イスラエルに備えるイラン

今日はこの話題です。
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1.外交はエスカレーションを防ぐために使われるべきだ


10月14日、イランのアッバス・アラグチ外相は、オマーンにてイエメン政府の報道官兼首席交渉官であるフーシ派幹部のモハメド・アブデルサラム氏と会談しました。これはイスラエルが今月初めにテヘランのミサイル攻撃に対して報復すると約束したことを受けてのものです。

アラグチ外相は「オマーンは、地域問題に取り組み、イランと米国の対話を積極的に促進する上で、常に重要な役割を果たしてきた」と評価しながらも「当面、地域の特殊な状況によりマスカット・プロセスは停止している。現在の危機を乗り越えるまで、協議の根拠は見当たらない」と述べました。

マスカット・プロセスとは、おそらく、イランの核開発などをめぐってアメリカから科されている制裁に関して、オマーンを仲介として両国間の間接交渉のことだと思われますけれども、アラグチ外相は、マスカット・プロセスの窓口は開けたままにしていました。

オマーン訪問中、アメリカにメッセージが送られたかどうか尋ねられたアラグチ外相は、「この旅行中に他の国にメッセージは送られなかった」と述べ、アメリカと欧州の国々、そして地域の主体は、最新の動向に対するイランの姿勢を認識すべきだと述べました。

アラグチ外相は「我々の立場は非常に明確だ……我々は戦争や紛争を望んでいないが、我々はそれに対処する準備ができている。外交はエスカレーションを防ぐために使われるべきだと私たちは信じています」とコメントしています。


2.イランの製油所火災


10月15日、イラン南西部のフーゼスターン州にあるパルス・ペトロ・シュシュタール製油所で火災が発生し、少なくとも1人が死亡したと国営メディアが報じました。

イラン国営メディアはシュシュタル町知事の発言を引用し、「火災は鎮火したが、消防士と救助隊員は現場で警戒を続けている」と伝え、地元当局は事故の原因を「タンカーとガソリンタンクの衝突」としており、事件は調査中だと述べています。

また、フーゼスターン州の地元当局者は国営通信社IRNAに対し、数人も負傷したと語っているようです。

まぁ、イスラエルがイランに報復するといっているこの時期にこの火災は果たして事故なのかテロなのか。続報が待たれます。


3.イランの指導者達が地下壕へ


また、イランのペゼシュキアン大統領と最高指導者アリ・ハメネイ師が、イスラエルの報復を懸念し、近々に地下壕の入る予定だという噂も出ているようです。

10月14日、ネットラジオ番組「ハルターナーラジオショー」は、「イランの指導者たちが地下壕へ!」という記事を掲載しました。

記事の概要は次の通りです。
・イスラエルの攻撃を懸念し、イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は、最高指導者アリ・ハメネイ師とともに「世界最強の地下壕」に近々入城する予定だ。

・イスラエルは、イランからイスラエルに向けて約200発の弾道ミサイルが発射された最近のイランの弾道ミサイル攻撃に対して報復する「権利」があると主張している。

・イスラエルにはそのような権利はない。なぜなら、あのミサイル攻撃はイスラエル自身が以前に行った攻撃に対する報復だったからだ。

・イスラエルは、テヘランにいたハマスのイスマイル・ヘニヤを暗殺するため、イランのテヘランにある建物を爆破した。イラン領土で人を殺害するために爆弾を爆発させたことは、それ自体がイランに対する「攻撃」であった。

・イランは国連憲章第51条に基づき反撃する権利を有していた。したがって、イスラエルには反撃する権利はなく、イスラエルが先に攻撃したのである。

・イランは、イスラエルが再び攻撃してきた場合、「15分以内に対応する用意がある」と明言しており、その対応は「大規模」なものとなり、発電所、水処理施設、橋、軍事基地など、イスラエルのインフラを狙うことになるだろう。

・米国はイスラエルを防衛する姿勢を明確にしており、現在イスラエルにもう1基の終末高高度防衛(THAAD)ミサイルシステムを派遣しており、明日の未明に到着する予定だ。米国はまた、このシステムを運用するために「100人の兵士」を派遣していることを認めている。

・ロシアと中国はイランを支援すると述べている。

・つまり、明日にも始まる大規模な戦争の開幕に向けて、準備がすべて整ったということだ。

・イスラエルがなぜ今「対応」しなければならないと感じているのかは誰にも分からない。おそらくイスラエル人は、他の国を爆破してその国の人々を殺しても何の罰も受けないと考えているのだろう。それは子供じみた考え方だ。

・イランには報復する権利があり、実際に報復した。これで終わりにすべきだ。特にイスラエルは、航空機に損害はなく、軍人や民間人の死者は出ていないと公然と主張している。もしそうだとしたら、イスラエルは一体何のために「報復」しているのだろうか?

・傲慢。

・イスラエルは実際、いつでもどこでも誰に対しても何でも好きなことができると考えており、誰もそれに対して何かをする権利はないと考えていることは、ほとんどの観察者にとって明らかなようだ。

・というわけで、イスラエルの「反撃」が起こるかもしれない1日前に、イランの指導者たちは公然とバンカーに入っている。

・バンカー? バンカー?!?!?!?!?

・彼らがバンカーズに入るということは、(おそらく想像もできない)トラブルが起こりそうなことを示す最も確かな兆候だ。

・ロシアと中国がイランを守るために介入すると言い、米国がイスラエルを守ると言っていることで、大規模な戦争の始まりの準備がすべて整った。その戦争はここ、米国内での攻撃につながるかもしれない。

・彼らがバンカーに入るなら、あなたも何らかの準備をしておくべきではないだろうか?

・非常食、水、生活に必要な医薬品、冷蔵庫を動かすための発電機とその燃料。電力網がダウンした場合に地元との通信に使える CB や HAM ラジオなどの通信機器。軽い切り傷や打撲、または (神のご加護を) 戦争による重傷 (そんなことが起きてはならない) に備えた救急箱。家族全員、または各部屋に懐中電灯。懐中電灯用の予備電池。ニュースや情報を得るための携帯ラジオとそのラジオ用の予備電池。電気を使わずに料理する方法。手動の缶切り。

・これは、必要なもののほんの短いリストだ。ごく基本的なものだ。

・数週間前のハリケーン「ヘレン」を覚えているか? ノースカロライナの一部の地域に救援物が届くまで 1 週間以上かかった。何の「備え」もしていなかった人々は、文字通り飢え、水もなかった。 彼らのようにならないでくれ。万が一に備えて、今すぐ備えてくれ。
イランの指導者らが、防空壕に入ったというこの記事が本当であれば、防空壕に避難しなければならない事態になることを予測していることになります。


4.イスラエル単独では何もできません


10月15日、テヘラン大学の英文学・東洋学教授であるセイエド・モハマド・マランディ博士はあるネット番組で、この戦争の前線を分析し、ネタニヤフ政権にとっての破滅をどのように意味するかを解説。長期的な地域戦争がイスラエルの終焉をもたらすという予測を披露しています。

マランディ博士の番組では発言概要は次の通りです。
・実際に戦争を遂行しているのはアメリカとヨーロッパの人々です
・イスラエル単独では何もできません
・ヨーロッパがイスラエル政権への支援を止め、武器弾薬・財政支援・政治的な後ろ盾を提供するのをやめればこのホロコーストは1週間で終わるでしょう
・政権は崩壊するでしょう
・これは西側のホロコーストです
・アメリカ人は武器を売っているのではなく贈り物として与えていますドイツ人やヨーロッパ人も同様です
・従って、イスラエルは戦争に負けましたずっと前に負けていました
・アメリカ人とヨーロッパ人は、ヒズボラに世界を与える用意があると言っていました。
・なぜでしょうか。彼らは戦線の数を減らしたいのです
・レバノンに対し、西側は彼らが夢にも思わなかったようなものを提供しようとしているが、レバノンは受け取らない。彼らには信念があるからだ。
・同じことはイエメンにも当てはまる。アメリカ人はイエメン政府に望むものを全て与える用意があるが、彼らはそれを受け入れない
・彼らはジェノサイド、ホロコーストを終わらせなければならないと言う
・何年も何十年も西側諸国は私たちに人権、人間の価値、自由民主主義について話してきた。しかしガザは全てを証明したと思う
・そしてイランについて多くの疑問を持っていた人々全てに対して……イランの場合40年以上にわたって人々はイランについて悪意のある否定的な
ことばかりを聞いてきた
・しかしイランを再考する必要があると思う。
・ガザをみてみよう。西側はジェノサイドを支持している。イランはジェノサイドに立ち向かっている。イランは犠牲を払っている。
・そしてイランは取引をすることを望んでいない。それが最大限の圧力制裁を行っている理由です
・イランに対する攻撃を行っているのがイスラエルだとは思わないでください
・全ての西側諜報機関、ファイブアイズ、ニュージーランドを含む西側諸国の政府全てがイランに対する情報を集めるために協力しています。
・彼らは全てイスラエル政権のためにイランに対抗して協力しています
・アパルトヘイトを終わらせることです。それがこれを終わらせる唯一の方法です他に方法はありません。
・イスラエルの政権が続けられる方法はありません。
・イスラエルは10月7日以前のようには決して戻りません。そのイスラエルは消え去りこれから先さらに悪化していくでしょう
・ですから狂信的な人々はさておき、イスラエルでより現実的な人々は再考を始めるべきです。より良い生活を望む人々は去るべきです
・現実的な人々は南アフリカの指導者達がしたように再考し、現実を見つめるべきです
・それが起こる時狂信者たちは政権を維持するのに十分な数にはならないでしょう。
・ホワイトハウスに誰がいるかは関係ありませんアメリカは衰退しています。相対的に見て衰退しています。
・国内には大きな問題があり経済問題も抱えており世界中で孤立しています
・ヨーロッパはアメリカよりもはるかに悪い状態です
・そしてこれらの政権がイスラエルを支えています
・従ってこれらの政権が衰退するにつれ。ガザだけでなくウクライナも含めグローバルサウスの国が接近しています
・ブリックスや上海協力機構の地域組織は徐々に、すぐにというわけではありませんが徐々に接近していくでしょう
・彼らは西側が干渉できない形で貿易やビジネスを行う手段を見つけるでしょう
・それには時間がかかるかもしれませんが進行中です
・アメリカ人が世界をその方向に押し進めています
・従ってアメリカと西側は衰退するでしょう
・アメリカのリベラル派は人類の歴史上の他のどのファシスト集団とも同様にファシズム的であることを示しています
・彼らはこの虐殺を支持しているからです。彼らは虐殺の背後にいます。
・しかしアメリカの人々はそれに反対し始めています
・キリスト教とユダヤ教イスラム教とその他の誰であろうとあらゆる生活の人々がそうです。
・それが世界中で起こっていることです。従ってイスラエルの政権には未来がありません。
・そして停戦の兆しは見えません
・戦争が長引くほどイスラエルの政権にとっては悪化します。失うものが多いからです
・レバノンでは人々が死に経済に打撃を与えていますが、イスラエルの経済は壊滅的な打撃を受けています
・彼らははるかに大きな経済を持っていました。
・イエメンでは人々が死に苦しんでいます。しかしイエメンの経済は既に破壊され壊滅しています
・イスラエル政権は他の誰よりも多くを失っています・
・そしてもし政権が戦争を拡大すればそれは自分自身にとってさらに悪化するだけです。敗北を逃れることはできません
・この状況が長引くほど政権はますます弱体化します。そしてこの状況が長引くほど支援者も弱体化します。
・なぜならウクライナでの戦争はうまくいっておらず。中国との対立も順調ではないからです
・グローバルサウスとの対立はうまくいっておらず、そのためブリックスや他の地域組織が存在します
・これは西側諸国にとってはいい状況ではなく、イスラエル政権にとっても全くいい状況ではありません
・イスラエル人は出国を始めるべきだと思います。政権にとっていい結末にはならないでしょう
・イスラエルは作られた国です。これは本当の国ではありません。人々は世界中から来ており占領されたパレスチナ内部の分裂は非常に深いです
・ご存知のようにネタニヤフに抗議する人々は親パレスチナ派ではありません
・彼らはシオニストであり民族優越主義者であり、ほとんどがジェノサイドを支持しています
・イスラエルにはシオニズムに強く反対するユダヤ人もいます。
・それを常に心に止めておく必要がありますが彼らは少数派であり、少なくとも今のところはそうです
・これらの分裂が非常に大きく、政権が衰退するにつれてより問題になるということです
・そして政権は衰退し続けるでしょう
・戦争が続くたびにそれは衰退しますから、パレスチナ人を殺し女性や子供を虐殺しそれを成功と呼ぶでしょう。なぜなら彼らは人種差別主義者だからです
・そして西側はそれについて沈黙するでしょう。皆、沈黙するかイスラエル政権の行動をできる限り正当化しようとするでしょう。
・西側諸国はこの虐殺に資金を提供しています。この政権は女性や子供を爆撃するために西側の武器に完全に依存しており西の弾薬の政治的な後ろ盾に依存しています。
・イランでは警察の残虐行為で1人でも死亡したとされると西側はイランに対して制裁を次々と発動しましたが、それが実際に起こったという証は1度もありませんでした。
・それはイランの女性や人権の問題ではなく抵抗を破壊することが目的であるからです。
・イスラエルでは虐殺が行われていますが、制裁はどこにあるのでしょうか。ありません。
・彼らは虐殺を支援します。彼らは武器を提供し弾薬を提供し、政治的になっています。
・西側メディアは可能な限りイスラエル政権を支援しています。
・これは自由な世界ではありません
・重要なのは彼らが自分たち自身と世界に対して自らを露呈しているということです
・西側は政権を支援することで自らを弱体化させています。
・いずれにせよ、戦争、それらの抑圧の例、全てに注目することが重要だと思います
実に示唆に富む指摘です。西側諸国の支援がなければイスラエルは戦争を継続できないこと。そしてイスラエルが戦争を続ければ続ける程、西側諸国は衰退していくというのですね。

無論、日本もこの衰退する側に含まれてしまっています。このマランディ博士の指摘通りだとすると、如何に早くかつ上手く、「一抜け」できるかがポイントになってくるかもしれませんね。




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この記事へのコメント

  • ルシファード

    マスゴミが飯山陽をテレビに出したくないのは案外このマランディ博士の言葉が当っているからかもしれませんね。どう見ても大国同士の代理戦争の様な物だし
    2024年10月17日 10:50