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1.高級中華の立食パーティー
いよいよ今日、自民党の新総裁が決まります。
昨日のエントリーで、石破・高市・小泉の3強の争いで、小泉氏が残れず、石破vs高市になるのではないかという見方について述べましたけれども、党員党友からの支持でトップをいく石破氏について、ジャーナリストの須田慎一郎氏がその秘密を掴んだとして、ネット動画「虎ノ門ニュース」で発信しています。
その概要は次の通りです
・9月20日から21日にかけて実施された日テレの世論調査が行われた。このネタは他のジャーナリストも触れていたので、確度は高いと思いますけれども、ぶっちゃけていえば、金で支持を買ったということです。もちろん普通の選挙でこんなことをやったらアウトです。
・あなたは自民党総裁選で誰に投票しますかという質問で、全体の31%が石破さん、高市さん28%、そしてここえきて小泉進次郎さんが大失速14%。
・このままの勢いで行くと総裁選1回目の投票の上位2人による決戦投票は石破さんと高市さんによって争われる公算が大きくなってきた。
・不思議でならないのは石破さんの支持率がまだまだ 上がってって、勢いが衰えないんだろうか。
・日本テレビサイドの友人に聞いてみるとですね当時のデータをもう1度メンテナンスしながらですねブラシュアップしながら今回調査対象を絞り込んでいる。
・1つには石破さん、これまでずっと暇だったから各地の組織団体、地方の自民党支部を 回って、イベントがあると言って最初から最後までずっといると。そして最後に頭を下げるとやっぱりね ご高齢の方はあの人はいい人だなんていう ことで支持を拡大したという説。
・でも総裁選が始まるまではそれで理屈が通るが、総裁選始めた後ではなかなかその理屈はですねえ合わない、というかそぐわない。
・その謎の一端が解けてきたんではないかという情報を入手した。
・大阪で自民党の総裁選挙の初見表明演説会、討論会が行われた。
・その後、19時30分から石破先生の決起大会が大阪・難波の新西橋市にある老舗の中国料理屋さんで行われた。
・グループラインのやり取りから、お知り合いを連れてきてくれて良いですよと。誰でも連れて党員党友だったら誰でも連れて きていいですよ。別に予約の連絡しなくてもいいですよと。
・参加費無料。この店はそこらの町中華じゃないんですよ。本格中華です。一応立食にし て8テーブル料理を並べますとこんな感じになってます。
・コース料理最低6000円なんですよ。飲み物代2000円で8000円という。それがただで飲み食いできるんですよ
・総裁選だから法律になんら抵触 するものでありません。
・ただ、いわゆる公職選挙法が適用される普通の衆議院選挙・参議院選挙・地方議会選挙・区長選挙であったなら ばアウトというような感じもしなくもない。
【以下略】
🚨石破茂氏の自民党員の支持率が高い訳🚨
— ami (@amisweetheart) September 23, 2024
1⃣高級中華の立食パーティー(党員参加自由)
2⃣「無料」で大盤振る舞い
3⃣「選挙買収」だが総裁選は公職選挙法の適用外
4⃣1⃣~3⃣を日本全国でやっているのではないか?
疑問1:どこからその金が出ているのか⁉️🤔… pic.twitter.com/IO9gdQUOjJ
2.靖国神社参拝を総理として実現します
一方、マスコミはいまだに高市氏を叩きまくっています。
9月23日、BSフジの報道番組「プライムニュース」に出演した政治評論家の後藤謙次氏、政治学者の中北浩爾氏、元防衛相の森本敏氏は、高市氏が、総理就任の際にも公的に靖国神社参拝を続けることを宣言していることに触れ、猛批判を展開しました。
後藤氏は「本当にこれは、理解に苦しむんですね……今、日中関係がこれだけ複雑になってます。あの少年の事件があって、さらに厳しくなってる。間違いないんですけども、安全保障も含めて、やっぱり大きな外交を語った時に果たしてこのことが日本にとってプラスかどうか」と持論を展開。更に1972年の日中共同宣言についても触れ、中国は国家として靖国参拝に反対していると指摘。「そこを逆なでするようなことをやって、もっと対話をしなければいけない中国との、対話の窓口を今から閉ざしちゃっていいんですかと」と批判しました。
中北氏も「日中関係もあるけど、日韓関係。ユン・ソンニョル大統領になって、日韓関係は劇的に改善した……ユン大統領は、国内では親日的だっていう批判が浴びてるわけですよ。これで仮に靖国に行ったら、ユン大統領もかなり対日強硬態度を示さないといけない」と主張し、昭和天皇がA級戦犯の合祀を理由に靖国参拝を取りやめたことも挙げ、「そういうところに日本国の総理大臣が行くことが適切なのか、冷静に判断しないと」と高市氏の発言を非難しました。
更に、森本氏も「まったくお2人に同意」とし、「国策に殉じられた方に尊崇の念を持って感謝の思いを捧げる。これでいいんです。だけどそれを、個人がやればいいんです。内閣総理大臣という肩書きで行くということが、いかに日本の国益を損ない結果として日韓関係は乗り切れるかもしれないけど、日中はもうとにかく身動きにならない状態になる」と述べ、日米関係についても「日中関係と日韓関係を、日本の方から靖国に行くということによって起こされた外交上の欠損を、アメリカは容認しないと思いますよ」と批判しました。
反町キャスターが「これによって保守層の支持は爆発的に膨らんでる、総裁選の戦術として成功してるのでは?」と問うと、森本氏は「総裁選で終わるんじゃないんですよ、次の日から総理として政治をやらないといけない、後の方が大事なんです、人気が取れて票が集まるからいいなんて政治家のすることじゃありませんよ」などど批難していましたけれども、人気投票はダメというなら、そのセリフはまっ先に、小泉候補にいうべきでしょう。
番組の最後で、読者から高市氏と石破氏に対する意見メールがそれぞれ紹介されました。その内容は次の通りです。
・総理大臣として靖国参拝で中間関係悪化、という風におっしゃるけれども、なぜ日本だけが中韓から干渉され顔色を伺わなければならないのでしょうか。関係悪化を恐れず日本としてのあるべき姿を目指す高市早苗さんは、ぶれないリーダーとしてふさわしいと思います。(埼玉県の男性)
・石破さんなら、沖縄のアメリカの基地を撤去することが できるのではないか、中国ともうまく 付き合いができるのではないかと思います。(埼玉県の別の方)
この意見についての見解を求められた3人の評論家は石破氏について述べるのみで、高市氏を支持するメールが完全スルーしてダンマリを決め込みました。卑怯ですね。所詮は為にする議論ではないかと思います。
また、別の番組「モーニングショー」では、政治評論家の田崎史郎氏が「高市氏の支持が増えたのは高市氏だけリーフレットを送付したから。ルール違反では無いがマナー違反」と番組でずっと高市氏をディスっていたそうですけれども、ルール違反では無いリーフレット送付をマナー違反と批判するなら、冒頭で述べた石破氏の飲み食いタダの決起集会もおなじくマナー違反と批判すべきです。
田崎史郎曰く「高市氏の支持が増えたのは高市氏だけリーフレットを送付したから。ルール違反では無いがマナー違反」と番組でずっと高市下げ。挙げ句の果てに、殆どの候補者がハッキリ政策を言わない中で小泉進次郎だけハッキリ言っているので支持率が下がったのだ…と謎分析も披露。#モーニングショー pic.twitter.com/IVYeubPqFn
— 小野寺まさる (@onoderamasaru) September 25, 2024
3.選挙の神様
総裁選について、選挙のプロはどうみているのか。
9月18日、「選挙の神様」の異名をとる選挙プランナーの藤川晋之助氏が東京新聞のインタビューに応じ、自民党総裁選とその後の衆院選の見通しを語っています。
インタビューの概要は次の通りです。
―総裁選の情勢をどうみるか。藤川氏は、自民党田中派の議員秘書などを務め、自民党を離党した小沢一郎氏の参謀としても活動した過去があります。これまで、各地で関わった140回以上の選挙で勝利を重ね、今夏の東京都知事選では、約165万票を獲得して2位につけた石丸氏の選対幹部を務めました。
・高市早苗氏が善戦しているという情勢調査も出てきているが、まだ1位は小泉進次郎氏で、2位石破茂氏、3位高市氏の順だろう。現在、私は高市氏の支援に当たっている。高市氏は改革派で、財務省の言いなりではない積極財政派だ。もともと、そういった点に共感していた。SNSなども活用しながらムードを盛り上げている。ようやく、『3強』の構図ができあがりつつある
・議員票は小泉氏がリードしている。党員・党友票は石破氏が強い。高市氏は、議員票をただちに広げるのは難しいが、党員・党友票で1位になれる可能性はある。議員に対するアプローチ、党員に対するアプローチ、一般有権者に対するアプローチはそれぞれ違う。私は、高市氏が2位に滑り込む(ことで決選投票に持ち込む)ために適切に手を打っていく
―「3強」のここまでの戦いはどうか。
・小泉氏は菅義偉前首相の色が強い印象だ。政策面では選択的夫婦別姓の導入を打ち出した。党員には古い考え方の人も少なくない。あえてそこに踏み込んだことで1、2万票は減らしただろう。『解雇規制の見直し』も党員の受けはよくない。働く人の首を切りやすくする政策がプラスになるわけがない
・石破氏は軽々に女系天皇の可能性に言及した。私の周りでは、非常に悪い印象を持っている党員が多い。党員と一般有権者の受けは違う。こういった小泉、石破両氏の失点もあり、高市氏への評価はさらに高まりつつある
・高市氏が1回目の投票で2位に滑り込めば、決選投票では、小泉氏の背後にいる菅氏との折り合いが悪い議員などからの支持が積み増され、勝機が出てくる
―高市氏の推薦人20人には10人以上の「裏金議員」がいる。
・高市氏は、党が既に正式な処分をしていて、蒸し返すようなことはしないと言っている。そういうことだろう。マスコミはそこをことさらに問題視するが、党員と一般有権者の感覚には多少違いがある
―「3強」以外の各候補者をどう評価する。
・小林鷹之前経済安全保障担当相は優秀。早期に出馬を表明してバーンと走り、多くの候補が立候補するきっかけを作った。自民党はそのおかげで活性化したが、小林氏本人の選挙戦略としては適切だったのか。今回の選挙は、勝つための戦いではなくて、次につなげるための戦いなのかなという印象がある
・林芳正官房長官は頭がよく、そつがない。官房長官をやっている分にはいいのだが、『総理』となると何か熱いものを感じることができない。魂のこもった言葉が少ない
・上川陽子外相は法相時代にオウム真理教の死刑執行を命じた。『政治家だな』とずっと評価してきた。それでも今回の総裁選では、演説を聞いていてもあまり中身がない印象がある。『景色』がどうのこうのとか、抽象的だ。何がやりたいのか明確に伝わってこない
・加藤勝信元官房長官は安定していて、アメリカとのパイプもある。菅氏は加藤氏を評価している。仮に小泉政権ができるとすれば、加藤氏も政権幹部に起用されるんじゃないか
・河野太郎デジタル相ネットを駆使していて、外相時代にもはっきりと物を言う姿勢が評価されていたが、マイナンバーカードについては性急過ぎた。支持も広がりを欠いている
・茂木敏充幹事長は非常に優秀でリップサービスもうまいが、党内で人気が広がっていない
―立憲民主党の代表選、さらにその先にある衆院の解散総選挙についてはどう展望する。
・自民党は、9人も候補が出て非常に面白い選挙になり、政党支持率は上昇傾向にある。かなり早めに衆院の解散をやったら自民党に有利になる
・立憲民主党代表選は野田佳彦元首相(67)が有力だろう。日本維新の会の議員は表向き否定するが、野田氏であれば、立民と維新が連携する可能性が出てくる。当然、衆院選が遅くなれば野党共闘の可能性が高まる。そこで今、新首相が衆院を早期に解散するという見方が浮上している。(立民と維新)両者の協議をさせないための解散の早出しだろう。老いたりといえども自民党。どんな手でも考えるんだなと思って見ている
インタビューをした18日時点では、3強の構図がようやく出来上がり、高市氏が3位にいるという見立てですけれども、それからわずか1週間ちょっとで決選投票に残るのではといわれるほどに伸びてきた訳です。
4.アメリカの横槍
昨日のエントリーでは、決選投票は石破vs高市になるのではないかという見立てを紹介しましたけれども、いや最後は小泉氏になるという予測を立てている人もいます。
9月24日、ジャーナリストの鮫島浩氏は、プレジデント・オンライン誌に「泡沫候補から『次の首相』の"本命候補"に急浮上…高市早苗氏が『保守派のプリンセス』になった本当の理由」という記事を寄稿しています。
件の記事の一部を引用すると次の通りです。
【前略】石破vs高市の決選投票に持ち込めるかどうかは麻生副総裁が鍵を握っている、というのは他の識者の見立てと同じなのですけれども、鮫島氏は、麻生副総裁が最後まで高市氏を推すとは限らないというのですね。
小泉氏、石破氏、高市氏の三つ巴の争いのなかで、麻生氏が菅氏とのキングメーカー争いに敗れないための選択肢は高市氏しかない――。安倍支持層にはこのような期待感が高まり、麻生氏が決選投票で高市氏に乗って大逆転するというシナリオが語られている。
私は、麻生氏が「小泉政権阻止」を最優先に目指すのなら、決選投票どころか第一回投票から密かに高市氏に票を流すとみている。麻生氏は小泉氏が第一回投票で過半数を獲得するのを阻止するため、麻生派の河野氏だけではなく、上川氏や小林氏にも推薦人を貸し出して乱戦に持ち込んだ。
しかし河野氏、上川氏、小林氏が決選投票に勝ち進む可能性がほぼ消滅した以上、第一回投票からこの3氏に投じた票は死票となるだけだ。ならばこの3氏の陣営に潜り込ませた「麻生派議員」の投票を第一回投票から密かに高市氏に集結させれば、小泉氏を3位に蹴落として石破vs.高市の決選投票に持ち込む可能性が高まる。
高市氏大逆転の絶対条件は、麻生氏の支持獲得だ。
問題は、麻生氏が本気で高市氏に乗るかどうかである。麻生氏は高市氏とは疎遠だ。それでも小泉政権よりも高市政権のほうがマシと考えるかどうか。
確かに菅氏とのキングメーカー争いという意味では、高市政権が小泉政権や石破政権よりははるかにマシである。だが、麻生氏が高市氏に乗ることを躊躇するふたつの要因がある。
ひとつは米国だ。麻生氏は対米関係を最重視している。その米国が高市政権誕生を警戒している以上、麻生氏は乗りにくい。高市氏が米国の警戒感を払拭できるかどうかが大きな鍵となる。
もうひとつは麻生氏のエスタブリッシュメント志向である。麻生氏は明治の三傑である大久保利通や戦後日本の礎を築いた吉田茂を先祖に持つ政治名門一族だ。安倍氏と相性がよかったのも、由緒ある政治家系を持つ者同士の安心感があったからだった。
菅氏や二階俊博元幹事長ら叩き上げの政治家には常に警戒感を抱き、心を許すことはなかった。そして何より麻生氏は「家柄主義」である。伊藤博文の末裔である松本剛明氏(現総務相)が民主党を離党した後に麻生派に引き入れて重用していることはその証左であろう。
麻生氏は今月84歳になった。総裁選に関与するのはこれが最後かもしれない。米国に警戒され、自民党では「外様」である叩き上げの高市氏に最終局面で本当に乗るのか。政治家4代目で首相経験者を父に持つ小泉氏のほうが乗りやすいのではないだろうか。
高市氏支持をちらつかせることで小泉氏を担ぐ菅氏を焦らせ、土壇場で菅氏との裏交渉を優位にまとめて小泉氏に乗る――そんな老獪な結末も十分にあり得ると私はみている。
叩き上げの高市氏が麻生氏を引き込めるかどうか、大逆転の鍵はここにある。
その理由は、高市氏へのアメリカの警戒感と高市氏が自民党では外様であるから、と。
因みに、NHK党の立花党首もアメリカの横やりで、麻生副総裁は最後には小泉氏に乗っかるという見方を自身の動画で説明しています。
ただ、この考え方は、先述したプライムニュースで後藤、中北、森本の三氏が他国を刺激するのは辞めろと高市氏を批判したロジックとほとんど変わりません。いつまでそんなことを続けるのか。
それでも、最近は、そのような他国の政治介入が露骨というかあからさまになり、隠し通すことが段々できなくなってきています。
最終的にどうなるか分かりませんけれども、そろそろ、国民もそうしたドロドロとした現実と向き合い、答えを出していく覚悟を求められているのではないかと思いますね。
この記事へのコメント
季節旅行者
このブログの品格にふさわしいとは思えません。ただ、このブログで使われる漫画のような画像を楽しみにしている読者なら、小野寺氏でいいでしょう。