時アクセスと被害状況の調査を要請しています。

ZNPPには、ZNPPの境界外にある冷却池の北側に2つの冷却塔があります。冷却塔は、発電所の発電運転中に使用されます。冷却塔の損傷は、停止中の6つのユニットの安全性に直接影響を及ぼしません。ただし、敷地内またはその付近で発生したあらゆる種類の火災は、安全上不可欠な施設にも延焼するリスクがあります。

原子力発電所は、攻撃のあったとされる地域の近くには放射性物質がないため、放射線レベルが上昇するリスクはないことを調査チームに確認しました。調査チームは独自に放射線レベルを検証し、変化がないことを確認しています。

グロッシIAEA事務局長は、同原子力発電所に対するいかなる軍事行動も 、昨年5月に国連安全保障理事会で定められた同施設を守るための5つの具体的原則に明らかに違反するものだと改めて 強調しました。

「こうした無謀な攻撃は原子力発電所の安全を危険にさらし、原子力事故のリスクを高める。今すぐに止めなければならない」とグロッシ事務局長は述べました。
IAEAの説明によると、攻撃を受けたのは冷却塔であるものの、原発停止中であることから直接の影響はないとしていますけれども、インタファクス通信によると、ロシア国営原子力企業ロスアトムのアレクセイ・リハチョフ最高経営責任者(CEO)は、約3時間の火災により冷却塔に「深刻な被害」をもたらしたとし、ウクライナの無人機による攻撃が原因だと述べました。

一方、ウクライナの原子力企業エネルゴアトムは冷却塔の一つと別の設備が被害を受けたとし、ロシアの「過失」か放火が原因の可能性があるとし、ロシアが冷却塔を軍事装備品や爆発物の保管に使用していると主張しています。

もっとも、ロシア、ウクライナ双方とも、このIAEAの声明に対しての反応はいまのところないようです。




4.プーチンが一番困ること


8月12日、この状況について、ロシアのプーチン大統領はモスクワ州、ノヴォ・オガリョヴォで作戦会議を開きました。

会議には、安全保障理事会のメンバー、政府、大統領府の代表、治安当局の責任者、ベルゴロド州、ブリャンスク州、クルスク州の責任者が出席したのですけれども、その内容は次の通りです。
ウラジーミル・プーチン:親愛なる同僚の皆、こんにちは! 今回の会議のテーマは、ロシアの国境地帯、ブリャンスク、ベルゴロド、クルスク地方の情勢だ。

起こっている出来事の評価は、もちろん行われなければならない。しかし、現在の主な課題は、現時点で具体化しつつある実際の課題を、事態の進展予測に基づいて解決することだ。

もちろん、国防省が直面しているのは、敵を領土から追い出し、国境警備隊とともに国境を確実に守ることである。

連邦保安局は、ロスグバルディアとともに、テロ対策と、敵の破壊工作グループや偵察グループに対する効果的な戦闘を確保しなければならない。ロスグバルディアにも独自の戦闘任務がある。

民間機関は、治安部隊に必要なものがすべて供給されるようにする義務がある。すべてを列挙するつもりはないが、産業、運輸、建設複合体、医療、財政支援などがこれに該当する。

そして最後に、私たち全員は、各地域の首長とともに、主要な仕事に集中しなければならない。そしてそれは、援助と保護を必要とする国民を支援することである。

次に進み、会議の参加者に議場を譲る前に、私はもう2、3言付け加えたい。

なぜキエフ政権が、平和的解決策に戻るという私たちの提案や、関心を持つ中立的な仲介者の提案を拒否したのか、その理由が明らかになった。

どう見ても--敵は西側の主人の助けを借りて、彼らの意志を実行しているのであり、西側はウクライナ人の手によって我々と戦争状態にある--だから、どう見ても、敵は将来的に交渉上の地位を向上させようとしているのだ。しかし、民間人や民間インフラを無差別に攻撃したり、原子力発電施設を脅かそうとしたりする連中と、どんな交渉ができるというのか。彼らと何を話し合うというのか?

第二に。このような行動は間違いなく、ルハンスク、ドネツク両人民共和国の領土とノヴォロシアの領土を完全に解放するためのわが軍の前進を阻止するという、主要な軍事的目標を追求している。それで?接触線で何が起きているのか、その結果は?ロシア軍、志願兵、退役軍人による攻撃作戦のペースは落ちていないばかりか、それどころか、1.5倍に増加している。わが軍隊は全接続線に沿って前進している。

そして最後に、敵のもう一つの明白な目的は、我々の社会に不和と不和の種をまき、人々を威嚇し、ロシア社会の団結と結束を破壊すること、つまり内政状況に打撃を与えることだ。しかし、ここでもロシア市民の反応はすでにある。それは、困っているすべての人々への一致した支持であり、軍隊への支持であり、非常に重要なことだが、武器を手にして英雄的にロシアを守る戦闘員である我々の部下に加わることを望む人々の数の増加である。国防省との契約を希望する者の数は、ここ数日で増加している。

キエフ政権の指導者たちは、ロシア国民に対して犯罪を犯しているだけでなく、事実、ウクライナ人そのもの、つまり、もはや自分たちのものとは思われていないウクライナ国民を絶滅させる道に乗り出している。ウクライナ軍の損失は、敵が国境に移動させようとしている最も戦闘能力の高い部隊や小部隊を含め、ウクライナ軍にとって劇的に増加している。

敵は間違いなく価値ある反応を示し、我々の目的は間違いなく達成されるだろう。

さあ、仕事に取りかかろう。会議の冒頭で、私は各州の長に議場を譲りたい。

まずはブリャンスク州から。お願いする。

A.ボゴマズ:こんにちは、ウラジーミル・ウラジーミロビッチさん!

ブリャンスク地方の今日の状況は、1カ月前と変わらず、安定していると言えるかもしれません。砲撃の回数を見ればわかりますが、原則的には一定で、週に80~90回の範囲内です。

しかし、最近になって民間人への砲撃が増え始めていることに注目したいと思います。前日の9日だけをとってみても、22回の砲撃のうち、11回が民間人、そこに住む住民、家屋、車、バスに対するものでした。我々は地域予算からすべての損害を弁償しています。

今日、我々は人々を立ち退かせてはいません。治安部隊は現地の状況を分析しており、まだ避難させる必要はないという一般的な判断を下しています。しかし、我々は住民たちとも協力しています。つまり、彼らが恐怖を感じているのであれば、一時的な宿泊センターへの移動を常に提案していますが、まだ誰も移動を希望していません。そのため、このような活動を行っており、あらゆる法執行機関との協力体制が確立されています。

テロ対策の一環として、私たちは1,576カ所の仮設宿泊センターを準備しており、必要であれば32,000カ所以上を配備することができます。しかし現在、クルスク地方の経験を考慮して見直しを行い、すべての臨時宿泊所は50キロ以上離れた場所に移動しました。

今日、国防省が任務を定め、マラト・シャキルジャノヴィチ・フスヌリンが我々と会議を開き、基本的にはすべての準備が整い、すべてのものが動員され、我々は作業を開始します。資金調達や段ボールの不足など、私たちが抱えていた問題はすべて解決しました。

プーチン:ありがとう。

これだけは言いたい。すでに述べたように、敵はわが国の国内政治情勢を揺さぶるために、国境地帯の情勢を不安定化させようとし続けるだろう。したがって、今日ブリャンスク地方が比較的平穏であったとしても、明日も同じ状況が続くとは限らない。

私は、法執行機関、ロシア連邦保安庁がロシア連邦警備隊の支援を受けて設置する本部とともに、このことを非常に慎重に受け止めていただきたい。事態の進展に備え、議論し準備すべきすべての問題は、ロシア非常事態省とともに事前に準備し解決しておく必要がある。

いいですか?

A.ボゴマズ:わかりました。

プーチン:決まりだ。

ベルゴロド州、お願いします。

グラドコフ:こんにちは、ウラジーミル・ウラジーミロビッチ閣下!

親愛なる同僚の皆さん!

2024 年の第 1 四半期と比較すると、クラスター弾を使用したベルゴロドへのミサイル攻撃は 2 回のみです。全体として、国境沿いの状況は急激に悪化しており、大砲、迫撃砲、MLRSによる砲撃が激増し、無人航空機による攻撃も増えています。

2024年には、住宅全般の破壊と被害が急増しています。過去2年半の間に3万戸以上の家屋やアパートが被害を受けましたが、現在は2万5千戸を修復しています。しかし、残念なことに、国境沿いの状況は、私たちが積極的にこれを行うことを許していません。現在最も困難な状況にあるのはシェベキノで、3万8千人が市、8万5千人が地区で被災しています。2024年には300人近くが負傷し、36人が死亡しました。1日に3~5件の攻撃があり、ほとんどが砲身砲とMLRSによるもので、3~5軒の家屋が損壊しました。完全な情報は得られていませんが、我々の計算によると、シェベキノの町の約50-70%が今日、領土を離脱しました。シェベキノでは社会的緊張が高まっています。

私たちは彼らを一時的な宿泊施設に預けています。一般的に、2022年には1万7,000人分を配置する予定です。現在、TAC(地域内)に2,100人、地域外に1,000人います。今日の出来事の後、クラスノヤルジスキー地区で約10,000人を移動させ、一時宿泊センターはさらに1,500人増えました。

ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ、あなたの決断のおかげで、私たちはベルゴロド地域外に2,800人を移転させる機会を得ました(私たちは6.5千人という制限を設けています-軽傷を負った人、家が損壊した人、完全に破壊された人)。あなたの決断のおかげで、現在、5.5千人の子供たちが外を行き来しています。一般的に、これは夏の間に約15,000人です。私たちはこの活動を続けていきます。一般的に、シェベキノを除けば、クラスナヤ・ヤルーガ、グライヴォロン、ベルゴロド地区の3分の1、ボリソフスキー地区、ヴァルイスキー地区が含まれます。

親愛なるウラジーミル・ウラジーミロヴィチ大統領、現在閉鎖されているこれらの居住区に12,000人を再定住させるというあなたの決断に、私たちは非常に感謝しています。しかし、毎日砲撃が行われ、冬が近づいている脅威を目の当たりにし、救助車両でドライブすることも事実上不可能です。なぜか?敵が破壊しているからです。敵が破壊しているため、医療支援を提供する機会がありません。多くの場合、電力供給を復旧させる能力もなく、冬が近づくにつれ、この問題はさらに大きくなるでしょう。全体として、国境沿いの約11万5000人がこのような状況にあります。

決定についてお聞きします。最近、緊急事態やテロ攻撃に対する支払いを増額する決定がなされましたが、残念ながら、これは技術的な誤りであったとわかっていますが、それでも人々は非常に心配しており、不公平だと感じています。ウクライナ軍による砲撃の被害を受けた地域の住民に対する支払いには影響はありません。そして、これらの支払い(10回から15回、50回から75回、100回から150回への増額)をベルゴロド地方に振り込んでいただきたい。

もし可能性があるならば、住宅が完全に破壊され、住宅ローンを支払う義務がある場合、非常に大きな問題になります。銀行から与えられる休暇は6カ月間だけですが、6カ月後には新しい家や団地を建てることは物理的に不可能です。現在実施されているプログラムでは、住宅ローンを帳消しにし、その後に住宅を提供するのが公平だと思われます。

今日のクラスナヤ・ヤルーガの状況ですが、国防省と国境警備隊を中心とするすべての治安機関の協力により、今朝発生した現状が解決されることを期待しています。明日には、3つの集落、まずコロチロフカを除いて、人々を居住地に戻すことを望みます。コロチロフカはまだ人が居住していませんが、実際には絶え間なく銃撃を受けており、住居の提供を伴う再定住を決定します。ロシア連邦政府が先に下した決定と、ウラジーミル・ウラジーミロビッチ閣下のご決断の範囲内で、このような機会を得ました。

以上です。

プーチン: ありがとうございます。

デニス・ヴァレンティノヴィッチ

マントゥーロフ:はい、ウラジーミル・ウラジーミロビッチ閣下。

プーチン:コメントをお願いする。あなたと私はすでに先ほどいくつかの問題について話した。お願いする。

マントゥーロフ:はい、ウラジーミル・ウラジーミロビッチ、ありがとうございます。

クルスク地方に関しては、アレクセイ・ボリソビッチと毎日連絡を取り合っています。緊急事態省を筆頭に、本部を設置しているすべての機関から報告が入っています。住民を仮設宿泊施設に避難させるためのすべての作業が行われている。

あなたの決定に従って、支払いが行われ、一人当たり1万円の一時金が支給されます。本日、私たちは、緊急事態の枠組みの中で支給される支給金を含め、これが1万円と1万5千円の2種類の支給金であることを説明しました。必要な措置はすべて講じており、管理下に置いています。

ロッセティでも同じことが起きており、変圧器が絶えず破損し、電気が止まっています」。「ロッセティ』は速やかに安全な地域に向かいます。それが不可能な場所では切り替えが行われます。先日、クルチャトフの状況を報告しました。

ウラジーミル・ウラジーミロビッチ、他のすべての問題はコントロール下にあり、私たちは迅速に地域と連携しています。ありがとうございます

ウラジーミル・プーチン: さて、住宅ローンやその他の問題について、いくつかの質問を投げかけている。これに直接答えてくれ。

マントゥーロフ:ベルゴロド地方についてです。クルスクでは、住宅ローン返済と消費者ローンの一時停止について、あなたの支持のもと決定が下されたと言えます。すべての銀行がすでにこの決定を受け入れています。これはスベル、VTB、その他クルスク地方の住民に融資を行っているすべての銀行機関に適用されます。また、ベルゴロド州についても迅速に対応するつもりで す。

プーチン:ええ、そうしなければならない。

マラト・シャキルジアノビッチ

ウラジーミル・ウラジーミロヴィチ、私たちはこの決定を準備します。それは絶対に公正なものであり、ベルゴロド、クルスク、そしてそのような事例が生じた場合にはブリャンスクにも即座に拡大されるべきです。デニス・ヴァレンティノヴィッチと私は、ここで関連する決定を行い、報告します。

ウラジーミル・プーチン:よろしい。

ヴャチェスラフ・ヴラディミロヴィチ、これを正式に文書にしてくれるか?

グラドコフ:わかりました。

プーチン: ありがとうございます。

クルスク地方にお願いします。アレクセイ・スミルノフです。

スミルノフ:こんにちは、ウラジーミル・ウラジーミロビッチ閣下!

皆さん!

現在、クルスク地方の情勢は厳しく、28の集落が敵の支配下にあります。クルスク地方への侵入深度は12キロ、前線に沿った幅は40キロです。

ウラジーミル・プーチン:アレクセイ・ボリソビッチ、軍部は幅と深さについて報告してくれるだろう。社会経済的な状況や民衆への支援について話してくれ。

A. スミルノフ:この地帯には28の集落があり、約2000人の運命がわかりません。

また、UAVやミサイルによる攻撃は、この間、何倍にも増えています。194機のミサイルとUAVがこの地域に飛来し、147機が撃墜された。日前の夜には、地域行政区の上空で炸裂があり、私たちは全員仕事中でした。

エフゲニー・ヴァレリエヴィチ・ニキフォロフ大佐が到着し、行動を調整しました。すべての治安部隊との協力体制が確立されました。

この間、ウラジーミル・ウラジーミロビッチ大統領のご指示のとおり、我々は住民の再定住を2段階に分けました。第一段階:4つの地区、すなわち10キロメートル区域と、スジャンスキー地区とコレネフスキー地区を完全に。8日には、国境に接する6地区すべてと、ボルシェソルダツキー地区とルゴフスキー地区の2地区、それに原子力発電所に接する地区を加えます。合計18万人。今日現在、12万1千人が避難し、5万9千人が避難作業を続けています。私たちのサービスや連邦政府のサービスに加え、国防総省、ボランティア、青年警備隊が関与しています。

今日の時点で、TACに5万3,000カ所が配備され、そのうち2万カ所はモスクワから配備さ れました(セルゲイ・セミョノビッチさん、いつも連絡をありがとうございます)。ロシアの他のすべての地域には2万5000カ所があります。この駅には2400人の移動TACがいます。全部で106のTACがあり、7524人を収容しています。そのうち1083人が子どもたちです。ロスリザーブから緊急事態省の1万人収容キャンプが到着し、モスクワではさらに1万人収容の準備が進められています。ロシアEMERCOMの心理学者と地元の学校が各TACで働き、無料の法的支援が提供されています。

人道支援は24時間体制で行われています。今日現在、1万食分の日配食糧、2万8千食分の週配食糧、1万2千リットルの水があります。日配給が13,000食、水が260,000リットル、食料が148,000リットルあります。ここには何の問題もありません。住民からの人道的援助も多く、不足はありません。

医療について。1912床あります。さらにFMBAの病院100床とロシア保健省の病院100床が配備されています。救急隊の数は108で、61が国境地帯で働いています。医薬品と血液の在庫は十分であります。必要であれば採血も続けており、問題はありません。クルスク地方に到着した医師の数は422人、クルスク医師は436人、中医師は840人。

民間人の死者数12人、負傷者数121人、うち子供10人。コールセンターは24時間稼動しており、文書、行政、レセプションなど、可能な限りの情報受付窓口を設けています。私たちは1万ルーブルの支払いを行い、資金を受け取っています。今日、これらの資金は2100人の市民によって受け取られましたが、46700件の申請が提出されました。私たちは財務省と協力して、今朝から1時間に1000件の申請を自動的に振り込むことができるようになり、この問題を解決しつつあります。

国境地帯からの300世帯の再定住のための資金を受け取り、131の申請が処理され、人々は住居を選び、証明書が発行され、作業は続いています。住宅や共同サービスの支払い、ローンの利息の一時停止が決定されました。緊急災害対策本部が設置され、あらゆるサービスが機能しており、工業企業や農業生産者の被害にも対応しています。今朝は旅団を派遣したばかりです。一昨日、「ロシア・グリッド」旅団がベロフスキー地区の電力供給の復旧に失敗しました。我々はROVDに避難し、全員無事でしたが、警察官と村議会の議長は毒殺されました。しかし今日、ロスグバルディヤの援助で変圧器が修理され、センターのIDGCの責任者が自ら現地に赴きました。地区の半分は電気が通っており、養豚場も電気が通っています。

現在、我々は国防省の90の小隊支援ポイントの建設に着手しており、これには350ユニットの設備と5,000人の建設労働者が関わっています。我々は、マントゥーロフ第一副首相デニス・ヴァレンティノヴィッチ、クスヌリン・マラト・シャキルジャノヴィッチ、建設省、運輸省と常に協力しています。

さらに、予定されていた46キロの対戦車用側溝のうち40キロを掘り、現在作業を終えているところです。検問所も40カ所に設置し始めました。KTO体制は今年8月9日の23時から導入さ れました。ロシア連邦保安庁、内務省と協力しています。

問題点は。私たちにとって問題なのは、明確な前線が存在しないため、戦闘部隊がどこにいるのかを把握することです。ボランティアたちは、常に人々を脱出させようと努力しています。3500人分の親族からの申請があります。人のボランティアが行方不明になっており、私たちのDNDはDRGの行動範囲に入りました。作業は続いています。そして、敵がどの瞬間にどこにいるのかを知ることが非常に重要です。

1万ドルと1万5,000ドルの支払いについて質問がありました。それが解決したことに感謝します。同じ支払いなのか、それとも違うのか。今、私たちは彼らの疑念を静めることができるでしょう。ウラジーミル・ウラジーミロビッチ、決定をどうも有り難う。後で損害賠償額を計算します。

そして今、私たちは問題に直面しています。入植地や地区センターが空っぽなのです。もちろん、現在は軍部隊が占拠しており、すべての人が出て行くわけではなく、強制的な再定住も行っていないため、商店は営業を続けています。私たちは酒類の販売を禁止しなければならず、略奪の事例を監視しています。

もちろん、破壊工作集団が私たちの服や車、書類を使ってここで活動している危険性もあるので、パトロールを強化しています。モスクワの国営企業から1000人が来てくれました。今、私たちはロシア運輸省と国防総省が鉄道橋や道路の保護を強化してくれるのを待っているところです。

しかし、モスクワと同じように武装できることを願っています。1200人が応募しました。現在では500人が毎日のシフトに参加しています。

報告は終わりました。質問に答える準備はできています。ありがとうございました。
プーチン大統領が、こんな細かいところまで報告を受けているとは思っていなかったですけれども、プーチン大統領は、ウクライナが和平交渉を拒否している理由として「将来の和平交渉を有利に運ぶため」「東部でのロシア軍の進軍阻止」「ロシア国内の不安定化」の3つを挙げています。

越境攻撃で、幾ばくかのロシア領土を占領することができれば、のちの和平交渉で、互いの占領地の交換を持ちかけることも考えられなくもありません。また、越境攻撃が続けばそれへの対応で兵力を割かねばならず、結果としてロシア軍の進軍を遅らせることが期待できます。更に、ロシア国内が攻撃され、住民の避難を余儀なくされている時点で多寡を問わず不安定化させているといえるかと思います。

期待される効果を考えると、ウクライナの作戦も悪くないと思えますけれども、これに対しプーチン大統領は「ウクライナと交渉しない」「ロシア軍の東部進軍は鈍っていない」「軍への支持が上がり兵役希望者も増えた」と論評しています。

プーチン大統領の認識通りだとすると、これらの中で一番ウクライナに押し込まれたといえるのは、将来の和平交渉のための、ロシア領の一部占領と思われます。

プーチン大統領が「ウクライナと交渉しない」といったのは、裏を返せば、今交渉されたら困るということです。やはり和平交渉で不利になると認識しているのだと思います。

そう考えていくと、プーチン大統領は、和平交渉は占領された土地を奪い返してからだ、と切り替えているかもしれません。

あるいは、キエフをミサイルか何かで直接攻撃する逆越境攻撃に出る可能性も考えられなくもありません。ただ、こちらは紛争をエスカレートさせ、和平交渉へのハードルを更に上げることになります。

その意味では、今後のウクライナ情勢はプーチン大統領の自制度合いに依るのかもしれませんね。



  twitterのフリーアイコン素材 (1).jpeg  SNS人物アイコン 3.jpeg  カサのピクトアイコン5 (1).jpeg  津波の無料アイコン3.jpeg  ビルのアイコン素材 その2.jpeg  

この記事へのコメント